築古戸建の内見はどこを見る?購入前の現地調査で確認したいポイント

更新日:9月29日
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築古戸建を買う前の内見では、古さより『購入後に高額修繕へつながる部分』を見つけることが重要です。見た目がきれいでも、雨漏り・傾き・給排水・接道などは別に確認します。
この記事では、購入前の現地調査を構造・設備・土地条件・修繕費へ分け、総投資額で判断する順番を整理します。
▪️1 見た目より先に「直しにくい部分」を見る
築古戸建の内見では、古い壁紙、畳、残置物、庭の雑草が最初に目に入ります。ただし、こうした部分は比較的直しやすく、購入判断を大きく左右するのは雨漏り、傾き、基礎、構造部、屋根、給排水など費用が読みにくい部分です。
室内がきれいでも、天井の雨染み、床の沈み、建具の開閉不良、基礎の大きなひび割れがあれば追加調査が必要です。反対に内装が古くても、構造や設備の状態が良ければ予算を組みやすい物件があります。
最初の内見は『買うか決める場』ではなく、『追加で何を調べるか決める場』と考えると、見た目の印象に引っ張られにくくなります。
▪️2 雨漏り・傾き・床下を優先して確認する
天井や壁の染みは現在進行の雨漏りとは限りませんが、屋根、外壁、バルコニー、配管など原因候補を確認します。乾いているから問題なしとも、染みがあるから屋根全面交換とも決めません。
床の傾きや建具のずれは、経年変化、不同沈下、構造の変形など原因が複数あります。スマートフォンの水平器だけで最終判断せず、気になる場合は建築士やインスペクションへつなげます。
床下を確認できる点検口があれば、湿気、シロアリ痕、配管漏れ、束や土台の状態を見ます。見えない場合は『確認できなかった項目』として修繕予備費へ反映します。
▪️3 屋根・外壁は残存年数と足場費まで考える
築古戸建では屋根材や外壁材の種類、過去の塗装・葺き替え歴を確認します。見た目が色あせているだけなのか、防水や下地まで劣化しているのかで工事内容は変わります。
外壁と屋根を別々の年に直すと足場費が重複することがあります。購入後数年以内に両方の工事が必要そうなら、同時施工も含めて総額を比較します。
売主や仲介会社に修繕履歴が残っていれば確認し、記録がない場合は築年数だけで寿命を断定せず現況を見ます。
▪️4 給排水・電気・給湯器は動作だけで判断しない
蛇口から水が出る、電気が点くという確認だけでは、配管や設備の寿命までは分かりません。給水管・排水管の材質、漏水跡、排水速度、給湯器の製造年、分電盤の容量などを確認します。
古い戸建ではエアコン専用回路、IH、温水洗浄便座など現在の生活に必要な電気容量が不足する場合があります。リフォーム費に設備交換だけでなく電気工事を含めます。
浄化槽や井戸、プロパンガスなど地域特有の設備がある場合は、維持費と契約条件も確認します。
▪️5 建物だけでなく接道・境界・駐車も見る
投資用戸建は建物を直せば終わりではありません。前面道路、駐車スペース、隣地との境界、越境、擁壁、雨水排水など土地側の条件が賃貸需要や将来売却に影響します。
地方では車2台を置けるか、道路から出入りしやすいかが入居者選びに影響することがあります。建物が魅力的でも、駐車や接道がターゲットに合わなければ家賃設定を見直す必要があります。
再建築条件や私道権利が不明な場合は、買付前に役所・仲介会社へ確認します。
▪️6 修繕費は「必須・入居前・後回し」に分ける
内見で見つけた修繕を全部購入直後に行うと、予算が膨らみます。安全や漏水に関わる必須修繕、募集前に必要な修繕、入居後でも対応できる改善へ分けます。
見積もりはクロス何万円、屋根何万円と項目単位だけでなく、購入価格と諸費用を含む総投資額へ入れて家賃とのバランスを見ます。
国土交通省の建物状況調査も、建物の状態を把握する手段の一つです。ただし調査には範囲と限界があるため、インスペクションを実施すれば全ての不具合が分かると考えないことが重要です。
物件判断を数字で比較するには、利回りだけでなく修繕・空室・借入を含む投資の基礎を整理しておくと判断しやすくなります。
▪️7 確認する順番
確認は、①雨漏り・傾き・基礎など構造に近い部分、②床下・シロアリ・配管、③屋根・外壁、④給排水・電気・給湯設備、⑤接道・境界・駐車・擁壁、⑥必須修繕と募集前修繕の見積もり、⑦購入価格・諸費用・修繕費を含む総投資額と想定家賃、の順です。内装の見た目より、直しにくく高額になりやすい部分から確認します。
最初の内見では写真とメモを残し、確認できなかった場所を明確にします。雨漏りや傾きなど気になる点があれば、買付前に専門家へ追加調査を依頼します。
次に修繕を必須・入居前・後回しへ分け、少なくとも必須修繕を含む予算を作ります。見積もりが取れない部分は予備費を持ちます。
最後に周辺家賃と出口価格を確認し、総投資額で収支を再計算します。安く買えることだけでなく、直した後に借り手が付き、将来売れる条件かまで見て判断します。
▪️⑧ Q&A
Q. 築古戸建は内見だけで購入判断できる?
見える範囲には限界があります。雨漏り、傾き、床下など気になる点があれば、専門家の調査や追加見積もりを使ってから判断します。
Q. インスペクションをすれば欠陥は全部分かる?
建物状況調査には調査範囲と限界があります。調査結果は重要な材料ですが、隠れた不具合を完全に保証するものではありません。
Q. 内装がボロボロなら見送るべき?
内装だけで決めません。構造・設備・土地条件が良く、修繕費が家賃と合うなら検討余地があります。
▪️⑨ まとめ
築古戸建の内見では、見た目より雨漏り、傾き、床下、屋根、給排水など高額修繕につながる部分を優先します。確認できない箇所は無理に大丈夫と判断せず、追加調査や予備費へ反映します。
修繕費は必須・募集前・後回しに分け、購入価格や諸費用を含む総投資額で収支を計算します。建物だけでなく接道・駐車・境界まで見ることで購入後の想定外を減らせます。

