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売れない土地に測量費をかけるべき?売却価格より費用が高くなるときの判断順

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 5 日前
  • 読了時間: 14分

親が持っている使っていない土地を売ろうとしたところ、

「売却前に測量した方がいいです」

と言われることがあります。

そこで見積もりを取ると、

「土地は50万円くらいでしか売れないのに、測量に30万円かかる?」

「これ、売ってもほとんど残らんやん」

と迷うことがあります。

特に地方の土地や山林、古い宅地では、

・土地価格が低い

・境界杭が見つからない

・隣地所有者が高齢または相続済み

・昔の測量図しかない

・土地の形が複雑

といった事情が重なることがあります。

ここで注意したいのは、

土地を売るなら全国どこでも必ず確定測量が必要

ではないことです。

一方で、

土地の一部を分筆して売る。

登記面積と実際の面積を整理する。

買主から境界確定を条件として求められる。

といった場合には、測量や境界確認が重要になります。

だから、

売却価格が安い。

測量費が高い。

測量しない。

とも、

売却する。

とりあえず測量する。

とも決めません。

この記事では、売れにくい土地の売却価格より測量費が高くなりそうな場合に、何を確認してから費用をかければよいのか整理します。

▪️結論|測量費を払う前に「測量しないと売れない土地か」を確認する

最初に確認したいのは、

測量費はいくらか

ではありません。

今回の売却で、その測量が本当に必要なのか。

です。

まず次の順番で確認します。

・① 登記・公図・地積測量図など既存資料を見る

・② 現地の境界標を確認する

・③ 土地全部を売るのか、一部を分筆して売るのか決める

・④ 買主が境界確定を条件としているか確認する

・⑤ 現況のまま売った場合の価格を確認する

・⑥ 測量後の売却価格と手残りを比較する

ここまで確認してから測量を発注します。

重要なのは、

「測量すると安心だから」ではなく、「測量することで売却条件がどう変わるか」

を見ることです。

▪️① 土地売却=確定測量必須ではない

土地を売却すると、

「境界を全部確定してからでないと売れない」

と思われることがあります。

しかし土地売買について、

すべてのケースで確定測量を済ませなければ売買契約を締結できない

という全国一律のルールがあるわけではありません。

土地の条件や買主との契約によっては、登記簿に記載された地積を前提として取引する方法もあります。

一方、

境界が不明。

面積に大きな違いがありそう。

買主が住宅建築を予定している。

隣地との越境が疑われる。

という土地では、境界を明確にすることが取引条件になる場合があります。

だから、

売れるかどうかと、測量が必要かどうかを分けて確認します。

境界が分からない土地についてはこちら。

▪️② まず既存の地積測量図がないか確認する

いきなり新しく測量する前に、法務局に既存資料がないか確認します。

例えば、

・公図

・地積測量図

・過去の登記資料

などです。

ただし、すべての土地に地積測量図があるわけではありません。

過去に分筆等が行われた土地なら地積測量図が残っていることがありますが、古くから一度も分筆等をしていない土地では、そもそも地積測量図がない場合があります。

親の書類から、

昔の測量図。

境界確認書。

隣地との覚書。

が見つかることもあります。

新しくお金を使う前に、すでに存在する資料を探します。

▪️③ 境界杭が残っているか現地を見る

資料を確認したら現地を見ます。

探したいのは、

・コンクリート杭

・金属標

・金属鋲

・境界プレート

などです。

ただし境界標らしきものが見つかったからといって、

「ここが絶対の境界」

と自己判断はしません。

資料との整合も確認します。

また、

草で見えない。

土に埋もれている。

工事でなくなっている。

ということもあります。

親が元気なら、

「昔、隣の人と境界を決めた場所どこ?」

と聞ける場合があります。

生前整理では、こうした親しか知らない情報も手掛かりになります。

▪️④ 一部だけ売るなら分筆が関係する

土地全部ではなく、

「道路側の100㎡だけ売りたい」

「隣の人へ土地の一部だけ売りたい」

という場合があります。

このように一筆の土地を複数へ分ける場合には、分筆登記が関係します。

分筆登記では土地を測量し、筆界を明らかにしたうえで地積測量図等を作成する必要があります。

つまり、

一筆全部をそのまま売るケース

と、

土地の一部だけ切り分けて売るケース

では、必要な準備が違います。

低価格の土地だからこそ、分筆費用までかけて一部売却する意味があるかを先に計算します。

▪️⑤ 「売却価格50万円・測量30万円」なら手残りで見る

例えば、

土地の売却価格 50万円。

測量費 30万円。

だったとします。

数字だけなら、

50万円 − 30万円 = 20万円。

です。

さらに売却条件によっては、その他の費用も発生します。

そこで、

「20万円しか残らないなら売らない」

と思うかもしれません。

しかし比較したいのは、売却した年だけではありません。

例えば土地を持ち続けると、

・固定資産税等 年間2万円

・草刈り 年間4万円

・現地管理 年間1万円

で年間7万円かかるとします。

10年間なら単純計算で70万円です。

つまり、

今の持ち出し・手残り

と、

今後保有した場合の負担

を比較します。

手残りが少ない売却でも、将来の管理費を終わらせることに意味がある場合があります。

▪️⑥ 逆に測量した方が手残りが増える場合もある

測量費が高いから、

何もしない方が得。

とも限りません。

例えば、

現況のままなら買取価格 80万円。

境界を整理すれば一般売却で200万円程度を狙える。

測量費 40万円。

というケースなら、

測量することで買主候補や売却条件が変わる可能性があります。

もちろん実際に200万円で売れる保証はありません。

だから不動産会社へ、

・現況ならいくらか

・測量後ならいくらを想定するか

・本当に買主が増えるのか

を聞きます。

測量費40万円だけを見るのではなく、測量によって売却価格がいくら変わるのかを見ることが重要です。

▪️⑦ 隣地所有者へ売る場合も測量条件を確認する

売れにくい土地では、隣地所有者が有力な買主になることがあります。

隣の人なら、

駐車場を広げたい。

庭を広げたい。

土地形状を良くしたい。

という需要があるかもしれません。

この場合も、

隣地だから測量不要。

とは限りません。

特に土地の一部だけを売るなら分筆が関係します。

一筆全部を売る場合でも、双方が境界や面積をどう認識しているか確認します。

逆に隣地所有者が、

「現在の状態で全部買う」

という条件なら、必要な準備が変わる可能性があります。

買主を決める前に測量するのではなく、買主候補と条件を確認してから必要作業を決めます。

▪️⑧ 隣地所有者が分からないと測量に時間がかかることもある

古い土地では、

隣地所有者が亡くなっている。

相続登記されていない。

相続人が多数いる。

住所が分からない。

ということがあります。

境界確認が必要な場合、こうした状況によって調査や手続きに時間がかかる可能性があります。

単純に、

土地が小さいから測量費も安い。

とは限りません。

測量費や期間は、

・土地の形

・隣接地の数

・既存資料

・境界標の状態

・隣地所有者との調整

などによって変わります。

そのため、金額だけでなく、

どこまでの作業を含む見積もりなのか

も確認します。

▪️⑨ 境界争いがあるなら単なる測量では終わらないこともある

親が、

「昔から隣と境界でもめている」

と言う土地もあります。

この場合は、

測れば線が決まる。

という単純な話ではありません。

土地の公的な境である筆界が分からない場合には、法務局の筆界特定制度を利用できるケースもあります。

筆界特定制度は、新しく境界を作る制度ではなく、もともと存在する筆界を調査して明らかにする制度です。

ただし手続きの中で測量費用が必要になる場合もあります。

境界問題がある土地では、

通常の売却準備なのか、境界問題そのものを解決する必要があるのか

を先に分けます。

▪️⑩ 売却のための測量費は税金計算で関係する場合がある

土地を売却した場合、税金を計算するときには、

売却代金。

取得費。

譲渡費用。

などを確認します。

売却するために直接必要となった測量費は、譲渡所得を計算するときの譲渡費用に含まれる場合があります。

ただし、

以前から保有管理のために行っていた測量。

売却とは直接関係しない支出。

まで何でも同じ扱いになるとは限りません。

売却時には、

・測量の請求書

・領収書

・何のために行った測量か分かる資料

を残しておきます。

税務上の具体的な扱いは、必要に応じて税理士や税務署へ確認します。

▪️⑪ 売却前の費用を全部合計する

低価格土地では、測量費だけ見ても判断できません。

例えば、

売却価格 100万円。

測量費 35万円。

草刈り 5万円。

残置物撤去 10万円。

その他売却費用。

というケースがあります。

反対に、

測量しない。

草刈りしない。

現況のまま買取。

なら60万円。

という選択肢があるかもしれません。

ここで、

100万円で売れる方が高い。

とはすぐ決めません。

最終的に手元へいくら残るかを比較します。

売れない土地では特に、

売却価格

ではなく、

売却価格 − 売るために必要な費用

で見ることが大切です。

〖PR〗売却価格が低い土地で測量・整地・草刈りなどの費用をかけるか迷う場合は、まず現在の状態でどの程度の売却可能性があるか確認する方法があります。先に費用を使わず、現況と整備後の条件を比較してください。

▪️⑫ 山林・原野は特に「先に測量」が重くなりやすい

山林や原野では、

境界標が見つからない。

土地が広い。

傾斜がある。

隣接地が多い。

というケースがあります。

一方で、土地そのものの市場価格が低いこともあります。

そのため、

土地価格20万円。

測量等60万円。

というように、売却価格より準備費用が大きくなる可能性があります。

この場合も、

必ず60万円払ってから売る。

とは決めません。

まず、

・現況で買う人がいないか

・隣接所有者へ売れないか

・専門事業者へ相談できないか

・国庫帰属など別の出口を検討するか

を比較します。

山林・原野についてはこちら。

▪️⑬ 「測量しない買取」も条件まで確認する

不動産会社等から、

「測量なしで買えます」

と言われる場合があります。

土地価格が低い場合には、有力な選択肢になることがあります。

ただし、

測量不要。

一番得。

とは限りません。

確認したいのは、

・買取価格

・境界について売主が負う条件

・残置物の扱い

・引渡し条件

・その他売主負担

です。

一般売却なら100万円で売れる可能性がある。

しかし測量等で50万円かかる。

現況買取なら65万円。

というケースなら、条件次第では現況買取の方が最終手残りが多くなる可能性があります。

反対に測量30万円で売却価格が大きく上がるなら、通常売却を選ぶ意味があります。

価格ではなく手残りと条件を並べます。

〖PR〗境界不明・山林・低価格土地など、測量費を先にかけると手残りが少なくなる土地は、現況のまま相談できる売却方法も比較してください。

▪️測量するか迷ったら6つの数字を並べる

最後は次の6つだけで比較します。

・① 現況の売却想定価格

・② 測量費の見積額

・③ 測量後の売却想定価格

・④ その他の売却準備費

・⑤ 年間維持費

・⑥ 今後何年保有する可能性があるか

例えば、

現況買取 60万円。

測量費 30万円。

測量後の一般売却想定 120万円。

その他費用 10万円。

なら、単純な比較では、

測量して一般売却


120万円 − 30万円 − 10万円 = 80万円。

現況買取


60万円。

となります。

この差20万円に対して、

売却期間。

隣地立会い。

手続き負担。

成約可能性。

まで含めて判断します。

最も高く売れる方法ではなく、最終的に家族の負担と手残りのバランスがよい方法を選びます。

▪️よくある質問|売却価格より測量費が高い土地

Q.土地を売るなら確定測量は必ず必要ですか?

すべての土地売却で一律に必要というわけではありません。

土地条件や買主との契約内容によって異なります。

Q.土地の一部だけ売る場合はどうですか?

一筆の土地の一部を切り分けて売却する場合は、分筆登記が関係し、土地の測量や筆界の確認が必要になります。

Q.土地価格50万円なのに測量30万円なら、やめた方がいいですか?

金額だけでは決まりません。

測量後の売却価格、現況での買取価格、今後の年間維持費まで比較します。

Q.昔の測量図があれば新しい測量はいりませんか?

資料の内容や作成時期、現在の境界状況、売却条件によって異なります。

土地家屋調査士や不動産会社へ既存資料を見せて確認します。

Q.測量費はいくらくらいですか?

土地面積だけでは決まりません。

土地形状、隣接地の数、既存資料、境界標、隣地所有者との調整などによって変わるため、対象業務を明確にした見積もりを確認します。

Q.売却のために払った測量費は税金から引けますか?

土地・建物を売るために直接要した測量費は、譲渡所得を計算するときの譲渡費用となる場合があります。

具体的な支出については税務署や税理士へ確認してください。

▪️まとめ|低価格土地ほど「測ってから売る」ではなく「出口を決めてから測る」

親が持っている使っていない土地を売ろうとすると、

境界を確認しましょう。

測量しましょう。

と言われることがあります。

確かに土地の売却では、境界が明確な方が買主も判断しやすくなります。

しかし、

土地価格が低い土地。

山林。

原野。

遠方の土地。

古くからの宅地。

では、売却価格より測量費が大きくなる可能性があります。

だから最初から、

売る。

測量する。

買主を探す。

という順番に固定しません。

まず、

・既存の公図・地積測量図等があるか

・境界標があるか

・全部売るのか一部売るのか

・買主は測量を条件としているか

・現況のままならいくらで売れるか

を確認します。

そして、

現況売却。

測量後の一般売却。

隣地への売却。

買取。

などを比較します。

例えば測量30万円によって手残りが50万円増えるなら、費用をかける意味があるかもしれません。

反対に、

測量50万円。

売却価格30万円。

で、現況でも買う人がいるなら、先に50万円を使う必要があるか再確認します。

大切なのは、

測量費が高いか安いかではありません。

その測量によって、

売れるようになるのか。

売却価格が上がるのか。

買主候補が増えるのか。

を確認することです。

そして売却価格がほとんど残らなくても、毎年の固定資産税や草刈り、管理負担を終わらせるために手放す意味がある場合もあります。

低価格の土地ほど、

先にお金を使ってから出口を探さない。

まず出口を確認する。

その出口に測量が必要なら、そこで初めて費用をかける。

これが、売却価格より測量費が高くなりそうな土地を生前整理するときの判断順です。

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