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不動産投資の決算書を銀行へどう説明する?赤字・減価償却・借入・現金の伝え方

執筆者の写真: MIRAIU
MIRAIU
8月10日
読了時間: 8分

更新日:9月30日

銀行へ決算書を出すとき、良い数字だけを強調するより、赤字や修繕増加の理由まで説明できる方が経営実態を伝えやすくなります。融資を受けやすくする魔法の説明方法があるわけではありません。


重要なのは、数字の変化と原因、今後の改善を自分で理解していることです。決算書は金融機関との対話材料の一つです。


▪️1 前年との差を整理する

家賃収入、利益、現金、借入、純資産が前年からどう変わったかを確認します。数字が大きく動いた項目には理由を付けておくと説明しやすいです。


物件売却や大規模修繕など一時要因は本業収益と分けます。今年だけの要因か、来年も続く弱点かが判断材料です。


前年対比だけでなく予算との差も確認できると、計画どおり経営できたか説明しやすくなります。予算を作っていない場合は、次期から簡単な家賃・修繕・返済計画を置く方法があります。


空室率や修繕費が想定より悪化した場合、その原因と翌期対策を一行でまとめておくと面談時の説明が整理しやすいです。


銀行説明用の資料は、決算書を加工して良く見せるものではありません。数字の増減理由を補うために、家賃一覧、修繕一覧、借入一覧を添えるという位置づけです。


前年対比だけでなく予算との差も確認できると、計画どおり経営できたか説明しやすくなります。予算を作っていない場合は、次期から簡単な家賃・修繕・返済計画を置く方法があります。


▪️2 赤字なら原因と改善時期を伝える

減価償却、取得初年度費用、退去集中、修繕など赤字理由を分けます。空室や家賃下落で本業収支が弱い場合は、その改善策もセットで示す方が現実的です。


『節税のため赤字です』だけでは資金繰りや返済余力が伝わりません。現金がどれだけ残るか、翌期収支がどうなるかも合わせます。



赤字改善策は『満室にします』のような抽象表現より、募集家賃変更・広告追加・修繕完了時期など具体化した方が分かりやすいです。


改善に時間がかかる場合は、現金で何か月耐えられるかも示せると資金繰りの見通しを説明しやすくなります。


改善計画は『頑張って満室にする』ではなく、募集条件変更日、修繕完了日、想定稼働率など具体化すると進捗を追いやすくなります。


売却予定物件があるなら、売却による残債減少と家賃減少の両方を説明します。良い面だけを示さない方が計画の信頼性を保ちやすいです。


改善策は『満室にします』より、募集家賃変更・広告追加・修繕完了時期など具体化した方が分かりやすいです。改善まで何か月耐えられる現金があるかも確認材料です。


▪️3 減価償却は現金との違いを説明する

減価償却費は会計上の費用ですが、その年に同額の現金が出ているわけではありません。銀行説明では減価償却前の収益や実際の現金収支も示すと分かりやすくなります。


一方、元金返済はPLの費用ではなくても現金が出ます。利益はあるのに現金が薄い理由もこの差から説明できます。


減価償却前利益だけを強調しすぎるのも避けたいところです。実際には元金返済や税金があるため、最終的な現金余力まで合わせて示す方が実態に近いです。


修繕費と資本的支出の違いも決算数値へ影響します。税務処理を自分で断定せず、税理士と確認した内容を説明できる状態が安心です。


減価償却前利益を示す場合でも、それだけで返済可能と決めません。税金、元金返済、将来修繕を差し引いた後の現金まで確認する必要があります。


設備更新が近い物件では、現在CFが良くても将来支出が増える可能性を否定できません。修繕計画も銀行説明へ添えると数字の背景が分かりやすくなります。


設備更新へ使う現金を残しているかまで示せれば、減価償却後の利益だけでは分からない将来負担を説明できる状態が理想です。


▪️4 借入は本数より返済余力を見る

借入件数が多いだけで一律に悪いとは言えませんが、年間返済が大きくCFを圧迫しているなら注意が必要です。


借入残高、金利、残存期間、担保、年間返済を一覧にしておくと、新規融資後の返済負担も説明しやすくなります。


借入一覧には金融機関名、金利、残高、返済期間、担保を並べると全体像が見えます。一本ごとの条件だけでなく総返済額を把握するための資料です。


複数行取引がある場合でも、他行借入を隠す前提ではなく全体借入を正確に説明します。審査に必要な資料は金融機関へ確認します。


担保提供している物件と借入の対応関係も整理しておくと、売却・借換え相談がしやすくなります。共同担保がある場合は一本売却したときの解除条件も確認が必要です。


短期借入や役員借入があるなら、長期ローンだけでなく全負債を一覧にした方が実態に近い説明になります。


金利上昇や返済期間短縮があると、同じ借入残高でも年間返済額が変わる点に注意が必要です。借入残高だけでなく、毎年いくら返す契約なのかを見る方が資金繰りへ直結する考え方です。


借入一覧には金融機関名、金利、残高、返済期間、担保を並べると全体像が見えます。一本ごとの条件より総返済額を把握するための資料です。


▪️5 現金・純資産の積み上げを示す

現預金が増えているなら、どの物件からどれだけCFが出たかを把握します。単なる残高ではなく、継続的に残せている現金かどうかが大切です。


純資産が増えている場合も、利益蓄積なのか増資なのかで意味が違います。BSの変化を言葉で説明できる状態が望ましいです。



現金を増やした理由が売却代金なら、次の投資に使う予定額と予備費を分けます。すべて頭金へ入れる計画より、修繕・空室に耐える現金を残す方が経営上合理的な場合があります。


純資産が減った年度は、赤字だけでなく配当・役員貸付等の影響がないかも確認します。BS変化を一つの原因に決めつけないことが大切です。


▪️6 次の借入目的を明確にする

借りられるだけ借りたいのではなく、何を買い、どの家賃・CFで返し、既存事業へどう影響するかを整理します。


新規物件が低稼働でも返せるケースまで示せると、借入後の資金計画が具体的になります。融資可否は金融機関判断ですが、経営者側の準備として有効です。



新規物件の想定収支は満室だけでなく、空室一室・修繕発生のケースも作ります。悪いケースでも既存会社の現金で支えられるかを見る方が現実的です。


借入目的が物件取得ではなく修繕・設備投資なら、その投資で何が改善するかも示します。借入後の効果を説明できる計画が基本です。


購入予定物件の家賃を満室前提だけでなく空室ケースでも試算します。既存物件と合わせた法人全体CFが残るかを見るのが基本です。


借入目的が修繕や設備投資なら、投資後に家賃・稼働がどう改善するかも計画へ入れます。


融資相談時には、自己資金をいくら残すかも重要です。頭金を多く入れるほど安全とは限らず、取得後の空室・修繕へ備える現金余力とのバランスを見る必要があります。


自己資金をいくら入れて現金をいくら残すかは、先に決めておくのが基本です。全額頭金へ使うより、修繕・空室へ対応できる資金を残す方が合理的な場合があります。


購入予定物件が既存ポートフォリオへ与える影響も確認しておくのが基本です。地域・間取り・借入先が偏りすぎないかという視点も経営管理では有効です。


▪️7 確認する順番

確認は、①前年との差、②赤字・黒字の原因、③減価償却と現金の差、④借入残高・年間返済、⑤現預金・純資産、⑥物件別CF、⑦次の借入目的と改善計画、の順です。説明すれば必ず融資が通るとは考えないことが重要です。


まず数字の変化を自分で理解します。質問されそうな項目を先に整理します。


次に弱い数字も隠さず原因と改善策を示します。一時要因と継続要因を分けることが大切です。


最後に次の投資計画を数字で示します。金融機関ごとの審査方針に合わせて必要資料を確認します。


▪️⑧ Q&A

Q. 赤字決算はどう説明すればいいですか?


赤字の原因、一時性、現金収支、改善計画を分けて説明します。


Q. 減価償却を足し戻せば融資は問題ありませんか?


一律ではありません。返済、現金、借入、物件収支も合わせて金融機関が判断します。


Q. 決算書以外に何を用意しますか?


物件別収支、借入一覧、修繕計画、賃貸状況などを求められる場合があります。


▪️⑨ まとめ

銀行への決算説明は、良い数字だけを見せるより変化の原因と改善を説明できることが重要です。


赤字・減価償却・借入・現金をつなげ、次の投資後も返済できる計画を示します。


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