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相続土地国庫帰属制度で却下・不承認になる土地とは?建物・権利・境界・崖・工作物の確認順

執筆者の写真: MIRAIU
MIRAIU
8月26日
読了時間: 5分

更新日:10月2日

相続土地国庫帰属制度を検討すると、「どんな土地なら国に引き取ってもらえないのか」が気になります。


ここで分けたいのは、申請自体ができない却下要件と、申請後の審査で承認されない不承認要件。似ていますが確認する内容は同じではありません。


※本記事には広告・PRを含みます。


▪️1 まず却下要件と不承認要件を分ける

法務省は、建物がある土地や一定の権利が設定された土地などを却下要件として整理しています。これらに該当する場合は、承認申請を進められません。


一方、不承認要件は、通常の管理・処分に過分の費用や労力を要する土地などを個別に判断する仕組み。




▪️2 建物・担保権・使用権がある土地を確認する

建物が残っている土地は却下要件に該当します。空き家付き土地をそのまま国庫帰属へ進める制度ではありません。


抵当権や地上権、賃借権など、担保や使用収益を目的とする権利が設定されている土地も確認対象。登記簿だけでなく実際の利用関係も見ます。


建物撤去や権利整理をすれば必ず承認される、という意味ではありません。ほかの要件を別に確認します。


土地が共有名義なら、国庫帰属の申請も共有者全員の関与が必要になるため、共有状態を先に整理します。一人だけで土地全体を国へ返す手続きではありません。


▪️3 他人が使う土地・汚染・境界争いも却下要件

通路、水路、墓地など他人による使用が予定される土地が含まれる場合や、一定の土壌汚染がある土地も却下要件として示されています。


さらに、境界が明らかでない土地や、所有権の存否・帰属・範囲について争いがある土地も対象。


境界標が見当たらないだけで直ちに却下と決めるのではなく、境界や所有権に争いがある状態かを整理することが重要です。



▪️4 崖・工作物・地下埋設物は不承認要件を確認する

法務省は、一定の崖があり通常管理に過分の費用・労力を要する土地、管理や処分を妨げる工作物や樹木等がある土地を不承認要件として示しています。


地下に除去が必要な有体物がある土地や、隣地との問題を解決しないと通常管理できない土地も確認対象。


崖がある、樹木があるという事実だけで一律に不承認と決めず、通常管理へどの程度の負担がかかるかを見ます。


災害防止のため特別な措置が必要な土地や、国が通常管理する際に追加的な負担が生じる土地も不承認要件の確認対象です。表面だけきれいにすれば足りるとは限らない点に注意。


▪️5 条件を直せば必ず通るわけではない

建物撤去、境界整理、工作物撤去などで一つの問題を解消できる場合はあります。


ただし、費用をかけて一つの条件を直しても、別の却下・不承認要件が残る可能性も。


大きな撤去費や測量費を出す前に、法務局へ事前相談し、どの要件が問題になりそうかを整理する方が安全です。


建物撤去や測量にまとまった費用がかかるなら、国庫帰属のために直す場合と、売却・贈与のために直す場合で費用効果を比較します。申請条件を整えること自体を目的にしない方が判断しやすい形です。


▪️6 国庫帰属が難しい場合は他の出口も比較する

国庫帰属が難しくても、売却、贈与、農地としての貸借、保有継続など別の出口があります。


国庫帰属のための整理費と、売却・贈与のための整理費は同じとは限りません。どの方法にいくらかかるかを分けて比較します。


申請だけを目的にせず、最終的に管理負担を減らす方法としてどの出口が現実的かを見る考え方です。



国庫帰属の条件に合わず、境界・工作物・管理負担が売却の壁になっている土地では、通常仲介と訳あり不動産買取を並べるのが比較の入口。保有継続しかないと決める前に出口を増やすための相談です。



▪️7 確認する順番

①相続等で取得した土地か確認する、②建物の有無を見る、③担保権・賃借権等の権利を確認する、④他人利用・土壌汚染・境界争い等の却下要件を見る、⑤崖・工作物・地下埋設物等の不承認要件を見る、⑥整理費をかける前に法務局へ相談する、⑦国庫帰属以外の売却・贈与・貸借も比較する。この順なら、一つの条件だけで申請可否を決めにくくなります。


却下要件と不承認要件は意味が違います。まず自分の土地がどちらの確認に当たるのかを整理するのが先です。


現地写真、登記事項、地図、利用状況などをそろえて相談すると論点を共有しやすくなります。費用をかける作業はその後の検討。


申請条件が厳しい土地でも、所有し続けるしかないとは限りません。別の出口も並行して比較します。


▪️⑧ Q&A

Q1. 建物がある土地は申請できますか?


建物がある土地は却下要件に該当します。建物撤去後も他の要件確認が必要です。


Q2. 崖があれば必ず不承認ですか?


一律ではありません。法務省は一定の崖のうち通常管理に過分の費用・労力を要する土地を不承認要件として示しています。


Q3. 境界標がないと申請できませんか?


境界標の有無だけで決まる話ではありません。境界や所有権の範囲に争いがないかが確認点です。


▪️⑨ まとめ

相続土地国庫帰属制度では、却下要件と不承認要件を分けて確認します。建物、権利、他人利用、境界、崖、工作物など論点は複数あります。


大きな整理費をかける前に法務局へ相談し、国庫帰属以外の出口も比較。条件を一つ直せば通ると決めつけないことが大切です。


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