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空き家を相続したらまず何をする?相続登記・管理・売却・解体の順番を解説

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 8月7日
  • 読了時間: 12分

更新日:8月16日

▪️空き家を相続したら「まず査定」ではなく、最初に権利関係を確認する


 


親や親族が亡くなり、

実家を相続した。

誰も住まない家が残った。

遠方にある空き家を引き継いだ。


 


という場合、

「すぐ売った方がいい?」

「先に解体した方がいい?」

「とりあえず不動産会社へ査定を頼めばいい?」

と迷うことがあります。


 


以前この記事では、

「空き家を相続したら、まず現在の資産価値を知るために査定を受ける」

という流れで説明していました。


 


しかし、現在の制度まで考えると、最初の一手としては少し順番が違います。


 


まず確認したいのは、

誰が相続するのか。

登記名義は誰になっているのか。

相続登記は済んでいるのか。

建物や土地がどのような状態なのか。


 


です。


 


そのうえで、

売却。

賃貸。

保有。

解体。


 


を比較します。


 


特に相続登記は2024年4月1日から義務化されています。


 


法務省によると、不動産を相続したことを知った日から原則3年以内に相続登記を申請する必要があり、正当な理由なく義務を怠った場合には10万円以下の過料の対象になる可能性があります。 (法務省)


 


つまり、

「売るかどうか」を決める前に、「誰の不動産なのか」を整理する。


 


ここが相続した空き家の本当のスタートです。


 


相続した不動産全体の整理はこちら。


 


 


▪️相続した直後に確認したい4つのこと


 


空き家を引き継いだら、まず次の4つを確認します。


 


1.登記名義


 


法務局で登記事項証明書などを確認し、現在の名義人を把握します。


 


親名義だと思っていた土地が、

祖父母名義のまま。

建物と土地で名義が違う。

共有名義になっている。


 


ということもあります。


 


 


2.相続人


 


遺言書の有無や相続関係を確認します。


 


複数人で相続する場合には、

誰が不動産を取得するのか。

共有するのか。

売却して代金を分けるのか。


 


などによって、その後の手続きが変わります。


 


 


3.建物と土地の状態


 


次に、

雨漏り。

屋根・外壁。

庭木。

残置物。

境界。

接道。

水道・電気。

などを確認します。


 


遠方で自分が確認できない場合は、親族や管理会社などへ現地確認を依頼する方法もあります。


 


 


4.固定資産税などの資料


 


固定資産税納税通知書や課税明細書が残っていれば、

土地と建物の所在地。

評価額。

税額。


 


などを確認できます。


 


この4つを整理してから、売却価格や解体費を調べる方がその後の判断がしやすくなります。


 


 


▪️相続登記は「そのうちやればいい」ではなくなった


 


以前であれば、

「売却するときに名義変更すればいい。」

という感覚で相続登記が長期間放置されることもありました。


 


しかし現在は、相続登記が法律上の義務になっています。


 


2024年4月1日以降、不動産を相続によって取得したことを知った場合には、原則としてその日から3年以内に相続登記を申請します。 (法務省)


 


遺産分割がまとまらず、すぐ正式な相続登記ができない場合には、

相続人申告登記

という制度も設けられています。


 


法務省は、相続登記の申請義務化に伴って創設された制度として、相続人申告登記の手続きを案内しています。 (法務省)


 


ただし、

「相続人申告登記をすれば、遺産分割や正式な名義変更を何もしなくてよい。」

という意味ではありません。


 


相続関係が複雑な場合や、何代も登記が変わっていない場合には、司法書士などへ相談した方が整理しやすいことがあります。


 


空き家の査定より先に、売却できる権利関係になっているかを確認する。


 


この順番が重要です。


 


 


▪️相続した空き家は放置せず、まず最低限の管理をする


 


相続登記を進めている間も、建物自体は残っています。


 


誰も住んでいない空き家では、

雨漏り。

庭木や雑草。

郵便物。

台風後の破損。

不法投棄。

害虫。

近隣への越境。


 


などが起こることがあります。


 


そのため、

「売るか残すか決まっていないから何もしない。」

という状態は避けたいところです。


 


まず、

窓や玄関が閉まっているか。

屋根・外壁に大きな異常がないか。

庭木が道路や隣地へ出ていないか。

郵便物が大量にたまっていないか。


 


程度は確認しておきます。


 


また、2023年の空家法改正によって「管理不全空家等」という仕組みが設けられました。


 


市区町村から勧告を受けた管理不全空家等の敷地についても、固定資産税などの住宅用地特例から外れる仕組みがあります。 (国土交通省)


 


ただし、

「空き家にしただけで固定資産税がすぐ上がる」

という話ではありません。


 


管理状態や自治体による措置が関係します。


 


空き家を持っているだけで過度に不安になるのではなく、放置せず最低限の状態確認を続けることが重要です。


 


 


▪️「解体は最後の選択肢」と一律に決める必要もない


 


以前の記事では、

「解体は最後の選択肢でも遅くない」

と説明していました。


 


これも少し強すぎました。


 


確かに、一度建物を解体すれば元には戻せません。


 


また解体費用もかかります。


 


そのため、

「古いから、とりあえず壊そう。」

と先に解体するのは避けたいところです。


 


一方で、

建物の傷みが激しい。

屋根や外壁に危険がある。

そのまま利用するのが難しい。

土地として売る方が検討しやすい。


 


といった場合には、解体を早めに検討する意味があることもあります。


 


つまり、

「解体しない方が得」でも、「古い家なら解体した方が得」でもありません。


 


比較したいのは、

古家付きのまま売る場合。

解体して土地として売る場合。

修繕して利用する場合。


 


です。


 


先に解体費用と現況売却価格を確認し、その差を見て判断します。


 


古家を解体せずに売る方法はこちら。


 


▶ 空き家を解体する場合の費用を確認したい方はこちら

※本記事にはアフィリエイト広告を含みます。


 


 


▪️売却・賃貸・保有・解体を同じ条件で比較する


 


相続した空き家の方向性は、大きく分けると、

売却する。

賃貸する。

自分や家族で利用する。

しばらく保有する。

解体して土地として利用・売却する。


 


などがあります。


 


ここで重要なのは、

最初から一つに決めないことです。


 


例えば売却する場合でも、

古家付き土地として売る。

建物を残したまま買取を相談する。

解体して更地で売る。


 


という違いがあります。


 


賃貸する場合には、

修繕費。

家賃。

入居需要。

管理費。


 


を確認する必要があります。


 


保有するなら、

固定資産税。

草刈り。

空き家管理。

将来の修繕。


 


などが続きます。


 


それぞれについて、

いくら入ってくるか。

いくら出ていくか。

どれくらい手間がかかるか。

を同じ条件で比較します。


 


 


▪️相続した空き家を売るなら「3,000万円特別控除」も確認する


 


相続空き家を売却する場合に、必ず確認したい制度があります。


 


被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の3,000万円特別控除

です。


 


国税庁によると、一定の要件を満たす相続空き家やその敷地を2027年12月31日までに売却した場合、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる制度があります。 (国税庁)


 


ただし、

「相続した空き家を売れば誰でも3,000万円控除される」

という制度ではありません。


 


家屋の建築時期。

被相続人の居住状況。

売却時期。

売却価格。

家屋の状態。

相続人の人数。


 


など、複数の要件があります。


 


また、2024年1月1日以後の譲渡について、対象となる家屋・敷地を取得した相続人が3人以上の場合は控除上限が2,000万円となります。 (国税庁)


 


さらに売却時期にも期限があります。


 


そのため、

「数年置いてから考えればいい。」

と保留しているうちに、税制上の条件に影響する可能性もあります。


 


相続空き家について売却する可能性があるなら、税理士や税務署などへ早めに確認しておく意味があります。


 


 


▪️査定は「最初の一手」ではなく、選択肢を比較する材料として使う


 


ここで初めて査定です。


 


以前の記事では、

「最初にやるべきこと=査定」

と説明していました。


 


しかし実務的には、

権利関係を確認する。

建物状態を確認する。

税や管理負担を確認する。


 


その次に査定を使う方が分かりやすくなります。


 


査定を受けたからといって、売却しなければならないわけではありません。


 


例えば、

古家付きのままなら1,000万円。

解体費用が200万円。

更地でも想定売却価格がほとんど変わらない。


 


という土地なら、売却だけを目的に先に解体する効果は小さい可能性があります。


 


逆に、

建物をなくすことで買主候補が増える。

土地として分けて売りやすくなる。


 


という場合には、解体を検討する意味が出てきます。


 


つまり査定は、

「売るための第一歩」ではなく、「売る・残す・解体するを比較する数字」

として使います。


 


空き家を解体する前に査定する考え方はこちら。


 


▶ 相続した空き家を現在の状態で査定したい方はこちら

※本記事にはアフィリエイト広告を含みます。


 


 


▪️空き家を相続したあとの4ステップ


 


ここまでを整理すると、相続後の流れは次の4ステップです。


 


1.相続関係と登記を確認する


 


誰が相続するのか。

登記名義は誰なのか。

相続登記が必要なのか。


 


を確認します。


 


 


2.空き家と土地の現況を確認する


 


建物状態。

家財。

庭木。

境界。

固定資産税。

維持管理。


 


を整理します。


 


 


3.売却・賃貸・保有・解体を比較する


 


それぞれに必要な費用と、将来の負担を確認します。


 


 


4.税制と売却価格を確認して決める


 


相続空き家の3,000万円特別控除などが使える可能性も含め、最終的な手残りを比較します。


 


この順番なら、

「相続したから急いで売る」

「古いからすぐ解体する」

「決められないから何年も放置する」

という極端な判断を避けやすくなります。


 


 


▪️家財が残っていても、全部片付けてから相談する必要はない


 


相続した実家には、

家具。

家電。

衣類。

食器。

写真。

仏壇。


 


などが大量に残っていることがあります。


 


この状態を見ると、

「全部片付けないと不動産会社へ相談できない。」

と思うかもしれません。


 


しかし、相談や査定の段階で必ず家財をすべて処分する必要があるとは限りません。


 


まず、

家財が残った状態で売却できるのか。

片付けることで売却条件が変わるのか。

処分費はいくらかかるのか。


 


を確認します。


 


先に数十万円をかけてすべて処分しても、売却条件がほとんど変わらない可能性もあります。


 


空き家を売る前の片付けについてはこちら。


 


 


▪️通常売却が難しい空き家は現況買取も比較する


 


相続した空き家の中には、

建物がかなり古い。

再建築や接道に問題がある。

家財が大量に残っている。

遠方で管理できない。

共有や相続関係が複雑。


 


など、通常の仲介では売却しにくいものもあります。


 


その場合には、現況のまま購入する事業者へ相談する方法もあります。


 


ただし、

「相続空き家=専門買取が最適」

という意味ではありません。


 


通常の仲介で売れる空き家なら、その方が条件が良い場合もあります。


 


仲介。

一般的な不動産買取。

訳あり不動産を扱う買取。


 


を比較して判断します。


 


仲介と買取の違いはこちら。


 


▶ 他社で売却が難しいと言われた空き家を現況のまま相談したい方はこちら

※本記事にはアフィリエイト広告を含みます。


 


 


▪️相続した空き家についてよくある質問


 


Q.空き家を相続したら、最初に査定を受ければいいですか?


 


査定より先に、相続人と登記名義を確認する方が整理しやすくなります。


 


現在は相続登記も義務化されています。


 


そのあと建物や土地の状態を確認し、売却も選択肢になる場合に査定を利用します。


 


 


Q.相続登記はいつまでに必要ですか?


 


原則として、不動産を相続したことを知った日から3年以内です。 (法務省)


 


正当な理由なく義務を怠った場合には、10万円以下の過料の対象になる可能性があります。


 


 


Q.古い空き家は解体してから売った方がいいですか?


 


一律には言えません。


 


古家付きのまま売却する場合と、解体して売却する場合について、

売却価格。

解体費。

税金。

売却しやすさ。


 


を比較します。


 


 


Q.空き家を売れば3,000万円控除を使えますか?


 


相続した空き家ならすべて対象になるわけではありません。


 


家屋・売却時期・売却価格など複数の要件があります。 (国税庁)


 


売却を検討している場合は、対象になる可能性があるか早めに確認します。


 


 


▪️まとめ|空き家を相続したら「売る前の整理」から始める


 


空き家を相続すると、

早く売った方がいい。

古いから解体した方がいい。

まず査定を受けた方がいい。


 


と考えやすくなります。


 


しかし、最初に確認したいのは、

誰が相続するのか。

登記はどうなっているのか。

建物と土地はどのような状態なのか。


 


です。


 


相続登記は2024年4月1日から義務化されており、原則3年以内の申請が必要です。 (法務省)


 


また、相続空き家を売却する場合には、条件によって3,000万円特別控除を利用できる可能性もあります。 (国税庁)


 


そのため、

「まず査定」

「解体は最後」

「古い家だから売れない」

「売るまで放置してもいい」

と一律に決める必要はありません。


 


まず相続と登記を整理する。


 


次に現況を確認する。


 


そのあと、

売却。

賃貸。

保有。

解体。


 


を比較する。


 


最後に査定価格、必要経費、税制まで確認して決めます。


 


相続した空き家の第一歩は、売却方法を決めることではなく、判断できる材料をそろえることです。


 


 


▪️関連記事


 


空き家を解体する前に査定するべき理由


 


空き家を解体せず古家付き土地として売る方法


 


空き家を売るタイミングの判断基準


 


空き家売却は仲介と買取どちらを選ぶ?


 


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