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下呂市の別荘を放置するとどうなる?斜面・土砂災害と遠方管理の注意点

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 2月4日
  • 読了時間: 14分

更新日:8月24日

▪️下呂市の別荘は「たまに見に行く」だけでは管理しにくい

岐阜県下呂市に、

昔購入した別荘がある。

親からセカンドハウスを相続した。

年に数回利用していたものの、最近はほとんど行かなくなった。

このような方もいるのではないでしょうか。

下呂市で別荘や空き家を所有するときに特徴的なのは、

建物だけでなく、その周囲の斜面・道路・水の流れまで確認する必要があることです。

下呂市の面積は約851平方キロメートル。

市の資料では森林率が約92%に達し、市域の中央には飛騨川、西側には馬瀬川が流れ、その周囲を1,000メートルを超える山々が囲んでいます。

つまり、

平坦な住宅地を管理する感覚と、

山間部や斜面にある別荘を管理する感覚は同じではありません。

特に遠方から所有している場合、

草が伸びた。

枝が折れた。

雨で排水路が詰まった。

道路へ土砂が出た。

という変化にすぐ気付けないことがあります。

この記事では、下呂市の別荘や空き家を遠方から所有している方に向けて、

・なぜ斜面管理が重要なのか


・ハザードマップをどう確認するのか


・大雨後に何を見るべきか


・近隣や管理者との連絡をなぜ残すのか


・今後も持ち続けるか、売却するか

まで順番に整理します。

▪️まず確認したい|下呂市は市域の約92%が森林

下呂市の土地管理を考えるうえで、

最初に知っておきたいのが地形です。

市の森林整備計画では、

総土地面積約85,121ヘクタールに対して、

森林面積は約78,384ヘクタール。

森林率は約92%

とされています。

また標高は市内で大きな差があり、

飛騨川など河川沿いの平地と、

山間部。

谷沿い。

丘陵・斜面。

が混在しています。

このため別荘についても、

温泉街に近い住宅地。

国道沿い。

山側へ入った住宅。

林に囲まれたセカンドハウス。

では管理条件が大きく違います。

重要なのは、

「下呂市にあるから危険」ではなく、その物件がどの地形にあるかを確認することです。

例えば、

建物の裏に斜面がある。

敷地の下側に道路がある。

擁壁や石積みがある。

敷地へ山水が流れ込む。

という土地なら、

建物内部の換気だけでなく外構まで確認した方がいいでしょう。

下呂市の草刈りや土地管理全体はこちらで整理しています。

▪️別荘の斜面は「草が伸びていること」と「崩れること」を同じにしない

旧記事では、

草木を放置すると斜面が崩れ、周囲へ重大な被害を与えるかのような強い表現をしていました。

ここは整理が必要です。

草が伸びているだけで、斜面が崩壊すると決まるわけではありません。

斜面の安定性には、

地質。

傾斜。

地下水。

雨量。

擁壁。

排水。

過去の造成。

樹木の状態。

など複数の条件が関係します。

一方で、

草木が伸びきっていると、

地表の亀裂。

石積みの変形。

排水溝。

小さな落石。

倒木。

などを見つけにくくなることがあります。

その意味で草刈りは、

斜面崩壊を直接防ぐ作業というより、土地の状態を確認できるようにする管理

と考えた方が正確です。

特に別荘を久しぶりに訪れたときは、

すぐ草刈機を動かすより、

まず周囲を一度歩いて、

・以前なかった段差はないか


・水が流れた跡はないか


・石や土が移動していないか


・樹木が傾いていないか


・側溝が埋まっていないか

を確認してください。

急斜面や足場の悪い場所では、自分で無理に作業する必要はありません。

下呂市の急斜面や石垣を含む管理についてはこちらで詳しく整理しています。

▪️下呂市では住所ごとに最新の土砂災害情報を確認する

別荘を所有しているなら、

一度は確認しておきたいのがハザードマップです。

下呂市では、

萩原地域。

小坂地域。

下呂地域。

金山地域。

馬瀬地域。

に分けて土砂・洪水災害ハザードマップを整備しています。

さらに現在は、

市全域を確認できるGIS版ハザードマップ

も公開されています。

ここでは、

土砂災害警戒区域。

土砂災害特別警戒区域。

浸水想定区域。

避難所。

地域で確認された危険箇所。

などを確認できます。

特に下呂地域については、

岐阜県が公表した土砂災害警戒区域等の情報を反映し、2024年にハザードマップが更新されています。

つまり、

「昔買ったときに不動産会社から何も言われなかった」

だけでは現在の状況を判断できません。

購入当時の資料ではなく、現在の住所で最新情報を確認する。

これが重要です。

なお、

土砂災害警戒区域に入っている。

というだけで、

「その土地は売れない」

「建物を使えない」

と決まるわけではありません。

警戒区域と特別警戒区域では意味も異なります。

土地の利用や売却を考える場合は、区域の種類まで確認してください。

土砂災害特別警戒区域と売却の考え方はこちらで整理しています。

▪️下呂市では2020年7月豪雨で実際に道路・林道・住宅へ被害が出ている

ハザードマップを確認する理由は、

単なる将来予測だけではありません。

下呂市では2020年7月豪雨で、

市内各地域に実際の被害が発生しました。

林業関係では、

複数の林道で崩壊などの被害。

治山関係でも多数の被害。

小坂地域では市営住宅への土砂流入。

道路や橋梁、水道施設などにも影響が出ています。

つまり下呂市では、

大雨の後に「建物が濡れていないか」だけ確認すればいいわけではありません。

山間部の別荘なら、

現地へ入る道路。

敷地周囲。

排水。

法面。

樹木。

まで含めて状況を見る必要があります。

もちろん、

過去に災害があったから自分の別荘でも必ず災害が起こる。

という意味ではありません。

重要なのは、

土地ごとに危険度が違うことを前提に、雨の後の確認項目を決めておくことです。

特に長期間現地へ行けない場合、

大雨後だけでも、

管理会社。

知人。

地域の事業者。

などへ外から確認してもらえる体制があると状況を把握しやすくなります。

▪️「隣人と仲良くしないと村八分になる」という話ではない

旧記事では、

管理を怠ると地域から孤立し、

「村八分」のような状態になる。

という強い表現をしていました。

しかし、

このように一括りにするのは適切ではありません。

別荘所有者が考えるべきなのは、

地域へ無理に溶け込むことではなく、

緊急時に連絡が取れる状態を残しておくことです。

例えば、

庭木が道路へ倒れている。

大雨で土が流れている。

水道管から漏水している。

郵便物がたまっている。

別荘の窓が割れている。

という異変を最初に見つけるのは、

近隣住民。

管理会社。

別荘地管理者。

地域の事業者。

である場合があります。

そのとき、

所有者の連絡先が分からない。

電話してもつながらない。

誰が管理しているのか不明。

となれば、問題解決まで時間がかかります。

逆に、

「何かあればこの番号へ連絡してください」

と伝えておくだけでも違います。

必要なのは人間関係の濃さではなく、管理責任の窓口を明確にすることです。

特に相続した別荘では、

親の代までは近所の方が所有者を知っていても、

子どもの代になると連絡先が分からなくなることがあります。

地方の空き家管理を引き継ぐときの注意点はこちらでも整理しています。

▪️私道・共用道路・排水路がある別荘地は契約書も確認する

一般住宅と別荘地で違いやすいのが、

敷地の外側です。

分譲された別荘地では、

公道だけでなく、

私道。

共用道路。

管理道路。

共同の排水設備。

給水設備。

などを利用している場合があります。

そのため、

自分の土地だけきれいにしていれば終わりとは限りません。

まず手元にある、

売買契約書。

重要事項説明書。

管理規約。

管理会社との契約書。

昔の分譲資料。

などを一度確認します。

見るポイントは、

・道路は誰の所有か


・管理費は何に使われているか


・除雪や草刈りの範囲


・排水設備の管理主体


・水道設備の管理方法


・土地利用に独自ルールがないか

です。

特に親から相続した場合、

毎年請求されている費用は知っていても、何の契約に基づく費用なのか分からない

ことがあります。

まず資料を集め、

土地そのものの維持費と、

別荘地全体の維持費を分けて考えましょう。

全国的な別荘地の管理費や売却判断はこちらでも整理しています。

▪️湿気が多い場所では斜面だけでなく建物内部も確認する

下呂市の別荘管理で、

外ばかり見ていると忘れやすいのが室内です。

長期間使っていない別荘では、

換気されない。

水回りを使わない。

室内温度が安定しない。

窓を閉め切る。

という状態が続きます。

すると、

カビ。

結露。

木部の変色。

畳や床材の傷み。

収納内部の湿気。

などに気付くのが遅れることがあります。

特に山側の土地では、

建物周囲の排水状況も重要です。

雨水が建物側へ流れている。

雨どいが詰まっている。

基礎周辺に水がたまる。

といった状態なら、

室内だけ換気しても問題が解決しない場合があります。

外の水を逃がすことと、室内の空気を動かすことをセットで考える。

これが大切です。

下呂市の空き家と湿気についてはこちらで詳しく整理しています。

▪️遠方所有なら「定期巡回」より先に大雨後の連絡方法を決める

遠方管理では、

「月1回見てもらえば大丈夫」

と考えることがあります。

定期巡回はもちろん有効です。

しかし下呂市のように地形条件が大きく異なる地域では、

カレンダーだけで管理日を決めない方がいい場合があります。

例えば、

通常時は数か月に1回。

草が伸びる時期は頻度を上げる。

大雨の後は臨時確認。

冬の前後に建物を確認。

というように、

季節や天候に合わせて変える方法があります。

特に確認したいのは、

・道路から建物まで入れるか


・倒木や枝折れがないか


・排水が詰まっていないか


・斜面に変化がないか


・屋根や外壁に破損がないか


・室内へ水が入っていないか

です。

毎回すべてを完璧に点検する必要はありません。

重要なのは、

自分の別荘で起こりやすい問題を決めておくことです。

名古屋など遠方から下呂市の土地を管理するときの負担はこちらで整理しています。

▪️下呂市の空き家バンクではハザード情報も物件ごとに表示されている

今後別荘を利用する予定がない場合、

管理を続けるだけでなく売却や賃貸を考える方法もあります。

下呂市では現在も空き家バンクが運用されています。

2026年8月にも新しい売却物件が追加されており、

制度が現在も実際に動いています。

さらに下呂市の空き家バンクでは、

物件情報の中に、

「ハザードマップ」

という項目があります。

実際に、

土砂災害警戒区域にあることを明記したうえで掲載されている物件もあります。

ここは重要です。

土砂災害警戒区域だから、

必ず売れない。

価値がゼロ。

ということではありません。

買主に必要な情報を示したうえで、

価格。

建物状態。

立地。

利用方法。

を含めて判断してもらうことになります。

別荘や空き家を売却する場合も、

危険情報を隠すのではなく、

現在分かっている条件を整理して市場へ出すことが大切です。

▪️空き家バンクへ登録しても管理責任が終わるわけではない

もう一つ、

下呂市が明確に案内している重要な点があります。

空き家バンクへ登録したとしても、

次の利用者へ引き渡されるまでは、現所有者による維持管理と固定資産税の負担が続きます。

つまり、

空き家バンクへ登録した。

不動産会社へ売却を依頼した。

ネットへ物件を掲載した。

という段階では、

まだ管理は終わっていません。

売却活動中に、

草木が伸びる。

大雨で排水状態が変わる。

建物が傷む。

ということもあります。

さらに内見へ来た人が、

敷地へ入れない。

建物の外周を確認できない。

道路条件が分からない。

という状態なら、売却判断もしにくくなります。

だから、

売り出した後ほど「最低限見られる状態」を維持することが重要です。

空き家を売る前に確認したい項目はこちらで整理しています。

▪️別荘を残すか迷ったら「5年間でいくら使うか」を出してみる

別荘は、

固定資産税だけで保有費を判断しにくい不動産です。

物件によっては、

管理費。

水道等の基本料金。

火災保険。

草刈り。

庭木。

建物修繕。

道路関係の負担。

現地までの交通費。

などが必要になります。

さらに斜面や樹木がある土地では、

毎年ではないものの、

倒木処理。

排水修繕。

擁壁や石積みの確認。

などが必要になる可能性があります。

そこで、

1年間だけではなく、

今後5年間でいくら必要になりそうか

を一度計算します。

そして、

5年間に自分は何回使うのか。

家族は利用するのか。

子どもは引き継ぎたいのか。

貸す予定はあるのか。

現在いくらなら売れそうなのか。

を比較します。

毎年10回使う別荘と、

5年間で一度も使わない別荘では、

同じ維持費でも意味が違います。

管理費が高いか安いかではなく、何のために維持しているかを見ることが重要です。

相続した不動産を残すか売るか迷う場合の判断方法はこちらで整理しています。

▪️まとめ|下呂市の別荘は「近所付き合い」より管理体制を残す

下呂市の別荘を管理するとき、

必要以上に、

「地域から嫌われる」

「村八分になる」

と恐れる必要はありません。

考えるべきなのは、

遠方にいても土地と建物の異変を把握できる体制があるかどうかです。

下呂市は、

市域の約92%が森林。

飛騨川や馬瀬川。

周囲の山々。

斜面や谷沿いの集落。

という地形を持っています。

さらに市では、

地域別の土砂・洪水災害ハザードマップ。

市全域を確認できるGIS版ハザードマップ。

を整備しています。

まず、

自分の別荘がどの区域にあるのか確認する。

次に、

道路。

斜面。

排水。

樹木。

建物。

を確認する。

遠方なら、

緊急時に誰が現地を見るのか決めておく。

そして、

管理会社や近隣から連絡できる窓口を残しておく。

ここまでできれば、

「年に何回行けばいい」

という回数だけで考えるより管理しやすくなります。

一方で、

何年も使っていない。

年間費用だけ払っている。

現地確認が難しくなっている。

子どもも利用する予定がない。

という場合は、

次の大きな修繕が起きる前に、売却や賃貸を含めて出口を比較する時期かもしれません。

下呂市の空き家バンクも現在動いています。

また、

土砂災害警戒区域だから売却できない。

別荘だから買い手はいない。

と最初から決める必要もありません。

まず現在の条件を確認し、

維持する。

外部へ管理を任せる。

売却する。

賃貸・活用を検討する。

という選択肢を並べます。

下呂市の別荘で大切なのは、地域との人間関係を恐れることではなく、「誰が・いつ・何を確認するか」を決めておくことです。

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