100万円の戸建ては買っていい?購入前に確認したい修繕費・家賃・出口の順番

更新日:9月29日
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100万円前後の中古戸建てを見ると、「家賃5万円で貸せたらすぐ回収できる」と考えたくなります。しかし、購入価格だけで投資判断をすると危険です。見るべきなのは、購入後に必要な修繕費、取得時の諸費用、空室期間、募集家賃、そして最後に売れるかどうかまで含めた総額です。
結論は、100万円だから買うのではなく「直して貸せる総額」と「撤退できる出口」が合うときだけ買う、です。安さはメリットですが、安い理由を特定できない物件は見送る選択も必要です。
地方で物件を選ぶ基本は、地方不動産投資完全ガイド【第1部】 初心者が最初に知るべき基礎知識でも整理しています。
■ 判断する金額は購入価格ではなく総投資額
総投資額には、物件価格だけでなく、仲介・登記などの取得時費用、火災保険、修繕、残置物処分、募集開始までの保有コストなどが含まれます。100万円で買っても、修繕に数百万円必要なら投資の性格は大きく変わります。
最初に「買値が安い」と評価するのではなく、「入居募集できる状態までいくらかかるか」を一本の数字にすることが重要です。
■ 安い理由を4つに分けて確認する
建物の劣化が大きい
立地や賃貸需要が弱い
再建築・接道・境界など土地側に確認事項がある
売主が早期売却を優先している
このうち「売主都合で安い」のか、「物件側の問題で安い」のかでは意味が違います。理由が分からないまま利回り計算だけをすると、購入後に修正できない問題を抱える可能性があります。
買わない判断の基準は、中古戸建投資で撤退すべき物件とは?購入前に知っておきたい注意点も参考になります。
■ 修繕費は購入前に大項目だけでも見積もる
築古戸建てでは、屋根・外壁・雨漏り・給排水・給湯器・電気・床・水回りなど、入居後に止められない部分を先に確認します。見た目をきれいにする内装より、故障すると生活できない設備の優先順位が高くなります。
購入前にすべてを完璧に直す必要はありませんが、最低限の修繕と「近いうちに必要になりそうな修繕」を分けて見積もると、資金不足を防ぎやすくなります。
■ リフォームは「家賃が上がるか」より募集できる状態を作れるか
築古戸建てでは、高額な設備を追加したから家賃が同額上がるとは限りません。まずは雨漏り、臭い、故障、使いにくい水回りなど、内見で大きなマイナスになる部分を消すことが先です。
工事費の感覚が分からない場合は、購入前または契約前に複数の見積もりを取り、同じ工事範囲で比較すると判断しやすくなります。
■ 家賃は「希望」ではなく現在の募集条件で見る
家賃5万円で貸したい、ではなく、同じ地域・近い築年・同程度の広さ・駐車条件が近い募集物件を確認します。戸建ては駐車台数やペット可否などで需要が変わるため、単純な平均家賃だけでは判断できません。
また、満室時の年間家賃だけでなく、空室期間、管理費、固定資産税、保険、修繕の予備費を差し引いて考えます。家賃収入はそのまま利益ではありません。
■ 数字は「回収年数」だけでなく残る現金を見る
例えば、総投資額が400万円で年間家賃が60万円なら表面上は高く見えます。しかし、毎年の経費や空室、追加修繕を無視すると実態より良く見えます。回収年数は目安にしつつ、毎年いくら現金が残るかで判断してください。
融資を使う場合は返済後のキャッシュフローも別に確認します。高利回りでも返済と修繕が重なると手元資金が減るため、予備資金を残せるかが重要です。
■ 出口を先に考えると買ってはいけない物件が見える
数年後に売るとき、実需の買主が狙えるのか、投資家向けになるのか、土地として価値が残るのかを考えます。再建築の可否、道路、境界、ハザードなどは、家賃が入っている間は見えにくくても売却時に影響します。
購入前の現地確認項目は、中古戸建投資で失敗しない物件選びとは?プロが確認するポイントを紹介もあわせて確認してください。
■ 購入判断は「最悪ケース」でも資金が持つかで確認する
購入直後に給湯器交換や雨漏り修繕が重なり、さらに数か月空室になるケースも想定しておきます。想定外をゼロにすることはできないため、予備費を使っても運営を続けられるかを購入前に確認する方が安全です。
■ よくある質問
Q. 100万円なら現金で買えば安全ですか?
A. 借入がないことと、物件自体の収益性・修繕リスクは別です。現金購入でも、総投資額と年間の手残り、出口を確認する必要があります。
Q. 内装が古いだけなら買いですか?
A. 内装だけなら改善しやすい場合がありますが、構造・雨漏り・配管・接道などの確認が先です。表面だけで判断しないことが重要です。
■ まとめ
100万円の戸建ては、価格だけなら魅力的でも、購入後の修繕と空室を含めると総投資額が大きくなることがあります。買値ではなく、募集開始までの総額、現実的な家賃、年間の手残り、出口の4点で判断しましょう。
修繕範囲が読めない物件は、契約前に見積もりを取るだけでも判断材料が増えます。
■ 賃貸需要は「戸建てなら入る」では判断しない
地方の戸建ては、アパートより広いというだけで入居が決まるわけではありません。駐車台数、学校や買い物への距離、道路の入りやすさ、庭の管理負担、間取りが想定する世帯に合うかを確認します。
周辺に募集戸数が少ない場合は「競合が少ない」のか「そもそも賃貸需要が弱い」のかを分けて考える必要があります。管理会社や複数の募集事例から、決まりやすい家賃帯と条件を確認すると精度が上がります。
■ 再建築・接道・インフラは修繕とは別枠で確認する
室内をきれいに直せても、接道条件や再建築の可否、上下水道の状況などは工事だけで簡単に解決できない場合があります。古い戸建てほど、建物の見た目とは別に土地と法的条件を確認することが重要です。
売却時の買主が住宅ローンを使えるか、建て替えを想定できるかにも関係するため、分からない点は仲介会社や専門家へ確認してから購入判断を進めます。
■ 遠方物件は管理コストを見落とさない
物件価格が安くても、自宅から遠いと、退去立ち会い、設備故障、草刈り、残置物、緊急対応のたびに時間と交通費がかかります。管理会社へ委託する場合は、その費用も年間収支へ入れてください。
自主管理で高い利回りを作れても、対応を続けられなければ長期保有は難しくなります。購入価格だけでなく「自分が運営できる距離か」も物件選びの条件です。
■ 購入前に「直さない部分」も決める
築古戸建ては直そうと思えば工事項目が増え続けます。入居に必要な安全性・機能性と、見た目を良くする改善を分け、今回はやらない工事も決めておくと予算超過を防ぎやすくなります。
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