再建築不可の家は売れる?接道義務・43条2項と解体前に確認したい売却方法
- MIRAIU

- 3月17日
- 読了時間: 11分
更新日:8月17日
不動産会社へ空き家の売却を相談したら、
「この家は再建築不可です」
と言われた。
建て替えできないなら、もう売れないのか。
解体したら土地として売れるのか。
隣の土地を買えば解決するのか。
こうした疑問を持つ方は少なくありません。
しかし、「再建築不可」と言われた段階で、すぐ売却不能と決める必要はありません。
最初に確認するべきなのは、
・前面の道が建築基準法上の道路なのか
・道路へ何m接しているのか
・43条2項の認定・許可の可能性があるのか
・現在の建物がどのような経緯で建てられたのか
です。
同じ「再建築不可」と呼ばれる物件でも、理由によって出口は大きく変わります。
この記事では、再建築不可の家がなぜ生まれるのか、売却前に何を確認するべきか、解体・リフォーム・隣地取得・現状売却をどう比較するかを整理します。
※本記事には広告・PRを含みます。
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▪️元の記事の「再建築不可=価値がほぼゼロ」は修正します
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これまでの記事では、
「更地としての価値はほぼゼロ」
「銀行融資は一切通らない」
「価格が相場の3〜5割まで暴落する」
といった強い表現を使っていました。
これは正確ではありません。
再建築できないことは売却上の大きな制約になりますが、土地の立地、面積、既存建物の状態、接道状況、隣地関係、利用方法などによって評価は変わります。
また、金融機関の審査も一律ではありません。
「再建築不可だから価値ゼロ」ではなく、「一般的な住宅より買主・利用方法・融資方法が限定されやすい」
と考える方が実態に近いでしょう。
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▪️そもそも「再建築不可」とは何を意味する?
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一般に再建築不可と呼ばれる物件の代表例が、接道義務を満たしていない土地です。
建築基準法上、接道規定が適用される区域では、建物の敷地は原則として建築基準法上の道路へ2m以上接する必要があります。
ここで重要なのは、
「道がある」ことと「建築基準法上の道路である」ことは別
という点です。
見た目は道路でも、建築基準法42条の道路として扱われていない通路があります。
反対に、幅員4m未満の細い道でも、建築基準法上の道路として扱われる場合があります。(横浜市公式サイト)
だから、
「家の前に道があるから建て替えられる」
とも、
「道が細いから再建築不可」
とも、一概には言えません。
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▪️まず確認したいのは「道路」と「接道幅」
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再建築不可と言われたら、最初に次の内容を確認します。
・前面道路の建築基準法上の種別
・敷地が道路へ接している長さ
・道路の幅員
・敷地と道路の間に別所有者の土地がないか
・過去の建築確認や許可の履歴
特に注意したいのが、
接している道そのものが建築基準法上の道路ではないケース
です。
この場合、単純に間口を2m確保しただけでは解決しないことがあります。
隣地を買えば必ず再建築可能になるわけではない理由もここにあります。
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▪️ケース①|道路には接しているが接道幅が2m未満
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旗竿地や古い住宅地などでは、建築基準法上の道路には接していても、敷地から道路へ出る部分が2m未満になっていることがあります。
この場合は、
隣地の一部を取得する。
土地を交換する。
境界や現況を確認する。
などによって必要な接道幅を確保できる可能性があります。
ただし、
登記上2mあるように見えても、実際の有効幅員がどう扱われるかは個別確認が必要です。
隣地交渉を始める前に、行政や建築士などへ現在の道路・敷地条件を確認した方が安全です。
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▪️ケース②|前面通路が建築基準法上の道路ではない
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昔から住民が通っている。
舗装されている。
車も通れる。
こうした道でも、建築基準法上の道路とは限りません。
いわゆる「道路状空地」や単なる通路である場合、接道義務をそのまま満たしているとは扱われないことがあります。
ただし、このような土地でも建築基準法43条2項による認定・許可を受けることで、建築できる場合があります。
つまり、
「42条道路ではない=絶対に一生建築できない」でもありません。
一方で、認定・許可には条件があり、すべての土地で認められるわけでもありません。(横浜市公式サイト)
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▪️「43条但し書き」は現在の正式名称ではない
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中古住宅の資料や不動産会社との会話では、
「43条但し書き道路」
「但し書き許可」
という言葉が残っていることがあります。
現在は主に、
建築基準法43条2項1号の認定
または、
43条2項2号の許可
という制度になっています。
43条2項2号の許可では、交通上、安全上、防火上、衛生上支障がないかなどが審査され、建築審査会の同意も関係します。
また、過去に同じ場所で許可を受けていたとしても、
将来の建て替えでも必ず同じ条件で許可される保証があるわけではありません。 (横浜市公式サイト)
売却時に、
「前も許可が出ているから絶対建てられます」
と断定するのは避けた方がよいでしょう。
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▪️2項道路と「再建築不可」は同じではない
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ここも混同されやすいポイントです。
幅員4m未満の道路でも、建築基準法42条2項の道路として扱われている場合があります。
いわゆる2項道路です。
2項道路に必要な接道を確保している土地なら、道路後退、いわゆるセットバックなどを行うことで建て替えできる場合があります。
つまり、
細い道路=再建築不可ではありません。
逆に、
道幅が4m以上あるように見えても、建築基準法上の道路ではなければ、通常の接道義務を満たしていない場合があります。
見た目ではなく道路種別を確認することが重要です。
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▪️隣地を買えば再建築できる?
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可能性はあります。
たとえば、建築基準法上の道路へ1.8mしか接しておらず、隣地から一部を取得することで2m以上確保できるなら、状況が改善する可能性があります。
ただし、
・前面道路自体が建築基準法上の道路ではない
・取得しても必要な有効幅を確保できない
・別の建築制限がある
・隣地所有者と条件が合わない
場合は、隣地取得だけでは解決できません。
元の記事にあった、
「数メートル買えば土地価値が一夜にして倍増する」
という表現は削除します🤣
まず再建築不可の原因を特定し、それを直すために隣地取得が本当に必要かを判断する順番です。
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▪️再建築不可でもリフォームはできる?
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既存の建物を修繕しながら使う方法はあります。
ただし、
「建て替えできないから、柱だけ残して何でもリフォームできる」
という考え方は危険です。
2025年4月以降、木造2階建て住宅などで大規模な修繕・模様替えを行う場合には、建築確認が必要となる制度変更が行われています。
また、既存不適格建築物については一定の緩和制度もありますが、違反建築物とは扱いが異なります。(国土交通省)
大規模なリノベーションを前提に購入・売却するなら、
・どこまで既存建物を残すのか
・確認申請が必要か
・現在の建物が既存不適格なのか違反なのか
・予定工事が可能か
を建築士や行政へ確認した方がよいでしょう。
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▪️住宅ローンは「絶対に使えない」とは言い切れない
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再建築不可物件では、一般的な住宅より金融機関の担保評価や審査が厳しくなり、利用できる融資の選択肢が少なくなることがあります。
その結果、購入できる人が限られ、売却期間や価格へ影響する場合があります。
ただし、
「銀行融資は一切不可能」
と一律に決めることはできません。
金融機関。
買主の属性。
物件価格。
担保条件。
利用目的。
などによって判断は変わります。
売主側は融資可否を断定するより、再建築に関する条件を正確に開示することを優先した方がよいでしょう。
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▪️再建築不可なら先に解体しない
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ここはかなり重要です。
古い家を見ると、
「壊して土地だけにした方が売りやすい」
と思うことがあります。
しかし再建築できない土地の場合、既存建物を解体すると、
現在ある建物を利用するという選択肢まで失う可能性があります。
しかも、更地にしたから再建築できるようになるわけではありません。
そのため、
解体。
大規模修繕。
隣地購入。
を先に行うのではなく、まず現状で査定し、再建築の可能性を調査します。
空き家を解体する前の査定はこちら。
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▪️売却方法①|現状のまま仲介で売る
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再建築不可でも、現在の建物を利用したい人がいれば仲介で売却できる可能性があります。
たとえば、
・建物状態が比較的良い
・立地に魅力がある
・賃貸利用を検討できる
・購入価格が条件に見合う
といった物件です。
重要なのは、
「再建築不可」
だけを広告へ書いて終わらせず、
なぜ再建築不可なのか、どこまで確認できているのか
を整理することです。
複数社へ売却査定を依頼する場合はこちら。
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▪️売却方法②|再建築できる可能性を調査してから売る
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不動産会社から再建築不可と言われても、調査が十分でない場合があります。
確認した結果、
・実は42条道路だった
・2項道路として扱われていた
・43条2項の認定・許可を検討できる
・隣地調整で接道を改善できる
など、新しい可能性が見つかることもあります。
ただし、許可の可能性があることと、許可が確定していることは別です。
売却価格を上げるために無理に「建築可能」と表現せず、確認できた事実を整理して買主へ伝えます。
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▪️売却方法③|条件ごと専門買取へ相談する
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接道問題が複雑。
隣地交渉をしたくない。
建物も傷んでいる。
一般仲介で長期間売れていない。
こうした場合は、再建築不可や訳あり不動産を扱う買取会社へ現状のまま相談する方法があります。
買取価格は一般仲介と同じとは限りませんが、
売主自身が隣地交渉や再生工事まで行わずに売却する
という出口を比較できます。
一般の不動産会社で扱いにくい物件を相談するならこちら。
不動産会社から断られた土地についてはこちら。
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▪️売る前に確認したい順番
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再建築不可と言われたら、次の順番で整理すると分かりやすくなります。
・建築基準法上の道路種別を確認する
・道路への接道幅を確認する
・過去の建築確認や43条関係の履歴を確認する
・再建築や改修の可能性を行政・専門家へ確認する
・その結果を持って売却査定を比較する
ここまで分かってから、
隣地を買う。
リフォームする。
解体する。
現状で売る。
という判断へ進みます。
先にお金を使ってから調査するのではなく、調査してから必要な費用だけ使う。
これが再建築不可物件では特に重要です。
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▪️よくある質問
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Q. 再建築不可の家は絶対に売れませんか?
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いいえ。既存建物の利用を前提に購入する人や事業者もいるため、売却できる可能性はあります。
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Q. 家の前に道があれば建て替えできますか?
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道があるだけでは判断できません。建築基準法42条の道路に該当するか、必要な接道を確保しているか確認が必要です。
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Q. 43条2項の許可が昔出ていれば次も大丈夫ですか?
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過去の許可履歴は重要な資料ですが、将来も同じ条件で必ず許可されるとは限りません。
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Q. 再建築不可なら解体した方が売りやすいですか?
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先に解体するのは慎重に判断してください。既存建物を利用する選択肢を失う可能性があるため、まず現状査定と再建築可能性の確認をおすすめします。
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Q. 隣地を少し買えば解決しますか?
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接道幅不足だけが原因なら改善できる可能性があります。ただし前面通路自体が建築基準法上の道路でない場合などは、それだけでは解決しません。
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▪️まとめ|「再建築不可」という言葉だけで売却を諦めない
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再建築不可の家は、一般的な住宅より売却条件が複雑になりやすい物件です。
しかし、
再建築不可=価値ゼロ
ではありません。
最初に確認するべきなのは、
・道路種別
・接道幅
・過去の建築経緯
・43条2項の認定・許可の可能性
・現在の建物状態
です。
その結果、
接道を改善できるなら改善する。
認定・許可を検討できるなら条件を確認する。
既存建物を利用できるなら現状で売る。
解決に費用がかかりすぎるなら専門買取を比較する。
という出口が見えてきます。
一番避けたいのは、
「再建築不可らしいから、とりあえず家を壊す」
ことです。
建物を壊してからでは元に戻せません。
まず理由を調べ、現在の価値を査定し、そのあとで解体・改修・隣地交渉を判断する。
再建築不可物件ほど、行動より先に調査することが重要です。
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