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兄弟で共有した実家は売れる?相続後の共有名義・持分・全員同意の確認順

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 8月18日
  • 読了時間: 11分

親の実家を兄弟姉妹で相続すると、

「3人名義にしておけば公平」

「あとで売るときに考えればいい」

「自分の持分だけなら自由にできる?」

と迷うことがあります。

共有名義そのものが悪いわけではありません。

ただ、実家を共有すると、

・誰が住むのか

・誰が管理するのか

・修繕費を誰が払うのか

・貸すのか

・いつ売るのか

といった判断に複数人が関わるようになります。

特に実家全体を売却する場面では、共有者それぞれの意向を確認する必要があります。

この記事では、

相続状態 → 登記 → 管理 → 査定 → 売却合意 → 出口

の順番で、共有した実家をどう整理するか解説します。

※本記事には広告・PRを含みます。


▪️まず「遺産分割前」か「共有名義になった後」かを分ける



兄弟で実家を共有しているように見えても、状態は同じではありません。

大きく分けると、

・親が亡くなり、まだ遺産分割が終わっていない

・遺産分割で兄弟複数人が実家を取得した

という2つがあります。

遺産分割前なら、誰が最終的に実家を取得するかを話し合う段階です。

一方、遺産分割によって兄弟3人などの共有名義にした後は、3人がそれぞれ持分を持つ不動産になります。

最初に現在の所有状態を確認することが重要です。


▪️「平等に相続する」と「共有名義にする」は同じではない



相続では、

「兄弟3人だから全部3分の1ずつ」

と考えることがあります。

しかし、公平感の取り方と、すべての財産を共有名義にすることは別の問題です。

たとえば相続財産に、

・実家

・預貯金

・有価証券

・その他の財産

があるなら、実家を1人が取得し、ほかの財産とのバランスを考える方法もあります。

もちろん実際の遺産分割は、相続人全員で内容を検討します。

重要なのは、実家を共有した後の管理や売却まで想像してから名義を決めることです。


▪️共有名義の実家全体を売るなら共有者の合意を確認する



共有不動産では、それぞれの共有者が持分を持っています。

民法では、共有物に大きな変更を加える場合、原則として他の共有者の同意が必要とされています。

実家全体を第三者へ売却するなら、

・売ること

・売却価格

・引渡し条件

・売却時期

などについて共有者間で意思を合わせる必要があります。

兄は2,000万円なら売りたい。

弟は2,500万円以下では売りたくない。

妹は実家を残したい。

という状態では、買主が見つかっても契約条件をまとめにくくなります。

査定前後の段階で大きな方向性を共有しておくことが重要です。


▪️多数決だけで実家全体を売る話にはしない



共有不動産には、

・変更

・管理

・保存

でルールが異なります。

民法上、管理に関する事項は持分価格の過半数で決めるのが原則で、保存行為は各共有者が単独で行える仕組みがあります。

一方、実家そのものを処分する売却は、通常の草刈りや修繕手配とは性質が違います。

そのため、

「3人中2人が売却賛成だから実家全部を売れる」

という単純な多数決では考えません。

共有者全員の意思を確認しながら売却準備を進めます。


▪️管理費や固定資産税も誰か1人だけの問題ではない



実家を共有したまま残すと、売却だけでなく日常管理も続きます。

確認したい費用は、

・固定資産税

・火災保険

・草刈り

・庭木管理

・建物修繕

・水道や電気

・遠方からの交通費

などです。

民法では、共有物に関する管理費用などについて、各共有者が持分に応じて負担するルールがあります。

ただ、実務では、

長女が全部立て替えている。

長男だけが草刈りに行っている。

次男は何もしていない。

という状態になることがあります。

残すなら、持分だけでなく実際の管理役割と精算方法まで決めます。


▪️兄弟の1人だけが実家に住んでいる場合も整理する



共有した実家に、兄弟の1人だけが住み続けるケースもあります。

その場合は、

・誰が固定資産税を負担するか

・修繕費をどうするか

・ほかの共有者との費用調整

・将来いつまで住むのか

・売却するときどうするのか

を整理しておく方が安全です。

今は家族関係が良くても、10年後には、

転居。

介護。

死亡。

二次相続。

などで状況が変わることがあります。

「兄が住んでいるから当面そのまま」だけで終わらせず、将来の見直し条件も決めておきます。


▪️共有した実家を残すなら年間維持費を数字にする



共有者全員が、

「とりあえず残そう」

と合意しても、年間負担は続きます。

たとえば仮に、

年間維持費30万円。

共有者3人。

持分各3分の1。

なら、単純計算では1人あたり年間10万円です。

5年間なら合計150万円。

さらに屋根や外壁などの大きな修繕が発生すれば負担は増えます。

共有を続けるなら、

いくらかかっても残したいのか

を数字で確認します。

売るか残すかの判断基準はこちら。


▪️売却を考えるなら最初に現在価格を確認する



共有者同士で話し合うと、

「親が4,000万円で買ったから2,000万円以下では売りたくない」

「固定資産税評価額が1,000万円だから、その程度でいい」

など基準がバラバラになることがあります。

そこで役立つのが現在の査定価格です。

確認するのは、

・近隣の取引

・土地条件

・築年数

・建物状態

・現在の需要

です。

査定価格を知ることは、売却を決定することではありません。

共有者全員が同じ情報を見て話し合うための材料になります。

現在の実家の価格を確認したい場合はこちら。


▪️査定は代表者1人だけで抱え込まない



共有不動産では、長男など1人が窓口になって不動産会社と話すことがあります。

窓口を決めること自体は整理しやすい方法です。

ただし、

・査定価格

・売却条件

・値下げ提案

・修繕提案

・買主からの条件

は共有者にも伝えます。

代表者だけが情報を持っていると、

「そんな価格は聞いていない」

「勝手に値下げされた」

という認識差が生まれることがあります。

窓口は1人でも、重要情報は共有する。

この形にしておくと売却判断が進みやすくなります。


▪️自分の「共有持分」と実家全体は別に考える



共有名義では、それぞれが持分を持っています。

実家全体を売却する話と、自分が持つ共有持分だけを譲渡する話は同じではありません。

共有持分だけの取引が行われることもありますが、その場合は購入者が新たな共有者となる可能性があります。

つまり、

「兄が反対しているから自分の3分の1だけ売れば全部解決」

と単純には考えません。

確認したいのは、

・実家全体を売却できない理由

・共有者間で買い取りできないか

・持分だけを処分した場合の影響

です。

家族関係や財産関係に影響するため、持分処分を検討する場合は専門家へ確認します。


▪️共有者の1人が他の持分を買い取る方法もある



兄弟のうち1人だけが、

「この実家を残したい」

という場合もあります。

そのときは、

3人で共有を続ける。

だけが選択肢ではありません。

条件が合えば、

残したい共有者がほかの共有者の持分を取得し、所有関係を整理する方法も考えられます。

この場合は、

・不動産の現在価値

・各持分

・支払方法

・税金

・登記

を確認します。

市場で第三者へ売る価格と、家族間で持分を移す条件は分けて検討します。


▪️共有状態を解消する制度もあるが、最初から裁判前提にしない



民法では、共有者は原則として共有物の分割を求めることができ、話し合いがまとまらない場合には裁判所へ共有物分割を求める仕組みがあります。

裁判上の分割では、

・現物を分ける

・共有者の1人などが他の持分を取得する

・条件によって競売

といった方法が法律上用意されています。

ただし、相続直後で遺産分割が終わっていない不動産には、通常の共有物分割とは異なる整理が必要になる場合があります。

そのため、

兄弟で意見が違う=すぐ共有物分割訴訟

とは考えません。

まず現在の相続状態と登記を確認します。


▪️遺産分割が終わっていないなら相続の話を先に整理する



親が亡くなったあと、

遺産分割協議をしていない。

相続登記もしていない。

でも実家を売りたい。

というケースがあります。

この場合は、いきなり一般の売却手続だけを見るのではなく、

・誰が相続人か

・遺言があるか

・実家を誰が取得するか

・ほかの相続財産

・遺産分割

を確認します。

相続関係を整理してから売却へ進む方が、所有者と売主の関係を明確にできます。

相続について専門家へ相談したい場合はこちら。


▪️相続登記は共有問題と別に期限を確認する



2024年4月から相続登記は義務化されています。

相続によって不動産を取得したことを知った場合、原則として3年以内に相続登記を申請する必要があります。

また、遺産分割によって不動産を取得した場合にも、その内容を踏まえた登記について期限があります。

共有者間で、

「まだ売るか決まってないから登記も後でいい」

として長期間放置しないようにします。

売却税制などにも別の期限があります。

相続した実家の期限整理はこちら。


▪️共有実家が売れないときは価格より先に合意状態を見る



共有した実家を売り出しても進まない場合、

「価格が高いからかな」

と考えることがあります。

しかし共有物件では、

・共有者の1人が売却に反対

・最低希望価格がバラバラ

・代表者が決まっていない

・必要書類が揃っていない

など、所有者側が原因になっている場合もあります。

この状態で値下げしても、契約できる体制が整っていなければ解決しません。

相続した実家が売れない原因はこちら。


▪️売却前に兄弟で決めておきたい5項目



共有実家を売却する可能性があるなら、次の5つを整理します。

①売却方針

・売る

・残す

・貸す

を確認します。

②希望価格

査定を見ながら、最低条件を整理します。

③窓口

不動産会社と連絡する代表者を決めます。

④費用

・修繕

・片付け

・測量

・その他売却費用

の負担方法を決めます。

⑤代金

売却後のお金を持分や合意内容に沿ってどう整理するか確認します。

買主が見つかってから全部決めるより、先に方向性を合わせておく方が進めやすくなります。


▪️共有した実家は6つの順番で整理する



兄弟共有の実家をどうするか迷ったら、次の順番で確認します。

①相続状態

・遺産分割前

・遺産分割後

を確認します。

②所有者と持分

登記事項などで共有者と持分を確認します。

③利用状況

・誰か住んでいる

・空き家

・賃貸中

を確認します。

④費用

・年間維持費

・修繕費

を確認します。

⑤現在価格

査定で現在の市場価格を確認します。

⑥出口

・1人が取得する

・共有を継続する

・実家全体を売る

・その他の整理方法

を比較します。

この順番なら、

「兄弟だから3分の1ずつ」

だけで終わらず、将来の管理と売却まで考えられます。


▪️よくある質問



Q. 兄弟3人の共有名義でも実家は売れますか?

売却は可能ですが、実家全体を売る場合は共有者間で売却方針や条件を合わせて進めます。


Q. 3人中2人が売却に賛成なら実家全体を売れますか?

共有物の管理と処分は同じ扱いではありません。実家全体の売却は単純な多数決で進めず、共有者全員の意思を確認します。


Q. 自分の持分だけ売ることはできますか?

共有持分のみが取引対象となる場合はありますが、実家全体の売却とは別です。新たな共有者が生じる可能性も含めて影響を確認します。


Q. 兄弟の1人だけが実家を残したい場合は?

その人がほかの共有者の持分を取得して所有関係を整理する方法などを比較できます。価格・税金・登記を個別に確認します。


Q. 相続登記前でも査定はできますか?

現在価格を把握するための査定は情報収集としてできますが、実際の売却では相続関係や所有者、登記手続を整理します。


▪️まとめ|共有実家は「持分」より先に将来の出口を考える



兄弟で実家を相続すると、

「平等に3分の1ずつ」

という考え方は分かりやすく見えます。

しかし共有後には、

・誰が住むか

・誰が管理するか

・費用を誰が払うか

・修繕するか

・貸すか

・売るか

という判断が続きます。

だから共有名義を考えるときは、

今の持分だけでなく、5年後・10年後に実家をどうするか

まで考えることが重要です。

すでに共有している場合も同じです。

まず、

相続状態。

所有者。

持分。

年間維持費。

現在価格。

を確認します。

そのうえで、

共有を続ける。

1人へまとめる。

実家全体を売却する。

という出口を比較します。

兄弟の意見が違う場合も、いきなり値下げや持分売却へ進むのではなく、

何について意見が違うのかを分けること。

価格なのか。

思い出なのか。

住み続けたいのか。

費用負担なのか。

そこが分かれば、次の話し合いがしやすくなります。

共有した実家は、

「誰が何分の1持っているか」だけではなく、「誰がどう終わらせるか」まで考える。

これが将来の売却や管理を整理するポイントです。


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