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相続した実家の査定額が会社ごとに違うのはなぜ?高い査定を信じる前の6つの比較ポイント

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 8月19日
  • 読了時間: 11分

相続した実家を複数の不動産会社へ査定してもらうと、

A社 1,800万円

B社 2,100万円

C社 2,500万円

というように、金額が違うことがあります。

すると、

「一番高い会社が一番優秀?」

「安い査定を出した会社は信用できない?」

「2,500万円で売れるならC社でいい?」

と迷います。

しかし、

査定価格=実際に売れる価格

ではありません。

比較したいのは査定額そのものだけではなく、

・どの取引事例を使ったか

・土地をどう評価したか

・建物をどう評価したか

・どんな買主を想定しているか

・どれくらいの売却期間を見ているか

・査定額の根拠を説明できるか

です。

この記事では、相続した実家の査定額が会社ごとに違う理由と、査定結果をどう比較すればいいか整理します。

※本記事には広告・PRを含みます。


▪️査定額が会社ごとに違うこと自体はおかしくない



不動産には、株価のようにその瞬間の売却価格が一つに決まっているわけではありません。

同じ地域でも、

・土地面積

・土地形状

・前面道路

・接道方向

・築年数

・建物状態

・駐車場

などによって条件が変わります。

さらに、同じ不動産でも売却時期や取引事情によって実際の成約価格が変わることがあります。

そのため、不動産会社が使う比較事例や評価方法が違えば、査定額にも差が出ます。

まず、

査定額が違う=どこか1社が間違っている

とは考えないことが大切です。


▪️査定価格と売却価格は別の数字



査定価格は、

「この条件なら、このあたりで売却できるのではないか」

と考えるための価格です。

一方、実際の売却価格は買主との交渉を経て決まります。

さらに、

・査定価格

・売出価格

・成約価格

・売却後の手取り

はそれぞれ違います。

2,500万円の査定が出ても、2,500万円で売却できることが保証されるわけではありません。

逆に1,800万円の査定だから、1,800万円以上では絶対に売れないという意味でもありません。

親の家にある複数の価格の違いはこちら。


▪️理由① 使っている取引事例が違う



査定では、周辺で実際に取引された不動産などを参考にすることがあります。

ただし会社によって、

・どの地域まで見るか

・いつまでの取引を見るか

・土地だけを見るか

・中古戸建てを見るか

・どの物件を似ていると判断するか

が違います。

たとえば同じ町内でも、

駅徒歩5分。

駅徒歩20分。

前面道路6m。

前面道路4m。

では条件が違います。

だから査定書を見るときは、

「近くで売れたからこの価格」だけではなく、どの物件と比較したのか

を確認します。


▪️理由② 土地条件の評価が違う



実家の査定では、土地の評価が大きな部分を占めることがあります。

確認される条件には、

・土地面積

・形状

・間口

・前面道路

・接道

・高低差

・用途地域

・周辺環境

などがあります。

たとえば同じ坪数でも、整形地と不整形地では買主側の使いやすさが違います。

一方で、

「旗竿地だから安い」

「高低差があるから売れない」

と一つの条件だけで決まるものでもありません。

複数の条件をどの程度価格へ反映するかによって、会社ごとの査定差が生まれます。


▪️理由③ 古い建物をどう評価するかが違う



相続実家では、建物の扱いでも査定額が変わります。

会社によって、

・中古住宅として評価する

・建物価値を低めに見る

・リフォーム前提で考える

・古家付き土地として考える

・解体後の土地利用まで見る

など、想定が違うことがあります。

築40年だから建物価値ゼロ。

築50年だから必ず解体。

という単純な話ではありません。

建物状態や地域の中古住宅需要によって、買主が建物を利用する可能性もあります。

査定額だけではなく、

「建物をどう評価してこの価格になったのか」

を聞きます。


▪️理由④ 想定している買主が違う



不動産会社によって、得意とする買主層が違うことがあります。

たとえば、

・自宅として買う人

・リフォームして住みたい人

・土地として買う人

・不動産投資家

・買取業者

などです。

同じ実家でも、

「中古戸建てとして売る」

のか、

「古家付き土地として売る」

のかで販売戦略が変わります。

査定額が高い会社には、

誰に、どのように売る想定なのか

も確認します。


▪️理由⑤ 想定する売却期間が違う



価格と売却期間は分けて考えられません。

たとえば、

3か月程度で成約を狙う価格。

半年以上かけても高めを狙う価格。

では査定の考え方が違うことがあります。

売主側も、

・できるだけ早く売りたい

・半年程度なら待てる

・急いでいないので価格を優先したい

など希望が違います。

だから、

「いくらで売れる?」だけではなく「どれくらいの期間を想定している?」

まで確認します。


▪️理由⑥ 会社ごとに査定の前提条件が違う



同じ実家でも、査定時の前提が違えば金額は変わります。

たとえば、

A社は現況のまま。

B社は荷物撤去後。

C社は一部修繕後。

という前提なら、単純に金額だけを比較できません。

確認したいのは、

・現況売却か

・片付けが必要か

・修繕を想定しているか

・測量を想定しているか

・解体を想定しているか

です。

条件を揃えてから査定額を比較する

ことが重要です。


▪️一番高い査定額をそのまま選ばない



査定結果が、

A社 1,800万円

B社 2,100万円

C社 2,500万円

なら、2,500万円に魅力を感じるのは自然です。

ただし確認するのは、

「なぜ他社より400万〜700万円高いのか」

です。

たとえば、

・より近い成約事例がある

・土地条件を高く評価できる理由がある

・その地域で具体的な購入需要を把握している

なら、高い査定にも合理的な根拠があります。

反対に、

「このくらいはいけると思います」

だけなら、売出し後の価格調整まで確認した方がいいでしょう。

高い査定が悪いのではなく、高い理由を見る。

これがポイントです。


▪️安い査定だから正確とも限らない



逆に、

「低い査定の方が現実的」

と決める必要もありません。

査定が低い理由が、

・早期売却を強く意識している

・建物価値をほとんど見ていない

・比較事例が少ない

・会社の営業エリアから外れている

という可能性もあります。

つまり、

高い。

安い。

だけで会社の良し悪しは判断できません。

査定額+根拠+販売方法

をセットで比較します。


▪️査定根拠は聞いていい



査定書を受け取っても、

「プロが出した数字だから質問しにくい」

と思う必要はありません。

媒介契約で売却価格を決める場面など、宅地建物取引業者が媒介価額について意見を述べる場合には、その根拠を示して説明することが求められています。

確認したいのは、

・参考にした成約事例

・土地の補正

・建物の評価

・価格にマイナスした条件

・価格にプラスした条件

です。

「査定額はいくらですか?」

だけでなく、

「その価格になった一番大きな理由は何ですか?」

と聞いてみます。


▪️査定会社には6つ質問する



複数査定を比較するときは、次の6つを確認します。

①参考にした成約事例は?

近隣で似た物件が実際にいくらで売れたのか確認します。

②土地をどう評価した?

・道路

・形状

・高低差

などの評価を確認します。

③建物をどう評価した?

中古戸建てなのか、古家付き土地なのか確認します。

④想定する買主は?

誰に売る戦略なのか確認します。

⑤想定売却期間は?

その価格で何か月程度を見込んでいるのか確認します。

⑥売れなかった場合は?

いつ、何を基準に価格や販売方法を見直すのか確認します。

この6つが分かれば、金額だけの比較から一歩進めます。


▪️簡易査定と訪問査定は役割が違う



最初の情報収集では、所在地や面積、築年数などから概算価格を見る方法があります。

一方、訪問して確認すれば、

・室内状態

・建物の傷み

・日当たり

・高低差

・道路との関係

・周辺状況

など、現地で分かる情報を加えられます。

まず概算を比較する。

売却を具体化したら現地も見てもらう。

という使い分けができます。

現在の査定価格を比較したい場合はこちら。


▪️査定前にリフォームや解体を決めない



古い実家では、

「綺麗にしてから査定した方が高くなる」

と思うことがあります。

しかし、

300万円リフォームして査定額が150万円上がる。

200万円解体して更地価格が100万円上がる。

という結果なら、支出まで含めた手取りは増えません。

先に比較するのは、

・現況査定

・修繕後の想定価格

・古家付き価格

・更地想定価格

です。

費用を使う前に、出口ごとの数字を出します。

売却後の手取り計算はこちら。


▪️高い価格で売り出して問い合わせがない場合は原因を確認する



高めの査定を採用して売り出したものの、問い合わせがほとんどないこともあります。

その場合、

「すぐ100万円値下げ」

だけで考えません。

確認したいのは、

・価格

・掲載内容

・土地条件

・建物状態

・買主層

・販売方法

です。

価格が原因なら価格調整には意味があります。

しかし道路や権利関係など別の原因なら、値下げだけでは解決しない場合があります。

相続した実家が売れない原因はこちら。


▪️仲介査定と買取価格も混同しない



不動産会社へ相談すると、

仲介で売却した場合の査定価格。

不動産会社が直接買い取る価格。

の両方が出ることがあります。

この2つは同じ意味ではありません。

仲介では市場で買主を探します。

買取では不動産会社等が直接買主になります。

そのため、価格だけでなく、

・売却期間

・荷物

・建物状態

・契約条件

・売却後の負担

を含めて比較します。

一般の仲介では売却しにくい事情がある場合はこちら。


▪️査定会社は6つの順番で比較する



複数の査定結果が出たら、次の順番で見ます。

①査定額

まず金額差を確認します。

②成約事例

どの取引を根拠にしたか確認します。

③物件評価

・土地

・建物

をどう見たか確認します。

④販売戦略

誰に、どのように売るのか確認します。

⑤売却期間

その価格でどれくらいを想定しているか確認します。

⑥価格変更条件

売れない場合、いつ何を基準に見直すか確認します。

この順番なら、

「一番高い会社に任せる」

だけではなく、

「一番説明に納得できる会社を比較する」

という判断ができます。


▪️よくある質問



Q. 査定額が500万円も違うことはありますか?

物件条件や比較事例、建物評価、販売戦略などの前提が違えば査定差が出ることはあります。金額差の理由を確認します。


Q. 一番高い査定を出した会社へ頼むべきですか?

高いことだけでは決めません。成約事例、査定根拠、想定買主、売却期間まで比較します。


Q. 査定額で売り出さないといけませんか?

査定価格と売出価格は別です。不動産会社の価格意見や根拠を参考に、売却方針を整理します。


Q. 査定を依頼したら必ず売却しないといけませんか?

査定は現在価格を知るための情報収集として利用できます。売却するかどうかの判断材料にできます。


Q. 古い実家は解体してから査定した方がいいですか?

先に現況で査定し、古家付きと更地想定価格、解体費を比較してから判断する方が整理しやすくなります。


▪️まとめ|査定は「一番高い数字」ではなく「数字の理由」を比較する



相続した実家を複数社へ査定すると、金額が違うことがあります。

主な理由は、

・参考にする取引事例

・土地条件の評価

・建物の評価

・想定する買主

・売却期間

・査定の前提条件

が違うからです。

だから、

A社1,800万円。

B社2,100万円。

C社2,500万円。

という結果が出ても、

C社が必ず2,500万円で売ってくれる

とは考えません。

見るのは、

なぜ2,500万円なのか。

どの物件と比較したのか。

誰が買う想定なのか。

何か月で売る想定なのか。

売れなければどうするのか。

です。

もちろん、一番高い査定額にしっかりした根拠があるなら、それも重要な判断材料です。

大切なのは、

高い査定を疑うことではなく、根拠のない数字をそのまま信じないこと。

そして、

査定額。

成約価格。

最終手取り。

を分けて考えることです。

実家の現在価格を知るための査定は、売却を決める行為ではありません。

複数の数字と根拠を比較して、

「この実家をどの条件なら売るのか」

を決めるための情報として使ってください。


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