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築古賃貸のエアコンは交換した方がいい?故障前交換と空室対策の判断基準

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 5月31日
  • 読了時間: 14分

更新日:8月22日

▪️古いエアコン、まだ動くなら交換しなくていい?

築古アパートの退去後。

クロスを張り替え、清掃も終わった。

でもエアコンを見ると、かなり年数が経っている。

こういうとき、

「まだ動くから、そのままでいいか」

と迷います。

確かに、古いという理由だけで毎回交換していたら修繕費は増えます。

一方で、入居後すぐ故障すれば、真夏や真冬に入居者へ大きな不便をかける可能性があります。

募集写真でも、黄ばみや古さが目立つエアコンは室内全体を古く見せることがあります。

だからエアコン交換は、

「何年経ったら必ず交換」でも、「壊れるまで絶対使う」でもありません。

現在の状態、修理可能性、募集への影響、交換費用を合わせて判断します。

この記事では、地方の築古賃貸を想定し、エアコンを故障前に交換するべきケースと、まだ使えるケースを整理します。

地方アパートの空室対策全体はこちらをご覧ください。

※本記事にはアフィリエイト広告を含みます。


▪️結論|年数だけでなく「故障時の影響」と「募集への影響」で決める

エアコン交換で最初に見るのは年数ですが、年数だけで判断しません。

例えば同じ古いエアコンでも、定期的に清掃され、異音や水漏れもなく正常に動いているものがあります。

一方で、年数がそれほど経っていなくても、冷えが悪い、異音がする、水漏れ跡があるなど、すでに不具合の兆候が出ていることもあります。

そこで、

・正常に冷暖房できるか

・異音や水漏れがないか

・室内機や配管まわりが著しく傷んでいないか

・メーカーや型番から修理可能性を確認できるか

・内見時に古さが明確なマイナスになっていないか

を確認します。

設備として安心して使えるかと、募集商品としてどう見えるか。

この二つで考えると判断しやすくなります。


▪️「10年」は交換義務ではない

古いエアコンについて、

「10年経ったら交換」

という話を見かけることがあります。

ここは少し注意が必要です。

エアコンには、長期使用に伴う事故防止のため「設計上の標準使用期間」などが表示されている製品があります。

ただし、この表示は、

その年数を超えたら法律上交換しなければならないという期限ではありません。

実際に何年使えるかは、製品、使用頻度、設置環境、メンテナンス状態などによって変わります。

だから築古賃貸では、

「10年以上だから即交換」

ではなく、年数を一つの確認タイミングとして使います。

年数が進んでいるなら、型番や状態を確認し、次の入居期間中に故障するリスクまで考えて交換するか判断します。


▪️交換費8万円なら、家賃5万円で約1.6か月分

ここだけ具体的に採算を計算します。

例えば家賃5万円。

エアコン交換費が工事込みで8万円だったとします。

8万円 ÷ 5万円 = 1.6か月。

単純計算では、空室約1.6か月分です。

だから交換判断では、

「8万円もする」

だけではなく、

この8万円によって何を防げるのか。

を考えます。

古さが内見時の明確な弱点になっているなら、空室短縮へつながる可能性があります。

また次の入居後すぐ故障するリスクを下げられるなら、募集後の緊急交換を避ける意味もあります。

反対に正常に使え、競合と比べても大きな弱点ではないなら、交換を先送りして別の空室原因へ予算を使う方が合理的な場合があります。

今回の計算はここで終わりです。

以降は同じ割り算を繰り返さず、交換するべき状態を見ていきます。


▪️故障しているなら「空室対策」ではなく必要修繕として考える

まずエアコンが正常に動かない場合です。

冷えない。

暖まらない。

水漏れする。

運転すると異音が大きい。

こうした状態なら、空室対策として交換するか迷う段階ではありません。

募集設備としてエアコン付きにするなら、正常に使える状態へ戻す必要があります。

ここで重要なのは、必要修繕と付加価値設備を分けることです。

壊れたエアコンを正常なものへ戻す費用は、物件を募集できる状態へ戻すための費用です。

一方で、まだ使えるエアコンを最新機種へ交換するなら、空室対策としての追加投資という意味が強くなります。

必要修繕なのか、募集力を上げる追加投資なのか。

見積もりもこの二つを分けて考えます。


▪️退去後なら、入居中より交換しやすい

まだ使えるエアコンでも、交換時期を迷っているなら退去後は一つのタイミングです。

入居中に交換する場合は、入居者との日程調整が必要になります。

家具が置かれていれば養生も必要です。

一方、空室なら工事日程を組みやすく、室内の原状回復工事と合わせられる場合があります。

クロスや電気工事など、ほかの修繕も予定しているなら工程をまとめやすくなります。

ただし、

「空室だからついでに交換」

だけで決める必要はありません。

状態が良いなら、そのまま使う判断もあります。

交換しやすいタイミングと、交換する必要性は別です。


▪️真夏に故障したときの影響まで考える

エアコンは、故障する時期によって入居者への影響が変わります。

例えば真夏。

冷房が使えない状態になれば、早い対応が必要になります。

修理業者へ連絡しても、繁忙期なら希望日に工事できない可能性があります。

部品の手配や機種交換が必要になれば、さらに時間がかかる場合もあります。

だから故障前交換を検討するときは、

今壊れているか。

だけではなく、

次の入居期間中に故障した場合、自分がどれくらい早く対応できるか。

も考えます。

特に複数戸を所有していて同時期に同じ年代のエアコンを設置しているなら、交換時期が集中する可能性もあります。

全部を一度に交換する必要はありませんが、設備履歴を残しておくと修繕予算を組みやすくなります。


▪️古さより「汚れ」が原因なら、まず清掃で足りることもある

内見時にエアコンが古く見える。

そこで交換を考える前に、状態を確認します。

例えば本体には大きな劣化がないのに、フィルターや吹き出し口が汚れている。

室内機の表面にほこりが付いている。

こうした状態なら、清掃で印象が改善する場合があります。

逆に本体が大きく黄ばんでいる、破損がある、動作にも不安があるなら、清掃だけでは改善しません。

汚いのか、古いのか、壊れかけているのかを分ける。

ここで余計な交換を減らせます。

内見で室内全体の印象が弱い場合はこちらも参考にしてください。


▪️競合がすべて新しいエアコンなら、相対的に古さが目立つ

エアコン単体だけを見るのではなく、ライバル物件とも比較します。

例えば同じ家賃帯の2DKを5件確認したところ、競合はどこも比較的新しいエアコン付き。

自分の物件だけかなり古く見える。

この場合、設備差として目立つ可能性があります。

一方、周辺の同価格帯も同じような設備水準なら、エアコンだけを最新へ交換しても募集力が大きく変わらないかもしれません。

だから判断するときは、

自分のエアコンが古いかではなく、競合の中で弱点になっているかを見る。

これが大切です。

ライバル物件の比較方法はこちらで詳しく整理しています。


▪️家賃を上げるためだけに交換しない

新品エアコンへ交換したから、

家賃を2,000円上げよう。

と考えたくなることがあります。

しかし、エアコンが付いていること自体が周辺物件では当たり前なら、新品へ交換しただけで家賃を上げられるとは限りません。

むしろ、

古い設備を理由に家賃を下げずに済む。

競合と同じ家賃を維持しやすくなる。

という効果の方が現実的な場合があります。

設備投資は、

いくら家賃を上げられるかだけでなく、今の家賃を守れるか。

という視点でも見ます。

家賃を下げる前の採算判断はこちらで詳しく整理しています。


▪️エアコンより先に直す設備がある場合もある

限られた修繕予算で、

エアコン交換。

給湯器。

水回り。

照明。

クロス。

など複数の候補があることがあります。

このとき、古い順番に全部交換する必要はありません。

生活に支障が出る設備、故障の兆候がある設備、内見時に明確に比較負けしている設備から優先します。

例えばエアコンは正常。

一方、給湯器には不具合がある。

この状態なら給湯器の方が優先度は高くなります。

逆に水回りも問題なく、内見者からエアコンの古さを繰り返し指摘されているなら、エアコン交換を検討する理由が強くなります。

設備を全部新しくするのではなく、次の申込みを止めている弱点から直す。

複数の設備工事を比較したい場合はこちらから確認できます。


▪️交換するなら部屋の広さに合った能力を確認する

エアコンを交換するとき、

安いから。

前と同じサイズだから。

だけで決めない方が安全です。

部屋の広さだけでなく、建物の断熱性、日当たり、階数などによって必要な能力は変わる場合があります。

また室外機を設置できる場所や配管経路も確認が必要です。

築古物件では、以前の機種と現在の機種で設置条件が異なることもあります。

そのため交換前に、

現在の型番。

部屋の広さ。

専用回路やコンセント。

室外機の設置場所。

配管経路。

を施工会社へ確認します。

本体価格だけでなく、設置できる状態までの工事費で比較する。

これが重要です。


▪️「6万円の本体」が最終的に6万円とは限らない

エアコン交換では、本体価格以外に費用が発生することがあります。

既存エアコンの撤去。

処分。

配管。

化粧カバー。

電気工事。

高所作業。

などです。

そのためネットで本体価格だけを見て、

「6万円で交換できる」

と決めない方がいいでしょう。

同じ機種でも、設置条件によって最終金額は変わります。

見積もりを見るときは、

本体+撤去+工事を含めた総額

を確認します。

特に一棟で複数台交換するなら、1台ごとの工事条件まで確認しておくと予算を組みやすくなります。


▪️省エネ性能は「電気代が必ず○円下がる」と断定しない

新しいエアコンへ交換すると、省エネ性能が改善する場合があります。

しかし、

新品にすれば電気代が必ず半分になる。

毎月○千円安くなる。

と一律には言えません。

使用時間、設定温度、部屋の広さ、断熱性能、外気温、機種などによって消費電力は変わります。

だから募集時にも、

「新品だから電気代が大幅に安い」

のような断定は避けます。

比較するなら製品の省エネ性能表示など、確認できる情報を使います。

省エネはプラス要素として見る。ただし空室対策の採算を省エネ効果だけに頼らない。

この考え方が安全です。


▪️交換したら募集写真も更新する

新しいエアコンへ交換した。

でも募集サイトには、以前の古いエアコンが写った写真のまま。

これでは設備投資の効果を十分に伝えられません。

交換後は室内写真を撮り直し、募集設備の情報も更新します。

特に古い室内機が目立っていた物件なら、写真上の印象も変わります。

ただし、

新品エアコン付き。

という点だけを過度に強調する必要はありません。

ほかの家賃、駐車場、間取り、初期費用も含めて物件が選ばれます。

設備を変えたら広告も変える。

ここまでやって初めて、空室対策として使えます。


▪️設備として設置するなら、故障時の対応も大家側の管理になる

貸主設備としてエアコンを設置するなら、入居後に故障した場合の対応も考えておく必要があります。

故障連絡を受けたとき、

誰へ連絡するのか。

修理か交換かをどう判断するのか。

型番や設置年は分かるのか。

こうした情報を残しておくと対応しやすくなります。

複数戸あるなら、部屋番号ごとに設置年・機種を管理しておく方法があります。

「たぶん10年くらい前」

ではなく記録が残っていれば、修繕計画を立てやすくなります。

設備投資は購入した日ではなく、交換履歴を残すところまでが管理です。


▪️一棟で同年代のエアコンが多いなら、一括交換より修繕予算を先に持つ

8戸のアパート。

ほぼ同じ時期に全室エアコンを設置した。

この場合、今後の故障時期が近づく可能性があります。

だからといって、正常な8台を同じ日に全部交換する必要があるとは限りません。

一方で、

来月1台。

その翌月2台。

と故障が続いても対応できるよう、修繕予算を持っておくことはできます。

また空室になった部屋から状態を確認し、必要性の高いものを順番に交換する方法もあります。

全部交換するか、全部壊れるまで使うかの二択にしない。

築古物件では、この中間の運用が現実的です。


▪️購入前ならエアコンの台数と設置年も見る

築古アパートを購入するとき、エアコン付き8戸。

これを単純に、

「設備が8台付いている」

と評価するだけでは不十分です。

もし8台すべてが古く、今後順番に交換が必要なら、購入後の修繕費になります。

逆に数年前に全台交換されていれば、当面の設備修繕リスクは変わります。

内見・資料確認では、可能な範囲で各室の設備状況を確認します。

購入価格だけでなく、取得後に募集できる状態を維持するための修繕費まで含めて収支を見ます。

収益物件を検討するときは、空室と設備交換費も含めて判断しましょう。


▪️よくある質問|10年以上なら交換した方がいい?

年数だけで一律には決められません。

設計上の標準使用期間などの表示は確認材料になりますが、交換義務や故障時期を示すものではありません。

正常に動くか、不具合の兆候がないか、修理可能性や募集上の影響まで確認して判断します。

Q. 古いけど問題なく冷える場合はそのままでいい?

そのまま使う判断もあります。

ただし設置年や型番を記録し、故障時にすぐ対応できるよう準備しておくと安心です。

内見時に古さが明確な弱点になっている場合は、空室対策として交換を比較します。

Q. エアコン交換で家賃を上げられる?

必ずではありません。

周辺でエアコン付きが一般的なら、交換は家賃アップというより、現在の家賃を維持しやすくするための修繕になる場合があります。


▪️まとめ|エアコンは「壊れるまで」でも「年数だけ」でも決めない

築古賃貸のエアコン交換では、

古いから交換する。

まだ動くから交換しない。

という二択にしないことが大切です。

まず正常に冷暖房できるか、異音や水漏れがないかを確認します。

次に型番や設置年、修理可能性を確認し、入居期間中に故障した場合の影響まで考えます。

さらに競合と比べて、古いエアコンが募集上の弱点になっているかも確認します。

問題が清掃だけなら、いきなり交換する必要はないかもしれません。

一方、動作に不安があり、室内の印象も悪く、次の入居後に故障する可能性が気になるなら、退去後は交換を検討しやすいタイミングです。

採算計算も複雑にする必要はありません。

今回の例では、家賃5万円に対して交換費8万円なら約1.6か月分。

この一度の費用で、空室時の弱点と入居後の故障リスクをどこまで減らせるか。

そこを考えれば十分です。

そしてエアコンより優先すべき設備があるなら、予算はそちらへ使います。

全部を新しくすることが空室対策ではありません。

次の入居者が安心して使えて、大家側も無理なく維持できる状態を作る。

これが築古賃貸でエアコン交換を判断するときの基本です。


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