新築アパート投資と築古アパート投資を比較|長期経営で選ぶべきポイントとは?

更新日:10月9日
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新築アパートと築古アパートを比較するとき、購入価格や表面利回りだけで結論を出すと、実際に手元へ残る現金を見誤る可能性があります。築古は安く買える場合がある一方、購入後の修繕費や空室期間によって収支が変わります。
この記事は戸建や区分マンションを含む一般論ではなく、一棟アパートの新築と築古を同じ物差しで比べるための記事です。購入時から10年間の管理と、売却時の出口を想定して判断しましょう。
① 物件価格ではなく取得・修繕を含む総額
新築一棟アパートは建物や設備が新しくても、購入価格や建築費が高くなる場合があります。土地取得、外構、諸費用などを含む総投資額を確認する必要があります。
築古では取得価格が低い場合でも、外壁、屋根、給排水、空室の原状回復などに追加費用が発生する可能性があります。購入前の建物調査と見積もりが重要です。
価格だけを比べるのでなく、購入後にすぐ必要となる費用と、数年後に見込む更新費まで同じ表へ整理しましょう。
② 一棟8戸の家賃収支を仮定して比較する
新築8戸・一戸月6万5,000円なら満室想定の年間家賃は624万円です。年間6%の空室等損失を仮定すると、家賃の実収入は約586万6,000円になります。
築古8戸・一戸月5万5,000円なら満室想定は年間528万円。15%の空室等損失を仮定すると、実収入は448万8,000円になります。
これは架空の試算であり、実際の家賃や入居率を示すデータではありません。建物の所在地や間取りによって収入条件は大きく変わります。
③ 運営費と返済を差し引くと差が縮まる
仮に新築の運営費と将来修繕の現金確保額が年145万円、借入返済が年355万円なら、約586万6,000円-145万円-355万円=約86万6,000円が納税前の現金余力です。
築古の運営費と修繕確保額が年162万円、借入返済が年200万円なら、448万8,000円-162万円-200万円=86万8,000円です。条件によっては家賃が高い新築と築古の現金差額が近くなります。
修繕用に自分の口座へ確保した現金は、その時点で税務上の経費になるとは限りません。所得税や売却関連費用は別に考えましょう。
④ 融資期間と自己資金は独立して比較する
新築は長期の借入を組める場合がありますが、金利や返済期間は金融機関と借主・物件の条件で変わります。新築だから必ず融資条件が有利とは言えません。
築古は残存耐用年数や担保評価などによって、希望する返済期間が認められない場合があります。毎月の返済だけでなく総返済額も確認します。
自己資金をすべて物件購入に使わず、空室や修繕に対応できる現金を残せるかが重要です。
⑤ 十年間の維持費と空室変化を想定する
新築でも築10年に近づくにつれて設備故障や外壁・防水の点検が必要になる場合があります。築古では購入直後から工事費が必要になる場合もあり、修繕の時期は一律に決まりません。
先ほどの例で、一室が一年間空室なら新築では最大78万円、築古では66万円の満室家賃が入らなくなります。ほかの前提を同じにすると、納税前余力の大部分が失われ得ます。
年間収支は十年間ずっと同じとは限りません。家賃下落、入退去、工事費の増減を年ごとに置き直しましょう。
⑥ 十年後の残債と売却後の手残りを確認する
保有期間中に現金が残っても、売却価格が低ければ投資の最終成績は変わります。十年後に誰が買う物件か、土地の需要と建物の状態から考える必要があります。
売却想定額から仲介費・税金・ローン残債を差し引き、売却後に残る現金を試算します。築古では建物の利用可能性や融資条件、新築では残債の大きさにも注意しましょう。
買主が必ず見つかる前提を置かず、売却まで時間がかかる場合の管理費も見込みます。
一棟アパートの資金計画や融資と将来の残債について相談したい場合は、不動産投資相談サービスの対応内容を確認する方法もあります。融資承認や投資利益を保証するものではありません。
⑦ 新築か築古か判断を止める条件
最初に総投資額と物件の現況、築古なら修繕見積もり、新築なら建物と設備の仕様を確認します。
次に成約が見込める家賃と空室期間を調べ、運営費と融資返済を差し引いた現金収支を比べます。
家賃下落や一室長期空室、設備更新が重なっても予備費が残るかを検証します。
最後に十年後の残債と売却手残り、災害リスクを確認し、利回り表示だけでは買わないようにしましょう。
⑧ よくある質問
Q1. 新築なら空室が少なく修繕も不要?
新築でも立地や家賃次第で空室が発生し、設備点検や将来修繕は必要です。
竣工後の家賃と将来の費用を見積もりましょう。
Q2. 築古は表面利回りが高いほど有利?
表面利回りに空室損失や大規模修繕、借入返済が反映されていない場合があります。
税引後の手残りと売却出口まで計算して比較します。
Q3. 一棟アパートは何年で比較するべき?
購入後数年だけでなく、設備更新やローン残債を確認できる期間で試算することが重要です。
十年間などの比較を参考に、保有予定期間に合わせて年ごとの収支を作りましょう。
⑨ まとめ
新築アパートと築古アパートの比較では、築年数よりも取得総額・賃貸需要・修繕・融資返済の組み合わせが収益を左右します。
購入直後の利回りだけでなく、空室が長引く年と十年後の売却条件を試算し、資金を残せる一棟を選びましょう。

