築古戸建の火災保険は高い?保険料・修繕・災害リスクまで含めた収支の考え方
- MIRAIU

- 8月13日
- 読了時間: 32分
▪️築古戸建を買ったら火災保険はいくらかかる?
築古戸建投資では、
物件価格。
リフォーム費。
家賃。
利回り。
に目が向きやすくなります。
例えば、
物件価格300万円。
リフォーム150万円。
家賃5万円。
年間家賃60万円。
「この金額なら投資として成立しそう」
と考えるかもしれません。
しかし購入後に必要なお金は、物件代金とリフォーム費だけではありません。
固定資産税。
管理費。
募集費用。
修繕費。
そして、
火災保険などの保険料。
こうした費用も賃貸経営の収支へ影響します。
特に築古戸建では、
建物が古い。
屋根や外壁も古い。
給排水設備も古い。
地域によって自然災害リスクが違う。
など、新しい住宅とは違う視点が必要になります。
「安い戸建だから保険も安いだろう」
と単純には考えられません。
今回は築古戸建投資で、
火災保険は何のために入るのか。
保険料をどう考えるのか。
どこまで補償を付けるのか。
風災や水災をどう見るのか。
保険で対応できない修繕はどうするのか。
保険料を含めた実質的な収支。
まで詳しく整理します。
▪️そもそも火災保険は火事だけの保険ではない
「火災保険」という名前から、
火事になったときだけ使う保険。
と思っている人もいるかもしれません。
しかし実際の補償内容は契約によって異なり、
火災。
落雷。
風災。
水災。
雪災。
その他の事故。
などが補償対象に含まれる商品・契約があります。
もちろん、
どの火災保険でも全部補償される。
という意味ではありません。
契約内容によって、
補償される事故。
補償されない事故。
自己負担額。
保険金額。
などは違います。
だから築古戸建を購入するときは、
「火災保険に入ったから安心」ではなく「何が補償される契約なのか」を確認すること
が重要です。
▪️築古戸建だから必ず保険料が高いとは限らない
築40年。
築50年。
古いから火災保険はものすごく高い。
と決めつけることはできません。
保険料は、
建物の構造。
所在地。
補償内容。
保険金額。
契約期間。
免責金額。
保険会社や商品。
など複数の条件によって変わります。
そのため、
「築40年なら年間○万円」
のように築年数だけで判断するのは難しいです。
投資物件を検討するときは、実際の物件条件で見積りを確認する必要があります。
▪️物件価格300万円でも保険を軽視しない
例えば300万円で築古戸建を購入したとします。
「300万円の家だから、大きな保険はいらない」
と考えたくなるかもしれません。
しかしその戸建から、
毎月5万円。
年間60万円。
の家賃を受け取っているとします。
火災などで建物を貸せない状態になれば、問題は建物価格だけではありません。
修繕費。
家賃収入への影響。
入居者対応。
残っているローン。
今後の土地活用。
などにも影響します。
物件の購入価格が安いことと、失ったときの影響が小さいことは同じではありません。
▪️築古戸建投資では「建物価格が安いから大丈夫」が危ない
築古戸建では土地建物を合わせて数百万円で購入できることがあります。
そのため、
最悪壊れても安いから大丈夫。
と考える人もいるかもしれません。
しかし例えば、
購入300万円。
リフォーム200万円。
諸費用50万円。
総投資額550万円。
ここまでお金を入れて賃貸を開始しているなら、
「300万円の家」
だけではありません。
さらに家賃5万円で入居していれば、年間60万円の収入源でもあります。
築古戸建投資では、
購入価格ではなく、そこまで投入した総額と今後生む家賃まで含めてリスクを見る
ことが重要です。
築古戸建のリフォーム費については、こちらで詳しく解説しています。
築古戸建はリフォームにいくらかける?高利回りを崩さない修繕費と家賃設定の考え方
▪️火災リスクは自分が注意するだけでは防ぎきれない
自分の家なら、
火の元に注意する。
コンセントを確認する。
古い家電を交換する。
など自分で対策できます。
しかし賃貸物件では、実際に生活するのは入居者です。
さらに火災は、
近隣。
落雷。
電気設備。
その他さまざまな原因で発生する可能性があります。
もちろんすべての事故を保険で防げるわけではありません。
保険は事故そのものをなくすものでもありません。
それでも、
自分だけではコントロールできない大きな損失へ備える
という意味があります。
▪️築古戸建で特に意識したいのが風災
築古戸建では、
屋根。
雨樋。
外壁。
外部設備。
なども古くなっている場合があります。
台風や強風によって建物へ被害が出る可能性も考えます。
ここで注意したいのが、
古くなったから壊れたのか、災害によって壊れたのか
という違いです。
保険契約によって補償条件は異なり、単なる老朽化や経年劣化は補償対象にならない場合があります。
「台風のあと壊れていたから全部保険」
と考えるのではなく、事故状況と契約内容を確認する必要があります。
▪️経年劣化と災害被害を混同しない
築40年の屋根。
以前から傷んでいた。
その後、強風が吹いた。
屋根に不具合が見つかった。
この場合、
すべてが風災による被害なのか。
以前からの劣化なのか。
によって扱いが変わる可能性があります。
築古物件では特に、
保険を修繕費の代わりとして考えないこと
が重要です。
外壁塗装。
古くなった屋根の交換。
老朽化した設備。
通常必要になるメンテナンス。
こうした費用まで、すべて保険で対応できるとは限りません。
▪️「保険で直せるから修繕費0円」という収支計画は危険
築古戸建投資で、
何か壊れても火災保険がある。
だから修繕費はあまり残さなくていい。
この考え方には注意が必要です。
賃貸経営では、
保険対象にならない修繕。
免責金額。
保険金だけでは足りない工事。
通常の設備交換。
原状回復。
などが発生する可能性があります。
つまり、
保険と修繕用現金は別に考える必要があります。
保険へ加入していても、手元現金は必要です。
▪️水災補償を付けるかは立地まで見る
築古戸建を購入するときは建物だけではなく、土地の災害リスクも確認します。
例えば、
河川の近く。
低い土地。
過去に浸水があった地域。
周辺より標高が低い場所。
こうした土地では、水害についても考える必要があります。
一方、
どの地域でも同じリスクがあるわけではありません。
そのため、
ハザードマップ。
土地の高さ。
周辺状況。
過去の災害。
などを確認したうえで、必要な補償を検討します。
保険料だけを下げるために補償を外すのではなく、物件ごとのリスクから考えることが重要です。
▪️水災リスクは購入前の物件価格にも影響する
水害リスクが高い地域の戸建が安く売られている。
価格だけを見ると魅力的です。
しかし、
保険。
将来の災害リスク。
入居者募集。
売却。
土地価値。
まで考える必要があります。
安い理由が、
築年数だけなのか。
立地なのか。
災害リスクなのか。
ここを理解せず、
「利回りが高いから買う」
では危険です。
築古戸建では、
安い物件ほど、なぜ安いのかを確認すること
が重要です。
この点はクラスター⑧で、再建築・接道・土地価値と合わせて詳しく解説します。
▪️保険料は利回り計算から消さない
例えば、
総投資額500万円。
家賃6万円。
年間家賃72万円。
表面利回りは、
72万円÷500万円×100。
14.4%です。
しかし実際には、
固定資産税。
火災保険。
管理費。
修繕費。
空室。
などがあります。
仮に年間保険料相当額が5万円なら、それだけで年間家賃72万円の約7%に相当します。
もちろん実際の保険料は物件や契約条件によって異なります。
重要なのは、
表面利回りには保険料が入っていない
ということです。
▪️年間5万円なら10年間で50万円
例えば保険料を年平均5万円相当として考えます。
一年なら5万円。
それほど大きく感じないかもしれません。
しかし10年間なら、
50万円。
築古戸建を長期保有するなら、こうした固定的な支出も積み上がります。
物件価格300万円に対して50万円なら、無視できる金額ではありません。
だから築古戸建投資では、
購入価格が安いほど、固定費が投資額に占める割合が大きくなる場合がある
ことを理解しておきます。
▪️保険料を年額へ直して収支を見る
保険契約によって支払い方法は異なります。
そのため複数年分などをまとめて支払った場合でも、投資収支を見るときは年あたりで考えると分かりやすくなります。
例えば5年間で25万円なら、
年平均5万円。
家賃6万円なら、
家賃約0.83か月分。
こうして家賃と比較すると、
保険料が収支へ与える影響を把握しやすくなります。
▪️火災保険だけでなく地震リスクも考える
日本で不動産を所有する以上、地震についても考える必要があります。
火災保険と地震に関する補償は同じものではありません。
契約内容や対象となる建物によって条件があるため、加入時に確認します。
ここでも、
保険料が高いから不要。
絶対必要。
と一律には決められません。
物件の所在地。
建物。
自己資金。
ローン残高。
自分が取れるリスク。
などを考えます。
▪️保険でどこまで守りたいのかを決める
保険には費用がかかります。
補償を増やせば保険料が上がる場合があります。
一方、補償を減らせば事故時に自己負担する範囲が大きくなる可能性があります。
つまり、
保険料を払ってリスクを移すのか。
自分の現金でリスクを取るのか。
という考え方があります。
例えば100万円の修繕が突然発生しても問題なく払える人。
100万円の支出で資金繰りが苦しくなる人。
同じ物件でも必要と考える補償は違うかもしれません。
▪️自己負担額を大きくするときは手元現金を見る
保険契約では、事故時の自己負担について確認することも重要です。
自己負担を大きく取る。
その代わり保険料を抑える。
という考え方をする場合があります。
しかし事故が発生したとき、
自己負担分をすぐ支払える現金がなければ困ります。
そのため、
保険料を下げることと、手元現金を減らすことを同時にしない
という考え方も重要です。
保険で持たないリスクは、自分の現金で持つことになります。
▪️現金購入でも保険を軽視しない
ローンがない。
銀行から保険加入を求められていない。
だから保険はいらない。
とは限りません。
現金購入の場合、建物に投入している資金はすべて自分のお金です。
例えば総投資額600万円。
現金購入。
大きな事故によって建物へ損害が出れば、その影響を直接自分が受けます。
借入がないことと、災害リスクがないことは別です。
前回⑤で解説したように、現金購入でも購入後の資金余力を残すことが重要です。
築古戸建投資は現金購入と融資どちらがいい?自己資金を残して次の物件につなげる資金戦略
▪️融資を使うならローン残高も考える
融資で築古戸建を購入した場合、
建物に大きな損害が出てもローンが自動的になくなるわけではありません。
家賃収入が止まる。
修繕費が必要。
それでも返済が残る。
こうした状況を考える必要があります。
そのため融資を使う場合は、
ローン残高。
毎月返済額。
手元現金。
保険内容。
をセットで考えます。
▪️保険料を払ったら手元現金がなくなる状態は避ける
築古戸建を購入。
リフォーム。
諸費用。
火災保険。
すべて支払った。
残金10万円。
この状態では、その後の設備故障や空室へ対応できません。
築古戸建投資では、
購入時に必要なお金だけを用意するのではなく、
購入後に起こる支出へ対応できる現金を残す
ことが重要です。
空室時の資金計画についてはこちらで詳しく解説しています。
築古戸建投資で空室になったら家賃収入ゼロ?1戸投資の弱点と現金を残す資金計画
▪️火災保険は「使えば得」というものではない
保険料を払っている。
だから何かあれば使わないともったいない。
この考え方は適切ではありません。
保険は契約で定められた事故による損害へ備えるものです。
経年劣化。
通常の修繕。
以前から壊れていた部分。
などまで保険事故として扱えるとは限りません。
事故が発生したら、
いつ。
何が起きたのか。
どこが損傷したのか。
を確認し、契約している保険会社や代理店などへ相談します。
▪️「保険で無料修理できます」という営業には注意する
築古住宅では、
屋根が傷んでいる。
保険を使えば無料で直せる。
自己負担なし。
などと勧誘されるケースにも注意が必要です。
実際に保険対象となる事故があるのか。
契約内容に合っているのか。
申請内容は正確なのか。
工事契約に問題がないのか。
を確認します。
保険金が出るかどうかを決めるのは修理業者ではありません。
分からない場合は、自分が契約している保険会社や代理店などへ直接確認します。
▪️事故が起きたら先に記録を残す
台風。
大雨。
その他の事故。
物件に被害が出た場合は、安全を確保したうえで状況を記録しておくことが重要です。
いつ気付いたのか。
どこが壊れたのか。
どのような状況だったのか。
写真。
修繕見積り。
こうした情報が必要になる場合があります。
特に自主管理物件では、大家自身が状況を把握する必要があります。
遠方物件なら管理会社から写真や報告を受ける体制を作っておきます。
▪️自主管理なら災害時の連絡先まで決めておく
前回⑥では戸建賃貸の自主管理について解説しました。
通常の設備故障だけでなく、災害時にも、
入居者から誰へ連絡するのか。
大家は誰へ連絡するのか。
修繕業者はいるのか。
保険会社への連絡方法は分かるのか。
を整理しておくと対応しやすくなります。
管理会社へ任せている場合も、災害時にどこまで対応してもらえるのか確認します。
戸建賃貸は自主管理できる?管理会社へ任せる範囲と大家が自分で見るべきポイント
▪️保険は物件を買ってから考えるのでは遅い場合がある
売買契約。
決済。
引渡し。
そのあと、
「そういえば保険どうしよう」
ではなく、購入前から確認します。
特に融資を利用する場合は、金融機関から保険について条件を確認されることもあります。
さらに物件によって保険料が想定より高ければ、投資収支も変わります。
だから購入判断の段階で、
火災保険も取得費・保有費の一つとして見積りへ入れておく
ことが重要です。
▪️保険料まで含めて不動産投資の手残りを比較する
築古戸建。
一棟アパート。
区分マンション。
どの不動産でも、
家賃だけではなく保有中の費用があります。
表面利回りが高くても、
保険。
税金。
管理。
修繕。
ローン返済。
が大きければ、実際の手残りは変わります。
不動産投資を検討するときは、物件価格と家賃だけでなく、こうした保有費まで含めて比較することが重要です。
不動産投資の選択肢を詳しく確認したい方はこちら
▪️保険料を抑えることより「大きな損失に耐えられるか」を見る
年間保険料を1万円下げる。
もちろん経費削減として意味があります。
しかしそのために必要な補償まで外し、
事故時に100万円。
200万円。
の自己負担が発生する可能性が高まるなら、別の視点が必要です。
築古戸建投資では、
小さな固定費だけでなく、
一度発生すると経営へ大きな影響を与える支出
を考えます。
▪️高利回り物件ほど保険・税金・修繕を引いて確認する
例えば、
物件価格300万円。
リフォーム100万円。
諸費用50万円。
総投資額450万円。
家賃5万円。
年間家賃60万円。
総投資額に対する単純な利回りは約13.3%です。
ここから、
保険5万円。
固定資産税5万円。
年間修繕積立10万円。
管理関連費用3万円。
を仮定すると、
23万円。
家賃60万円-23万円。
37万円。
さらに空室やローン返済があれば手残りは変わります。
実際の費用は物件ごとに異なりますが、
利回りを見るときは、家賃から何が引かれるのかまで考える
ことが重要です。
▪️保険を含めた収支を購入前に一度作ってみる
購入候補を見つけたら、
年間家賃。
固定資産税。
保険。
管理。
修繕積立。
ローン返済。
空室想定。
を一度書き出します。
そして、
一年間でいくら残るのか。
三か月空室ならどうなるのか。
30万円の修繕が発生したらどうなるのか。
を確認します。
築古戸建投資では、
満室で何も壊れない一年だけを基準にしないこと
が重要です。
▪️ここから後半では「保険ありでも現金が必要な理由」をさらに掘り下げる
火災保険へ加入している。
それでも、
設備故障。
経年劣化。
免責。
原状回復。
空室。
保険対象外の修繕。
などへ対応する現金は必要です。
そして築古戸建を複数所有するようになると、
一戸ごとの保険料だけでなく、
資産全体でどこまでリスクを持つのか
という考え方も重要になります。
後半では、
保険料と実質利回り。
保険と修繕積立の違い。
災害後に家賃が止まった場合。
複数戸所有時の考え方。
購入前に確認したい保険項目。
出口戦略との関係。
まで整理し、
築古戸建投資で「保険に入っているから安心」で終わらない資金計画
を具体的に解説します。
▪️火災保険に入っていても手元現金は必要
ここまで見てきたように、築古戸建投資では火災保険が重要なリスク対策になります。
しかし、
火災保険に入っている。
だから修繕用の現金は少なくていい。
とは考えない方が安全です。
なぜなら賃貸経営で発生する支出のすべてが、保険の対象になるわけではないからです。
例えば、
給湯器の寿命。
エアコン故障。
水栓交換。
建具調整。
経年劣化。
退去後の原状回復。
通常の屋根・外壁メンテナンス。
こうした支出は、災害による損害とは性質が違います。
さらに保険対象となる事故でも、
自己負担。
補償上限。
対象外となる部分。
などがある可能性があります。
つまり築古戸建では、
保険で備えるお金と、自分で備えるお金の両方が必要です。
▪️保険と修繕積立は役割が違う
火災保険。
修繕積立。
どちらも将来の支出へ備えるものですが、役割は違います。
火災保険は主に契約上補償される事故へ備えるもの。
修繕積立は、
設備の寿命。
建物の老朽化。
原状回復。
保険対象外の修理。
などへ備える現金です。
例えば毎月家賃6万円。
その6万円をすべて使うのではなく、
一定額を修繕用として残しておく。
これだけでも突然の支出への対応力は変わります。
▪️年間10万円の修繕積立でも10年なら100万円
例えば築古戸建一戸。
毎年10万円を修繕用として確保するとします。
一年で10万円。
5年で50万円。
10年で100万円。
もちろん実際には途中で、
給湯器。
エアコン。
水回り。
外壁。
屋根。
などへ使う可能性があります。
だから100万円がそのまま残るとは限りません。
それでも、
家賃の一部を将来の修繕へ回す
という考え方が重要です。
築古戸建投資では、
家賃が入った。
全部利益。
ではありません。
▪️保険料+修繕積立まで引くと本当の手残りが見えてくる
例えば、
総投資額500万円。
家賃6万円。
年間家賃72万円。
表面上は、
72万円÷500万円×100。
14.4%です。
ここから仮に、
固定資産税5万円。
保険5万円。
管理関連費用4万円。
修繕積立10万円。
合計24万円。
年間家賃72万円-24万円。
48万円。
さらに空室やローン返済があれば、手残りはもっと変わります。
つまり、
表面利回り14.4%と、実際に自由に使えるお金は別です。
築古戸建投資では、この違いを理解しておくことが重要です。
▪️家賃6万円でも毎月6万円儲かっているわけではない
入居者から毎月6万円入金。
銀行口座を見ると、
6万円増えています。
しかしその中には、
将来支払う固定資産税。
保険。
修繕。
管理費。
などの原資も含まれています。
だから、
「毎月6万円儲かっている」
と考えて全部使ってしまうと、修繕時に困ります。
賃貸経営では、
入ってきた家賃と利益を分けて考えること
が重要です。
▪️災害で修繕中でもローン返済は続く可能性がある
融資を使って築古戸建を購入した場合は、さらに注意が必要です。
例えば、
家賃6万円。
ローン返済3万円。
台風などで建物へ大きな被害。
修繕のため一定期間貸せない。
家賃収入が止まった。
それでもローン返済が残る可能性があります。
保険金が支払われるとしても、
修繕完了。
入居再開。
家賃再開。
まで時間がかかる場合があります。
その期間をどう乗り切るのか。
ここでも手元現金が重要になります。
▪️保険金が入るまでの時間も考える
事故が発生した。
その日のうちに必要な修繕費がすべて入金される。
とは限りません。
事故状況の確認。
必要書類。
見積り。
契約内容の確認。
などが必要になる場合があります。
一方、入居者が生活していれば、
応急対応。
安全確保。
緊急修繕。
が先に必要になることもあります。
そのため、
保険金があるから現金0円でも大丈夫
とは考えない方がいいでしょう。
▪️災害後に家賃収入が止まるリスクも見る
建物への損害だけでなく、
その物件を貸せなくなる。
というリスクがあります。
例えば家賃6万円。
三か月貸せなければ、
18万円。
六か月なら、
36万円。
年間なら、
72万円。
単純計算でもこれだけ家賃収入へ影響します。
さらにローン返済や固定資産税などが残る可能性があります。
保険を検討するときは、
建物を直す費用だけではなく、賃貸経営が止まった場合まで考える
ことが重要です。
▪️一戸投資では一戸が止まれば家賃収入0円
戸建一戸だけを所有している場合、
その一戸が貸せない。
家賃収入は0円です。
これは通常の空室でも、災害による修繕期間でも同じです。
そのため一戸目ほど、
手元現金。
保険。
修繕資金。
を意識します。
一戸投資の空室リスクについては、こちらで詳しく整理しています。
築古戸建投資で空室になったら家賃収入ゼロ?1戸投資の弱点と現金を残す資金計画
▪️複数戸になれば家賃は分散できるが災害リスクは消えない
戸建を5戸所有。
一戸が修繕中でも、残り4戸が入居中なら家賃収入は残ります。
この意味では、一戸所有より収入源を分散できます。
しかし、
5戸分の保険。
5戸分の設備。
5戸分の修繕。
を管理することになります。
さらに同じ地域へ物件を集中させている場合、
台風。
洪水。
地震。
などによって複数物件が同時に影響を受ける可能性もあります。
戸数が増えることと、災害リスクがなくなることは別です。
▪️同じ地域に10戸持つことも一つの集中リスク
例えば同じ市内に戸建10戸。
管理しやすい。
修繕業者を共通化できる。
地域相場を理解しやすい。
こうしたメリットがあります。
一方、大きな自然災害が発生した場合、複数物件が同時に影響を受ける可能性があります。
これは、
物件ごとのリスク。
だけではなく、
資産全体のリスク
として考える必要があります。
不動産投資が拡大してきたら、一戸ずつの収支だけでなく所有物件全体を見ることが重要になります。
▪️複数戸になったら保険料の総額も見る
一戸あたり年間5万円相当。
5戸なら年間25万円。
10戸なら年間50万円。
実際の保険料はそれぞれの物件条件や契約によって異なります。
しかし戸数が増えれば、保険料も賃貸経営全体では大きな支出になる可能性があります。
だから、
一戸ごとの保険内容。
年間保険料。
自己負担。
補償範囲。
を一覧にしておくと管理しやすくなります。
▪️保険料が高くなったからといって無条件で補償を削らない
更新時。
以前より保険料が高い。
そこで、
補償を全部減らそう。
と考える前に内容を確認します。
物件の立地。
建物状態。
ローン残高。
手元現金。
保有戸数。
これらによって、自分で負担できるリスクは違います。
例えば現金が十分にあり、小さな損害なら自分で対応できる。
一方、大きな災害だけは耐えられない。
なら、
どのリスクを自分で持ち、どのリスクを保険へ移すのか
という考え方ができます。
▪️安い保険が一番いいとは限らない
年間3万円。
年間5万円。
年間7万円。
数字だけなら3万円が魅力的です。
しかし補償内容が違えば単純比較できません。
例えば、
水災の有無。
自己負担額。
対象となる事故。
保険金額。
こうした条件が違えば、保険料だけを比較しても意味がありません。
安いか高いかではなく、何に対していくら払っているのかを見ることが重要です。
▪️購入前に最低限確認したい保険のポイント
築古戸建を購入する前に、
保険へ加入できるのか。
保険料はいくらか。
建物の構造は何か。
どんな補償が付くのか。
水災をどうするのか。
風災はどうなっているのか。
自己負担はいくらか。
保険金額はいくらか。
地震への備えをどうするのか。
などを確認します。
そして最も重要なのは、
保険料を購入後の収支へ入れることです。
見積りを取っただけで終わらせず、年間経費として計算します。
▪️物件を見るときは屋根や外壁も確認する
築古戸建の内見では、
室内。
キッチン。
浴室。
トイレ。
間取り。
に目が向きます。
しかし保険や修繕を考えるなら、
屋根。
雨樋。
外壁。
基礎。
外部設備。
も確認します。
すでに大きく傷んでいる部分があれば、購入後に修繕費が必要になる可能性があります。
購入前から存在する劣化を、将来の保険で直す前提にしないことが重要です。
▪️雨漏りがある物件は原因確認が重要
天井にシミ。
壁にシミ。
雨漏りかもしれない。
この場合、
屋根。
外壁。
ベランダ。
窓周辺。
配管。
など原因を確認する必要があります。
雨漏り修繕は原因によって金額が大きく変わる可能性があります。
「保険があるから買っても大丈夫」
ではなく、
購入前に存在する不具合として投資判断へ入れる
ことが重要です。
▪️安い築古戸建ほど建物状態を確認する
200万円。
300万円。
非常に安い戸建があります。
しかし安い理由が、
築年数。
立地。
接道。
建物状態。
災害リスク。
など複数重なっている可能性があります。
購入価格が安くても、
屋根100万円。
外壁100万円。
設備50万円。
となれば投資額は大きく変わります。
クラスター⑧では、
安い築古戸建ほど危険なのか
というテーマで、再建築不可・接道・土地価値・建物状態まで詳しく解説します。
▪️保険を使う前提で物件を買わない
屋根が古い。
でも将来台風が来たら保険で直せるかもしれない。
外壁が傷んでいる。
何かあれば保険で対応できるかもしれない。
このような考え方を購入判断へ入れるのは危険です。
保険対象になるかは、実際に起きた事故と契約内容によって判断されます。
だから投資収支は、
保険金0円でも通常の賃貸経営が成立する前提
で考えます。
保険金は利益計画ではなく、対象となる事故が発生した場合の備えです。
▪️保険料は必要経費として最初から受け入れる
火災保険料を払うと利回りが下がる。
確かにその通りです。
しかし、
固定資産税を0円にできない。
必要な修繕を0円にできない。
のと同じように、必要と判断した保険料も賃貸経営のコストです。
重要なのは、
保険料を無理に0円へ近づけることではなく、それを払っても利益が残る物件を選ぶことです。
▪️保険料を入れたら利益がほとんど残らない物件は再検討する
表面利回り15%。
魅力的に見える。
しかし、
固定資産税。
保険。
管理。
修繕積立。
ローン返済。
空室想定。
を入れると、ほとんど残らない。
この場合、
保険料が悪い。
のではありません。
購入価格。
リフォーム費。
家賃。
融資条件。
など、投資全体を見直す必要があります。
必要経費を入れても成立するか。
これが重要です。
▪️管理会社へ任せる場合は事故時の流れを確認する
管理会社へ委託している場合、
災害や設備事故が起きたら、
入居者。
管理会社。
大家。
修繕業者。
保険会社。
の間で連絡が必要になることがあります。
誰が現地確認するのか。
誰が写真を撮るのか。
誰が業者を手配するのか。
あらかじめ確認しておくと対応しやすくなります。
管理会社へ任せる範囲については前回⑥で詳しく解説しています。
戸建賃貸は自主管理できる?管理会社へ任せる範囲と大家が自分で見るべきポイント
▪️自主管理なら保険証券や契約内容をすぐ確認できるようにする
事故が起きた。
しかし、
どこの保険会社だったか分からない。
証券が見つからない。
補償内容が分からない。
これでは対応が遅れます。
自主管理なら、
保険会社。
契約期間。
証券番号。
補償内容。
連絡先。
などを整理しておきます。
複数戸所有する場合は、物件ごとにまとめておくと管理しやすくなります。
▪️更新時は前年と同じ内容で自動的に決めない
保険の更新時には、
現在の補償。
保険料。
物件状況。
手元資金。
ローン残高。
を改めて確認します。
購入時と5年後では、
ローン残高。
建物状態。
保有物件数。
自己資金。
が変わっている可能性があります。
つまり、
購入時に最適だった保険内容が、その後もずっと最適とは限りません。
定期的に見直します。
▪️ローン残高が減れば取れるリスクも変わる可能性がある
購入時。
ローン500万円。
10年後。
ローン200万円。
さらに手元現金も増えている。
このように資産状況が変われば、自分で負担できるリスクも変わる可能性があります。
逆に、
物件を増やして借入総額が大きくなっている。
なら、資産全体として守る必要性が高くなる場合もあります。
保険は建物だけではなく、自分の財務状況と合わせて考えます。
▪️現金を残すことは保険とは別のリスク対策
火災保険。
修繕積立。
手元現金。
この3つは、それぞれ役割があります。
保険。
大きな事故への備え。
修繕積立。
将来発生する通常修繕への備え。
手元現金。
空室や想定外の支出への備え。
すべてを一つで代用しようとしないことが重要です。
前回⑤で解説したように、現金購入でも融資でも、購入後に現金を残すことが重要になります。
築古戸建投資は現金購入と融資どちらがいい?自己資金を残して次の物件につなげる資金戦略
▪️保険を含めて「最悪の一年」を計算する
築古戸建を購入する前に、一度悪い一年を想定します。
例えば、
三か月空室。
給湯器交換20万円。
台風で修繕。
保険の自己負担。
固定資産税。
火災保険。
ローン返済。
これらが同じ年に発生したらどうなるのか。
それでも、
返済できる。
生活費へ影響しない。
必要な修繕ができる。
なら一定の余裕があります。
一方、
一つ設備が壊れただけで現金がなくなる。
という状態なら、購入価格や借入額を見直す必要があります。
▪️火災保険だけで投資リスクはなくならない
保険へ加入。
これで安心。
ではありません。
不動産投資には、
空室。
家賃下落。
修繕。
金利。
災害。
管理。
売却。
など複数のリスクがあります。
保険は、その一部へ備える手段です。
だから、
保険加入=安全な不動産投資
ではありません。
物件そのものの収益力や資産価値を確認する必要があります。
▪️築古戸建以外の不動産投資とも比較する
築古戸建は比較的少額から購入できる可能性があります。
一方、
一棟アパート。
区分マンション。
その他の不動産。
では、
建物構造。
保険。
管理。
修繕。
融資。
が違います。
自分の自己資金や目標に合った投資方法を比較することも重要です。
不動産投資の選択肢を詳しく確認したい方はこちら
▪️出口戦略でも保険と建物状態は関係する
築古戸建を10年。
15年。
20年。
と所有すれば、建物はさらに古くなります。
その間、
修繕しながら賃貸を続ける。
売却する。
解体して土地として売る。
建て替える。
という判断が必要になります。
保険へ加入していても、経年劣化そのものを止めることはできません。
だから長期保有するなら、
保険と同時に、建物をどこまで維持するのか
も考えます。
この点はクラスター⑩の出口戦略で詳しく解説します。
▪️土地価値が残る物件なら出口の選択肢を持ちやすい
例えば築古戸建を長期間所有。
建物は古くなった。
しかし、
土地として需要がある。
再建築できる。
接道に問題がない。
なら、
古家付きで売却。
解体して土地売却。
建て替え。
などの選択肢を持てる可能性があります。
一方、
再建築が難しい。
接道に問題。
土地需要が弱い。
となれば、出口が限られる可能性があります。
建物の保険だけでなく、その下にある土地まで見て投資することが重要です。
▪️保険料を節約するより物件価格を10万円下げる方が大きい場合もある
例えば年間保険料を、
5万円から4万円へ。
年間1万円節約。
10年間なら10万円です。
一方、購入交渉で物件価格を20万円下げられた。
こちらの方が投資総額への影響は大きくなります。
もちろん保険料の見直しも重要です。
しかし、
細かい固定費だけに集中して、購入価格やリフォーム費など大きな数字を見失わないこと
が重要です。
築古戸建投資では、
購入価格。
リフォーム。
空室。
家賃。
修繕。
融資。
の方が収益へ大きな影響を与える場合があります。
▪️保険は「安くするもの」ではなく「経営を守るもの」と考える
火災保険料は経費です。
できれば安くしたい。
これは当然です。
しかし保険の目的は、
年間数万円を節約することではありません。
一度の大きな事故によって、
数百万円。
場合によってはそれ以上。
の損失が発生するリスクへ備えることです。
だから、
保険料の安さだけではなく、賃貸経営を継続できる補償なのか
という視点を持ちます。
▪️まとめ|築古戸建の火災保険は「保険料」だけで判断しない
築古戸建投資では、火災保険も重要な保有コストです。
物件価格300万円。
家賃5万円。
高利回り。
数字だけを見ると魅力的でも、
保険。
固定資産税。
管理。
修繕。
空室。
ローン返済。
を入れれば、実際の手残りは変わります。
特に火災保険では、
火災だけでなく契約によって、
風災。
水災。
その他の事故。
などが補償対象になる場合があります。
一方、
経年劣化。
通常修繕。
設備の寿命。
などがすべて保険で直せるわけではありません。
だから、
火災保険に加入する。
そして、
修繕用の現金も残す。
この両方が重要です。
例えば年間家賃72万円。
そこから、
保険。
税金。
管理。
修繕積立。
を引く。
さらに空室やローン返済も考える。
ここまで見て初めて、その物件の本当の資金余力が見えてきます。
また築古戸建を複数所有するようになれば、
一戸の保険だけでなく、
所有物件全体。
借入総額。
地域集中。
手元現金。
まで考える必要があります。
保険へ入っているから安心。
現金があるから保険はいらない。
どちらでもありません。
自分では耐えにくい大きなリスクを保険で備え、通常の修繕や空室には現金で備える。
この役割分担が重要です。
そして購入前には、
保険料。
補償内容。
自己負担。
立地の災害リスク。
建物状態。
まで確認します。
築古戸建は購入価格が安いからこそ、
保険料。
修繕費。
固定資産税。
などの固定的な支出が投資額に対して大きく見える場合があります。
だからこそ、
表面利回りだけで買わない。
購入後に、
いくら家賃が残るのか。
災害が起きても耐えられるのか。
修繕できる現金があるのか。
ここまで考える。
それが、築古戸建投資で火災保険を考えるときの基本です。
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