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トランクルーム投資は失敗する?始める前に確認したい7つのリスクと判断順序

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 7月31日
  • 読了時間: 13分

更新日:8月20日

使っていない土地を活用する方法として、トランクルーム投資を検討する方もいるでしょう。

アパートのような住宅設備が少なく、

「比較的管理しやすそう」

「空き地にコンテナを置けば始められそう」

と感じることがあります。

しかし、トランクルーム投資で注意したいのは、開業後の空室だけではありません。

土地を整備した後に予定していた施設を設置できない。

想定した料金では利用者が集まらない。

満室になっても投資額の回収に時間がかかる。

撤退するときに設備撤去や土地の再利用で費用がかかる。

こうした問題もあります。

つまりリスクを見るなら、

開業できるか。

利用されるか。

投資額を回収できるか。

最後にやめられるか。

という順番で考えることが大切です。

この記事では、トランクルーム投資そのもののメリット・デメリットを繰り返すのではなく、投資前に確認しておきたい7つのリスクと、その確認順序に絞って整理します。

※本記事には広告・PRを含みます。



▪️まず結論|一番怖いのは「空室」より先にお金を使ってしまうこと


トランクルーム投資というと、

「何室埋まれば黒字になるか」

「稼働率をどう上げるか」

に目が向きやすくなります。

もちろん利用者が集まるかは重要です。

しかし、その前にもっと基本的な確認があります。

予定している土地で設置できるのか。

どのような契約形態で運営するのか。

整地や設備まで含めた総投資額はいくらか。

周辺に本当に収納需要があるのか。

ここを確認せず、

土地を購入する。

造成する。

砕石を入れる。

コンテナを発注する。

と先にお金を使うと、途中で計画を変更しにくくなります。

だからリスク対策の基本は、

「建ててから集客を考える」のではなく、「成立することを確認してから整備する」

ことです。

トランクルーム投資の全体像はこちらで整理しています。



▪️リスク①|コンテナなら自由に置けると思ってしまう


最初に確認したいのが法的条件です。

「基礎を作らずコンテナを置くだけなら建物ではない」

と考えるのは危険です。

国土交通省は、コンテナを倉庫として設置し継続的に使用するケースについて、随時かつ任意に移動できないものは、その形態や使用実態から建築基準法上の建築物に該当すると明示しています。

一般には建築確認を行い、確認済証の交付を受けなければ設置できないとされています。(国土交通省)

さらに土地によって、

・用途地域


・接道


・地区計画


・市街化調整区域


・自治体独自の規制

など、確認内容が変わる場合があります。

つまり、

土地が空いている=トランクルームとして使える

ではありません。

土地購入や大規模な整備をする前に、所在地を管轄する行政窓口や建築士などへ計画内容を確認します。

トランクルームに向いている土地の確認項目はこちら。



▪️リスク②|「トランクルーム」という名前だけで事業形態を決める


トランクルームと呼ばれるサービスには、契約形態の異なるものがあります。

ここも開業前に整理しておきたいところです。

国土交通省の地方運輸局は、倉庫業として行うトランクルームについて、消費者から物品を預かって保管する営業倉庫として整理しています。

一方、「貸し倉庫」「レンタルコンテナ」など、保管場所そのものを賃貸する形態では、通常は事業者が物品の保管責任まで負わないため、倉庫業には当たらないと説明しています。(国土交通省運輸局)

つまり、

収納スペースを貸す事業

と、

利用者から物品を預かり、事業者が保管責任を負う事業

では同じではありません。

倉庫業を営む場合には、倉庫業法に基づく登録や施設基準、倉庫管理主任者などの要件があります。(国土交通省)

だから開業前に、

自分は何を貸すのか。

利用者とどのような契約を結ぶのか。

荷物の保管責任を誰が負うのか。

ここを整理します。

名称だけ「トランクルーム」にして、契約内容を後から考えるのは避けたいところです。



▪️リスク③|土地が安いことを「需要がある」と置き換えてしまう


土地価格が安ければ、初期投資を抑えられる場合があります。

しかし、

安い土地だからトランクルーム投資に向いている

とは限りません。

トランクルームの利用者が求めているのは土地そのものではなく、収納スペースです。

そこで候補地では、

・周辺住宅に収納需要がありそうか


・集合住宅や戸建住宅がどのように分布しているか


・既存トランクルームが何施設あるか


・競合施設の料金帯はどうか


・競合に空室が多くないか


・車で入りやすく荷物を運びやすいか

を確認します。

人口が多いだけでも足りません。

住宅地だから必ず需要があるわけでもありません。

例えば周辺に競合施設が何件もあり、値下げしても空室が残っているなら、その地域では供給が需要に対して多い可能性も考えます。

反対に競合が少なくても、

「競合がないからチャンス」

とは限りません。

単純に需要そのものが小さい可能性もあるからです。

競合が多い・少ないという数だけではなく、実際にどの程度利用されているかを見る。

ここまで確認して初めて需要調査になります。



▪️リスク④|コンテナ代だけで初期投資を計算する


トランクルーム投資では、

「コンテナが○万円だから、この金額で始められる」

と考えないことも重要です。

実際の初期投資には、土地条件や施設計画によってさまざまな費用が加わります。

例えば、

・土地取得費または既存土地の整備費


・測量や設計


・確認申請などの手続き


・造成、整地、排水


・舗装や砕石


・コンテナや収納設備


・照明、防犯設備


・看板や募集準備

などです。

特に土地が低い。

道路との高低差がある。

雨水がたまりやすい。

既存構造物の撤去が必要。

こうした土地では、収納設備以外の工事費が大きくなることがあります。

そこで、

コンテナ価格ではなく、開業できる状態までに必要な総額

を出します。

そのうえで想定売上と比較します。

初期費用の考え方はこちら。



▪️リスク⑤|満室になったときの収入だけで収支を作る


仮に10室作り、1室月1万円なら、

「満室で月10万円」

と計算できます。

しかし、開業初月から10室すべて契約されるとは限りません。

ここで見るべきなのは満室売上だけではなく、

何室契約されれば固定費を支払えるのか

です。

例えば収支計画では、

満室。

一定数の空室がある状態。

想定より利用者獲得が遅れた状態。

のように複数のケースを作ります。

そして、

広告費。

管理費。

土地の固定費。

保険。

借入返済。

設備維持。

などを支払っても資金が回るか確認します。

満室時だけ大きな利益が出る計画より、少し稼働率が下がっても資金繰りを続けられる計画かを見る方が重要です。

ここで、

「稼働率○%なら絶対安全」

という全国共通の数字を作る必要はありません。

投資額、料金、借入条件、固定費によって損益分岐点は変わります。



▪️リスク⑥|料金と部屋数を開業後に考える


需要があっても、用意した収納サイズと利用者の希望が合わなければ空室が残ります。

例えば大きな収納スペースばかり作っても、小さいスペースを求める利用者が中心なら契約につながりにくくなります。

反対に小型区画だけにすると、大型荷物を保管したい需要を取り込めないことがあります。

だから、

競合施設にはどのサイズがあるか。

サイズごとの料金差はどの程度か。

どの区画が埋まっていそうか。

自分の土地なら何区画配置できるか。

を確認します。

さらに料金も、

周辺最安値にすれば埋まる

というものではありません。

値下げすれば売上は減ります。

再び値上げしにくくなる可能性もあります。

そこで施設を作る前に、

区画数 × 想定料金 × 現実的な稼働率

で収支を作り、投資額を回収できるか確認します。

土地活用として駐車場と迷っている場合はこちら。



▪️リスク⑦|「住宅より管理が楽」を「管理不要」と考える


トランクルームには、住宅賃貸のようなキッチンや浴室がない施設も多いため、管理項目は住宅とは異なります。

しかし、管理そのものがなくなるわけではありません。

例えば、

・利用料の入金確認


・契約、解約


・鍵や入退室管理


・施設の清掃


・照明や防犯設備の確認


・雨水や結露など収納環境の確認


・利用ルール違反への対応


・設備や外装の修繕

などを考えます。

さらに、スペース貸し型では利用者自身が物品を収納する契約が一般的ですが、だからといって契約条件を曖昧にしてよいわけではありません。

国土交通省も、倉庫業者が提供するサービスと非倉庫業者が提供するスペース貸しでは、事業者が負う保管責任に違いがあることを説明しています。(国土交通省)

利用できない物品。

解約方法。

料金滞納時の対応。

施設利用上のルール。

事故や盗難等が起きた場合の契約上の扱い。

こうした内容を運営前に整理しておきます。

設備が少ないことと、経営管理が不要なことは別です。



▪️出口リスク|設備を置いた瞬間から「最後どうするか」を考える


トランクルーム投資では、開業方法だけでなく出口も重要です。

数年後に、

利用者が減った。

設備が老朽化した。

別の土地活用をしたくなった。

土地を売りたくなった。

ということがあります。

そのとき、

設備をそのまま売却できるのか。

コンテナを撤去するのか。

撤去費はいくらかかるのか。

舗装・基礎などを残せるのか。

更地へ戻す必要があるのか。

を考えます。

特に借入を使っている場合は、

施設をやめてもローンが残る

可能性もあります。

だから投資判断では、

「5年後も運営する」

だけでなく、

「5年後にやめるならどうなるか」

というケースも一度確認します。

出口戦略についてはこちら。



▪️「既に持っている土地」と「これから土地を買う」ではリスクが違う


トランクルーム投資では、自分がすでに所有している土地を活用する場合と、トランクルームを始めるために土地から購入する場合があります。

この2つは分けて考えます。

既存土地なら、土地取得費を新たに支払わず活用できる場合があります。

一方で、

「昔から持っているから、この土地で何かしなければ」

と活用方法を固定しやすい点には注意します。

これから土地を購入する場合は、さらに慎重です。

土地代。

取得諸費用。

造成。

収納設備。

開業費。

まで投資額が大きくなるため、トランクルーム事業そのものの収益で土地取得費まで回収できるかを見る必要があります。

そのため、

土地を持っている人は、

「この土地をどう活かすか」

から考える。

土地を持っていない人は、

「この事業のために土地まで買う価値があるか」

から考える。

同じトランクルーム投資でも出発点が違います。



▪️トランクルーム投資で失敗を減らす6ステップ


ここまでを、実際に検討するときの順番に整理します。

①予定している土地で設置・運営できるか確認する

用途地域や建築確認など、法的条件を最初に確認します。

②事業形態と契約方法を決める

スペース貸しなのか、物品を預かる事業なのかを整理します。

③周辺需要と競合を調べる

料金だけでなく、競合施設の区画、アクセス、利用状況なども見ます。

④開業までの総投資額を出す

土地、造成、排水、設備、防犯、広告などを含めます。

⑤満室以外の収支も計算する

利用者獲得が遅れた場合でも、資金を維持できるか確認します。

⑥撤退するときの費用まで確認する

設備撤去、土地売却、別用途への変更まで想定します。

この6つを確認してから、

コンテナを何台置くか。

何室作るか。

どの設備を導入するか。

へ進みます。

順番を逆にしないことが、トランクルーム投資のリスクを抑える基本です。



▪️土地活用はトランクルームだけで決めなくていい


所有している土地に住宅を建てにくいからといって、トランクルームが唯一の選択肢になるわけではありません。

土地によっては、

駐車場。

事業用地としての賃貸。

売却。

その他の土地活用。

の方が合理的な場合もあります。

重要なのは、

トランクルームで黒字になるか

だけではありません。

同じ土地を別の方法で使った場合より合理的か

まで比較することです。

例えばトランクルームで年間50万円残っても、別の活用なら初期投資をほとんどかけず同程度の収入を得られるなら、リスクに対する評価は変わります。

土地活用を一つに決める前に複数案を比較したい方はこちら。



▪️トランクルーム投資に向かないと分かったら、それも調査の成果


需要を調べた結果、

競合が多い。

法的条件が合わない。

造成費が高い。

必要な料金では利用者が集まりにくい。

出口が弱い。

と分かることがあります。

この場合、

「せっかく調べたのに投資できなかった」

と考える必要はありません。

大きなお金を使う前に、成立しにくい計画を止められたこと自体が成果です。

投資では、始める判断だけが正解ではありません。

条件が合わなければ、

今回は見送る。

別の土地を探す。

駐車場と比較する。

土地を売却する。

という判断もできます。

不動産投資そのものを含め、複数の選択肢を比較したい方はこちら。



▪️まとめ|トランクルーム投資は「置いてから考える」とリスクが大きくなる


トランクルーム投資のリスクは、単純に「空室が怖い」という話ではありません。

投資前から、

法的に設置できるか。

事業形態はどうするか。

需要はあるか。

総投資額はいくらか。

何室契約されれば資金が回るか。

管理をどうするか。

最後に撤退できるか。

まで確認します。

特にコンテナ型の場合、

コンテナだから自由に設置できる

と考えないことが重要です。

継続的に倉庫として使用し、随時かつ任意に移動できないコンテナは、一般に建築基準法上の建築物に該当します。(国土交通省)

また「トランクルーム」という名称だけでは、倉庫業者が物品を預かるサービスなのか、収納スペースを貸すサービスなのかも分かれます。(国土交通省運輸局)

だから最初に設備を買うのではありません。

法的条件 → 需要 → 総投資額 → 収支 → 運営 → 出口。

この順番で確認します。

トランクルーム投資は、条件の合う土地なら活用方法の一つになります。

しかし、

「アパートより安そう」

「管理が楽そう」

「空いている土地がある」

という理由だけで始めるものでもありません。

始められる土地か。


使ってもらえる施設か。


投資額を回収できるか。


最後にやめられるか。

この4つに答えられる状態を作ってから投資することが、失敗を減らす一番の基本です。



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