top of page

不動産投資で失敗する人は物件購入前に何を見落とす?初心者が確認したい7つのチェックポイント

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 8月14日
  • 読了時間: 20分

■ 不動産投資の失敗は「買った後」ではなく「買う前」に始まっている


不動産投資で失敗したくない。

これは、これから物件を購入する人なら誰でも考えることだと思います。

ところが物件を探し始めると、どうしても「価格」と「利回り」に目が向きます。

500万円で買える。家賃5万円で貸せる。表面利回り12%。

数字だけを見ると魅力的です。

しかし、本当に確認したいのはその先です。

購入後に修繕はいくら必要なのか。空室になったら何か月耐えられるのか。その家賃で本当に入居者が決まるのか。10年後に売却できる物件なのか。

不動産投資では「買える物件」と「買ってもいい物件」は違います。


今回は初心者が物件購入前に確認したいポイントを7つに分けて、数字を使いながら考えていきます。


 


■ 確認①|表面利回りだけで物件を選んでいないか


物件情報を見ると、最初に目に入りやすいのが利回りです。

利回り8%、10%、15%。

数字が高いほど魅力的に見えます。

例えば300万円で購入し、家賃4万円で貸せる戸建なら年間家賃は48万円。表面利回りは16%です。

一方、600万円で購入し、家賃6万円なら年間家賃72万円。表面利回りは12%です。

表面利回りだけなら300万円の物件が勝ちます。

しかし300万円の物件に購入直後150万円のリフォームが必要なら、実際の投資額は450万円です。さらに仲介手数料、登記費用、保険などの購入諸費用も発生します。

購入後に給湯器が故障すれば追加費用。退去すれば原状回復費。次の入居者が決まるまで家賃収入はありません。

高利回りだから儲かるのではなく、必要な支出を差し引いたあとに現金が残る物件なのかを見ることが重要です。

築古戸建のリフォーム費についてはこちらでも詳しく整理しています。

築古戸建はリフォームにいくらかける?高利回りを崩さない修繕費と家賃設定の考え方


 


■ 確認②|購入価格以外に必要なお金を計算しているか


自己資金500万円。

物件価格500万円。

これを見ると「現金で買える」と考えたくなります。

しかし、物件価格だけで不動産投資は始められません。

仮に物件価格500万円、購入諸費用40万円、入居前リフォーム60万円なら、運営を始めるまでに必要な資金は600万円です。

さらに重要なのは、その600万円を払った後です。

購入直後に給湯器が故障して20万円。数か月後に雨漏りが発生して30万円。入居者が退去して2か月空室。

こうしたことが同時に起きる可能性もあります。

つまり、購入前に見るべきなのは「この物件を買うお金」だけではありません。

買った後に何か起きても対応できる現金まで含めて自己資金を考える必要があります。

自己資金と購入後の現金についてはこちらで詳しく解説しています。

不動産投資の自己資金はいくら必要?頭金だけでなく修繕・空室に備える資金計画


 


■ 500万円持っている人が500万円の物件を買う危険性


ここは数字で考えると分かりやすくなります。

Aさんは自己資金500万円をすべて使い、500万円の物件を購入。

Bさんは自己資金500万円のうち350万円を物件購入などに使い、150万円を手元に残したとします。

購入直後は、Aさんの方が借入を抑えられているため安全に見えるかもしれません。

しかし半年後、50万円の修繕が発生したらどうでしょうか。

Aさんは手元資金がほとんどありません。Bさんには150万円の現金があります。

さらに退去が重なれば、家賃収入も止まります。

不動産は毎月必ず同じ利益を生むわけではありません。

だからこそ、購入時に自己資金を使い切らない考え方が重要になります。

不動産投資で現金を残す考え方についてはこちらでも詳しく整理しています。

不動産投資で現金を残すべき理由とは?空室・修繕に強い資金管理


 

■ 確認③|その家賃は「貸せる家賃」なのか


収益物件の販売資料に想定家賃5万円と書かれている。

だから年間60万円の家賃収入。

この数字をそのまま収支計算へ入れるのは注意が必要です。

実際に5万円で募集したとき、周辺に同程度の戸建が4万5,000円で複数募集されていれば、5万円では決まりにくい可能性があります。

反対に駐車場2台、ペット相談可、広い収納など明確な強みがあれば、周辺より少し高い家賃でも選ばれるかもしれません。

重要なのは「いくらで貸したいか」ではなく、現在の市場でいくらなら入居者が選ぶのかです。

購入前に周辺の募集物件を調べ、競合する物件の家賃、広さ、築年数、駐車場、設備などを確認します。

家賃5万円で成立する物件を4万5,000円で計算すれば安全側になりますが、逆に本当は4万5,000円の物件を5万円で計算すれば、購入した瞬間から収支計画がずれます。

戸建賃貸の家賃設定についてはこちらでも詳しく整理しています。

戸建賃貸の家賃はいくらが正解?5万円と5.5万円で迷ったときの家賃設定と空室判断


 

■ 家賃5万円でも「12か月満額」で計算しない


家賃5万円なら年間家賃60万円。

計算としては正しいです。

しかし、賃貸経営では毎年必ず12か月分の家賃を受け取れるとは限りません。

例えば退去後に2か月空室になれば、その年の家賃収入は10か月分で50万円。さらに原状回復へ20万円かかれば、その年だけで想定より30万円変わります。

一戸だけ所有している場合、入居中は稼働率100%ですが、退去した瞬間に家賃収入は0円になります。

これが戸建投資の大きな特徴です。

だから購入判断では、満室時の収入だけでなく「空室が発生した年でも持ち続けられるか」を確認します。

満室前提でギリギリ成立する物件より、多少の空室があっても資金が回る物件の方が長期的には扱いやすくなります。

築古戸建の空室と資金計画についてはこちらで詳しく解説しています。

築古戸建投資で空室になったら家賃収入ゼロ?1戸投資の弱点と現金を残す資金計画


 

■ 確認④|建物だけでなく「土地」を確認しているか


安い中古戸建を見つけると、室内の状態へ意識が集中しがちです。

キッチンは使える。お風呂もきれい。クロスを張り替えれば貸せそう。

しかし、不動産は建物だけではありません。

接道状況、道路幅員、境界、土地形状、再建築の可否なども購入前に確認したいポイントです。

例えば建物が古くなり、将来解体したとします。

普通に建て替えられる土地なら、土地として売却できる可能性があります。

一方で再建築が難しい物件なら、出口の選択肢が狭くなる可能性があります。

だから「200万円だから安い」で終わらせず、なぜ200万円なのかを確認することが重要です。

価格が安いこと自体が問題なのではありません。

接道に弱点がある。建物状態が悪い。需要が弱い。土地として売りにくい。

その短所を理解したうえで、価格に十分反映されているなら投資対象になる場合もあります。

安い築古戸建の確認ポイントはこちらで詳しく整理しています。

安い築古戸建ほど危険?再建築不可・接道・土地価値を購入前に確認する方法


 

■ 200万円と600万円なら200万円が安全とは限らない


例えば同じ地域に2つの戸建があるとします。

A物件は200万円。家賃4万円。

B物件は600万円。家賃6万円。

購入価格だけならA物件の方が圧倒的に安く、表面利回りも高く見えます。

しかしA物件は再建築が難しく、購入後100万円の修繕が必要。B物件は接道に問題がなく、30万円程度の修繕で賃貸開始できる。

さらに10年後、A物件は建物を解体しても土地として売却しにくい。B物件には一定の土地価値が残る可能性がある。

ここまで考えると、単純に200万円の方が安全とは言えません。

反対にA物件が100万円まで価格交渉でき、家賃4万円で長期間貸せる見込みがあるなら、その弱点を価格で吸収できる可能性もあります。

欠点がある物件を買ってはいけないのではなく、その欠点を理解した価格で買えているかが重要です。


 

■ 物件を比較するときは「買った瞬間」ではなく10年で考える


不動産投資では、購入時の利回りだけを比較すると判断を誤ることがあります。

例えば500万円の物件を家賃5万円で10年間保有するとします。

満室なら家賃総額は600万円です。

もちろん実際には、そこから固定資産税、保険、修繕、管理費、空室などが発生します。

さらに10年後に300万円で売却できる物件と、ほとんど売却できない物件では、同じ家賃5万円でも投資結果は変わります。

だから購入前から、

いくらで買うのか。

いくらで貸せるのか。

どれくらい修繕が必要なのか。

何年持つのか。

最後に何が残るのか。

まで考えます。

不動産投資の利益は毎月の家賃だけではなく、「保有期間全体」で判断することが重要です。

築古戸建の出口についてはこちらでも詳しく整理しています。

築古戸建投資の出口戦略|10年後に売る・貸し続ける・解体する判断基準


 

■ 利回りが高くても自分に合わない物件はある


ここまで確認すると、

「結局どの物件を買えばいいのか」

と思うかもしれません。

しかし正解は一つではありません。

現金を多く持っている人。融資を活用したい人。本業が忙しい人。自分でリフォームできる人。管理会社へすべて任せたい人。

同じ物件でも、投資する人によって評価は変わります。

例えば修繕が多い築古戸建でも、自分で業者を手配できる人なら利益を残しやすいかもしれません。

反対に本業が忙しく、現地へほとんど行けない人なら、多少利回りが低くても管理しやすい物件の方が合う場合があります。

だから物件を探す前に、自分がどのくらい自己資金を使えるのか、どの程度の手間をかけられるのかを決めておくことが重要です。

管理会社へ任せる場合でも、大家自身が確認したいポイントはこちらで整理しています。

不動産投資は管理会社に任せれば安心?大家が自分で確認すべき7つのポイント


 

■ 「この物件を買うか」だけでなく投資方法そのものを比較する


不動産投資には築古戸建だけでなく、区分マンション、一棟アパートなど複数の方法があります。

必要な自己資金も違えば、空室リスクや管理方法も違います。

一つの物件を見つけると「これを買うか、買わないか」の二択になりがちですが、その前に自分の資金や目的に合った投資方法なのかを比較することも大切です。

特に初めての不動産投資では、購入後に「こんなはずではなかった」とならないよう、複数の選択肢を確認してから判断する方法もあります。

自分に合った不動産投資の選択肢を確認したい方はこちら


 

■ 購入前のチェックで重要なのは「悪いところを探すこと」ではない


物件を見るときに欠点ばかり探していると、どの物件も買えなくなります。

築古なら古い。

地方なら人口が少ない。

高利回りなら何らかの理由がある。

完璧な物件を探し続けても、なかなか見つかりません。

購入前のチェックは、物件を否定するためにするものではありません。

リスクを把握し、そのリスクを価格・家賃・手元資金で吸収できるか判断するために行います。

修繕が必要なら、その費用を含めても利益が残るのか。

空室リスクが高いなら、家賃設定や購入価格で対応できるのか。

出口が弱いなら、保有期間中の家賃収入で十分回収できるのか。

こうして一つずつ数字へ置き換えると、「何となく怖い物件」と「リスクはあるが投資として成立する物件」を分けやすくなります。

そして最後に必要なのは、購入した後も余裕を持って運営できる資金です。

買うことをゴールにせず、買った後に賃貸経営を続けられる状態を作る。

これが、物件購入前に最も忘れたくない視点です。


■ 確認⑤|修繕費を「購入後に考える」状態になっていないか


築古物件では、購入した時点で設備が正常に動いていても、それが今後10年間故障しないとは限りません。

給湯器、エアコン、トイレ、キッチン、水栓、屋根、外壁。

建物を所有すれば、いずれ何かしらの修繕が発生します。

だから購入前から「今壊れているところ」だけを見るのではなく、これから壊れる可能性がある部分まで想定しておくことが重要です。

例えば500万円の戸建を購入して、100万円をかけてきれいにリフォームしたとします。

合計600万円。

家賃5万円なら年間60万円です。

ここだけを見ると十分運営できそうに見えます。

しかし入居から2年後に給湯器交換20万円、さらに数年後に外壁や屋根へまとまった費用が必要になれば、その年の手残りは大きく減ります。

問題なのは修繕が発生することではありません。

修繕が発生しただけで資金が止まってしまう計画になっていることです。

購入前からある程度の修繕を想定し、それでも持ち続けられる物件なのかを確認します。


 

■ 修繕費は毎月同じ金額では出ていかない


修繕費を年間10万円と想定したから、毎月約8,000円ずつ支出する。

実際の賃貸経営では、そんなきれいな出方をするとは限りません。

1年目はほとんど修繕なし。

2年目も問題なし。

ところが3年目に給湯器とエアコンが重なって40万円。

このように、支出は突然まとまって発生することがあります。

だから年間平均だけではなく、一度に30万円、50万円必要になっても対応できるかを考えておきます。

毎月の家賃から少しずつ現金を残していれば、大きな修繕が発生したときにも対応しやすくなります。

逆に家賃が入るたびにすべて使ってしまえば、表面上は高利回りでも修繕一回で資金繰りが苦しくなる可能性があります。

不動産投資は毎月の利益だけではなく、現金を残しながら運営することが重要です。

不動産投資で現金を残すべき理由とは?空室・修繕に強い資金管理


 

■ 確認⑥|融資が通ることを「買っていい理由」にしていないか


銀行から融資承認が出た。

希望していた金額を借りられる。

これは物件購入を進めるうえで大きな条件です。

しかし、融資が通ったことと、その物件が自分にとって良い投資であることは別です。

例えば家賃収入が月10万円。

ローン返済が月7万円。

差額は3万円です。

一見すると毎月3万円残ります。

しかし、ここから管理費、固定資産税、保険、修繕、空室などを考えます。

退去して家賃が0円になっても、ローン返済は止まりません。

その期間は自分の現金から返済する必要があります。

だから融資を利用するときは、「いくら借りられるか」だけではなく、空室や修繕があっても返済を続けられる金額なのかを確認します。

借りられる金額と、無理なく返せる金額は同じとは限りません。


 

■ 融資を使う目的を決めておく


融資は危険だから使わない。

現金購入なら安全。

これも単純ではありません。

現金500万円をすべて使って物件を購入すれば、借金はありません。

しかし手元の現金も大きく減ります。

一方、融資を使って自己資金の一部を残せれば、修繕や空室へ対応できる余力を持てる場合があります。

さらに次の物件購入へ資金を残せる可能性もあります。

重要なのは、融資を使うこと自体ではありません。

なぜ融資を使うのか、その結果いくら現金を残せるのかまで考えることです。

築古戸建の現金購入と融資についてはこちらで詳しく比較しています。

築古戸建投資は現金購入と融資どちらがいい?自己資金を残して次の物件につなげる資金戦略


 

■ 購入後の保険料まで収支に入れているか


物件を所有すれば、火災や自然災害などへの備えも必要になります。

特に築古物件では、建物の築年数や構造などによって保険料が想定より高くなることがあります。

年間数万円だから大したことはない。

そう考えることもできます。

しかし固定資産税、管理費、修繕費などと合わせれば、毎年発生する支出は少しずつ積み重なります。

例えば家賃5万円なら年間家賃60万円。

そこから年間数万円の保険料が発生すれば、その分だけ実際の利益は小さくなります。

一つひとつの費用は小さくても、すべてを合わせると購入前に見ていた表面利回りとの差が大きくなることがあります。

購入前から「物件価格+リフォーム」だけではなく、保有中に発生する費用まで収支へ入れておくことが重要です。

築古戸建の火災保険についてはこちらでも詳しく整理しています。

築古戸建の火災保険は高い?保険料・修繕・災害リスクまで含めた収支の考え方



■ 確認⑦|出口戦略を「売るときに考えればいい」と思っていないか


物件を購入するときは、どうしても家賃収入へ意識が向きます。

しかし不動産投資では、いつか売却、相続、解体などを考える時期が来ます。

例えば500万円で購入して、10年間家賃5万円で運営できたとします。

単純な家賃総額は600万円です。

その後300万円で売却できる物件と、50万円でもなかなか買い手が見つからない物件では、最終的な投資結果は大きく変わります。

だから購入前に、

土地として需要があるのか。

再建築できるのか。

建物を残して売れるのか。

賃貸中のまま投資家へ売れるのか。

解体するとしたら費用はいくらかかりそうなのか。

こうした出口まで考えておきます。

もちろん10年後の売却価格を正確に予測することはできません。

それでも、出口の選択肢が複数ある物件なのかを購入前に確認することはできます。

築古戸建の出口戦略についてはこちらで詳しく整理しています。

築古戸建投資の出口戦略|10年後に売る・貸し続ける・解体する判断基準


 

■ 7つ全部を満たす「完璧な物件」を探す必要はない


ここまで、

利回り。

購入資金。

家賃。

土地。

修繕。

融資。

出口。

7つの確認ポイントを見てきました。

これだけ確認すると、「そんな条件の良い物件は見つからない」と感じるかもしれません。

実際、すべてが完璧な物件は簡単には見つかりません。

利回りが高い代わりに築年数が古い。

土地値がある代わりに利回りが低い。

価格は安いけれど修繕が必要。

地方だから購入価格は抑えられるものの、入居需要を慎重に見る必要がある。

物件にはそれぞれ特徴があります。

重要なのは欠点がないことではなく、欠点を把握したうえで、そのリスクを価格や収益で吸収できるかです。


 

■ 300万円の物件でも見送る。600万円でも買う。この判断ができるか


例えば300万円の戸建。

表面利回り16%。

数字だけなら非常に魅力的です。

しかし購入後150万円の修繕が必要で、周辺家賃も下落傾向。さらに再建築が難しく、将来の売却も簡単ではない。

一方、600万円の戸建。

表面利回り12%。

利回りだけなら負けています。

しかし30万円程度の修繕で賃貸開始でき、駐車場2台、ファミリー需要があり、土地としても一定の価値が期待できる。

どちらが正解かは、購入する人の資金や目的によって変わります。

ただ、少なくとも「300万円だから安い」「利回り16%だから買う」という判断だけでは足りません。

価格ではなく、購入から運営、最後の出口まで含めた全体で判断する。

これができれば、購入価格だけに引っ張られにくくなります。


 

■ 初心者ほど「買わない判断」を持っておく


不動産投資を始めようとすると、物件を買うこと自体が目標になってしまうことがあります。

融資が通った。

良さそうな物件を見つけた。

他にも検討している人がいると言われた。

早く一戸目を買いたい。

こうした状況では、判断を急ぎやすくなります。

しかし購入前に分からないことが多すぎるなら、一度止まることも選択肢です。

想定家賃の根拠が分からない。

修繕費が読めない。

接道がよく分からない。

購入後の現金がほとんど残らない。

出口が見えない。

この状態で無理に購入する必要はありません。

不動産投資では「買えるときに買う」だけではなく、「分からないときは買わない」という判断も資金を守ります。


 

■ 一戸目で利益を最大化するより「次も買える状態」を作る


一戸目から最高利回りを狙いたい。

できるだけ安く買いたい。

毎月の利益を最大化したい。

そう考えるのは自然です。

しかし長期的に物件を増やしていくなら、一戸目だけの利益よりも「購入後に余力が残っているか」が重要になります。

一戸目を購入した直後に自己資金がほぼ0円になれば、良い二戸目が出ても動けません。

修繕が発生すれば、追加資金が必要です。

反対に一戸目で十分な現金を残し、家賃収入からさらに資金を積み上げられれば、次の物件を検討しやすくなります。

一戸目を買うことではなく、一戸目を買った後も投資を続けられる状態を作る。

この考え方は、長期的に不動産を増やしたい人ほど重要になります。

不動産投資を始める前の基本的な考え方についてはこちらでも詳しく整理しています。

不動産投資はほったらかしで儲かる?初心者が「賃貸経営」を始める前に知るべき現実


 

■ 最後は「儲かりそう」ではなく数字で判断する

物件を見て、

安い。

きれい。

利回りが高い。

なんとなく良さそう。

この感覚も物件探しでは大切です。

しかし購入する最後の判断では、数字へ戻します。

購入価格はいくらか。

諸費用はいくらか。

修繕費はいくらか。

家賃はいくらで見込むのか。

空室をどれくらい想定するのか。

年間の固定費はいくらか。

購入後に現金はいくら残るのか。

そして出口はどう考えるのか。

ここまで整理すると、同じ「利回り12%」でも物件ごとの差が見えてきます。

不動産投資は未来を完全に予測することはできません。

だからこそ、想定外が起きたときに耐えられる余白を作ります。

利益を最大に見せる計算ではなく、悪いことが起きても続けられる計算をしてから購入する。

これが初心者ほど大切にしたい考え方です。


 

■ 不動産投資を始めるなら物件だけでなく選択肢を比較する


築古戸建。

区分マンション。

一棟アパート。

同じ不動産投資でも、必要な資金、管理方法、空室リスク、修繕の規模は変わります。

だから一つの物件を見つけてすぐ購入判断をするのではなく、自分の自己資金や目標に合った投資方法なのかを比較してみることも大切です。

特に初めての場合は、複数の物件や投資方法を見たうえで、自分が理解できるものから始める方法があります。

不動産投資の選択肢を比較して、自分に合った方法を確認したい方はこちら



■ まとめ|物件を買う前に7つを確認すれば

「安い・高利回り」だけで判断しなくなる


不動産投資で失敗を完全になくすことはできません。

購入後に設備が故障することもあります。

予想より空室が長くなることもあります。

家賃相場が変わることもあります。

だから重要なのは、未来を完璧に当てることではありません。

購入前に分かることを確認し、想定外が起きても対応できる状態を作っておくことです。

今回確認したいポイントは7つです。


① 表面利回りだけで判断しない

② 物件価格以外に必要な資金を計算する

③ 想定家賃ではなく実際に貸せる家賃を見る

④ 建物だけでなく接道や土地価値まで確認する

⑤ 将来の修繕費を想定する

⑥ 融資が通ることと返済できることを分けて考える

⑦ 購入前から出口戦略を考える


そして、この7つすべての土台になるのが現金です。

どれだけ高利回りでも、修繕一回で資金が止まれば賃貸経営は苦しくなります。

反対に多少想定外のことが起きても対応できる現金があれば、慌てて家賃を下げたり、物件を売却したりせずに判断できます。

物件を買うことが不動産投資のゴールではありません。

購入して、入居者に住んでもらい、家賃を受け取り、修繕しながら長期間運営し、最後に出口を迎える。

そこまでが不動産投資です。

「いくらで買えるか」より、「買った後も無理なく持ち続けられるか」。

この視点を持って物件を見るだけでも、購入判断は大きく変わります。


 

■ 関連記事


不動産投資はほったらかしで儲かる?初心者が「賃貸経営」を始める前に知るべき現実


不動産投資の自己資金はいくら必要?頭金だけでなく修繕・空室に備える資金計画


不動産投資は管理会社に任せれば安心?大家が自分で確認すべき7つのポイント


不動産投資で現金を残すべき理由とは?空室・修繕に強い資金管理


築古戸建投資で空室になったら家賃収入ゼロ?1戸投資の弱点と現金を残す資金計画


築古戸建はリフォームにいくらかける?高利回りを崩さない修繕費と家賃設定の考え方


戸建賃貸の家賃はいくらが正解?5万円と5.5万円で迷ったときの家賃設定と空室判断


築古戸建投資は現金購入と融資どちらがいい?自己資金を残して次の物件につなげる資金戦略


築古戸建の火災保険は高い?保険料・修繕・災害リスクまで含めた収支の考え方


安い築古戸建ほど危険?再建築不可・接道・土地価値を購入前に確認する方法


築古戸建投資の出口戦略|10年後に売る・貸し続ける・解体する判断基準


戸建賃貸は自主管理できる?管理会社へ任せる範囲と大家が自分で見るべきポイント


戸建賃貸はなぜ長期入居になりやすい?地方で選ばれる物件と空室を減らす大家の戦略


はじめての不動産投資|初心者が物件を買う前に知っておきたい基本


地方不動産投資を始める前に知っておきたい考え方

 
 

最新記事

すべて表示
駅徒歩10分なら空室に強い?不動産投資で「駅近」だけで買わない5つの確認ポイント

不動産投資の物件を探していると、 「駅徒歩10分以内を選んだ方が安全です。」 と言われることがあります。 確かに、 駅徒歩3分。 駅徒歩8分。 駅徒歩20分。 なら、交通利便性に違いがあります。 そこで、 「10分以内なら空室に強い?」 「11分になったら弱い?」 「地方でも駅近を優先するべき?」 と考えるかもしれません。 結論からいうと、 駅徒歩10分は分かりやすい条件ですが、それだけで賃貸需要

 
 
不動産投資で融資承認が出たら買っていい?「銀行基準」と「大家基準」を分ける5項目

不動産投資物件を見つけた。 銀行へ融資を申し込んだ。 そして、 「融資承認が出ました。」 と言われた。 ここまで来ると、 「銀行も貸してくれるなら、この物件は大丈夫やろ。」 と思いたくなります。 特に、 希望額まで融資が出た。 融資期間も取れた。 自己資金も準備できる。 となれば、購入へ進みたくなるでしょう。 でも、 銀行が融資すること。 と、 大家がその物件を買って利益を残せること。 は同じでは

 
 
不動産投資は総資産より純資産を見る?物件価格・ローン残高から本当の資産額を計算する方法

「不動産を1億円分持っています」 と聞くと、 「資産1億円の人なんだ」 と思うかもしれません。 しかし、その物件を買うために1億2,000万円のローンが残っていたらどうでしょうか。 反対に、 物件価値1億円。 ローン残高3,000万円。 なら、同じ「1億円の物件を持っている人」でも状態は大きく違います。 不動産投資では、 何億円の物件を持っているか だけでは、資産形成がどこまで進んでいるのか分かり

 
 
miramaru kusakari 3.png
bottom of page