空き家の査定額はどう比較する?不動産会社選び・査定根拠・媒介契約・売出価格・買取の判断順|MIRAIU

更新日:2 日前

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相続した実家を売るため、二社に査定をお願いした。A社は700万円、B社は1,100万円。同じ家なのに400万円の差があった。
「そりゃ高く査定してくれた会社へ頼みたいわ」。ところが遠方の実家は草刈りや点検に手間がかかる。売れるまで何年も待てるかという問題も残っています。
ここで比べたいのは査定額の高さだけではありません。A社とB社はどんな買主を想定しているのか。何を根拠にその数字を出し、どんな販売活動を行い、反響がなければどうするのか。
22代目は『空き家を売るかどうか』や『売却費用の合計』ではなく、売却を任せる不動産会社を選ぶための親記事です。査定・媒介契約・販売報告・売出価格・直接買取まで順番に確認します。
▪️① 査定700万円と1,100万円。どこが違う?
査定額は、不動産会社が示す売却の見立てです。その金額での成約を確約するものではありません。まず、提示された数字が現況の成約予想なのか、広告へ載せる売出価格の提案なのか確認しましょう。
例えばA社は『古い家を現況で使う買主を想定して700万円』。B社は『土地を評価し、売出価格1,100万円から反応を見たい』という考えかもしれません。二社の前提が違えば、金額だけで優劣を決められません。
査定書には比較した取引事例、土地と建物の評価、接道や駐車、残置物や設備の状態がどう反映されたかを尋ねます。比較した事例の時期が違えば、価格差の説明も変わる場合があります。
『この値段なら必ず売れますか?』と聞くより、『どんな買主を想定し、売出価格と成約の見込みをどう区別していますか?』と質問する方が比較しやすくなります。
家族が高い査定へ期待するのは自然ですが、管理期間や売却に必要な費用を確認してから、どの価格で販売を始めるか決めたいところです。
売却方法を決める前に、同じ状態と条件を複数社へ伝えて査定の違いを確かめることができます。
PR|空き家の査定額を比べる前に ✓ 根拠:成約事例と建物状態を確認 ✓ 販売:売出価格と活動計画を聞く ✓ 条件:仲介・買取の手残りも比較 |
▪️② 地域の成約事例・道路・建物をどう評価した?
同じ町内でも、前面道路の幅や駐車台数、土地の形状で買主の利用方法は変わります。古い家を再利用したい人と、更地で新築したい人でも評価が違う場合があります。
査定担当者には、土地と建物をどう分けて評価したか、道路への接し方や境界など不明点があるか聞いてみましょう。『古いから建物の評価はゼロ』と一律に考える必要はありません。
国土交通省の不動産情報ライブラリでは、取引価格や成約価格、都市計画などを調べられます。ただし対象物件と事例の条件は異なるため、掲載された事例の数字がそのまま実家の売値になるわけではありません。
成約事例と現在の売出中物件の価格は別の数字です。相場を説明するときに、過去に実際に取引された価格と、売主が希望する広告価格のどちらを使っているのか確認しましょう。
また雨漏りや未登記の建物、相続手続きなどの不明点があれば、分かっている事実を担当者へ伝えます。未確認のものを問題なしと説明しないことも大切です。
取引価格や都市計画などの公的な情報も参考になります。
取引価格の公開制度についても、公式情報を確認できます。
▪️③ 一般・専任・専属専任媒介の違いを知る
売却活動を不動産会社へ依頼する媒介契約には、一般媒介、専任媒介、専属専任媒介の種類があります。複数社へ同時に依頼できるか、指定流通機構への登録や販売活動の報告義務などに違いがあります。
一般媒介では複数社へ依頼できる一方、価格や販売条件の共有などを売主が管理する場面も考えられます。専任・専属専任なら一社が窓口になるため、担当者の販売方法と報告内容を確かめたいところです。
専任と専属専任にはレインズ登録等の義務があり、売主が自分で見つけた買主との取引に関する扱いなども異なります。どの契約も一律に優れているわけではありません。
『専任なら高く売れます』という説明だけでは不十分です。ネット掲載の内容、内見希望の連絡、レインズへの登録、販売中に報告される数字を具体的に説明してもらいましょう。
媒介契約書へ署名する前に、契約期間、解除と更新、仲介報酬、販売活動の頻度、誰が報告を担当するかを確認してください。言葉だけの約束より、実際に確認できる仕組みが重要です。
媒介契約の種類と流通機構の仕組みは、指定流通機構の公式案内でも確認しましょう。
▪️④ 反響がなければ、いつ何を変える会社?
空き家は売出価格を高めに設定して反応を見る方法も、条件に合う価格で早期売却を目指す方法もあります。どちらを選ぶかは売主の希望だけでなく買主の需要にも左右されます。
問い合わせ自体がない場合は、価格だけではなく写真、掲載内容、検索で表示される条件、販売する地域の需要を見直せます。問い合わせがあるのに内見へ進まないなら、鍵や案内の段取りが障害になっている場合もあります。
内見の後に申込みがないときは、建物の臭い、駐車条件、雨漏りや価格との釣り合いなど、何を理由に見送られたのか聞いてみましょう。毎回すぐ値下げする必要はありません。
遠方の家で鍵を誰が管理するか、内見前の草刈りや安全確保をどこまで売主が担うかも確認したいところです。売主の手間が見えていなければ、高い売値の見込みだけでは判断できません。
『2週間で問い合わせがなかったら?』『内見があって申込みがなかったら?』『販売の報告をどの頻度で受け取れる?』。販売計画と見直しルールを具体的に答えられる会社か比べてください。
▪️⑤ 雨漏り・接道・境界がある家はどう売る?
雨漏りがある空き家、前面道路が狭い土地、境界の分からない家。こうした物件は、一般の仲介だけで判断できない場合があります。売却前に何を調べるべきか不動産会社へ聞きましょう。
現況の不具合を説明したうえで仲介する案と、条件を明確にして直接買い取ってもらう案を比べる方法があります。『この家は売れません』と言われた場合も、どの条件が障害なのか確認したいところです。
買主へ説明する必要がある不具合や権利関係を隠して売却することは避けましょう。調査や告知の要否は、状況や契約内容に応じて専門家へ確認が必要です。
家を壊して更地にしても、接道や建築の制限が解消されるとは限りません。先に解体費を支払えば、売れるまでの更地管理を引き受けることになります。
査定を相談するときは、誰が残置物を処分し、測量や修理をどこまで行い、どの状態で引き渡すかを書面で確認してください。
通常の仲介では条件が合わない場合、買取についても相談して比較できます。
▪️⑥ 仲介と買取を、売値ではなく手残りで比べる
仲介の想定査定が1,100万円、直接買取の提示が850万円なら、単純には250万円の差があります。しかし前者はまだ成約していない数字で、後者も調査後の条件確認が必要です。
仮に仲介で1,100万円の成約があり、仲介手数料など45万円、片付け50万円、売却までの管理費30万円が必要なら、これらを引いた段階では975万円。買取850万円で売主費用10万円なら840万円です。いずれも説明用の仮例で、税金やローン残債などは除いています。
差額135万円は魅力的ですが、仲介での成約価格や期間が保証されるわけではありません。月々の管理と現地へ通う手間、長期間所有する負担も家族で考えたいところです。
買取なら何も片付けなくてよいとは限りません。残置物、契約不適合責任、境界、決済時期、費用負担など、提示した価格の前提条件を確認しましょう。
売却価格を高くする可能性を追うか、管理を早く終えることを優先するか。売主によって答えは変わります。
仲介で売る場合は、地域の買主や販売計画を確認する材料として複数社へ相談できます。
▪️⑦ 依頼する会社を選ぶ前の四つの比較欄
第一に査定額の根拠を、現況・古家付き・更地前提の違いと一緒に書きます。成約事例と広告の売出価格も混同しないようにしましょう。
第二に媒介契約の種類と、各社の販売活動・レインズ登録・内見の担当・活動報告の内容を並べます。反響がないときにどんな変更を提案するかも確認してください。
第三に片付け・修繕・測量・仲介手数料・税金・ローン残債など、売主負担と引渡し時期を比べます。買取ならどの費用が不要になるのか、条件を明確にしましょう。
最後に家族がいつまで管理を続けられるか、希望する売却期限を考えます。査定額の高さだけではなく、任せられる活動計画と最終的な手残りで選びましょう。
▪️⑧ Q&A
Q1. 1,100万円の査定ならその金額で売れる?
査定は売却の見立てであり、成約額を保証するものではありません。
どの取引事例を参考にし、販売期間と売出価格をどう考えたか確認しましょう。
Q2. 一般媒介と専任媒介はどちらがいい?
依頼できる会社数、レインズ登録、販売報告などの違いがあり、一律に有利な契約は決められません。
物件と売主の状況に合わせて契約条件を比較してください。
Q3. 売却を断られた空き家はもう売れない?
仲介では難しい条件でも現況買取や事情の整理など別の案がある場合があります。
断られた理由と雨漏り・接道・残置物などの事実を確認しましょう。
▪️⑨ まとめ
空き家売却の会社選びは査定額だけではなく、価格の根拠、媒介契約の条件、販売計画、販売中の報告、買取時の引渡し条件を一緒に比較することが大切です。
700万円と1,100万円の査定が届いたときこそ、どんな買主へどう売るのか、反響がなければ何をするのかを具体的に聞いてみましょう。
最後は費用を引いた手残りと家族が管理する期間を見て、納得して売却を任せられる不動産会社を選びたいところです。
売却前の草刈りに費用を使うか迷ったら、依頼範囲と査定前に整える場所を分けるため、草刈り業者選びのガイドも参照できます。
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