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親の家はいくらで売れる?購入価格・固定資産税評価額・相続税評価額と査定価格の違い

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 8月18日
  • 読了時間: 9分

親の実家について話していると、

「昔4,000万円で買った家だから、それなりの値段で売れるはず」

「固定資産税の評価額が1,500万円だから、売値もそのくらい?」

「相続税では2,000万円で評価されたから、それが家の価値?」

といった話になることがあります。

しかし、不動産には目的の違う複数の価格があります。

・昔の購入価格

・固定資産税評価額

・相続税評価額

・地価公示などの公的価格

・不動産会社の査定価格

・実際の成約価格

これらは同じ金額になるとは限りません。

親の家を売るか残すか考えるときに重要なのは、

昔いくらで買ったかではなく、現在の市場でどの程度の条件なら売却できそうか

を確認することです。

この記事では、それぞれの価格の違いから、実家の査定・売却を判断する順番まで整理します。

※本記事には広告・PRを含みます。


▪️親の家には「1つの正しい値段」があるわけではない



不動産の価格が分かりにくい理由は、同じ土地・建物でも目的によって違う数字が使われるからです。

たとえば、

・固定資産税を計算するための評価

・相続税を計算するための評価

・市場で売却するための価格

では役割が違います。

そのため、

固定資産税評価額=売却価格。

相続税評価額=売却価格。

昔の購入価格=現在価格。

とは考えません。

まず「何のための価格なのか」を分けることが、実家の価値を確認する第一歩です。


▪️昔の購入価格と現在の売却価格は別



親が30年前に3,000万円で購入した家でも、現在3,000万円で売れるとは限りません。

反対に、購入時より土地価格が上がっている地域もあります。

現在の価格に影響するのは、

・地域の需要

・土地面積と形状

・前面道路や接道

・駅や生活施設との距離

・用途地域などの法令条件

・建物の築年数と状態

などです。

つまり、購入価格は過去の取引結果

現在の査定価格は現在の市場を見た価格です。

親がいくらで買ったかは参考情報にはなりますが、それだけで売値を決めません。


▪️固定資産税評価額は売却価格ではない



毎年届く固定資産税の課税明細書には、土地・建物の評価額が記載されています。

この金額を見て、

「土地建物で1,800万円だから、1,800万円くらいで売れる」

と考えることがあります。

しかし固定資産税評価額は、固定資産税などを計算するための評価です。

土地・家屋は固定資産評価基準に基づいて評価され、原則として3年ごとに評価替えが行われます。

特に家屋は、

・再建築費

・経過年数

・構造

・設備や資材

などをもとに評価されます。

買主が現在いくらなら買うかを直接示している数字ではありません。

課税明細書は大切な資料ですが、売却価格そのものとして使わないようにします。


▪️相続税評価額も売値とは役割が違う



親の死亡後に相続税を確認するときは、土地・家屋を相続税上の方法で評価します。

土地は主に、

・路線価方式

・倍率方式

で評価します。

路線価方式では、道路ごとに設定された路線価をもとに、

・土地面積

・奥行

・形状

・角地などの条件

を反映して計算します。

路線価が設定されていない地域では、固定資産税評価額に一定の倍率を乗じる倍率方式が使われます。

家屋は原則として固定資産税評価額をもとに評価します。

これも相続税を計算するための価格です。

実家の二次相続についてはこちら。


▪️路線価を0.8で割れば売却価格になるわけではない



国税庁の路線価は、地価公示価格などを基に一定の水準を目途として設定されています。

そのため、

「路線価が1㎡10万円なら、一定割合で割り戻せば実勢価格が出る」

という簡易計算を見ることがあります。

しかし個別の土地では、

・接道方向

・間口

・奥行

・高低差

・形状

・建築条件

・周辺需要

が違います。

同じ道路沿いでも売却条件は変わります。

路線価は相続税評価の基礎として確認し、実際の売却価格は市場情報から別に確認する方が安全です。


▪️地価公示も「この家がその値段で売れる」という数字ではない



土地価格を調べると、

地価公示。

都道府県地価調査。

といった公的な価格も出てきます。

これらは地域の土地価格を確認する重要な資料です。

ただし、公示されているのは選定された標準地・基準地の価格です。

自分の実家とは、

・土地面積

・道路条件

・形状

・用途

・建物の有無

などが異なることがあります。

そのため、公的価格は地域相場を見る材料として使い、個別物件の売却価格とは分けます。


▪️現在価格を見るなら実際の取引事例も確認する



親の家の価格を考えるうえで参考になるのが、近隣で実際に成立した不動産取引です。

国土交通省の不動産情報ライブラリでも、地域ごとの不動産取引価格や成約価格情報を確認できます。

見るポイントは、

・同じ町や近隣エリア

・近い土地面積

・戸建てか土地か

・築年数

・取引時期

です。

ただし、隣の家が2,000万円で売れたから自宅も2,000万円とは限りません。

似た取引を複数見て、価格帯を把握する

ために使います。


▪️戸建ては土地と建物を分けて考える



親の家が古い戸建ての場合、

「建物が古いから不動産全体の価値もほぼゼロ」

と考えることがあります。

しかし、土地と建物は分けて見ます。

たとえば建物が古くても、

・土地需要がある

・接道条件が良い

・住宅地として使いやすい

・建物をそのまま利用できる

といった条件があれば売却可能性があります。

一方で、

・再建築条件

・道路

・土地形状

・大きな修繕

などが価格へ影響することもあります。

築年数だけで「高い」「安い」を決めません。


▪️査定価格・売出価格・成約価格も違う



売却を始めると、さらに3つの価格が出てきます。

査定価格

不動産会社が市場や物件条件から、売却可能性を検討して提示する価格。

売出価格

実際に市場へ出すときの募集価格。

成約価格

買主と売主が合意し、最終的に売買契約が成立した価格。

たとえば査定が2,000万円でも、

必ず2,000万円で売れるという意味ではありません。

反対に、売出価格を2,200万円に設定するケースもあります。

重要なのは、

査定価格だけを見るのではなく、その価格になった根拠を確認することです。


▪️高い査定を出した会社が一番良いとは限らない



複数社へ査定を依頼すると、

A社 1,800万円。

B社 2,000万円。

C社 2,500万円。

のように差が出ることがあります。

この場合、

「一番高いC社が一番得」

と即決するのは避けます。

確認したいのは、

・どの成約事例を参考にしたか

・土地と建物をどう評価したか

・どの程度の期間で売却を想定しているか

・売出価格と査定価格をどう考えているか

です。

高い数字より、説明できる数字を見る

ことが重要です。

現在の実家の査定価格を確認したい場合はこちら。


▪️査定前に解体・リフォーム・片付けを全部しない



古い実家を見ると、

・先に解体する

・水回りをリフォームする

・家財を全部処分する

と考えることがあります。

しかし、費用をかけた分だけ売却価格が上がるとは限りません。

まず現状で査定し、

・古家付きで売る

・更地にして売る

・一部だけ修繕する

の条件を比較します。

特に解体は、一度壊すと建物付きの状態へ戻せません。

解体前の査定についてはこちら。


▪️売れにくそうな実家でも先に価格を確認する



実家が、

・地方にある

・築年数が古い

・荷物が多い

・道路条件が悪い

・長期間空き家

という状態でも、家族だけで「売れない」と決める必要はありません。

一般の仲介で買主を探す方法だけでなく、不動産会社による買取など別の売却方法もあります。

まず、

市場で売る場合。

買取の場合。

保有する場合。

を比較します。

一般的な仲介では整理しにくい不動産について相談したい場合はこちら。


▪️売るか残すかは「現在価格+年間負担」で見る



実家を残すか売るか迷ったら、査定価格だけで判断しません。

保有する場合には、

・固定資産税

・火災保険

・草刈りや庭木

・建物管理

・修繕

・遠方なら交通費

などがかかります。

仮に年間30万円の管理費がかかるなら、5年間で150万円です。

これは単純化した仮定ですが、保有期間の支出を数字にすると判断しやすくなります。

現在価格と年間負担を並べ、

・使う

・貸す

・残す

・売る

を比較します。


▪️親の家の価格は5つの順番で確認する



実家の値段が気になったら、次の順番で整理します。

①資料を集める

・固定資産税課税明細書

・登記事項

・購入時の資料

・建築関係資料

を確認します。

②土地と建物の条件を見る

・面積

・接道

・築年数

・建物状態

・法令条件

を確認します。

③周辺相場を見る

近隣の取引価格や公的価格を確認します。

④査定を取る

売却するか決める前でも、現在価格を確認します。

⑤出口を比較する

・保有

・賃貸

・仲介売却

・買取

を比較します。

この順番なら、

「昔高かったから残す」

「古いから売れない」

という思い込みだけで判断せずに済みます。


▪️よくある質問



Q. 固定資産税評価額が2,000万円なら2,000万円で売れますか?

固定資産税評価額は税金を計算するための評価です。現在の売却価格は周辺取引や土地・建物条件から別に確認します。


Q. 路線価から実家の売値を計算できますか?

地域相場を見る参考にはなりますが、個別の売却価格は接道・形状・需要などでも変わるため、路線価だけでは決まりません。


Q. 親が5,000万円で買った家なら高く売れますか?

購入価格は過去の取引価格です。現在の市場価格とは分けて考えます。


Q. 売る予定がなくても査定していいですか?

査定は現在価格を知るための情報として利用できます。売却・相続・保有を考える材料になります。


Q. 査定額が一番高い会社に頼めばいいですか?

価格だけでなく、査定根拠・想定売却期間・販売方法を確認して比較します。


▪️まとめ|親の家の価値は「昔の価格」ではなく現在の市場で確認する



親の家には、

・購入価格

・固定資産税評価額

・相続税評価額

・公的な地価

・査定価格

・成約価格

という複数の価格があります。

大切なのは、それぞれの数字を混ぜないことです。

固定資産税評価額は課税。

相続税評価額は相続税。

査定価格は現在の売却可能性。

というように役割が違います。

だから、

「昔5,000万円だったから安く売りたくない」

「固定資産税評価額が低いから価値がない」

と家族だけで結論を出しません。

まず、

・現在の物件条件

・近隣の取引価格

・査定価格

・年間の保有負担

を確認します。

その情報を並べて、

住む。

貸す。

残す。

売る。

を決めます。

実家の査定は「今すぐ売るため」だけに行うものではありません。

将来の相続や家族の資産整理を考えるために、

親の家が現在いくらくらいの資産なのかを知る。

そこから実家の出口を考えることが重要です。


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