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地方アパートの実際の収益はいくら?満室家賃・実効家賃・修繕・返済後CFを試算

執筆者の写真: MIRAIU
MIRAIU
7月29日
読了時間: 6分

更新日:7 日前

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「地方で表面利回り15%のアパートを見つけた。年180万円の家賃が入るなら、すぐ元が取れるんかな」。物件情報に並ぶ利回りを見ていると、年家賃の大きさがそのまま利益に見えることがあります。


でも実際には空室や修繕、管理料・税、返済が発生します。年間の収益だけでなく、工事が重なる年と最後の売却も含めて、本当に使える現金を考えてみましょう。




① 表面利回りは満室家賃と売出価格の割合

売出価格1,200万円で年間満室家賃180万円なら、表面利回りは15%です。ただし買った後も全戸が満室になる保証はなく、管理・税・修繕・借入返済は含まれていません。


購入時に仲介費・登記・融資手数料が掛かり、屋根や給排水の初期修繕が必要なら、物件価格よりも実際に投入する資金は増えます。


利回りを比較するときは、分母が物件価格なのか取得総額なのかを明確にしましょう。同じ15%と表示されていても手残りが違う理由はここにあります。




② 取得総額を入れると家賃の見え方が変わる

物件価格1,200万円に諸費用120万円、初期修繕180万円が掛かれば総投資額は1,500万円です。年家賃180万円を総額で割ると12%で、広告の15%から数字が変わります。


これは年間家賃と総取得額の単純な比率であり、運営経費を控除した利回りではありません。配管や共用部の更新が見込まれる場合は、見積もりを取らずに修繕費ゼロとするのは避けましょう。


建物が古いという理由だけで全設備の交換が必要とは限りません。今直す場所と今後の更新費を分けると、予算を使う順番を決めやすくなります。




③ 空室・管理料・固定資産税で実効収入を計算

満室家賃180万円でも、年間空室損が10%なら実効家賃は162万円です。ここから管理料、固定資産税、保険、清掃・共用電気、募集費などが必要になります。


たとえば年間運営費を42万円と仮定すれば、実効家賃162万円からの運営後差額は120万円です。ただしこの42万円は市場相場ではなく比較のための仮定です。


長期入居者が現在払う賃料と、退去後に再募集できる賃料が違う場合もあります。レントロールだけではなく、送金明細と競合家賃を確認しましょう。




④ ローン返済後のCFは税務上の利益と異なる

運営後の差額120万円から年間ローン返済96万円を引けば、現金の差額は24万円です。ここにはさらに突発的な大規模修繕等が発生する可能性があります。


返済額には元金と利息が含まれ、帳簿上の経費は必ずしも同じ扱いではありません。減価償却も現金支出とは異なるため、会計上の利益と通帳に残る現金を区別する必要があります。


実際に家賃が入った月だけで判断せず、固定資産税の納付月や設備の交換費が集中した月でも、返済を続けられるか確認しましょう。




⑤ 5年の収益は修繕の集中する年で変わる

返済後の現金差額が年24万円なら、同じ条件で5年間続いた場合は120万円です。しかし3年目に屋根・配管の工事200万円があれば、単純な現金累計はマイナス80万円です。


この計算は価格・家賃・運営費が一定という仮定であり、毎年同じ結果が出るわけではありません。空室と原状回復が工事年に重なる場合の預金も確認しましょう。


建物の修繕履歴と設備年式が分からない場合は、買付前の専門調査や工事見積もりで不明点を減らすことが重要です。


購入前に修繕額が不明なら、屋根・配管・共用部の工事範囲を整理して改修費の相談先を比べられます。




⑥ 売却時の価格と残債まで入れて総収益を見る

アパートの売却価格は土地の接道・建物状態・家賃需要と次の買主の融資条件などで変わります。満室時に高利回りでも数年後に同じ価格で売れるとは限りません。


売却時は査定価格からローン残高・諸費用・税等を引いて手残りを計算します。融資期間が長く月々の返済が軽くても、売却する時点の残債が大きい場合があります。


洪水・土砂災害などの想定が大きい土地では、保険・建物構造・避難と出口の条件も重要です。表面利回りだけで災害リスクを補えるわけではありません。


候補地の過去の取引価格や防災情報を確認するときは、国土交通省の公開サービスを参考にできます。


収益が見合わず保有を見直す場合は、ローン残高と売却費を考えて現況の査定条件を比較する方法があります。




⑦ アパートの本当の収益を確認する四つの順番

第一に売出価格と取得諸費用・初期修繕を合計し、投資する総額を把握します。買値だけで利回りを判断しません。


第二に送金明細や競合賃料から実効家賃を計算し、管理料・税・保険・募集費を控除します。


第三にローン返済と5年間の設備更新・空室が重なるケースを作り、足りなくなる現金がないか確認します。


第四に売却査定・残債・災害リスクまで考慮して購入を判断します。今日できることは、気になるアパートの利回りを実効家賃と取得総額でも計算し直すことです。




⑧ よくある質問

Q1. 表面利回り15%なら毎年15%の利益が出ますか?


表面利回りには空室・管理・税・修繕・融資返済等が含まれず、毎年の利益や現金を示す数字ではありません。


取得総額と実効家賃・返済後CFを比較しましょう。


Q2. 満室なら地方アパートの収益は安定しますか?


現況満室でも退去後の賃料変更や大きな工事は起こり得ます。


空室・修繕が重なる年の現預金を試算してください。


Q3. 年間CFがプラスなら売却時も利益が出ますか?


保有中の現金収支と売却時の残債・費用は別です。売値によって投資全体の成果が変わります。


出口の査定と返済予定表を確認しましょう。




⑨ まとめ

地方アパートの収益は表面利回りだけでは分かりません。取得費・初期修繕、空室を反映した家賃、管理・税・保険と返済を一つずつ引くと、手元に残る現金が見えてきます。


さらに5年間の設備更新と売却時の残債を確認することが重要です。高利回りを追うより、予備資金が足りなくならず、最後にどれだけ手残りがあるかで判断しましょう。




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