不動産投資ローンはどこで借りる?銀行・信用金庫・公庫・ノンバンクの違いと選び方
- MIRAIU

- 8月15日
- 読了時間: 22分
▪️不動産投資ローンは「一番金利が低い銀行」を選べばいいわけではない
不動産投資を始めるとき、多くの人が最初に気になるのが融資です。
例えば、500万円の物件を購入し、自己資金100万円を入れて残り400万円を借りたいとします。
このとき、「どこの銀行なら貸してくれるのか」「金利は何%なのか」「地方銀行と信用金庫はどちらがいいのか」と考える人は多いと思います。
日本政策金融公庫やノンバンクまで含めると、選択肢はさらに増えます。
しかし、不動産投資ローンでは、
金利が一番低い金融機関=自分にとって一番良い金融機関
とは限りません。
金融機関によって、対象とする地域や物件、物件評価、自己資金の考え方、融資期間、金利、融資額などが異なる場合があります。
同じ金融機関でも、申込者や購入物件などによって条件が変わる可能性があります。
そのため、不動産投資の融資では「どこが一番いい銀行か」を探すのではなく、自分と購入する物件に合う金融機関を探すことが重要です。
▪️住宅ローンと不動産投資ローンは目的が違う
住宅ローンは、基本的に自分や家族が住む住宅を購入するための融資です。
一方、不動産投資ローンは、第三者へ貸して家賃収入を得る物件などを購入するために利用します。
そのため、不動産投資ローンでは申込者自身の年収や勤務状況だけでなく、購入する物件から得られる家賃、収益性、物件評価なども判断材料になる場合があります。
例えば、年収が高くても購入物件の収支が厳しければ、希望通りの融資にならない可能性があります。
反対に、表面利回りが高い物件でも、申込者の既存借入が多かったり、購入後の現金余力が少なかったりすれば条件は変わります。
不動産投資ローンでは「借りる人」と「購入する物件」の両方を見ることが基本です。
融資審査で確認されるポイントについてはこちら。
▪️不動産投資で相談できる金融機関は一つではない
不動産投資の融資先として考えられる金融機関には、地方銀行、信用金庫、信用組合、都市銀行、日本政策金融公庫、ノンバンクなどがあります。
ただし、すべての金融機関がすべての不動産投資へ同じように融資しているわけではありません。
例えば、申込者の居住地や勤務先、購入物件の所在地、物件価格、築年数、構造などによって、相談できる金融機関が変わる場合があります。
300万円の築古戸建を購入するケースと、5,000万円の一棟アパートを購入するケースでも、候補になる金融機関は同じとは限りません。
金融機関の名前だけを見るのではなく、自分の投資規模と購入物件に合っているかを考えます。
▪️地方銀行|地域と物件が合えば有力な選択肢になる
地方銀行は、特定の地域を中心に営業している金融機関です。
不動産投資への融資姿勢は銀行によって異なり、積極的に扱う場合もあれば、申込者や物件によって慎重に判断される場合もあります。
例えば、自宅も勤務先も三重県にあり、購入する物件も三重県にあるケースと、自宅は東京で購入物件だけが三重県にあるケースでは、相談できる金融機関が変わる可能性があります。
そのため、物件所在地だけではなく、自宅や勤務先の所在地なども含めて確認します。
また、「地方物件だから地方銀行」「築古だから地方銀行」と単純に決めることもできません。
その銀行がどの地域、どのような物件を融資対象としているのかを確認することが大切です。
▪️信用金庫|地域で長く賃貸経営するなら考えたい金融機関
信用金庫は地域とのつながりが強い金融機関です。
営業地域などによって取引できる範囲が異なるため、申込者や物件所在地によって相談できるかどうかが変わる場合があります。
不動産賃貸業では、物件購入時だけ金融機関と関わるわけではありません。
数年後の2戸目購入や、一棟物件への規模拡大、リフォーム、設備更新、法人での借入など、経営を続ける中で資金相談が必要になることがあります。
そのため信用金庫を検討するときは、
「今回の物件を借りられるか」だけでなく、「今後も賃貸経営について相談できる金融機関か」
という視点も持っておきます。
もちろん、信用金庫ごとに融資方針や対象地域などは異なります。具体的な条件はその都度確認する必要があります。
▪️都市銀行|規模が大きいから借りやすいとは限らない
都市銀行というと、規模が大きく、金利も低そうという印象を持つ人もいると思います。
しかし、不動産投資ローンでは金融機関の規模だけで借りやすさを判断することはできません。
申込者の年収や資産背景、購入物件、物件規模、担保評価、これまでの事業実績などによって判断される可能性があります。
例えば、300万円の築古戸建を初めて購入する人と、複数物件を所有して数千万円規模の一棟物件を購入する人では、現実的な融資先も変わります。
有名な銀行だから良いのではなく、自分の現在の投資段階に合っている金融機関かを見ることが重要です。
▪️日本政策金融公庫|銀行とは少し違う選択肢として考える
不動産賃貸業を始めるとき、日本政策金融公庫を融資先の候補として考える人もいます。
ただし、「公庫なら誰でも借りられる」「築古戸建なら必ず借りられる」というものではありません。
利用できる制度や条件は時期によって変わる可能性があり、資金使途や事業内容、申込者の状況、返済計画などを踏まえて判断されます。
そのため、公庫を利用したい場合も、単に「物件を買いたい」と考えるだけではなく、この物件を購入してどのように賃貸経営をしていくのかを整理しておきます。
銀行とは違う選択肢の一つとして考え、その時点の制度や条件を確認したうえで相談することが大切です。
▪️ノンバンク|金利が高いから悪いとは限らない
不動産投資では、ノンバンクから融資を受ける方法もあります。
銀行などと比較して金利が高くなるケースがありますが、それだけで良い・悪いを決めることはできません。
例えば、銀行では金利が低いものの返済期間10年、ノンバンクでは金利が高いものの返済期間20年という条件だったとします。
金利だけなら銀行の方が有利に見えます。しかし、返済期間が長くなれば毎月返済額を抑えやすくなり、キャッシュフローを残しやすくなる場合があります。
一方、長期間借りれば支払う利息が増える可能性があります。
だからこそ、金利だけではなく、返済期間・毎月返済額・総返済額・手元現金・将来の売却まで含めて判断します。
▪️金融機関を比較するときは「金利」だけを見ない
例えば、400万円を借りるとします。
A銀行は金利1.8%で返済期間10年。B金融機関は金利2.5%で返済期間20年という条件だったとします。
金利だけを見るとA銀行の方が低くなります。
しかし、不動産投資では家賃収入から毎月ローンを返済するため、返済期間によってキャッシュフローは大きく変わります。
低金利でも返済期間が短ければ毎月返済額は大きくなります。反対に金利が多少高くても、返済期間によって毎月の支払いを抑えられる場合があります。
「何%で借りられるか」だけではなく、「毎月いくら返すのか」を必ず確認します。
固定金利と変動金利についてはこちら。
▪️同じ400万円を借りても返済額で手残りは変わる
分かりやすく、物件価格500万円、自己資金100万円、借入400万円、家賃5万円の物件を考えてみます。
毎月のローン返済が2万円なら、家賃5万円から返済2万円を差し引き、返済後には3万円残ります。
一方、毎月返済が4万円なら、返済後に残るのは1万円です。
そこから固定資産税、火災保険、管理費、修繕費、空室による損失などを負担します。
同じ400万円を借りても、融資条件によって毎月の余裕は大きく変わります。
重要なのは「いくら借りられるか」より、「借りたあとにいくら現金が残るか」です。
ローン返済比率についてはこちら。
▪️返済期間が長ければ必ず良いわけでもない
返済期間を長くすると、一般的には毎月返済額を抑えやすくなります。
その結果、家賃収入から現金を残しやすくなり、空室や修繕へ備えやすくなる場合があります。
ただし、返済期間を長くすればローンが長期間残ります。
支払利息が増える可能性もあり、数年後に物件を売却するときにもローン残高が多く残っていることがあります。
例えば、10年後に売却したい物件で、売却価格よりローン残高の方が多ければ、売却するために自己資金が必要になる可能性があります。
毎月返済額だけではなく、5年後・10年後にいくら残債があるのかまで確認しておくことが重要です。
▪️銀行は売買価格だけを見て融資額を決めるわけではない
500万円で販売されている物件だから、500万円まで融資してもらえるとは限りません。
金融機関では、土地や建物、築年数、構造、立地、収益性、接道、権利関係などを踏まえて物件を評価する場合があります。
例えば、売買価格500万円でも、金融機関の評価が300万円程度なら、購入価格全額の融資が難しくなる可能性があります。
その場合、差額を自己資金で準備する必要が出ることもあります。
売主が付けた販売価格と、金融機関が見る物件評価は別の数字として考えます。
▪️築古戸建は価格が安くても融資しやすいとは限らない
例えば、築古戸建を300万円で購入し、家賃5万円で貸せれば、年間家賃は60万円です。
表面利回りだけを見ると20%になります。
しかし、価格が安く利回りが高いからといって、必ず融資を受けやすいとは限りません。
築年数、建物状態、土地評価、再建築の可否、接道、担保価値などによって金融機関の判断は変わる可能性があります。
特に築年数が古い物件では、希望していた返済期間を取れないこともあります。
その結果、表面利回りは高いのに毎月返済額も大きくなり、実際にはほとんど現金が残らないケースも考えられます。
築古物件では、価格や利回りだけでなく「実際にどの条件で借りられるのか」まで含めて購入判断をします。
▪️自己資金は「融資を通すため」だけに入れるものではない
500万円の物件を全額融資で購入する場合と、自己資金100万円を入れて400万円を借りる場合では、毎月の返済負担が変わります。
借入額を減らせば、毎月返済額や支払利息を抑えられる可能性があります。
しかし、自己資金を入れすぎることにも注意が必要です。
例えば、現金300万円をすべて頭金として使い、購入後の預金がほとんどなくなった直後に、給湯器やエアコンの交換、空室が重なることもあります。
不動産投資では、購入後も現金が必要です。
自己資金は「いくら入れれば融資が出るか」だけでなく、「購入後にいくら残せるか」とセットで考えます。
自己資金と手元現金についてはこちら。
▪️融資を受けられる金額と「借りていい金額」は違う
金融機関から「1,000万円まで融資できます」と言われても、必ず1,000万円借りる必要はありません。
例えば、自分の資金計画では600万円の借入なら空室や修繕にも耐えられる。一方、800万円では返済比率が高くなり、1,000万円では修繕が重なったときに赤字になるとします。
この場合、金融機関が1,000万円まで貸せることと、自分が1,000万円借りるべきかは別の話です。
金融機関の融資可能額は審査による判断ですが、実際に返済を続けていくのは投資家です。
「借りられる金額」「返せる金額」「利益を残せる金額」は分けて考えることが重要です。
▪️一つの金融機関で断られても結果がすべてではない
A銀行では融資不可だった物件が、B信用金庫では相談できる場合があります。
金融機関によって営業地域や融資方針、物件評価などが異なるため、一つの金融機関の結果だけですべてが決まるとは限りません。
ただし、何行へ相談しても物件評価が低い、収支が厳しい、希望額まで融資が伸びないという場合は注意が必要です。
そのときは貸してくれる金融機関を探し続けるだけではなく、そもそもその価格で購入していい物件なのかを見直します。
融資が通らない理由についてはこちら。
▪️不動産会社から紹介された金融機関も一つの選択肢
物件を紹介してくれた不動産会社から、「この銀行なら融資を相談できます」と金融機関を紹介されることがあります。
これまでの取引実績があり、物件資料のやり取りなどを進めやすい場合もあります。
ただし、紹介された金融機関しか利用できないとは限りません。
自分がすでに取引している金融機関や、地域の信用金庫、地方銀行など、他の選択肢を比較できる場合もあります。
紹介されたからそのまま借りるのではなく、金利・返済期間・毎月返済額・自己資金まで確認してから判断します。
▪️普段使っている銀行だから融資しやすいとは限らない
給与振込や住宅ローンで長く利用している銀行なら、不動産投資ローンも相談しやすいと考える人もいると思います。
これまでの取引実績がプラスに働く可能性はありますが、普段使っている銀行だから必ず不動産投資にも積極的とは限りません。
金融機関によっては、自宅の住宅ローンは扱っていても、個人の不動産賃貸業への融資には慎重な場合があります。
反対に、これまで取引がなかった信用金庫や地方銀行でも、物件所在地や事業内容が融資方針と合えば相談できることがあります。
「昔から使っている銀行」だけに絞らず、不動産投資という目的に合う金融機関を探すことが重要です。
▪️金利0.5%の差だけで金融機関を決めない
例えば、A銀行は金利1.5%、B銀行は2.0%だったとします。
金利だけを見ると、A銀行の方が0.5%低いため有利に見えます。
しかし、A銀行は返済期間10年、B銀行は20年だった場合、毎月返済額は大きく変わる可能性があります。
さらに、A銀行では自己資金300万円が必要で、B銀行では100万円でよいという条件なら、購入後に残せる現金にも差が出ます。
不動産投資では、金利だけを比べても融資条件全体の良し悪しは分かりません。
金利・返済期間・自己資金・毎月返済額・購入後の現金をまとめて比較します。
▪️融資手数料や保証料などの諸費用も確認する
同じ1,000万円を借りる場合でも、融資実行時に必要になる費用は金融機関や商品によって異なります。
事務手数料、保証料、印紙、抵当権設定に関する費用などが必要になる場合があります。
例えば、金利は少し低くても初期費用が大きいローンと、金利は少し高くても諸費用が小さいローンでは、短期間で売却する場合の総コストが逆転することも考えられます。
特に数年で売却する可能性がある物件では、金利だけでなく借入時と返済時の費用も確認します。
「低金利だから安い」と決めず、融資に必要な総コストを見ることが大切です。
▪️繰上返済の条件も購入前に確認しておく
将来、物件を売却したり、手元現金が増えたタイミングで一部繰上返済したりする可能性があります。
そのため、融資を受ける時点で繰上返済の条件も確認しておきたいところです。
繰上返済手数料があるのか。全部返済と一部返済で条件が違うのか。一定期間内の返済に制限があるのか。
こうした条件は、将来の出口戦略にも関係します。
例えば5年後に売却する計画だったのに、ローンの一括返済に大きな費用がかかれば、想定していた売却利益が減る可能性があります。
借りるときだけでなく「返すときの条件」まで確認することが重要です。
▪️変動金利なら将来の金利上昇も考えておく
現在の変動金利が低く、毎月返済にも余裕があるとします。
その条件だけで収支を計算すると、非常に魅力的な物件に見えるかもしれません。
しかし、将来金利が上昇したときに返済負担が増える可能性があります。
例えば、家賃10万円、現在のローン返済5万円なら返済後には5万円残ります。返済負担が6万円になれば残るのは4万円です。
毎月1万円の差でも、年間では12万円になります。
変動金利を選ぶ場合は、現在の返済額だけでなく、返済負担が増えた場合にも収支が成立するか確認します。
固定金利と変動金利についてはこちら。
▪️法人で借りる場合は代表者保証の有無も比較する
法人名義で不動産投資ローンを利用する場合、金利や融資額だけでなく代表者保証の有無も確認します。
例えば、A銀行は金利1.8%で代表者保証あり。B銀行は金利2.1%で代表者保証なしという条件だったとします。
A銀行の方が金利は低いですが、法人の借入へ代表者個人も保証人として関係します。
B銀行は金利が少し高くても、代表者保証なしという条件に価値を感じる人もいるでしょう。
どちらが良いかは、法人の財務状況、借入額、代表者個人の資産、今後の規模拡大などによって変わります。
法人融資では、金利だけでなく「誰が保証するのか」まで確認する必要があります。
代表者保証についてはこちら。
▪️共同担保を求められた場合は融資額だけで判断しない
希望していた融資額に届かず、「別に所有している不動産を共同担保へ入れれば満額融資できます」と提案される場合があります。
例えば、購入物件だけなら2,500万円までですが、個人所有の戸建を共同担保へ入れれば3,000万円まで融資できるというケースです。
自己資金を500万円減らせる点は魅力です。
しかし、その戸建を将来売却したい場合や、別の金融機関で次の融資へ活用したい場合に制約が生じる可能性があります。
満額融資を受けることだけを目的に、価値のある不動産を安易に共同担保へ入れないことが重要です。
共同担保についてはこちら。
▪️2戸目・3戸目まで考えるなら金融機関との付き合い方も変わる
初めての不動産投資では、「今回の500万円を借りられるか」が最大の関心事になりやすいと思います。
しかし、将来2戸目、3戸目、一棟アパートへ進みたいのであれば、今回だけでなく次の融資まで考えておきます。
例えば、一戸目を購入した後も返済を遅れず続け、家賃収入を安定させ、現金を積み上げていけば、その実績を次の相談で説明できます。
反対に、一戸目から毎月赤字で、個人の給与から補填し続けている状態なら、次の投資へ進みにくくなる可能性があります。
金融機関との関係は「一回借りて終わり」ではなく、賃貸経営の実績を積み上げていく中で作っていくものです。
2戸目の購入タイミングについてはこちら。
▪️法人なら決算書を少しずつ強くしていく
法人で不動産賃貸業を続ける場合、今後の融資では会社の決算内容が重要になることがあります。
物件を購入した後、家賃収入を得ながら返済を続け、利益と現金を法人へ残していきます。
一方、毎年利益をほとんど残さず、現預金も少なく、代表者からの資金投入がなければ会社が回らない状態では、法人単体の返済力を説明しにくくなります。
税金だけを減らすことを優先するのではなく、今後も融資を利用する予定なら、金融機関から見た会社の財務も意識します。
長期的には「社長が強い会社」だけでなく、「法人そのものが強い会社」を作ることが重要です。
▪️一つの銀行だけに依存しすぎない考え方もある
不動産投資を拡大すると、すべての物件を同じ金融機関から借りるケースもあります。
取引実績を積みやすく、手続きも進めやすいためメリットがあります。
一方、その金融機関の融資方針が変わったとき、次の融資が急に難しくなる可能性もあります。
そのため規模が大きくなってきたら、既存の金融機関との関係を大切にしながら、他の地方銀行や信用金庫などとも相談できる状態を作る方法があります。
ただし、むやみに借入先を増やせば管理が複雑になります。
一行集中か複数行取引かではなく、自分の規模と管理能力に合った金融機関との付き合い方を考えます。
▪️金融機関を増やしたら借入一覧を作っておく
物件数と金融機関が増えるほど、ローンの全体像を把握しにくくなります。
最低限、物件名、金融機関、借入残高、金利、固定・変動、残り返済期間、毎月返済額、代表者保証、共同担保などを整理しておきます。
例えば、A物件は信用金庫で残債1,000万円、固定金利。B物件は地方銀行で残債2,000万円、変動金利。C物件は別の信用金庫で代表者保証あり。
この状態を一覧で把握できれば、金利上昇や売却を考えるときにも判断しやすくなります。
物件管理だけでなく、ローン管理も賃貸経営の一部です。
▪️借り換えを前提に高い金利で借りるなら注意する
「最初は高い金利でも借りて、数年後に実績を作ってから低金利へ借り換えればいい」と考える方法もあります。
実際に財務状況や返済実績が改善すれば、将来より良い条件へ借り換えられる可能性はあります。
しかし、必ず借り換えできる保証はありません。
数年後に金融機関の融資方針が変わっている可能性もありますし、物件評価や法人の財務状況によって希望する条件にならないこともあります。
そのため、将来借り換えられなければ成立しない物件を買うのではなく、現在の融資条件でも経営できることを基本にします。
不動産投資ローンの借り換えについてはこちら。
▪️金融機関選びでは「出口」まで考える
融資を受けるときは購入することに意識が集中しますが、不動産投資にはいつか売却や完済があります。
例えば10年後に物件を売却するとき、売却価格が2,000万円、ローン残高が1,500万円ならローンを整理しやすい状態です。
一方、売却価格2,000万円に対して残債が2,500万円なら、売却するために自己資金が必要になる可能性があります。
返済期間を長くすれば毎月返済を抑えやすくなりますが、元金の減り方は緩やかになる場合があります。
だからこそ、毎月のキャッシュフローだけでなく、5年後・10年後の残債も確認します。
良い融資条件とは「買いやすい条件」だけではなく、「将来売りやすい条件」でもあります。
▪️Q&A|不動産投資ローンの金融機関選びでよくある疑問
Q. 不動産投資ローンはどこの銀行が一番おすすめですか?
一律におすすめできる金融機関はありません。申込者の年収や金融資産、物件所在地、価格、築年数、投資規模などによって候補は変わります。金利だけでなく、自分と物件に合う金融機関を探すことが重要です。
Q. 地方銀行と信用金庫ならどちらが借りやすいですか?
金融機関ごとに融資方針が異なるため、どちらが必ず借りやすいとは言えません。営業地域や物件所在地、申込者の状況なども含めて相談できるか確認します。
Q. 一番金利が低い銀行を選べばいいですか?
金利だけでは判断できません。返済期間が短ければ毎月返済額が大きくなり、キャッシュフローが小さくなる場合があります。自己資金、諸費用、残債なども含めて比較します。
Q. 一つの銀行で断られたら別の銀行へ相談してもいいですか?
金融機関によって融資方針や物件評価は異なるため、別の金融機関へ相談する選択肢はあります。ただし、否決理由が物件価格や収支そのものにある場合は、銀行を変える前に購入計画を見直すことも重要です。
Q. 将来借り換える前提で金利の高いローンを使ってもいいですか?
将来借り換えられる可能性はありますが、確約されるものではありません。現在の条件のままでも無理なく返済できることを基本に考えます。
▪️金融機関を比較するときに確認したいポイント
まず、融資可能額と必要な自己資金を確認します。
その次に、金利、固定・変動、返済期間、毎月返済額を確認します。
さらに融資手数料や保証料、繰上返済の条件、代表者保証や共同担保の有無まで見ていきます。
購入後にいくら現金が残るのか、5年後・10年後にローン残高がいくらになるのかも確認します。
法人であれば、今回の融資だけでなく、次の物件購入や将来の保証条件まで考えます。
一つの数字で金融機関を選ばず、融資条件全体を一枚の資金計画として見ることが重要です。
▪️不動産投資は「借りやすい銀行探し」が目的ではない
不動産投資を始めると、「どこの銀行なら貸してくれるのか」という問題が大きく見えてきます。
しかし、最終的な目的は銀行から融資を受けることではありません。
物件を購入し、家賃収入を得て、ローンや経費を支払い、それでも現金を残していくことです。
金利1.5%で借りられても、返済期間が短く毎月ほとんど現金が残らなければ苦しくなります。
反対に金利が少し高くても、購入価格が適正で、返済後に十分な現金が残り、空室や修繕へ対応できるなら、安定して経営できる場合があります。
融資は利益を生み出すものではなく、物件を購入するための手段です。
だからこそ、金融機関選びと同時に物件そのものを比較します。
不動産投資の物件・運用方法を比較したい方はこちら
▪️まとめ|不動産投資ローンは金利ではなく「条件全体」で選ぶ
不動産投資ローンを利用できる金融機関には、地方銀行、信用金庫、信用組合、都市銀行、日本政策金融公庫、ノンバンクなど複数の選択肢があります。
どこが一番良い金融機関なのかは、投資家によって違います。
申込者の年収、勤務先、金融資産、既存借入、購入物件の所在地、築年数、物件評価、投資規模などによって相談できる金融機関は変わります。
そして、金融機関を比較するときに金利だけを見るのは十分ではありません。
例えば、金利1.5%でも返済期間10年なら毎月返済が大きくなる可能性があります。金利2.0%でも返済期間20年なら、毎月のキャッシュフローを残しやすい場合があります。
さらに、自己資金をいくら求められるのか、購入後に現金をいくら残せるのか、融資手数料はいくらなのか、代表者保証や共同担保はあるのかまで確認します。
数年後に売却する予定なら、その時点のローン残高や繰上返済条件も重要です。
「何%で借りられるか」だけでなく、「この条件で借りたあと、賃貸経営がどうなるのか」を見ることが大切です。
金融機関から満額融資を受けられたからといって、その物件が安全とは限りません。
反対に、希望額まで融資が出なかったからといって、必ず悪い物件とも限りません。
大切なのは、融資結果を一つの情報として使いながら、自分でも購入価格、家賃、返済額、空室、修繕、手元現金、残債まで確認することです。
そして将来2戸目、3戸目へ進みたいのであれば、一戸目から返済実績と現金を積み上げていきます。
金融機関との関係も、賃貸経営の実績と一緒に育てていきます。
不動産投資ローンで本当に選ぶべきなのは「一番貸してくれる銀行」ではありません。
自分の投資計画に合い、無理なく返済を続けながら現金を残せる条件を提示してくれる金融機関です。
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