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草刈り代を払い続けるなら空き家を売るべき?年間維持費から売却を考える判断基準

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 3 日前
  • 読了時間: 17分

空き家の草刈りを業者へ頼んだ。

今年も数万円かかった。

去年も頼んだ。

おそらく来年も必要になる。

そこで、

「これ、いつまで払い続けるんやろ?」

と思うことがあります。

草刈りだけなら、1回数万円で済むかもしれません。

しかし空き家を所有していると、

固定資産税等。

火災保険。

庭木管理。

建物の修繕。

遠方なら交通費。

場合によっては空き家管理サービス。

なども必要になります。

一つひとつは大きくなくても、

5年、10年と積み重なると無視できない金額

になることがあります。

そこで考えたいのが、

「草刈り代を払い続けるくらいなら、空き家を売った方がいいのか?」

という問題です。

ただし、

年間管理費が10万円かかる。

すぐ売るべき。

という単純な話でもありません。

数年後に子どもが住む。

将来建て替える。

貸せる可能性がある。

土地として活用できる。

という空き家なら、管理費を払って保有する意味があります。

反対に、

誰も住まない。

貸す予定もない。

帰省するたびに草刈りしているだけ。

売却判断を何年も先送りしている。

という状態なら、一度数字を出した方がよいでしょう。

この記事では、

草刈り費用だけではなく、

空き家を所有し続ける年間維持費を計算し、保有・売却を判断する方法

を整理します。

▪️結論|「草刈り代が高いから売る」のではなく5年間の総額を出す

空き家を売るべきか迷ったら、

今年の草刈り代。

だけで判断しません。

まず、

この空き家をあと何年間持つ予定なのか

を考えます。

そのうえで、

・草刈り・庭木管理


・固定資産税等


・保険


・最低限の修繕


・交通費または管理委託費


・その他定期的に必要な費用

を一年分出します。

例えば仮に、

草刈り 年間6万円。

固定資産税等 年間3万円。

保険 年間2万円。

交通・管理費 年間3万円。

最低限の修繕等 年間2万円。

なら、

年間16万円。

5年間なら単純計算で、

80万円。

10年間なら、

160万円。

です。

もちろん実際には毎年同じ金額ではありません。

給湯器。

屋根。

雨漏り。

庭木。

外壁。

など、突発的な費用が発生する可能性もあります。

だから最初に見るのは、

「今年いくらかかったか」ではなく「この状態を何年続けるのか」

です。

▪️① 草刈り代だけで売却判断しない

例えば、

草刈り業者へ1回2万円。

年2回で4万円。

だったとします。

この4万円だけを見ると、

「売るほどではないな」

と思うかもしれません。

しかし空き家には草刈り以外の費用があります。

固定資産税等を払う。

火災保険を継続する。

庭木が伸びれば剪定する。

建物が傷めば最低限補修する。

遠方なら現地確認へ行く。

不用品があれば片付ける。

こうした費用まで含めると、

草刈り代は空き家維持費の一部分です。

反対に、

固定資産税が低い。

建物状態も良い。

空き家が近所。

自分で管理できる。

という場合には、年間負担が小さいこともあります。

だから、

草刈り代○万円を超えたら売却

という基準は作りません。

空き家全体の年間維持費を出します。

▪️② まず「年間維持費」を5項目に分ける

空き家の維持費を計算するときは、次の5つに分けると整理しやすくなります。

・① 税金


・② 草刈り・庭木など敷地管理


・③ 建物維持


・④ 保険


・⑤ 移動・管理委託

例えば、

固定資産税等。

草刈り。

庭木剪定。

火災保険。

雨漏り補修。

換気や点検のための交通費。

などです。

一度紙やスマートフォンへ、

過去12か月で実際に払った金額

を書き出します。

ここで大切なのは、

「たぶん年間5万円くらい」

と感覚で考えないことです。

固定資産税の納税通知書。

業者の領収書。

高速道路料金。

保険料。

修繕費。

などから実額を拾います。

すると、

「草刈りが高いと思っていたけど、一番大きいのは交通費だった」

ということもあります。

▪️③ 自分で草刈りしている場合も0円にはしない

業者へ頼んでいない空き家では、

「草刈り費用は0円」

と計算しがちです。

しかし実際には、

草刈機。

刃。

ナイロンコード。

燃料や電気。

保護具。

ゴミ袋。

刈草処分。

交通費。

などがかかっている場合があります。

さらに、

往復3時間。

作業4時間。

片付け1時間。

なら、一日近く空き家管理へ使っています。

現金だけで比較する場合は、自分の時間を入れなくても構いません。

ただし、

お金の負担

と、

時間の負担

は分けて見た方が判断しやすくなります。

DIY草刈りの総費用はこちらで詳しく整理しています。

▪️④ 年間費用より「あと何年持つか」の方が重要

年間12万円の管理費。

これだけでは、高いのか安いのか判断できません。

例えば、

来年子どもが住む予定。

なら、あと1年間管理する意味があります。

一方、

誰も使う予定がないまま10年間所有する。

なら、

12万円 × 10年で、

単純計算では120万円です。

さらに10年間の途中には、

屋根。

給湯器。

外壁。

雨漏り。

倒木。

家財処分。

など、大きめの費用が発生する可能性があります。

だから、

年間維持費 × 想定保有年数

を一度計算します。

例えば、

年間8万円 × 5年=40万円。

年間15万円 × 5年=75万円。

年間20万円 × 10年=200万円。

となります。

これは将来費用を正確に予測する計算ではありません。

何も決めずに保有した場合の負担感を見える化する計算

です。

▪️⑤ 草刈り費用を減らすだけなら、すぐ売却する必要はない

年間維持費が高いからといって、

売却だけが解決方法ではありません。

例えば、

草刈り回数を見直す。

道路・隣地境界だけ部分刈りする。

防草シートを施工する。

砂利を敷く。

管理業者へまとめて依頼する。

という方法があります。

毎回遠方から帰省しているなら、

草刈りだけ外注することで交通費や休日負担を減らせる可能性もあります。

つまり、

空き家を残したい理由が明確なら、まず管理方法を変える

という選択肢があります。

例えば、

3年後に使う予定が決まっている。

家族で利用する。

土地活用を検討中。

という場合です。

その場合には、

売るか。

持つか。

の二択ではなく、

持ちながら管理費を下げられないか

を考えます。

〖PR〗空き家を今後も保有する予定があり、草刈りのためだけに何度も現地へ行っている場合は、年間交通費と業者費用を比較すると判断しやすくなります。

▪️⑥ 「いつか使う」は一度具体化する

空き家を売らない理由として多いのが、

「いつか使うかもしれない」

です。

もちろん将来使う可能性があるなら、無理に売る必要はありません。

ただし、

いつか

を少し具体化してみます。

例えば、

2年後に子どもが戻る予定。

定年後に住む予定。

3年以内に賃貸へ出す予定。

数年以内に建て替える予定。

という状態なら、保有目的があります。

一方、

誰が使うか決まっていない。

何年後か分からない。

家族全員が住む予定はないと言っている。

それでも毎年管理費だけ払っている。

という場合は、

「今は決めない」と「ずっと決めない」が同じ状態になっていないか

を確認します。

保有するなら、

次に判断し直す時期を決めます。

例えば、

来年の固定資産税通知が来たとき。

次の草刈りシーズン前。

相続手続きが終わったとき。

などです。

▪️⑦ 売るか迷ったら、現在の売却価格を知らないまま判断しない

年間維持費を計算したら、次に確認したいのが、

現在いくらで売れそうなのか

です。

ここを確認せず、

「田舎だからどうせ売れない」

と決めると、保有判断ができません。

例えば、

年間維持費15万円。

今後10年使わない。

なら、単純計算で150万円の維持費です。

現在500万円前後で売却できる可能性がある土地と、

ほとんど需要がなく売却に時間がかかる土地では、

判断が変わります。

反対に、

「500万円くらいでは売れるやろ」

と思っていた土地が、

実際には100万円前後。

ということもあり得ます。

だから、

年間維持費を出す。

現在の査定価格を確認する。

今後の利用予定と比較する。

という順番です。

査定を取る=必ず売る

ではありません。

保有を続ける判断材料として査定する方法もあります。

〖PR〗草刈り・固定資産税・保険などを毎年払い続けている空き家は、今後5年の維持費と現在の査定価格を並べると、保有と売却を比較しやすくなります。

▪️⑧ 売却前に草刈り・片付け・解体へお金をかけすぎない

空き家を売ろうとすると、

草を全部刈る。

庭木を全部切る。

家財を全部捨てる。

建物を解体する。

測量する。

と、先に準備したくなることがあります。

しかし、

先にお金を使えば必ず高く売れるわけではありません。

例えば、

現況のまま買う会社。

残置物込みで相談できる会社。

古家付き土地として販売する方法。

などがあります。

売却価格が低い空き家では、

100万円で売るために、

草刈り10万円。

残置物撤去30万円。

解体150万円。

と費用をかければ、手残りの考え方が変わります。

これはあくまで計算例ですが、

重要なのは、

売却前費用と売却価格をセットで見ること

です。

まず現況で査定する。

次に、

草刈りすればどう変わるか。

片付ければどう変わるか。

解体すればどう変わるか。

を確認します。

先に全部きれいにする必要はありません。

売れない土地へ測量費をかける判断についてはこちら。

▪️⑨ 「古い空き家だから固定資産税だけ払えばいい」とも限らない

空き家を長期間所有する場合、

建物は人が住んでいなくても少しずつ変化します。

雨漏り。

外壁。

屋根。

雨樋。

給排水。

庭木。

害虫。

など、状態確認が必要になります。

国土交通省も、当面売却や活用をしない空き家については、

建物の外部・内部の点検。

通気・換気。

通水。

清掃。

など、適切な管理を行うことを案内しています。

つまり、

誰も住んでいないから維持費がほとんどかからない

とは限りません。

むしろ不具合が起きても日常生活の中で気付きにくいため、

定期的に確認する必要があります。

遠方で自分による管理が難しいなら、管理業者を利用する選択肢もあります。

▪️⑩ 管理状態が悪化すると税負担にも関係する可能性がある

空き家の土地では、

住宅用地に対する固定資産税の特例が適用されていることがあります。

しかし2023年12月に施行された改正空家法では、

放置すれば特定空家等になるおそれのある管理不全空家等について、市区町村が指導・勧告できる仕組みが設けられました。

そして、

勧告を受けた管理不全空家等の敷地は、住宅用地特例の対象から外れる

仕組みがあります。

もちろん、

今年草刈りを忘れた。

固定資産税がすぐ上がる。

という話ではありません。

建物や敷地を含めた管理状態によって判断されます。

ただ、

草刈り。

庭木。

建物補修。

ごみ。

などを何年も放置する。

自治体から改善を求められても対応しない。

という状態にしないことが大切です。

空き家の雑草放置リスクはこちら。

▪️⑪ 相続した空き家なら売る時期によって使える制度が変わる場合がある

相続した空き家では、

「とりあえず数年持ってから考える」

と決める前に、税制も確認した方がよい場合があります。

一定の要件を満たす相続空き家については、

譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。

2026年現在、この特例の適用期間は2027年12月31日までとされており、

相続開始から譲渡までの期間。

建築時期。

被相続人の居住状況。

売却価格。

耐震性や取壊し。

相続人の人数。

など、複数の要件があります。

つまり、

相続した空き家なら全員3,000万円控除される

という制度ではありません。

ただ、

売るか保有するか迷っているうちに、

利用できた可能性のある制度の期限を過ぎる。

ということは避けたいところです。

相続した空き家の場合は、

売却価格だけでなく税制の適用可能性も早めに確認します。

▪️⑫ 売りにくい空き家でも「売却できない」と決めない

地方の空き家では、

築年数が古い。

残置物が多い。

庭が荒れている。

土地が狭い。

接道条件が良くない。

ということがあります。

一般的な仲介会社へ相談して、

「これは難しいですね」

と言われることもあります。

しかし、

一社に断られた=すべての売却方法がなくなった

ではありません。

一般仲介。

空き家バンク。

隣地所有者への売却。

古家付き土地。

専門買取。

など、売り方が変われば可能性も変わります。

特に、

毎年草刈り代を払い続けている。

誰も利用しない。

売却価格が低くても管理負担を終わらせたい。

という場合には、

高値だけでなく、

いくら手元に残って、いつ管理を終えられるのか

で比較する方法があります。

〖PR〗築古・残置物・立地・接道などの事情があり、一般的な売却では難しい空き家は、訳あり不動産を扱う専門買取も比較対象になります。

▪️⑬ 「売るべき空き家」と「持つ意味がある空き家」を分ける

草刈り代が発生しているからといって、すべての空き家を売る必要はありません。

例えば、

保有する意味が比較的明確なケース

として、

数年以内に家族が住む予定がある。

賃貸へ出す具体的な計画がある。

土地活用を進めている。

立地や資産性を考えて保有する理由がある。

という状態があります。

反対に、

一度売却を検討した方がよいケース

として、

誰も住む予定がない。

毎年草刈りだけしている。

家族全員が引き継ぎたくないと言っている。

遠方管理が負担になっている。

修繕費が増えてきた。

利用計画が何年も決まらない。

という状態があります。

ポイントは、

古いから売る。

でも、

草刈り代が高いから売る。

でもありません。

保有する目的に対して、毎年払っている費用が見合っているか

で考えます。

▪️⑭ 5年間の「保有」と「売却」を数字で比較する

例えば現在、

誰も住んでいない空き家があるとします。

年間の費用を仮に、

草刈り 6万円。

固定資産税等 3万円。

保険 2万円。

交通費 2万円。

最低限の修繕等 3万円。

合計、

年間16万円

とします。

5年間なら、

単純計算で80万円です。

さらに、

5年間の途中で30万円の修繕が発生したと仮定すると、

合計110万円。

一方、

現在の査定価格が300万円だったとします。

ここで、

「300万円なら安いから売らない」

と考えるだけではありません。

5年間持てば、

維持費として110万円使う可能性がある。

その5年後に、

いくらで売れるかは分からない。

という条件も並べます。

逆に、

3年後に家族が住む予定があるなら、

3年間の管理費を払って残す意味があるかもしれません。

だから比較するのは、

今の売却価格

だけではありません。

今売る場合。

5年持つ場合。

を別々に計算します。

▪️売るか迷ったらこの順番で確認する

空き家の草刈り代が気になり始めたら、次の順番で確認します。

・① 過去1年間の維持費を全部出す


・② 今後何年保有する予定か決める


・③ 家族が使う具体的な予定があるか確認する


・④ 管理方法を変えて費用を下げられないか考える


・⑤ 現在の売却価格を確認する


・⑥ 売却前に必要な費用を確認する


・⑦ 5年間保有した場合と今売った場合を比較する

この順番なら、

草刈り代が高かった。

感情的に売却。

にはなりません。

反対に、

思い出のある実家だから。

何も計算せず永久に保有。

にもなりにくくなります。

残す理由と、残す費用を両方見る。

これが重要です。

▪️よくある質問|草刈り代を払い続けるなら空き家を売るべき?

Q.年間いくら維持費がかかったら売った方がいいですか?

全国共通の金額基準はありません。

年間維持費だけでなく、今後の利用予定、保有年数、売却価格、資産性を合わせて判断します。

Q.草刈り代が年5万円くらいなら持ち続けてもいいですか?

草刈り代だけでは判断できません。

固定資産税等、保険、修繕、交通費などを含めた年間総額を確認してください。

Q.自分で草刈りしているので維持費はほとんどありません。

道具・消耗品・交通費などがかかっている場合があります。

また、お金とは別に年間何時間使っているかも確認すると管理負担が見えやすくなります。

Q.いつか子どもが使うかもしれないので売れません。

具体的な利用予定があるなら保有する選択肢があります。

ただし「いつか」が何年後なのか、誰が使うのかを一度家族で確認しておくと判断しやすくなります。

Q.査定したら売らないといけませんか?

査定は売却価格を知るための方法でもあります。

今後の維持費と比較するために査定価格を確認し、保有を続ける判断をすることもできます。

Q.草が伸びたままでも査定できますか?

現況のまま相談できる場合があります。

先に草刈り・片付け・解体へ費用をかける前に、現在の状態で売却可能性を確認する方法があります。

Q.不動産会社に売れないと言われました。持ち続けるしかありませんか?

一社に断られただけで、すべての方法がなくなったとは限りません。

一般仲介以外に、空き家バンク、隣地売却、専門買取などを比較できる場合があります。

▪️まとめ|草刈り代は「空き家をどうするか」を考えるきっかけ

空き家の草刈りをしていると、

今年も2万円。

また夏に2万円。

来年も必要。

という状態になることがあります。

そこで、

「こんなに払うなら売った方がいい」

と思うかもしれません。

しかし、

草刈り代だけで売却を決める必要はありません。

まず、

草刈り。

固定資産税等。

保険。

修繕。

交通。

管理委託。

を含めた年間維持費を出す。

次に、

あと何年間保有するのか

を決めます。

年間15万円でも、

来年使う予定があるなら管理する意味があります。

一方、

誰も使わないまま10年間なら、

単純計算で150万円です。

さらに修繕費が発生する可能性もあります。

だから、

年間維持費 × 保有年数

を一度数字にする。

そして、

現在いくらで売れるのか確認する。

管理方法を変えれば費用を下げられるのか検討する。

売却するなら、草刈り・片付け・解体へ先にお金を使いすぎない。

ここまで比較して、

持つ。

売る。

活用する。

を決めます。

大切なのは、

「今決めない」と「ずっと決めない」を同じにしないこと。

今年は保有する。

でも来年の草刈り前にもう一度判断する。

という決め方でも構いません。

空き家の草刈り代は、

単なる庭の維持費ではありません。

毎年その請求を見るたびに、

「この家を今後誰が、何のために持つのか」

を確認する機会です。

残す理由があるなら、管理方法を整える。

残す理由がなくなったなら、現在の価格を確認する。

そして、

毎年管理だけを続ける状態を何となく先送りしない。

これが、草刈り代から空き家の売却を考えるときの判断基準です。

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