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築古賃貸でクレームになりやすい設備は?給湯器・水回り・電気の優先順位

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 6月1日
  • 読了時間: 17分

更新日:1 日前

築30年・40年の戸建やアパートを購入した。

キッチンは古い。

浴室も古い。

エアコンも昔のもの。

給湯器がいつ交換されたのかも分からない。

そこで、

「全部新品にした方がいい?」

と考える大家もいるでしょう。

しかし築古賃貸では、古い設備をすべて交換しているとリフォーム費が大きくなります。

一方、

「まだ動いているから全部そのまま」

とすると、入居直後から設備故障が続くことがあります。

重要なのは、

古い設備から直すことではありません。

故障すると生活そのものが止まる設備。

放置すると建物へ二次被害が出る設備。

故障しても生活はできるが不満につながりやすい設備。

この順番で考えることです。

この記事では、築古戸建・アパートで入居後のクレームにつながりやすい設備と、大家が募集前に確認したい修繕順位を整理します。

火災警報器については、住宅用火災警報器と一棟物件の消防設備を分けてこちらで詳しく整理しています。

空き家・相続・訳あり不動産まで含めた不動産全体の入口はこちらです。

※本記事には広告・PRを含みます。

▪️結論|築古設備は「古さ」ではなく壊れたときの影響で順位を決める

例えば同じ15年前の設備でも、

古いインターホン。

給湯器。

では故障したときの影響が違います。

インターホンが古くても、すぐ生活できなくなるとは限りません。

しかし冬に給湯器が故障すれば、

お風呂に入れない。

お湯が出ない。

という状態になります。

だから築古賃貸では、設備を大きく3段階で考えます。

最優先は、故障すると生活が止まる設備。

次に、

放置すると建物や安全へ影響しやすい設備。

その後に、

快適性・募集力を高める設備。

この順番なら、

「古いから全部交換」

と、

「壊れるまで全部放置」

の中間を作れます。

▪️最優先① 給湯器|壊れるまで待つかは使用年数と状態で判断する

築古賃貸で影響が大きい設備の一つが給湯器です。

入居者からすれば、

「お湯が出ない」

はかなり大きな問題です。

特に冬場なら、

入浴できない。

洗い物でお湯が使えない。

という状態になります。

だから購入時に、

製造年。

動作状況。

異音。

エラー表示。

過去の交換履歴。

などを確認します。

ただし、

10年以上だから無条件で全部交換

という話ではありません。

正常に使用できている設備を、年数だけで一斉交換すれば費用は膨らみます。

一方でかなり古く、交換履歴も不明なら、

壊れたときにすぐ交換できる業者。

想定交換費。

を事前に確認しておく方法があります。

つまり、

今交換する。

壊れたら交換する。

どちらを選ぶ場合でも、故障後に初めて業者探しを始めない状態にしておくことが重要です。

▪️最優先② トイレ|小さな不具合でも生活への影響が大きい

トイレも優先度が高い設備です。

例えば、

水が流れない。

タンクへ水がたまらない。

便器周辺から水漏れする。

水が止まらない。

となれば、日常生活へ直接影響します。

築古物件では、便器そのものより、

タンク内部部品。

給水部分。

止水栓。

接続部。

などの経年劣化で不具合が出ることもあります。

だから、

便器が古い。

新品便器へ全部交換。

と決めるのではなく、

正常に流れるか、水漏れしていないか、部品交換で対応できるか

を確認します。

見た目が古くても正常に使えるトイレと、見た目は比較的新しくても水漏れするトイレなら、後者を先に直します。

▪️最優先③ 水漏れ|入居者の不満だけでなく建物へ影響する

水回りで怖いのは、

「少しくらい漏れているだけ」

と後回しにすることです。

キッチン下。

洗面台下。

トイレ。

浴室。

洗濯機周辺。

給湯配管。

などで水漏れが続けば、入居者の不満だけではなく建物側へ影響する可能性があります。

床材。

下地。

木部。

下階。

まで水が回れば、修繕範囲が広がります。

そのため築古物件では、内見時に水栓を見ただけではなく、可能なら実際に水を流して確認します。

特に一棟アパートでは、上階から下階への漏水になると一室だけの問題では済まない場合があります。

水漏れは「クレームが来る設備」ではなく「早く止めたい不具合」と考える。

これが重要です。

▪️電気設備|「電気が使える」だけでは確認しきれない

築古戸建では、電気が通っていれば、

「電気関係は大丈夫」

と思うことがあります。

しかし、

ブレーカーが頻繁に落ちる。

コンセントがぐらつく。

焦げた跡がある。

古い配線が残っている。

エアコンと他の家電を同時に使うと落ちる。

という状態なら確認が必要です。

特に築古物件では、昔より使用する家電製品が増えているため、現在の暮らし方と電気設備が合っているかを見る必要があります。

分電盤についてはこちらで詳しく整理しています。

異常が疑われる場合は、自分で分解せず電気工事業者などへ確認します。

ここもデザインリフォームより先に見たい部分です。

▪️エアコン|まず「設備」なのか「残置物」なのか確認する

エアコンは少し特殊です。

築古物件を購入すると、前所有者が設置した古いエアコンがそのまま残っていることがあります。

そこで、

「付いているから使ってもらおう」

と募集する。

しかし入居後に故障すると、

「大家さん、エアコン直してください」

という話になります。

ここで確認したいのが、賃貸借契約上どのように扱っているかです。

貸主側の設備として貸しているのか。

前所有者などが残した物として別の扱いになっているのか。

募集図面・設備表・契約内容をそろえておきます。

単に、

「残置物って書けば何があっても大家は関係ない」

と考えるのも避けた方がよいでしょう。

実際の契約内容や説明との整合性を確認します。

そして貸主設備として使うなら、募集前に冷房・暖房・異音・水漏れなどを確認します。

▪️エアコンを新品にするかは家賃とのバランスを見る

エアコンが古いからといって、全室新品にすれば投資として正解とは限りません。

例えば家賃5万円の戸建にエアコンが3台ある。

3台すべて交換すると大きな費用になります。

一方、

メインの居室には貸主設備として新品を設置。

その他は募集条件を整理する。

などの考え方もあります。

物件・地域・入居者層によって必要性は違います。

重要なのは、

壊れたとき誰が対応する設備なのか分からない状態で貸さないこと。

これです。

▪️換気扇|故障そのものより湿気・臭いへの影響を見る

旧記事では換気扇を「危険」と強く書いていましたが、そこまで一律には言えません。

ただし換気扇が正常に動かないと、

湿気。

臭い。

結露。

カビ。

などに影響する可能性があります。

特に浴室に窓がない。

湿気がこもりやすい。

という部屋では重要です。

募集前にスイッチを入れ、

回転するか。

異音が強くないか。

吸い込みが極端に弱くないか。

を確認します。

古いから交換するのではなく、換気という本来の役割を果たしているかで判断します。

▪️インターホン|生活停止ではないが募集力には影響する

古い築古戸建では、

玄関チャイムだけ。

という物件があります。

故障していなければ、それだけで生活できないわけではありません。

だから給湯器・漏水・トイレより優先順位は下げられる場合があります。

一方、モニター付きインターホンは、

来訪者を室内から確認できる。

という分かりやすいメリットがあります。

特に一人暮らし。

女性。

子育て世帯。

などが候補になる物件では、募集時の印象にも影響する可能性があります。

つまりインターホンは、

故障クレームを防ぐ修繕

というより、

必要修繕が終わった後で募集力を考える設備

として見ると整理しやすくなります。

▪️アパートは室内だけでなく共用部もクレームになる

一棟アパートでは、

自分の部屋は問題ない。

でも共用廊下が暗い。

ということがあります。

例えば、

共用灯切れ。

階段照明。

ゴミ置場。

郵便受け。

共用水栓。

などです。

中でも照明切れは比較的発見しやすいため、定期確認へ組み込めます。

遠方物件なら管理会社や清掃業者から、

「共用灯の不点灯があれば写真付きで知らせてください」

と依頼しておく方法もあります。

室内設備だけを直しても、建物全体の管理状態が悪ければ入居者の不満は残る。

一棟物件ではこの視点も必要です。

▪️火災警報器は「クレーム対策」より安全設備として別に確認する

火災警報器については、

入居者から苦情が来るか。

ではなく、安全設備として確認します。

住宅用火災警報器なら、

必要な設置場所。

設置年。

作動状況。

を確認します。

一棟物件では、自動火災報知設備など建物側の消防用設備が関係する場合もあります。

そのため、

エアコン。

給湯器。

インターホン。

と同じ「設備交換ランキング」に混ぜるより、別枠で管理した方が分かりやすくなります。

詳しい確認方法はこちらです。

▪️「壊れたら直す」で済まない理由|大家には修繕対応が必要になる

賃貸では、貸している建物・設備について使用に必要な修繕が発生することがあります。

もちろん、

入居者側の故意・過失によって壊した。

契約上の設備ではない。

など、事情によって負担関係は変わります。

しかし、

経年劣化した給湯器が故障。

トイレが使えない。

配管から漏水。

という状態で、

「築古だからそのまま使ってください」

とはいきません。

そこで大家側は、

誰が悪いかを決める前に、まず生活への影響と被害拡大を確認する。

これが重要です。

特に漏水などは原因調査を遅らせるほど修繕範囲が広がる可能性があります。

▪️設備が使えない期間は家賃にも関係する場合がある

設備故障を早く直したい理由は、入居者から怒られるからだけではありません。

借主の責任ではない事情で賃貸物の一部が使用できなくなった場合、使用できなくなった部分に応じた賃料減額が関係することがあります。

例えば、

設備が故障したら家賃○%減額。

○日経過したら必ず○円。

という全国一律の固定表が法律で決まっているわけではありません。

故障内容や使用不能の程度・期間などを確認し、必要に応じて当事者間で整理します。

だから大家側では、

連絡を受けた日。

故障状況。

業者へ連絡した日。

修理完了日。

を記録しておくと後から確認しやすくなります。

▪️設備クレームが来たときは「即交換」でも「様子見」でもない

例えば入居者から、

「給湯器がおかしい」

と電話が来たとします。

この段階で、

新品へ交換します。

と即決する必要はありません。

反対に、

「一度様子を見てください」

だけで終えるのも適切ではない場合があります。

最初に、

いつから。

まったく使えないのか。

一部だけ使えないのか。

エラー表示はあるか。

漏水・異臭・異音などはないか。

を確認します。

そのうえで業者へ修理可能か確認します。

クレーム対応=入居者の要求を全部受けることではありません。

状態を確認し、必要な修繕を早く判断することです。

▪️募集前の設備確認は一度だけこの6項目を見る

築古賃貸を購入・退去後リフォームするときは、設備を次の順番で一度確認すると整理しやすくなります。

・給湯・トイレ・給排水など生活停止につながる設備

・漏水や電気など二次被害、安全に関係する部分

・火災警報器や一棟物件の消防設備

・貸主設備として貸すエアコン・換気扇など

・インターホンなど募集力へ影響する設備

・共用灯など一棟物件の共用設備

全部新品へ交換するチェックリストではありません。

正常に使えるか、故障したときの対応方法が決まっているかを確認するための順番です。

これを一度作れば、リフォーム予算を使う場所も決めやすくなります。

▪️クロスをきれいにする前に「普通に生活できるか」を見る

築古賃貸のリフォームでは、

クロス。

床。

アクセント壁。

照明。

など、見た目の工事に目が向きます。

もちろん内見時の印象は重要です。

しかし、

クロス新品。

床新品。

お湯が出ない。

トイレから漏れる。

ブレーカーが落ちる。

では意味がありません。

そこでリフォーム予算は、

生活に必要な修繕。

入居者の不満を減らす修繕。

家賃・募集力を高めるリフォーム。

の順番で考えます。

築古戸建でどこまで工事するかはこちらで詳しく整理しています。

▪️複数設備が古いなら一つずつ故障するまで待たない方法もある

例えば築古戸建を購入し、

給湯器がかなり古い。

換気扇も異音。

水栓から少量の漏れ。

コンセントにも不安がある。

という状態だったとします。

この場合、毎回一つ壊れるたびに別業者を呼ぶより、募集前に必要な修繕範囲をまとめて確認する方法があります。

全部交換する必要はありません。

修理で残す。

交換する。

経過を見る。

を分けます。

遠方物件なら特に、入居後に何度も現地対応するより、募集前に設備状態を整理しておく意味が大きくなります。

〖PR〗給湯・水回り・電気・換気など複数設備に不具合があり、どこまで直せば賃貸として十分なのか判断しにくい場合は、必要な工事範囲をまとめて比較する方法があります。

▪️予防交換は「故障するか」ではなく空室・対応コストまで含めて考える

古い設備を今交換するか、壊れるまで使うか。

ここに絶対的な正解はありません。

例えば給湯器を今交換すれば費用は先に発生します。

しかし入居中の真冬に故障すれば、

入居者対応。

緊急手配。

日程調整。

という負担が増えます。

一方、まだ十分使用できる設備をすべて予防交換すれば、家賃で回収できない可能性もあります。

そこで、

設備年数。

故障兆候。

交換費。

代替品の入手性。

自主管理か管理委託か。

物件までの距離。

を含めて判断します。

築古戸建のリフォーム予算についてはこちらです。

▪️修繕費を削りすぎて高利回りを作らない

例えば、

物件300万円。

家賃6万円。

なら、物件価格だけで見ると高い利回りになります。

しかし実際には、

給湯器。

電気。

漏水。

トイレ。

火災警報器。

など必要な工事があるかもしれません。

これを、

「利回りが下がるから直さない」

としてしまうと、入居後の修繕が続きます。

逆に、

全部新品にして300万円リフォーム。

でも投資額が膨らみます。

築古投資では、

必要な修繕を入れた総投資額でも収支が成立するか

を見ることが重要です。

〖PR〗設備修繕を含めると購入時に想定した利回りや手残りと大きく変わる場合があります。物件価格だけでなく、修繕後の総投資額・家賃・キャッシュフローまで整理したい場合は、不動産投資全体を相談して比較する方法もあります。

▪️修繕を続けても手残りが出ないなら保有判断は別にする

築古物件では、設備交換が一度で終わらないことがあります。

今年は給湯器。

翌年はエアコン。

その次は外壁。

さらに給排水。

と続く場合があります。

もちろん修繕しながら長く保有して家賃を得る方法があります。

しかし、

家賃収入が低い。

空室も長い。

修繕費が毎年大きい。

今後大規模修繕も必要。

という状態なら、個々の設備を直すかだけではなく、物件全体の出口を確認します。

あと50万円直せば安定して保有できるのか。

それとも、

毎年追加費用が続きそうなのか。

ここを分けます。

〖PR〗必要な設備修繕を続けても収支が合わず、今後も保有するか迷う場合は、現在の入居状況・修繕状況を伝えたうえで売却価格を確認すると、修繕継続との比較材料になります。

▪️よくある質問|築古賃貸の設備クレーム

Q.築古物件は設備を全部新品にした方がいいですか?

一律には必要ありません。

正常に使用できる設備と、生活・安全へ影響する不具合を分け、必要性と家賃から優先順位を決めます。

Q.給湯器は古ければ交換した方がいいですか?

使用年数だけではなく、状態・修理可否・故障時の手配体制などを確認します。

古い設備を使い続ける場合も、交換時の業者や費用を把握しておくと対応しやすくなります。

Q.エアコンが残置物なら大家は修理しなくていいですか?

「残置物」という言葉だけで一律には判断できません。

募集図面・設備表・賃貸借契約でどのように扱っているかを確認します。

Q.設備が壊れたら家賃を必ず減額しないといけませんか?

故障内容や使用できない部分、原因などによって判断が変わります。

借主の責任ではなく賃貸物の一部が使用できなくなった場合には賃料減額が関係することがあるため、故障状況と対応期間を記録しておきます。

Q.築古アパートでは室内以外に何を確認しますか?

共用灯・共用廊下・消防設備など建物全体も確認します。

室内だけ正常でも共用部の管理状態が悪ければ入居者の不満につながる可能性があります。

Q.リフォーム予算が少ない場合、最初にどこへ使いますか?

まず給湯・トイレ・給排水・電気など、生活停止や二次被害につながる箇所から確認します。

その後に内装・設備グレードなど募集力を高める工事を検討します。

▪️まとめ|築古賃貸は「古い設備」より「壊れたら困る設備」を先に見る

築古物件では、

給湯器も古い。

エアコンも古い。

キッチンも古い。

換気扇も古い。

ということがあります。

しかし古い順番に全部交換する必要はありません。

最初に、

故障すると生活が止まるもの。

次に、

放置すると被害が広がるもの。

その後に、

快適性や募集力を高めるもの。

という順番で見ます。

給湯器。

トイレ。

給排水。

電気。

などは優先して状態を確認する。

エアコンは設備としての契約上の扱いまで確認する。

換気扇は正常に役割を果たしているかを見る。

インターホンなどは、必要修繕が終わった後で募集力とのバランスを考える。

一棟アパートなら共用部・消防設備まで見る。

この順番なら、

全部新品にして収支を壊すことも、壊れるまで全部放置することも避けやすくなります。

そして設備が故障したら、

入居者からクレームが来た。

面倒だ。

ではありません。

何が使えないのか。

生活への影響はどの程度か。

二次被害はないか。

修理か交換か。

いつ復旧できるか。

を整理する。

築古賃貸で大切なのは、設備を新しく見せることではありません。

入居者が普通に生活できる設備状態を作り、そのために必要な費用でも物件収支が成立する状態にすること。

これが、築古物件で設備クレームを減らしながら長く賃貸経営を続ける基本です。

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