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空室が続いたらライバル物件をどう調べる?地方賃貸で比較したい家賃・設備・駐車場の見方

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 8月22日
  • 読了時間: 17分

▪️空室が続いたら、まず「近くの物件」を見るだけでいい?

地方アパートの空室が続くと、

「周辺相場を調べましょう」

と言われることがあります。

そこで賃貸サイトを開き、

同じ市内。

同じ2DK。

家賃5万円前後。

の物件を何件か見る。

ここまでは悪くありません。

ただ、本当に比較したいのは近くにある物件すべてではありません。

自分の部屋を検討している入居希望者が、

「こっちとどっちにしよう」

と最後まで比較する物件です。

例えば自分の物件が、

家賃5万円。

2DK。

駐車場1台込み。

築35年。

だとします。

隣町に家賃4万円の1Kがあっても、ファミリー世帯なら競合にならないことがあります。

逆に家賃5万3,000円でも、

2LDK。

駐車場2台込み。

室内リフォーム済み。

なら、こちらの方が強い競合かもしれません。

ライバル物件調査は「安い物件探し」ではなく、入居者から見た比較表を作る作業です。

この記事では、地方賃貸で空室が続いたとき、家賃・初期費用・設備・駐車場・立地をどう比較すればいいのか整理します。

地方アパートの空室対策全体はこちらをご覧ください。

※本記事にはアフィリエイト広告を含みます。


▪️結論|競合は「同じ入居者を取り合う物件」だけを見る

例えば地方の2DKを募集しているとします。

想定する入居者が、

夫婦。

子ども1人。

車2台。

勤務先まで車で20分程度。

という世帯なら、競合として見るべきなのは似た生活ができる物件です。

つまり、

同じ生活圏。

近い家賃帯。

似た間取り・広さ。

必要な駐車台数。

似た入居条件。

を持つ物件です。

築年数だけが近くても、生活条件が違えば直接の競合とは限りません。

反対に築10年違っても、

月額負担。

広さ。

駐車場。

通勤距離。

が近ければ十分比較対象になります。

「物件が似ているか」より、「同じ人が両方を候補にするか」で競合を決める。

これが最初のポイントです。


▪️国交省調査でも、賃貸住宅は家賃だけで決まっていない

国土交通省が2026年7月に公表した「令和7年度住宅市場動向調査」では、民間賃貸住宅へ入居した世帯が住宅を選んだ理由を調査しています。

民間賃貸住宅については三大都市圏を対象とした調査なので、その数字を地方賃貸へそのまま当てはめることはできません。

それでも住宅選びが複数条件の比較であることは参考になります。

令和7年度調査では、

家賃が適切だった 45.8%。

立地環境が良かった 37.6%。

交通の利便性が良かった 34.2%。

職場から近かった 27.6%。

住宅のデザイン・広さ・設備等が良かった 27.3%。

となっています。

さらに「デザイン・広さ・設備等が良かった」と回答した世帯の中では、

間取り・部屋数 65.8%。

住宅の広さ 55.3%。

が上位でした。

つまり、

家賃だけ最安値にすれば選ばれるとは限らない。

立地。

通勤。

間取り。

広さ。

設備。

まで一緒に比較されています。

地方ではここへ駐車場条件なども加えて、自分の地域に合わせて見ます。


▪️ライバル物件はまず「生活圏」で絞る

競合調査でありがちなのが、

同じ市全体。

で探すことです。

しかし地方都市では、市内でも生活圏がかなり違うことがあります。

例えば、

勤務先まで車10分。

スーパーまで5分。

学校区内。

という物件と、

同じ市内でも車で30分離れた物件。

では、同じ人が比較しない可能性があります。

だから最初は、

同じ駅・沿線。

同じ勤務エリア。

近い学校区。

車で移動できる近接地域。

などから競合を探します。

地方の場合は駅徒歩だけでなく、主要道路への出やすさや勤務先までの車移動も確認すると実態に近づきます。

検索半径を機械的に1km、3kmと決めるのではなく、その地域で入居者がどこまでを同じ生活圏として見るかを考えます。


▪️家賃は「募集家賃」ではなく実質総負担で比較する

ここは3本目の駐車場記事で使った考え方を、そのまま競合調査へ広げます。

例えば自分の物件。

家賃5万円。

共益費3,000円。

駐車場1台込み。

2台目5,000円。

車2台の世帯なら、

月額総負担は5万8,000円です。

一方、競合物件。

家賃5万3,000円。

共益費2,000円。

駐車場2台込み。

なら、

月額総負担は5万5,000円です。

募集家賃だけを見ると、

自分5万円。

競合5万3,000円。

なので自分の方が安く見えます。

でも車2台世帯から見ると、

自分5万8,000円。

競合5万5,000円。

実際には競合の方が毎月3,000円安い。

ということになります。

だから競合表には、

家賃。

共益費。

駐車場代。

その他毎月の費用。

を分けて書きます。

入居者が毎月払う総額に直してから比較する。

表面家賃だけでは、価格競争力を見誤ることがあります。

地方賃貸の駐車場についてはこちらで詳しく整理しています。


▪️初期費用も「入居までにいくら必要か」で比べる

月額負担が同じでも、初期費用に差があることがあります。

例えば家賃5万円の2物件。

A物件。

敷金1か月。

礼金1か月。

その他初期費用あり。

B物件。

敷金なし。

礼金なし。

フリーレントあり。

なら、入居時に必要な金額は大きく変わる可能性があります。

入居希望者が、

毎月5万円なら払える。

でも入居時に25万円は厳しい。

という状態なら、月額家賃ではなく初期費用で競合へ流れることもあります。

だから管理会社から、

「家賃は相場です」

と言われた場合でも、

競合の初期費用まで相場なのか

を確認します。

家賃。

敷金・礼金。

保証会社。

鍵交換。

その他費用。

フリーレント。

を一度並べます。

築古アパートの募集条件についてはこちらでも整理しています。


▪️駐車場は「あり・なし」ではなく使い方まで比べる

競合調査で、

駐車場あり。

という項目だけを比較しても十分ではありません。

例えば自分も競合も、

2台可。

とします。

しかし自分は縦列2台。

競合は並列2台。

なら、毎日の使いやすさに差があります。

さらに、

普通車2台可能か。

軽自動車のみか。

道路から入りやすいか。

切り返しが必要か。

区画から玄関まで遠くないか。

まで違います。

地方のファミリー物件では、室内がほぼ同じなら駐車場の使いやすさが比較材料になることがあります。

だから、

自分も2台あるから同条件。

ではなく、

入居者が毎日同じように使える2台なのか

まで確認します。


▪️設備は「付いている数」ではなく、競合に負けている設備を見る

次に設備です。

エアコン。

温水洗浄便座。

TVモニターホン。

独立洗面台。

追い焚き。

無料Wi-Fi。

宅配ボックス。

設備一覧を見ると、

「あれもない、これもない」

となりやすくなります。

でもすべて追加する必要はありません。

例えば競合5物件を調べると、

5件すべてエアコンあり。

自分だけなし。

という状態なら、明確な弱点かもしれません。

一方、

宅配ボックスありは5件中1件。

内見者からも一度も指摘されていない。

なら、最初に投資する設備ではない可能性があります。

見るのは、

競合が持っていて、自分だけが持っていない条件。

そして、その差が本当に申込みへ影響しているかです。

設備投資を考える前に、内見者や客付け会社からの反応も確認します。

10万円の設備なら、家賃5万円の部屋では単純計算で空室2か月分です。

その10万円で何か月空室を短縮できそうなのか。

ここまで考えてから投資します。

賃貸リフォームの費用対効果はこちらで詳しく整理しています。


▪️築年数だけで「負けている」と判断しない

自分の物件は築35年。

競合は築20年。

それだけを見ると、

「築年数で負けてるから無理」

と思うかもしれません。

でも実際の条件が、

自分。

2DK・駐車2台・家賃4万8,000円・リフォーム済み。

競合。

2DK・駐車1台・家賃5万5,000円・内装は普通。

なら、入居者によって評価は変わります。

築年数は変えられません。

だからこそ、

家賃。

広さ。

駐車場。

清潔感。

設備。

初期費用。

など、変更できる条件も含めて比較します。

築古だから負けるのではなく、築古なのに同じ価格・同じ条件で戦っていないかを見る。

ここが重要です。


▪️賃貸サイトの掲載家賃は「成約家賃」とは限らない

競合調査で特に気をつけたい点があります。

賃貸サイトに掲載されている家賃は、

現在募集している価格

です。

その価格で実際に決まったことを意味するわけではありません。

例えば周辺に、

家賃5万5,000円。

の2DKが10件並んでいる。

すると、

「相場は5万5,000円だ」

と思いたくなります。

でも、その10件が半年間ずっと残っているなら、

5万5,000円では決まりにくい可能性もあります。

反対に家賃5万円の物件は、掲載後すぐ決まりサイトから消えているかもしれません。

だから募集サイトを見るだけではなく、地域の客付け会社へ、

「最近、この条件で実際に決まった物件はありますか?」

「いくらで決まりましたか?」

と確認します。

募集価格と成約条件を混同しない。

これは競合調査でかなり重要です。


▪️「長く掲載されている物件」を相場の基準にしない

もう少し掘ります。

賃貸サイトで何度調べても、

同じ物件。

同じ部屋。

が出てくることがあります。

その物件が、

家賃5万円。

駐車場1台。

築30年。

だから、

「うちも同じくらいでいい」

と考える。

でもその部屋も空室のままなら、成功例ではありません。

競合ではありますが、真似するべき成約例とは別です。

比較したいのは、

今募集されている物件。

だけでなく、

最近募集が終了した物件。

仲介会社が最近決めた物件。

です。

「残っている商品」だけを見て値付けすると、地域全体で決まりにくい条件を真似してしまうことがあります。


▪️ライバル物件は5項目で「勝ち・同等・負け」に分ける

複雑な点数表を作る必要はありません。

まず競合物件を数件選び、

5つだけ比較します。

①毎月の総負担

家賃・共益費・駐車場を含めて比較。

②初期費用

入居開始までに必要な負担を比較。

③駐車場

台数だけでなく使いやすさまで比較。

④室内

広さ・間取り・清潔感・主要設備を比較。

⑤立地・生活

通勤・買い物・学校・主要道路などを比較。

それぞれ、

自分が強い。

ほぼ同じ。

自分が弱い。

の3段階で十分です。

例えば、

月額負担 同等。

初期費用 負け。

駐車場 負け。

室内 勝ち。

立地 同等。

となった。

この場合、

「家賃をさらに下げる」

だけが答えではありません。

初期費用と駐車場を先に見直す方が、競合との差を縮めやすい可能性があります。

どこに負けているか分からない状態で、お金を使わない。

これが競合比較をする目的です。


▪️競合より家賃が3,000円高いなら、3年間の差は10万8,000円

競合調査をすると、

自分5万円。

競合4万7,000円。

という差が見つかることがあります。

差は3,000円です。

そこで、

「じゃあ3,000円下げよう」

とすぐ決める必要はありません。

3,000円下げた場合、

1年間で3万6,000円。

2年間で7万2,000円。

3年間で10万8,000円。

の差になります。

もし10万円程度の改善で競合より室内条件を上げ、5万円を維持できる可能性があるなら、リフォームと比較できます。

反対に設備差がほとんどなく、自分だけ3,000円高いなら家賃調整が合理的かもしれません。

競合との差額を、入居期間まで伸ばして考える。

ここでも1本目の値下げ記事の計算が使えます。


▪️競合より弱いのが広告ならADを検討する

条件を比較した。

家賃も適正。

室内も大きく負けていない。

駐車場も問題ない。

それでも自分の物件だけ問い合わせが少ない。

この場合、

募集情報が十分に流れているか。

写真枚数は足りているか。

客付け会社へ情報が届いているか。

AD条件で大きく負けていないか。

を確認します。

例えば競合がAD2か月。

自分がADなし。

で、地域の仲介会社から、

「紹介条件で差が出ています」

と言われているならADを比較する余地があります。

ただし物件そのものに大きな弱点がある状態で、ADだけ増やしても根本解決にはなりません。

商品力を比べた後に、募集力を比べる。

この順番です。

AD1か月・2か月の採算はこちらで詳しく整理しています。


▪️内見があるなら「ネット上の競合」から「現地の競合」へ変わる

問い合わせが少ない段階では、

掲載写真。

月額負担。

初期費用。

設備表示。

など、ネット上で比較されている条件を見ます。

一方、

内見は毎週入る。

でも決まらない。

となれば、広告上では候補に残っています。

そこから先は、

現地の清潔感。

におい。

共用部。

駐車場の使いやすさ。

室内の明るさ。

など、実際に見ないと分からない条件へ比較軸が移ります。

だから競合調査も、

サイトを見るだけ。

で終わらせません。

可能なら競合物件の外観や周辺環境を確認し、自分の物件も入居希望者と同じ目線で歩いてみます。

内見後に決まらない原因はこちらで詳しく整理しています。


▪️客付け会社へは「競合3物件」を具体的に聞く

管理会社へ、

「ライバルはどこですか?」

と聞くだけでは、

「この辺は物件多いですよ」

で終わることがあります。

もう少し具体的に聞きます。

「今うちを内見する人が、ほかに見ている物件はどこですか?」

「最近決まった2DKはどの物件ですか?」

「うちと比較すると、一番負けている条件は何ですか?」

この聞き方です。

客付け会社は、実際に複数物件を案内しています。

同じ日に、

Aアパート。

自分のアパート。

Cアパート。

と回っている可能性があります。

その3物件こそ、本当のライバルです。

検索サイトで自分が選んだ競合と、仲介現場で実際に比較されている競合が一致しているか確認する。

ここまでできると調査の精度が上がります。


▪️一社だけの意見で家賃を変えない

客付け会社から、

「家賃が高いですね」

と言われた。

だから5,000円下げる。

これも少し待ちたいところです。

別の会社へ聞くと、

「家賃より2台目駐車場ですね」

と言われる可能性があります。

また別の会社では、

「そもそも写真が少なくて問い合わせが入りにくい」

と言われるかもしれません。

すべての会社へ大量に聞く必要はありません。

ただ、大きな値下げや設備投資をする前なら、複数の客付け会社から意見を取る意味があります。

特に、

5,000円の値下げを3年間続ければ18万円。

30万円のリフォーム。

駐車場工事50万円。

のように金額が大きくなるほど、一社の感想だけで決めない方が安全です。


▪️競合表は一度作って終わりではない

賃貸市場は固定ではありません。

募集開始時には競合3件。

1か月後には新たに5件出る。

繁忙期が終わって条件が変わる。

ということがあります。

そこで空室が続くなら、一定期間ごとに競合を見直します。

毎日見る必要はありません。

例えば、

募集開始時。

条件を変更するとき。

長期空室になったとき。

に確認します。

記録するのは、

競合物件。

募集家賃。

総負担。

初期費用。

駐車場。

設備。

募集終了・継続。

です。

同じ物件が何か月も残っているのか。

いつの間にか募集終了したのか。

を見るだけでも、市場の動きが分かります。

管理会社へ任せながら大家自身が把握したい数字はこちらでも整理しています。


▪️購入前の競合調査は、空室になってからより重要

この競合調査は、すでに所有している物件だけの話ではありません。

地方アパートを購入する前こそ重要です。

売却資料には、

満室想定家賃5万円。

表面利回り12%。

と書いてある。

でも周辺を見ると、

同じ2DK。

駐車場2台。

リフォーム済み。

でも4万5,000円で募集されている。

なら、5万円想定のまま収支計算するのは慎重に考える必要があります。

購入前に、

想定家賃。

現実的な競合家賃。

駐車場条件。

設備差。

空室期間。

を確認します。

そして競合より弱い物件なら、

家賃を下げる。

リフォームする。

駐車場を増やす。

ADを出す。

費用まで購入価格に織り込みます。

「満室になればこの利回り」ではなく、「競合と戦える状態へするまでいくら必要か」で買う。

これが地方の築古アパートでは重要です。

これから収益物件を検討する場合は、空室・融資・修繕まで含めて収支を確認しましょう。


▪️よくある質問|競合物件は何件くらい見ればいい?

一律の正解はありません。

大量に集めても条件が違えば判断しにくくなります。

まずは、自分の物件と同じ入居者が比較しそうな物件を数件選びます。

数が少なければエリアや条件を少し広げ、なぜその物件まで比較対象になるのかを考えます。

Q. 一番安い競合に家賃を合わせるべき?

必要ありません。

一番安い物件が、設備・広さ・駐車場などで自分より弱い可能性があります。

また、その家賃でも長期間決まっていない可能性があります。

価格だけではなく、月額総負担と物件条件をセットで比較してください。

Q. 賃貸サイトだけで競合調査できますか?

募集条件を調べるには役立ちますが、掲載家賃が実際の成約家賃とは限りません。

客付け会社へ最近決まった物件や、内見者が実際に比較している物件も聞くと判断しやすくなります。


▪️まとめ|ライバル調査の目的は「値下げする理由」を探すことではない

空室が続くと、

競合を調べる。

家賃を見る。

自分より安い。

値下げする。

という流れになりやすくなります。

でも競合調査の目的は、家賃を下げる理由を探すことではありません。

本当に知りたいのは、

入居希望者が最後に何を比べて、自分の物件を選ばなかったのか。

です。

だから、

月額総負担。

初期費用。

駐車場。

室内。

立地。

を同じ物差しで比較します。

家賃で負けているなら家賃を検討する。

駐車場で負けているなら駐車場を検討する。

室内で負けているなら改善費を計算する。

募集力で負けているならADを比較する。

原因によって使うお金を変えます。

そして賃貸サイトに残っている物件だけを「相場」と考えないことです。

募集価格と実際に決まった条件は違う場合があります。

客付け会社へ最近の成約状況を聞きます。

地方アパートの空室改善で重要なのは、

最安値になること。

最新設備を全部付けること。

ではありません。

同じ入居者を取り合う物件の中で、自分がどこに勝ち、どこに負けているのかを把握すること。

そこが分かれば、

家賃。

リフォーム。

駐車場。

AD。

のどれへお金を使うべきか判断しやすくなります。

競合を10件眺めて終わるのではなく、

「この物件に負けている理由は何か」まで言葉にする。

それが、地方賃貸で使えるライバル物件調査です。


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