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サラリーマン大家が赤字になったらどうする?収支改善と売却を判断する7つのポイント

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 8月14日
  • 読了時間: 25分

■ サラリーマン大家の赤字で一番怖いのは「給与で払えてしまうこと」


 


会社員として働きながら不動産投資をする。

毎月給与が入る。

そのため賃貸経営が多少赤字になっても、

「今月は給与から2万円出せばいい」

「ボーナスで修繕費を払えばいい」

と対応できてしまうことがあります。

しかし、

給与から払えることと、物件の経営状態が正常であることは別です。

例えば、

家賃5万円。

ローン返済3万円。

管理費3,000円。

税金・保険・修繕積立などを月換算1万円。

通常時の手残り7,000円。

ここで退去が発生。

三か月空室。

家賃収入は15万円減ります。

それでもローン返済は続きます。

給与から補填できれば、すぐに生活が破綻するわけではありません。

だからこそ赤字を見逃しやすい。

サラリーマン大家は「払えるから大丈夫」ではなく「なぜ給与から払っているのか」を確認することが重要です。


 


■ まず「赤字」の種類を分ける


 


不動産投資で赤字になった。

このとき最初に確認したいのが、

何が赤字なのか。

です。

毎月のキャッシュフローが赤字。

年間収支が赤字。

確定申告上の不動産所得が赤字。

大規模修繕をした年だけ赤字。

空室期間だけ一時的に赤字。

これらは同じではありません。

例えば減価償却費によって税務上の不動産所得が赤字でも、実際の現金収支ではプラスになっている場合があります。

反対に確定申告上は利益が出ていても、ローン元金の返済などによって現金がほとんど残らない場合もあります。

だから、

「赤字だから失敗」と判断する前に、まず現金が減っているのか、税務上の赤字なのかを分けて考えます。


 


■ 赤字になったら最初に一年分の収支を並べる


 


毎月なんとなく2万円足りない。

修繕が多い気がする。

管理費が高い気がする。

この状態では原因が分かりません。

まず一年分を整理します。

年間家賃収入。

ローン返済。

管理費。

固定資産税。

火災保険。

修繕費。

入居募集費用。

その他の支出。

例えば、

年間家賃収入60万円。

年間ローン返済36万円。

管理費3万円。

税金・保険8万円。

修繕費10万円。

その他3万円。

合計支出60万円。

年間キャッシュフロー0円。

ここから一か月空室になればマイナス5万円です。

つまりこの物件は、

「たまたま赤字になった」

のではなく、

満室でもほとんど余裕がない収支だった

ことが分かります。

赤字を改善するときは、感覚ではなく数字から原因を探します。

キャッシュフローの考え方はこちらでも詳しく整理しています。

不動産投資でキャッシュフローはいくら残ればいい?家賃収入より大切な手残りの考え方


 


■ 赤字の原因①|空室期間が長い


 


家賃5万円。

一か月空室。

マイナス5万円。

三か月空室。

マイナス15万円。

六か月空室。

マイナス30万円。

実際には入居中でも管理費や修繕費などが発生するため単純計算ではありませんが、空室が収支へ与える影響は大きくなります。

特にローン返済がある物件では、

家賃0円。

ローン返済3万円。

という月が続きます。

この場合、

管理費を月1,000円削る。

保険を少し見直す。

という改善より、まず空室を一か月短くする方が収支への影響が大きい場合があります。

だから赤字になったら、

「何を節約するか」より先に「家賃が入っていない期間が長くないか」を確認します。


 


■ 空室なら家賃を下げる前に原因を探す


 


三か月決まらない。

では家賃を5,000円下げよう。

すぐにそう判断する必要はありません。

まず、

問い合わせはあるのか。

内見はあるのか。

写真は魅力的か。

募集条件は周辺と比べてどうか。

設備に大きな弱点はないか。

駐車場はあるか。

仲介会社へ情報が届いているか。

を確認します。

問い合わせ自体が少ないなら、

家賃。

立地。

募集条件。

写真。

などに問題がある可能性があります。

内見はあるのに決まらないなら、室内状態や設備など別の原因かもしれません。

原因を確認せず家賃だけ下げると、収入を減らしたのに空室も解消しないという状態になる可能性があります。


 


■ 赤字の原因②|ローン返済が重すぎる


 


家賃8万円。

ローン返済6万円。

返済後2万円。

ここから、

管理費。

固定資産税。

保険。

修繕。

を払う。

かなり余裕が小さくなります。

一方、

家賃8万円。

ローン返済3万円。

なら、同じ家賃でも収支の余裕は変わります。

購入時に高く買った。

借入額が大きかった。

返済期間が短かった。

金利が高い。

などによって返済負担が重くなっている場合があります。

ローン返済は簡単に削れる支出ではありません。

だからこそ購入前の判断が重要ですが、すでに所有している場合は、

借り換えが可能か。

金利条件を見直せないか。

繰上返済をする意味があるか。

などを検討する方法があります。

ただし繰上返済で手元現金を減らしすぎれば、修繕や空室へ対応できなくなる可能性があります。

返済額だけを減らすのではなく、手元資金とのバランスを見ることが重要です。

ローン返済の重さについてはこちらでも整理しています。

不動産投資でローン返済比率は何%が安全?家賃収入が残る借入額と返済額の考え方


 


■ 赤字の原因③|修繕費が想定以上にかかっている


 


築古物件を購入。

購入直後に給湯器交換。

15万円。

半年後にエアコン交換。

10万円。

退去。

原状回復20万円。

一年で45万円。

家賃5万円なら九か月分に相当します。

表面利回りが高くても、修繕費が大きければ現金は残りません。

ここで重要なのは、

「築古だから仕方ない」

で終わらせないことです。

毎年同じ設備が壊れるわけではありません。

今年だけ大きな修繕が集中したのか。

今後も継続的に大きな支出が必要なのか。

建物全体が傷んでいるのか。

を分けて考えます。

一時的な赤字なのか、物件そのものが継続的に利益を残しにくい状態なのかで判断は変わります。


 


■ 赤字の原因④|管理費や固定費が積み重なっている


 


管理費。

振込手数料。

清掃費。

インターネット。

共用部電気代。

保険。

その他サービス。

一つひとつは小さくても、年間で見ると大きくなることがあります。

例えば、

月3,000円。

年間3万6,000円。

月5,000円。

年間6万円。

毎月の固定費は、空室でも発生する場合があります。

そこで、

現在利用しているサービスは必要か。

料金は適正か。

同じ内容を安くできないか。

を確認します。

ただし、

費用を削ること自体を目的にしないことも重要です。

管理費を削って自主管理へ変更。

本業が忙しく空室対応が遅れる。

結果として家賃5万円を一か月失う。

これでは改善になりません。

削減するなら、

その費用をなくした結果、収入や管理に悪影響が出ないか

まで確認します。


 


■ 赤字の原因⑤|購入時の家賃を維持できていない


 


購入時。

家賃6万円。

数年後。

周辺に新しい賃貸物件が増えた。

現在の募集家賃5万5,000円。

さらに数年後。

5万円。

こうした家賃下落が起きる可能性があります。

購入時に、

家賃6万円なら黒字。

家賃5万5,000円ならほぼゼロ。

家賃5万円なら赤字。

という収支なら、家賃下落への耐性が低い物件です。

現在の家賃だけではなく、

家賃が10%下がっても持てるか。

という視点が重要になります。

特に長期保有するなら、購入時の満室家賃が永久に続く前提で考えないことが大切です。


 


■ 赤字の原因⑥|購入価格そのものが高かった


 


家賃5万円。

年間家賃60万円。

物件価格300万円。

物件価格600万円。

同じ家賃でも購入価格は倍です。

購入価格が高くなれば、

借入額。

ローン返済。

取得費用。

なども大きくなる可能性があります。

購入後に、

「もっと安く買えばよかった」

と思っても購入価格は変えられません。

だから保有中にできることは、

収入を増やす。

支出を減らす。

融資条件を見直す。

売却する。

などに限られます。

購入価格の失敗は保有後に完全には戻せないからこそ、赤字改善には限界があることも理解しておく必要があります。


 


■ 赤字の原因⑦|そもそも満室でも利益が残らない


 


これは特に注意したい状態です。

満室。

滞納なし。

大きな修繕なし。

それでも赤字。

例えば、

家賃収入10万円。

ローン返済7万円。

管理費5,000円。

税金・保険など月換算1万円。

修繕積立1万円。

残り5,000円。

ここから少し修繕が出れば赤字です。

つまり問題は、

空室でもない。

管理会社でもない。

修繕でもない。

物件の基本的な収支構造そのものに余裕がない。

この場合、小さな節約だけでは大きく改善できない可能性があります。

赤字改善を考えるときは、

「正常に運営できれば黒字になる物件なのか」

を最初に確認することが重要です。


 


■ 赤字改善は「大きい数字」から手をつける


 


年間赤字20万円。

ここで、

月500円のサービスを解約。

年間6,000円改善。

もちろん無駄なら削って構いません。

しかし赤字20万円の根本解決にはなりません。

例えば、

空室を二か月短縮。

家賃5万円なら10万円。

ローン条件見直し。

年間5万円改善。

管理費見直し。

年間3万円改善。

合計18万円。

このように大きな数字から確認した方が改善効果は大きくなります。

見る順番は、

空室。

家賃。

ローン返済。

大きな修繕。

管理費などの固定費。

細かな経費。

です。

赤字物件では100円、1,000円の節約より、数万円単位で動いている原因を先に探します。


 


■ 家賃を上げるだけが収入改善ではない


 


赤字だから家賃を上げる。

簡単ではありません。

周辺相場が5万円なのに6万円で募集しても、決まらなければ収入は0円です。

そこで、

駐車場を追加できないか。

設備を改善できないか。

ペット可など募集条件を変更できないか。

空いている土地を活用できないか。

付加価値を作れないか。

などを考える方法があります。

ただし追加投資にも費用がかかります。

10万円使って月1,000円しか家賃が上がらないなら、回収には長い時間がかかります。

収入改善では「いくら増えるか」だけではなく「そのためにいくら使うか」まで計算します。


 


■ 赤字を給与で補填すると本当の収支が見えなくなる


 


家賃口座。

給与口座。

同じ口座。

毎月ローン返済。

修繕。

生活費。

全部同じところから支払う。

すると、

不動産がいくら稼いでいるのか。

給与からいくら補填したのか。

分かりにくくなります。

できれば、

家賃収入。

不動産の支出。

を把握できる状態にします。

例えば年間、

家賃収入120万円。

不動産関連支出140万円。

なら20万円の持ち出しです。

給与が500万円あるから問題なく払えたとしても、

不動産単体では年間20万円現金が減っている。

この事実は変わりません。

サラリーマン大家ほど、本業の給与と不動産の収支を分けて見ることが重要です。


 


■ 一年赤字だっただけで売却する必要はない


 


今年は赤字。

ではすぐ売却。

と判断する必要はありません。

例えば、

今年。

屋根修繕50万円。

年間収支マイナス30万円。

翌年以降。

大きな修繕予定なし。

通常時年間プラス20万円。

この場合、今年だけを見ると赤字ですが、長期では回収できる可能性があります。

反対に、

毎年10万円赤字。

家賃も下落。

大規模修繕も近い。

ローン残高も大きい。

なら持ち続けるほど現金が減る可能性があります。

売却判断では「今年赤字か」ではなく「これから何年持つとどうなるか」を考えます。


 


■ 「今までお金をかけたから売れない」は危険


 


購入時に300万円。

リフォーム100万円。

修繕50万円。

合計450万円使った。

だから売りたくない。

その気持ちは自然です。

しかし今後、

毎年20万円赤字。

五年間で100万円。

さらに大規模修繕100万円。

となれば、持ち続けることで損失が広がる可能性があります。

過去に使ったお金は重要ですが、

これから持ち続けた場合にいくら入って、いくら出ていくか

を別に考える必要があります。

「ここまでお金を使ったから」という理由だけで保有を続けないことが大切です。


 


■ 売却価格ではなく「売った後にいくら残るか」を見る


 


物件を500万円で売却できそう。

500万円入る。

とは限りません。

ローン残高。

仲介手数料。

登記関係費用。

その他売却費用。

税金。

などがあります。

例えば、

売却価格500万円。

ローン残高350万円。

売却関連費用30万円。

単純化すれば残り120万円。

さらに税金が発生する場合もあります。

逆に売却価格よりローン残高が大きければ、売却時に自己資金が必要になる可能性があります。

売却判断では査定価格だけでなく「売却後の手残り」を確認することが重要です。


 


■ 減価償却を使っている物件は売却時の税金にも注意する


 


不動産投資では建物部分を減価償却することがあります。

保有中は経費として計上できる一方、売却時には取得費の計算へ影響します。

そのため、

買った金額と同じ金額で売れた。

だから利益はない。

と単純には判断できない場合があります。

特に長期間保有して減価償却が進んでいる物件では、売却前に税務上の扱いも確認することが重要です。

減価償却と売却時の考え方はこちらで詳しく整理しています。

不動産投資の減価償却とは?節税効果と売却時に戻ってくる税金の関係

具体的な税額や申告については、税理士などの専門家へ確認します。


 


■ 「黒字になるまで持つ」ことが正解とは限らない


 


毎年赤字。

しかしローンを完済すれば黒字になる。

あと15年。

確かに完済後は返済がなくなります。

しかしその15年間に、

空室。

家賃下落。

設備交換。

外壁。

屋根。

給排水。

などの支出が発生する可能性があります。

15年間給与から補填し続けて、ようやく黒字になる。

それが自分の投資目的に合っているのか。

別の物件へ資金を移した方がいいのか。

比較する必要があります。

「いつか黒字になる」だけではなく「黒字になるまでにいくら現金を使うのか」を考えます。


 


■ 売却は不動産投資の失敗ではない


 


物件を買った。

思ったほど利益が出ない。

売却した。

これだけで失敗とは限りません。

売却によって、

毎月の赤字を止める。

大きな修繕リスクをなくす。

ローンを減らす。

現金を作る。

次の物件へ資金を移す。

ことができる場合があります。

もちろん売却価格によっては損失が出る可能性もあります。

それでも、

「持ち続けること」と「売ること」のどちらが将来の資産を残せるか

で判断することが重要です。


 


■ 不動産全体を見て「残す・改善する・売る」を考える


 


不動産を所有していると、

賃貸を続ける。

リフォームする。

管理方法を変える。

土地として活用する。

売却する。

など複数の選択肢が出てきます。

特に築古物件や空き家では、賃貸だけが正解とは限りません。

建物の状態。

土地価値。

周辺需要。

修繕費。

売却相場。

などを見ながら判断します。

MIRAIUでは、不動産投資だけでなく、空き家・土地・相続・売却など、不動産所有で発生する判断をまとめています。

不動産投資から空き家・土地・相続まで、不動産所有についてまとめて確認したい方はこちら


 


■ 赤字物件ほど「何となく持つ」をやめる


 


毎月1万円赤字。

年間12万円。

五年間で60万円。

十年間で120万円。

実際には修繕や空室などもあるため単純計算ではありません。

しかし少額の赤字でも、長期間続けば大きくなります。

一方で、

現在は年間12万円赤字。

来年ローン完済。

その後は年間30万円黒字。

なら判断は変わります。

重要なのは、

現在。

一年後。

五年後。

ローン完済時。

売却時。

を数字で見ることです。

赤字物件は「持っていればいつか何とかなる」ではなく「いつ、何によって改善するのか」を説明できる状態にします。



■ 売却する前に「改善した場合」と「そのまま持った場合」を比較する


 


赤字だから売却。

その前に、一度数字を比較します。

例えば現在、

年間家賃収入60万円。

年間支出75万円。

年間赤字15万円。

この物件について、

家賃を適正化する。

空室期間を短縮する。

管理費を見直す。

ローン条件を見直す。

などによって年間10万円改善できる可能性がある。

そうなれば赤字は年間5万円まで縮小します。

さらに翌年から大きな修繕がなくなるなら、黒字化できる可能性もあります。

反対に、

家賃下落が続いている。

空室期間も長い。

ローン返済も重い。

大規模修繕も近い。

という状態なら、改善できる余地が小さいかもしれません。

売却を考えるときは「今赤字だから」ではなく「改善できる赤字なのか」を最初に確認します。


 


■ 改善するために追加投資しすぎない


 


空室を改善したい。

そこで、

キッチン交換50万円。

浴室工事50万円。

内装30万円。

設備追加20万円。

合計150万円。

確かに物件は良くなります。

しかし家賃が、

5万円から5万5,000円。

月5,000円しか上がらないなら、年間増収は6万円です。

単純計算でも150万円を家賃増額だけで回収するには長い時間がかかります。

もちろん空室期間の短縮や売却価格への影響などもあるため、家賃だけで判断するものではありません。

それでも、

赤字を改善するために使ったお金によって、どれくらい収支が改善するのか

は確認する必要があります。

赤字物件へ追加資金を入れ続けることが、必ずしも正解ではありません。


 


■ サラリーマン大家は「給与補填の上限」を決めておく


 


不動産が赤字になった。

給与から1万円。

翌月も2万円。

修繕で10万円。

その都度払っていると、年間でいくら補填したのか分からなくなることがあります。

そこで、

年間いくらまでなら許容するのか。

何か月赤字が続いたら見直すのか。

どの金額を超えたら売却も検討するのか。

自分なりの基準を決めておきます。

例えば、

三か月連続で通常収支が赤字。

年間持ち出し20万円超。

手元資金100万円を下回る。

などです。

実際の基準は物件や資産状況によって変わります。

重要なのは、

「給与がある限り払い続ける」という無期限の補填にしないことです。


 


■ 一つの赤字物件が次の物件購入を止めることもある


 


1戸目。

毎月2万円赤字。

年間24万円持ち出し。

それでも給与で払える。

しかし年間24万円を5年間続ければ120万円です。

その120万円があれば、

次の物件の自己資金。

修繕資金。

諸費用。

に使えた可能性があります。

さらに赤字物件のローン残高が大きければ、次の融資を考えるときにも影響する場合があります。

つまり赤字物件は、

今の現金を減らすだけではなく、

次の投資へ使える資金や選択肢まで減らす可能性があります。

一戸だけを見るのではなく、資産全体で判断することが重要です。


 


■ 複数物件を持っているなら「物件別」に収支を見る


 


5戸所有。

全体では毎月5万円黒字。

順調に見えます。

しかし物件別に見ると、

A物件 +3万円。

B物件 +2万円。

C物件 +2万円。

D物件 +1万円。

E物件 −3万円。

合計+5万円。

この場合、E物件の赤字を他の4物件が補っています。

全体収支だけを見ていると気づきにくい状態です。

E物件を改善できるのか。

売却した方がいいのか。

今後修繕が増えるのか。

を確認します。

規模が大きくなるほど「全体では黒字」だけではなく、一戸ごとの収益力を見ることが重要になります。


 


■ 黒字物件まで一緒に売る必要はない


 


一戸が赤字。

だから不動産投資そのものをやめる。

そう考える必要はありません。

複数物件を所有しているなら、

利益を残している物件。

将来性がある物件。

ローン返済が進んでいる物件。

土地価値がある物件。

などは残す。

一方で、

継続的に赤字。

修繕負担が大きい。

家賃下落が続く。

出口が弱い。

という物件だけを売却する。

という判断もあります。

不動産投資は「全部持つ・全部売る」の二択ではなく、物件を入れ替えながら資産全体を改善する考え方もできます。


 


■ 売却するときは「次に何をするか」まで考える


 


赤字物件を売却。

ローンを返済。

諸費用や税金を支払い、現金100万円が残った。

その100万円を、

生活費に使う。

現金として残す。

別の物件の修繕へ使う。

ローン返済へ使う。

次の物件購入へ使う。

選択肢があります。

不動産投資を続けるなら、

売却は一つの物件の終わりではなく、資産を組み替えるタイミング

として考えることもできます。

利益を残しにくい物件から資金を回収し、より条件の良い物件へ移す。

これも規模拡大の一つの方法です。


 


■ 「損切り」と「失敗」は同じではない


 


500万円で購入。

400万円で売却。

数字だけなら100万円下がっています。

しかし、

保有中に家賃収入を得た。

ローン元金も減った。

税金や修繕も支払った。

という期間があります。

最終的な損益は購入価格と売却価格の差だけでは判断できません。

反対に、

500万円で購入。

550万円で売却。

でも保有中に大きな赤字が続いていれば、全体では利益が少ない可能性もあります。

だから、

購入。

保有。

売却。

まで含めて確認します。

売却価格が購入価格を下回っただけで「失敗」と決めるのではなく、投資期間全体でいくら残ったかを見ることが重要です。


 


■ 売却しないという判断にも理由が必要


 


現在年間10万円赤字。

それでも持ち続ける。

なぜか。

あと二年でローン返済が大きく減る。

大規模修繕が終わった。

周辺開発で需要増加が期待できる。

土地価値が高い。

将来自分で利用する予定がある。

など、理由があるなら判断できます。

しかし、

「何となく売りたくない」

「いつか上がるかもしれない」

「せっかく買ったから」

だけでは、赤字を放置することになります。

保有を続ける場合も、売却する場合も「なぜその判断をするのか」を数字で説明できる状態が理想です。


 


■ 売却査定は一社だけで判断しない


 


売却を検討するとき、

査定500万円。

一社だけの数字で判断。

これでは現在の市場価格が分かりにくい場合があります。

不動産会社によって、

査定方法。

得意な物件。

得意な地域。

想定する買主。

が異なることがあります。

また、

高い査定価格。

イコール、

その価格で確実に売れる。

とは限りません。

重要なのは、

査定価格だけでなく、

実際にどの程度で売れる可能性があるのか。

売却までどれくらいかかりそうか。

どのような買主を想定しているのか。

まで確認することです。

赤字物件の出口を考えるなら、まず現在の売却可能価格を把握することから始めます。


 


■ ローン残高が多くても売却価格は確認しておく


 


ローン残高800万円。

だから今は売れない。

そう決めつける必要はありません。

現在の売却相場900万円。

なのか、

700万円。

なのかで状況は大きく変わります。

売却価格900万円なら、売却費用などを考慮してもローンを完済できる可能性があります。

700万円なら自己資金が必要になる可能性があります。

まず、

現在のローン残高。

現在の売却可能価格。

売却費用。

税金。

を確認します。

売る・売らないを決める前に「今売ったらどうなるか」を知っておくこと自体が経営判断です。


 


■ Q&A|サラリーマン大家が赤字になったときによくある疑問


 


Q. 毎月1万円くらいの赤字なら給与で払っても大丈夫ですか?


 


生活や資金に余裕があれば支払える場合はあります。

ただし年間では12万円、五年間なら単純計算で60万円です。

なぜ赤字なのか、いつ改善するのかを確認せず、給与補填を続けることには注意が必要です。


 


Q. 空室が原因なら家賃を下げればいいですか?


 


家賃が原因とは限りません。

問い合わせ数、内見数、募集写真、設備、周辺競合、募集条件などを確認したうえで判断します。

家賃を下げる場合も、下げた後の年間収支まで確認します。


 


Q. 赤字でもローン元金が減っていれば持ち続けた方がいいですか?


 


ローン元金が減ることは資産形成の一面ですが、現金の持ち出し、物件価値、今後の修繕、売却価格なども合わせて判断する必要があります。

元金が減っているという理由だけで赤字を放置しないことが重要です。


 


Q. 売却すると税金がかかりますか?


 


売却価格、取得費、譲渡費用、所有期間、減価償却などによって異なります。

具体的な税額については税理士などの専門家へ確認することが重要です。


 


Q. 赤字物件を売却して別の物件を買うのはありですか?


 


選択肢の一つです。

売却によって残る現金、既存ローンの返済、税金、次の物件の収支などを確認し、資産全体が改善するかで判断します。


 


■ 売却を検討する目安を自分で決めておく


 


売却を考えるタイミングに絶対的な基準はありません。

それでも事前に、

満室でも赤字。

数年間赤字が改善しない。

家賃下落が続く。

大規模修繕が近い。

ローン返済負担が大きい。

手元現金が減り続ける。

売却後にローンを整理できる。

より良い資金の使い道がある。

など、自分なりの判断材料を持っておくことはできます。

一つ当てはまったら必ず売却する。

という意味ではありません。

複数の問題が重なってきたときに、保有継続だけを前提にしないための基準です。


 


■ 赤字になった経験は次の購入判断に使える


 


一戸目で失敗した。

空室期間を甘く見た。

修繕費を少なく見積もった。

ローン返済が重かった。

購入価格が高かった。

管理費を確認していなかった。

その経験は次の物件購入で使えます。

二戸目では、

家賃を10%下げて計算。

空室三か月でも耐えられるか確認。

修繕費を多めに準備。

返済比率を確認。

購入価格を厳しく見る。

同じ失敗を避ける。

不動産投資では、一つの物件で起きた問題を次の購入基準へ変えることで、投資判断の精度を上げることができます。


 


■ サラリーマン大家は「辞める判断」もできる


 


不動産投資を始めたから、一生続けなければならない。

そんな決まりはありません。

実際にやってみた。

思っていたより管理が大変。

本業との両立が難しい。

家族との時間を優先したい。

リスクが自分には合わない。

そう感じることもあります。

その場合、

物件を売却。

ローンを整理。

不動産投資から離れる。

という選択肢もあります。

反対に、

一戸目の失敗を改善。

二戸目で収支改善。

そこから規模を増やす。

という選択肢もあります。

続けること自体を目的にせず、自分の生活と資産形成に不動産投資が合っているかで判断します。


 


■ 赤字から抜け出す方法は「節約」だけではない


 


赤字になると、

管理費を削る。

保険を削る。

修繕を後回し。

と支出削減だけを考えがちです。

しかし、

空室期間を短くする。

家賃設定を見直す。

募集条件を変える。

ローン条件を確認する。

管理方法を変える。

物件を売却する。

など、選択肢は複数あります。

特に修繕を必要以上に後回しにすると、

建物状態が悪化。

入居が決まらない。

さらに大きな修繕が必要。

という逆効果になる可能性もあります。

赤字改善とは「できるだけお金を使わないこと」ではなく「使うお金と残るお金のバランスを改善すること」です。


 


■ 売却を含めて不動産投資を比較する


 


現在の物件を持ち続ける。

改善して持ち続ける。

売却する。

売却して別の物件へ移る。

どの方法が適しているかは、物件ごとに異なります。

現在の収支。

ローン残高。

手元資金。

売却価格。

今後の修繕。

家賃相場。

将来の目標。

を整理したうえで判断します。

不動産投資を続ける場合も、一つの物件へ固執する必要はありません。

現在の物件だけでなく、他の不動産投資の選択肢も含めて比較したい方はこちら


 


■ まとめ|赤字になったら「給与で払う」より先に原因を数字で確認する


 


サラリーマン大家は給与があります。

だから不動産投資が赤字でも、すぐに資金がなくなるとは限りません。

しかしそれが最大の落とし穴になることがあります。

毎月1万円。

2万円。

修繕で10万円。

給与から払えてしまう。

そのまま数年。

気づけば大きな金額を補填していた。

こうならないために、赤字になったら最初に確認します。

現金収支が赤字なのか。

税務上の赤字なのか。

空室が原因なのか。

ローン返済が重いのか。

修繕費が大きいのか。

管理費などの固定費が多いのか。

家賃が下落しているのか。

満室でも利益が残らないのか。

原因が分かれば、

改善する。

条件を変える。

管理方法を変える。

融資条件を確認する。

という対策を考えられます。

それでも改善が難しいなら、

売却する。

という選択肢もあります。

売却は不動産投資の失敗とは限りません。

赤字を止める。

ローンを整理する。

現金を残す。

次の物件へ資金を移す。

資産全体を良くできるなら、それも経営判断です。

重要なのは「買ったから持ち続ける」ことではありません。

持つ・改善する・売る。

その中から、これから最も現金と資産を残せる方法を選ぶことです。

そしてサラリーマン大家だからこそ、

給与で赤字を隠さず、不動産単体の数字を見る。

これが長く不動産投資を続けるための重要な考え方です。


 


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