top of page

空き家の雑草を放置するとどうなる?近隣苦情・害虫・火災・行政対応まで管理リスクを解説

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 3 日前
  • 読了時間: 14分

空き家へ久しぶりに行ったら、

庭の草が腰の高さまで伸びている。

玄関まで歩きにくい。

隣の家との境界も見えない。

そんな状態になっていることがあります。

そこで、

「誰も住んでないし、草くらい来年まとめて刈ればええか」

と思うことがあります。

しかし空き家の雑草は、

見た目が悪くなるだけの問題ではありません。

伸び方によっては、

隣地や道路への越境。

害虫が発生しやすい環境。

枯草による火災リスク。

防犯上の不安。

自治体からの管理要請。

などにつながる場合があります。

ただし、

草が伸びた瞬間に行政から罰金を取られる。

雑草を放置しただけで家を強制解体される。

という全国一律の仕組みでもありません。

土地の状態。

建物の状態。

周辺への影響。

自治体の条例。

空家法上の判断。

などによって対応は変わります。

この記事では、空き家の雑草を放置した場合に何が起こり得るのかを整理し、

どの段階で草刈りするのか。

そして、

草刈りを毎年続ける空き家を今後どうするのか。

まで考えます。

▪️結論|「草丈」より周囲へ影響が出る前に管理する

空き家の雑草管理では、

草が30cmになったら危険。

1mならアウト。

という全国共通の基準があるわけではありません。

見るべきなのは、

周囲へどんな影響が出始めているか

です。

例えば、

・道路や歩道へ草が出ている


・隣家の敷地へツルや雑草が伸びている


・玄関や建物周囲へ入れなくなっている


・枯草やごみが大量にたまっている


・近隣から管理について連絡が来ている

という状態なら、次の草刈り時期を待たずに確認した方がよい場合があります。

つまり、

年2回刈ったから管理できている。

ではなく、

周囲へ支障が出ない状態を保てているか。

で判断します。

空き家の草刈り回数についてはこちら。

▪️① 最初に起こりやすいのは隣地・道路への越境

空き家の草が伸びても、敷地の中央だけなら周囲への影響は限定的かもしれません。

しかし、

フェンス際。

道路際。

隣家との境界付近。

にツル草や背の高い雑草が増えると、問題が外へ広がります。

例えば、

隣家のフェンスへツルが絡む。

歩道側へ草が倒れる。

隣地へ種子が飛ぶ。

道路からの見通しが悪くなる。

ということがあります。

この段階になると、

所有者本人は気にしていなくても、周囲の人にとっては管理問題になります。

特に遠方の空き家では、

本人が現地を見ていない間に状況が変わることがあります。

そのため、

敷地全体を完璧に刈るより、道路・隣地境界を優先して確認する

という管理方法もあります。

▪️② 近隣から苦情が来てから動くと急な対応になりやすい

空き家の所有者が遠方に住んでいる場合、

最初に異変へ気付くのが近所の人。

ということがあります。

そして突然、

「草がうちの敷地まで来ています」

「虫が増えて困っています」

「道路側だけでも刈ってください」

と連絡が入る。

そこから、

次の休日を調整する。

遠方から帰る。

急いで業者を探す。

という流れになると負担が大きくなります。

だから空き家管理では、

苦情が来るかどうか

を管理基準にしない方が楽です。

年に数回でも、

写真を確認する。

現地へ行く。

管理を依頼する。

など、状況を把握する方法を決めておきます。

遠方の空き家管理についてはこちら。

▪️③ 雑草が増えると蚊・ハエなどが問題になる場合がある

雑草が生えているだけで、

必ず大量の害虫が発生する。

というわけではありません。

しかし管理されていない空地について、自治体は雑草やごみの放置が環境衛生上の問題につながることを案内しています。

例えば、

夏場に蚊やハエが発生しやすい環境になる。

枯草やごみが残る。

水のたまる容器が放置される。

といった状態が重なると、近隣への影響が出る場合があります。

特に、

水がたまる容器。

放置されたタイヤ。

ごみ。

側溝。

草木が密集した場所。

などが一緒にある場合は、雑草だけを見るのではなく敷地全体を確認します。

つまり、

草刈りだけして終わり

ではなく、

ごみ。

水たまり。

倒木。

庭木。

なども一緒に確認する方が効率的です。

▪️④ 枯草が増える時期は火災リスクにも注意する

夏に伸びた草が秋から冬に枯れると、

敷地内に乾燥した草が大量に残ることがあります。

自治体でも、乾燥した雑草を火災につながる要因の一つとして注意喚起している例があります。

だから、

夏に一度草を刈った。

今年の管理終了。

とは限りません。

刈った草を大量にそのまま積んでいる。

枯草が建物周囲へたまっている。

ごみや可燃物も一緒に置かれている。

という場合は、状態を確認します。

ここで注意したいのは、

雑草がある=必ず火災が起きる

という意味ではありません。

管理されていない状態が重なることで、リスク要因が増えると考えます。

▪️⑤ 草が伸びすぎると建物の点検もしにくくなる

雑草問題は庭だけで終わらない場合があります。

建物周囲が草で覆われると、

外壁。

基礎。

雨樋。

給湯器。

室外機。

配管。

などを確認しにくくなります。

例えば、

雨樋が外れている。

基礎付近に異常がある。

外壁の一部が傷んでいる。

という状態でも、草が高いと気付きにくくなります。

また売却査定や内見でも、

建物の周りを歩けない。

境界付近を確認できない。

という状態になることがあります。

だから空き家の草刈りには、

きれいに見せるため

だけではなく、

建物を点検できる状態にする

という意味もあります。

▪️⑥ 「空き家だと分かりやすい状態」を長く続けない

草が伸びている。

郵便物がたまっている。

庭木が道路へ出ている。

何か月も人が来た形跡がない。

このような状態が重なると、

管理されていない空き家であることが外から分かりやすくなります。

雑草だけで犯罪が発生するわけではありません。

一方、自治体によっては、雑草が繁茂した空地について環境衛生上だけでなく、防犯上の支障が生じるおそれを理由に所有者へ管理を求める例があります。

そのため、

草だけ刈れば防犯対策完了。

という話ではなく、

郵便物。

門扉。

窓。

庭木。

ごみ。

なども含めて、

人が管理している状態を保つ

ことが大切です。

▪️⑦ 自治体から草刈りを求められる場合もある

雑草管理については、全国すべての自治体で同じ条例があるわけではありません。

しかし自治体によっては、

空地の雑草が繁茂し、

周辺の生活環境。

環境衛生。

防犯。

などへ支障が生じるおそれがある場合に、

所有者等へ、

指導。

助言。

勧告。

などを行う仕組みがあります。

だから、

私有地だから草をどうするかは完全に自由

とも限りません。

自分の空き家がある自治体に、

空地の雑草管理条例。

空き家管理条例。

などがあるか確認する意味があります。

▪️⑧ 雑草だけで直ちに「管理不全空家」になるわけではない

ここは誤解しやすい部分です。

2023年12月に改正空家法が施行され、

管理不全空家等

という仕組みができました。

これは、

適切に管理されておらず、

そのまま放置すれば特定空家等になるおそれがある空き家について、市区町村が指導・勧告できる制度です。

ただし、

草が少し伸びた。

即、管理不全空家。

ではありません。

建物。

敷地。

立木。

周囲への影響。

などを含めて判断されます。

草。

庭木。

建物。

ごみ。

など、空き家全体の管理状態を見ることが重要です。

▪️⑨ 管理不全空家等で勧告を受けると固定資産税にも関係する

空き家を持っている人にとって重要なのが税金です。

住宅が建っている土地には、一定の要件で固定資産税の住宅用地特例があります。

しかし改正空家法では、

市区町村から管理不全空家等として勧告を受けた土地

について、住宅用地特例の対象から外れる仕組みが導入されています。

もちろん、

雑草を一度刈り忘れた。

固定資産税がすぐ大幅に上がる。

という話ではありません。

重要なのは、

空き家を長期間管理しない状態を続けないこと

です。

草。

庭木。

建物。

ごみ。

などの問題を放置し続け、自治体から改善を求められているのに対応しない。

という状態にならないよう確認します。

▪️⑩ 雑草だけでいきなり行政代執行・強制解体になるわけではない

空き家問題では、

「放置すると行政に勝手に解体されて、費用を請求される」

という説明を見ることがあります。

ここは分けて考える必要があります。

空家法では、周囲へ著しい悪影響を及ぼす特定空家等に対して、

助言・指導。

勧告。

命令。

そして一定の要件では行政代執行。

などの措置があります。

ただし、

庭の雑草が伸びた。

そのまま行政が家を解体する。

という流れではありません。

建物の倒壊危険。

衛生上の著しい問題。

周辺生活への深刻な影響。

など、空き家全体の状態と法的手続きが関係します。

だから必要以上に怖がるより、

問題が小さい段階で管理する

ことが大切です。

▪️⑪ 草が伸びきってから業者へ頼むと作業が大きくなることもある

例えば、

草丈30cm程度の段階で刈る場合と、

長期間放置して、

胸の高さまで伸びている。

ツルが庭木へ絡んでいる。

小さな木まで生えている。

という場合では作業内容が変わります。

草刈機だけでは処理しにくい。

太い茎を切る必要がある。

刈草の量が増える。

搬出・処分量が増える。

ということがあります。

その結果、

同じ土地面積でも見積もりが変わる可能性があります。

だから、

限界まで伸ばしてから一度刈る

より、

必要な場所を定期的に管理する方が結果的に負担を抑えられる場合があります。

自分で対応するか業者へ頼むか迷う場合はこちら。

〖PR〗道路や隣地まで草が伸びている、草丈が高く自分で作業するのが難しいという場合は、無理に草刈機を購入する前に業者費用を確認して比較する方法があります。

▪️⑫ 売却予定なら「全部きれいにしてから査定」と決めない

空き家を売ろうと思っているのに、

庭が荒れている。

草が高い。

庭木も伸びている。

ということがあります。

そこで、

まず草刈り。

次に庭木剪定。

残置物撤去。

そのあと査定。

と考えるかもしれません。

しかし、

売却価格が低い空き家では、先に管理費用を使いすぎると手残りが減ります。

そのため、

現在の状態で査定相談する。

草刈りすると売却条件がどう変わるか確認する。

必要な範囲だけ費用をかける。

という順番でも構いません。

例えば、

現況買取なら草刈り不要。

一般売却なら写真撮影前に草刈り推奨。

というように、売り方によって必要な準備が変わることがあります。

〖PR〗誰も住む予定がなく、草刈り・庭木・固定資産税などの管理だけが続いている空き家は、今後の維持費と現在の売却価格を一度比較すると判断しやすくなります。

▪️⑬ 毎年草刈りしているなら「いつまで管理するか」を決める

空き家の雑草問題で最も負担が大きいのは、

今年草を刈ること。

だけではありません。

来年も刈る。

再来年も刈る。

5年後も刈る。

という状態です。

例えば、

草刈り年間6万円。

交通費年間2万円。

固定資産税等年間2万円。

その他管理・修繕年間3万円。

と仮定すると、

年間13万円。

5年間なら単純計算で65万円です。

もちろん実際の管理費は空き家ごとに違います。

しかし、

草刈り1回の費用だけを見続けると、長期負担が見えません。

将来住む。

貸す。

数年後に使う。

という目的があるなら管理を続ける意味があります。

一方、

誰も使わない。

相続する人も困っている。

売却を先送りしているだけ。

という場合には、

管理方法より出口を考える段階かもしれません。

▪️雑草を放置するか迷ったら5つだけ確認する

空き家の草が伸びてきたら、次の5つを確認します。

・① 道路・隣地へ越境していないか


・② 建物周囲へ歩いて入れるか


・③ 枯草・ごみ・水たまりなどが増えていないか


・④ 近隣や自治体から連絡が来ていないか


・⑤ この空き家をあと何年保有する予定か

①〜④に問題があれば、

次回予定を待たず管理を検討します。

そして⑤で、

今後何年も管理する予定がない。

となるなら、

草刈りを続けるだけではなく、

売却。

活用。

管理委託。

など別の出口も比較します。

▪️よくある質問|空き家の雑草を放置するとどうなる?

Q.空き家の雑草を放置すると法律違反になりますか?

雑草が伸びただけで全国一律に直ちに法律違反になるというものではありません。

ただし自治体によっては、雑草が周辺環境へ影響する場合に条例に基づいて指導・勧告する仕組みがあります。

Q.草が伸びると固定資産税が上がりますか?

草が伸びただけで直ちに住宅用地特例が外れるわけではありません。

ただし管理不全空家等として市区町村から勧告を受けた場合、その敷地は住宅用地特例の対象から外れる仕組みがあります。

Q.雑草を放置すると行政に家を解体されますか?

雑草を放置したことだけで直ちに行政代執行による解体になるわけではありません。

特定空家等に該当し、法令上の要件や手続きを満たす場合に措置が進みます。

Q.虫が出る前に何月に刈ればいいですか?

地域や草の種類によって異なるため、全国一律の月はありません。

草の伸び方、道路・隣地への影響を確認して管理時期を決めます。

Q.近所から苦情が来たら全部刈らないといけませんか?

まず、どの場所が問題になっているのか確認します。

道路際・隣地境界など、影響している部分を優先して管理する方法もあります。

Q.空き家を売る予定ですが、先に草刈りした方がいいですか?

必ずしも査定前にすべて草刈りする必要があるとは限りません。

現況で相談し、草刈りが売却条件や価格にどの程度影響するか確認してから費用をかける方法もあります。

▪️まとめ|雑草は「見た目」より管理を先送りしているサインとして見る

空き家の雑草が伸びても、

すぐ建物が壊れる。

すぐ罰金を取られる。

すぐ行政代執行になる。

という話ではありません。

しかし、

草が道路へ出る。

隣地へ伸びる。

害虫が発生しやすい環境になる。

枯草やごみがたまる。

建物点検ができなくなる。

という状態が重なると、空き家管理そのものが難しくなります。

さらに自治体によっては、

雑草が繁茂した空地について、

指導。

助言。

勧告。

などを行う仕組みがあります。

そして空き家全体の管理状態が悪化し、

管理不全空家等。

特定空家等。

と判断される状況になれば、空家法上の措置も関係します。

だから、

雑草が何cmになったら危険か

だけで判断しません。

道路。

隣地。

建物。

近隣。

へ影響が出始めていないかを見る。

そして、

毎年草刈りする。

また伸びる。

また費用を払う。

を繰り返しているなら、

その空き家を今後どうするのか

まで考えます。

使う予定があるなら、必要な管理回数を決める。

遠方なら業者や管理サービスを利用する。

売却予定なら、査定後に必要な範囲だけ草刈りする。

誰も使う予定がないなら、保有を続ける費用と売却価格を比較する。

空き家の雑草は、

単なる庭の問題ではなく、「この空き家を誰がいつまで管理するのか」を考えるきっかけ

です。

問題が大きくなってから慌てるより、

周囲へ影響が出る前に管理し、

同時に空き家の出口を決める。

これが、雑草を放置しないための基本的な考え方です。

▪️関連記事

 
 

最新記事

すべて表示
不動産投資は総資産より純資産を見る?物件価格・ローン残高から本当の資産額を計算する方法

「不動産を1億円分持っています」 と聞くと、 「資産1億円の人なんだ」 と思うかもしれません。 しかし、その物件を買うために1億2,000万円のローンが残っていたらどうでしょうか。 反対に、 物件価値1億円。 ローン残高3,000万円。 なら、同じ「1億円の物件を持っている人」でも状態は大きく違います。 不動産投資では、 何億円の物件を持っているか だけでは、資産形成がどこまで進んでいるのか分かり

 
 
賃貸管理会社を契約前に見極めるには?管理物件・募集図面・報告体制の確認方法

不動産投資で管理会社を探している。 何社か問い合わせて、 管理料。 入居率。 管理戸数。 募集方法。 などを聞いた。 候補は2〜3社まで絞れた。 それでも最後に、 「結局どこへ任せればいい?」 と迷うことがあります。 A社は大手。 B社は地場。 C社は管理専門。 どの会社もホームページを見ると、 「高い入居率」 「迅速な対応」 「オーナー目線」 と書かれている。 説明を聞いても、どこも良さそうに感

 
 
管理会社の入居率98%・99%は高い?契約前に確認したい空室実績の見方

不動産投資で管理会社を探している。 ホームページを見ると、 「入居率98%」 「入居率99%以上」 「高稼働を維持」 という実績が掲載されている。 大家としては、 「99%ならほとんど空室ないやん」 「この会社に任せればすぐ決まりそう」 と思うでしょう。 確かに入居率は、管理会社を比較するときの重要な数字の一つです。 しかし、 入居率99%だから、自分の物件も99%で運営できる とは限りません。

 
 
miramaru kusakari 3.png
bottom of page