空き家を売ると手元にいくら残る?仲介手数料・片付け・税金・解体の費用と手残り|MIRAIU

更新日:1 日前

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「実家、800万円くらいで売れそうですよ」
不動産会社からそう聞くと、800万円がそのまま手元に入る気がしますよね。でも家の中には古いタンスや家電が残り、庭は草だらけ。仲介手数料や片付け、場合によっては解体にもお金がかかります。
そしてもう一つ。売るときに払う費用と、売ったあとにかかる税金は、必ずしも同じ計算ではありません。親が買ったときの資料があるか、住宅ローンなどの残りがあるかでも手元のお金は変わります。
このページで知りたいのは『いくらで売れそうか』より、『費用を払い終えたあと、家族には実際いくら残るか』です。片付けや工事を始める前に、数字を並べてみましょう。
※以下の金額は、考え方を示すための仮の例です。個別の査定額・見積額・税額を保証するものではありません。
▪️① 売却800万円。でも手残りは710万円かもしれない
たとえば空き家を800万円で売るとします。仮に仲介手数料33万円、片付け40万円、印紙や登記・その他の支払い7万円、引渡しまでの管理費10万円が必要なら、差し引き710万円です。
計算は『800万円 − 33万円 − 40万円 − 7万円 − 10万円 = 710万円』。査定額や売出価格ではなく、実際の成約代金を出発点にするのが大切です。
ただし、この710万円は譲渡所得にかかる税金やローンの返済残高を引く前の数字です。購入時の取得費や税の特例によって、あとから必要になる税額も変わります。
一番避けたいのは、『800万円で売れるなら片付けに100万円まで使っても大丈夫』と、先に費用を決めること。売る前から出ていくお金は、見積もりで一つずつ確認しましょう。
▪️② 仲介手数料は『物件価格の3%』だけで決まらない
仲介で売却する場合、売買が成立すれば不動産会社への仲介手数料が必要になることがあります。法律に基づく上限の範囲内で、媒介契約の前に金額と支払い条件を確認することが大切です。
特に価格800万円以下の売買は注意が必要。2024年7月からの低廉な空家等の媒介報酬の特例では、一定の条件のもと、売主または買主一方から受け取れる報酬の上限が税込33万円となる場合があります。
これは『800万円以下なら必ず33万円を払う』という意味ではありません。上限と実際の契約額は別です。売主がいくら負担するのか、媒介契約の時点で確認しておきましょう。
一方、不動産会社が直接買い取る場合は、仲介取引と費用の仕組みが異なることがあります。仲介と買取を比べるときは、売値だけでなく手数料と片付け条件を同じ表へ入れるのがコツです。
仲介手数料の現行ルールは、国土交通省の公式情報で確認できます。
▪️③ 片付け・測量・登記。支払う相手も時期も違う
実家にタンスや家電が残っていれば、売却前の片付け費を考えるかもしれません。でも『全て捨ててからでないと査定できない』とは限らず、現状のまま相談できる場合もあります。
ほかにも境界を確認する測量費、登記に関係する費用、契約書の印紙税、必要な修理代など、物件の状況で支出が変わります。手続きによっては誰が負担するか、事前に合意が必要なものもあります。
ここで注意したいのは、家計上の『売るために現金が出ていく費用』と、税法上の『譲渡費用』は必ずしも同じではないこと。普段の草刈りや修繕費が、何でも譲渡所得の計算で控除できるわけではありません。
見積書や領収書は『実際に支払うお金』と『税務上の扱いを確認するお金』を分けて保管しましょう。費用の税務上の取扱いは、個別の事情に応じて税理士や税務署へ確認してください。
▪️④ 高く売っても、工事費で逆転することがある
『仲介なら800万円、買取なら730万円』という二つの話があったとします。数字だけなら800万円の方が高いですよね。
でも、仲介の方は手数料33万円、片付け40万円、その他の支払い7万円、引渡しまでの管理費10万円で手残り710万円。一方、買取730万円で片付けと仲介手数料が不要、手続き等の負担が6万円なら、手残りは724万円になります。
これは比較のための架空の条件です。実際の買取では手数料や片付け・補修の負担がどうなるか契約条件によって違うため、『買取の方が必ず手残りが多い』とは言えません。
同じように、更地にした方が売却価格が上がるとしても、解体費・残置物処分・追加工事・更地になった後の管理費まで引く必要があります。修理する案と解体する案は、支出がいつ発生するかも確認しましょう。
古家付きのまま売る場合、必要な部分だけ修理する場合、更地にしてから売る場合。それぞれ売却条件・追加費用・売れるまでの期間を並べれば、数字の意味が変わってきます。
今の状態での査定と、片付け・修繕後の条件を聞いてから工事を決める方法があります。
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▪️⑤ 売値800万円に、そのまま税率を掛けるわけではない
『800万円で売ったら、その何%かを税金で取られる?』という不安もありますよね。一般に土地や建物の譲渡所得は、売却代金から税法上の取得費と譲渡費用を差し引いて計算します。
相続した実家では、親が購入したときの資料や取得時期を、原則として引き継ぎます。建物の取得費には減価償却費相当額を考慮するなど、購入代金をそのまま使えない場合があります。
条件を満たす相続空き家には特別控除を検討できる場合もありますが、全員に当てはまるわけではありません。適用要件や手続きは売却時期・建築年・居住状況などによって異なります。
だから手残りの試算では『現金で払う費用』とは別に『税金を確認する欄』を残しておきましょう。売買契約書や親の購入時の領収書などを探し、税の条件は国税庁の資料や税務の専門家へ確認します。
売却にかかる現金支出と税法上の費用は、公式な定義が異なります。
▪️⑥ 売るまでの半年と、残ったローンも忘れない
仲介なら高く売れそうでも、買主が決まるまでの間は税金・保険・草刈り・見回りなどの支出が続く場合があります。想定した販売期間が長くなれば、その分も変わります。
またローンや抵当権が残っている家なら、売却代金のうち返済や抵当権抹消などの手続きに必要な金額も確認しなければなりません。『売値から費用を引いた額』と、『返済後に自由に使えるお金』は別だからです。
例えば先ほどの手残り710万円でローン残債200万円を返す条件なら、税などを考える前の残額は510万円になります。実際の返済額や手続き費は金融機関などへ確認してください。
複数の相続人や共有者がいる場合は、売却の権限や代金の分配についても話し合いが必要です。名義や手続きが複雑な場合は、不動産会社だけでなく司法書士や税理士などへ確認すると進めやすくなります。
荷物の処分や遺品整理が必要な場合も、何を残すか家族で確認してから費用を相談する方法があります。
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▪️⑦ 見積もりと査定を比べるときの、最後の4行
まず一行目に『今の状態で売れる見込み金額と、仲介・買取それぞれの条件』を書きます。査定額は実際にその価格で成約する保証ではありません。
二行目に『仲介手数料、片付け・測量・登記・印紙、修繕・解体など実際に払う費用』を並べます。どの作業が不要なのか、見積もりに何が含まれるのかを確認しましょう。
三行目には『引渡しまでの管理費と、残っているローンの返済額』を書きます。四行目の『税金の確認が必要な項目』は、取得費や特例を調べてから埋めれば構いません。
すべての数字が今日そろわなくても大丈夫。先に高額な片付けや解体を契約せず、現況査定と費用の見込みを確かめるだけで、次に何を相談すればいいかが見えてきます。
▪️⑧ Q&A
Q1. 空き家を800万円で売ったら、800万円もらえる?
仲介手数料や片付け・印紙・登記・売却までの管理費など、売却に伴う支出がある場合があります。さらに残債や譲渡所得の税金は別に確認が必要です。
手元にいくら残るかは、実際の売買金額と契約条件・各費用を並べて計算しましょう。
Q2. 仲介と買取は、どちらが得なの?
仲介の方が売値は高い場合がありますが、手数料・片付け・販売期間がかかることもあります。買取の条件は物件や買主によって違います。
片付けや解体の要否、引渡し条件、ローン・税金の見込みを分け、最終的な手残りと手間で比べることが大切です。
Q3. 相続した古い実家なら、売却益の税金はかからない?
相続しただけで税金が自動的にゼロになるわけではありません。親の取得費・取得時期や、条件を満たす特別控除の利用などが関係します。
不明な取得費や契約書、特例の条件は国税庁の資料と税務署・税理士に確認しましょう。
▪️⑨ まとめ
空き家売却で本当に比較したいのは『いくらで売れるか』ではなく、必要な費用を払った後に何が残るかです。売却800万円でも仲介手数料・片付け・各種支払い・管理費の仮計算で710万円となり、残債や税金はさらに別の確認が必要です。
片付けてから査定、壊してから査定、と順番を決めつける必要はありません。現況の条件と費用の内訳を知り、仲介・買取・工事後売却を同じ数字で比べましょう。
この条件については、こちらも確認できます。
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