築古戸建は売る・直して売る・貸す?3つの手残りと改修費の比較順

更新日:10月12日
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「古い戸建てを買ったけど、リフォームして貸すのと売るのはどっちが得なんかな」。築古戸建てでは、家賃収入に魅力を感じる一方、修理をしても思った家賃で決まらない可能性があります。
判断を難しくしているのは『貸すか売るか』だけで考えることです。現況で売る、必要な改修をしてから売る、賃貸で保有するという三つに分ければ、手元に残るお金を具体的に比較できます。
① 案A|今の状態で売るなら手残りと管理終了を見る
現況売却は大きなリフォームを先に行わず、建物の状態を買主へ説明して売る方法です。設備の不具合や残置物、境界・接道の制約があるなら、価格や売却期間に影響する場合があります。
売値300万円で仲介などの費用が30万円、ローン残高が100万円なら、税等を除く現金の残りは170万円という仮計算です。売却価格から全額が手元に入るわけではありません。
売ればその後の草刈り・保険・空き家の管理が終わる可能性がある一方、売却完了までの維持費は掛かります。買い手がすぐ見つかるとは限らないことも考慮しましょう。
② 案B|直して売るなら工事後の売値だけで比べない
古いキッチンや内装をきれいにすれば買主の選択肢が広がる場合があります。しかし工事費を掛けた分だけ売却価格が上がるとは限らず、工事期間の税や管理費も増える場合があります。
仮に現況300万円の戸建てに100万円掛け、工事後の売値が370万円なら、単純には工事費の方が売値の増加を30万円上回ります。売却費や税を入れると結果はさらに変わります。
雨漏り・腐朽など大きな問題がある場合、見た目を整える前に原因を調べましょう。工事見積もりと改修前の現況査定を同時に取得し、手残りが増えるか確認します。
改修して売る場合や貸す場合、必要な修繕と装飾を分けて外部の改修相談先へ見積もりを相談できます。
③ 案C|賃貸で貸すなら年間の実効CFを計算する
家賃月5万円で貸せれば年60万円ですが、年中満室とは限りません。固定資産税・火災保険・管理料・原状回復と修繕、融資返済も必要になる場合があります。
仮に年間家賃60万円、空室損5万円、運営費12万円、ローン返済24万円なら、年間の手残りは19万円です。これは比較用の仮定で、税や突発修理の取り扱いによって変わります。
戸建て一戸は退去すると家賃入金がゼロになります。長期保有するなら給湯器や屋根の更新予算と、次の借主を探す期間に耐える現金が必要です。
④ 三案とも改修費と売却後の出口を比べる
賃貸で保有して家賃を受け取っても、いずれ建物を売る・解体する可能性があります。土地の接道や建替え、災害リスク、買主の融資条件は、購入時にも出口にも関係します。
改修費を回収できる年数だけでなく、修繕が必要になる時期と借入残高を調べましょう。家賃月3,000円の増額だけで100万円の工事を回収するには約27.8年掛かります。これは空室・費用を除いた単純計算です。
保有した後に売る場合は、売値から残債と売却諸費用を引いた手残りを考えます。今の売値と将来の売値を同じに決めつけないことが重要です。
⑤ 税金と契約の違いを見落とさない
個人が土地や建物を売ったときの税は、所有期間や取得費・譲渡費用によって変わります。建物の減価償却を行っていれば取得費の計算にも影響するため、売却価格の差額だけでは税額が分かりません。
賃貸へ回す場合は賃貸借契約と入居者の権利、原状回復などが関係します。後から売却する際、入居者がいる物件と空き家では買主の用途や査定条件が違う場合があります。
土地の一部が農地である、道路・境界が未確定といった事情があれば、どの選択肢でも追加確認が必要です。税や法律の扱いは名義と現況に合わせて確認しましょう。
土地・建物を売却したときの譲渡所得の基本と所有期間の違いは、国税庁の案内から確認できます。
⑥ 空室と修繕が重なるケースまで計算して決める
賃貸保有で年19万円の現金が残る仮定でも、給排水に80万円の修理が起きれば、その年だけでは賄えません。数年で現金が貯まると思い込んで予備資金を減らすのは避けたいところです。
逆に現況売却で今の管理負担を終えられるなら、毎年の草刈り・保険・修繕に使っていた現金と時間を別に使えます。売却益だけが判断材料ではありません。
リフォームをして貸す案では、改修後に決まる家賃を管理会社へ相談しましょう。需要が弱い地区で家賃の値上げを前提に工事すると、回収までの期間が長くなります。
売却と賃貸を比較するため、現況での売却価格と手残りを査定先へ確認する方法があります。
⑦ 売る・直して売る・貸すを決める四つの順番
第一に古家付き現況の査定と、必要な建物修理の範囲を確認します。道路・境界・災害などの利用制限も調べましょう。
第二に改修後売却の見込み価格と工事費を比較し、売却諸費用・税金を引いた手残りを計算します。
第三に賃貸で貸した場合の実効家賃と空室・運営費・融資返済・修繕を試算し、数年後の売却条件も考慮します。
第四に手元の現金と管理できる時間を基準に三案を比べます。今日できることは、現況売却の査定額と賃貸募集家賃を同じ紙に並べることです。
⑧ よくある質問
Q1. 築古戸建はリフォームしてから売る方が高いですか?
工事で売値が上がる場合もありますが、工事費や期間が増えるため手残りは減る可能性があります。
現況査定と改修費・改修後査定を比較しましょう。
Q2. 家賃を得られるなら売るより貸す方が得ですか?
空室・税・修繕・融資返済などを引いた現金と、将来の出口によって判断は変わります。
賃貸の年間CFと現況売却後の手残りを比べてください。
Q3. 貸した後でも戸建てを売却できますか?
賃貸中でも売却できる場合がありますが、賃貸借契約と入居者の権利は考慮する必要があります。
賃貸中の査定と売却条件を確認しましょう。
⑨ まとめ
築古戸建の出口は、現況で売る、改修して売る、賃貸で貸すの三案へ分けると整理しやすくなります。工事費が増えれば売却価格や家賃も同じだけ上がるわけではありません。
三案を売却費・税金・空室・修繕・融資返済後の手残りで比較しましょう。現金だけでなく今後の管理負担と、建物を使い続けられる条件も重要です。
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