不動産売却の契約書はどこを見る?手付金・ローン・雨漏り・引渡しの確認順

更新日:7 日前
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「家を売る契約の日が決まったけど、書類が多くてよう分からん。名前を書いても大丈夫かな」。初めて家や土地を売るとき、契約書には聞き慣れない言葉が並びます。
まず覚えておきたいのは、契約書は売主と買主が何を約束したかを残す書類だということです。金額だけでなく、いつ引き渡すか、買主がお金を借りられなかったらどうするか、建物に不具合があったらどう扱うかを先に確かめましょう。
① 価格と手付金は別の数字として確認する
契約書には売買価格のほか、契約時に買主から受け取る手付金が書かれることがあります。たとえば1,500万円で売り、手付金が100万円なら、残りの1,400万円をいつ払うのかも確認します。
手付金は単なる予約料金ではありません。条件によっては、売主・買主が契約をやめるときの扱いに関わります。『とりあえず受け取っておけばいい』と考えず、返す場合と返さない場合を確認しましょう。
解約できる時期や条件は契約内容などで変わります。手付金が少ないから必ず解約しやすい、という説明も正確ではありません。
② 買主が住宅ローンを使う場合の決まりを読む
買主が住宅ローンを使うなら、審査に通らなかったときの取り扱いを確認します。契約に『ローン特約』という言葉があれば、条件を満たした場合に契約を解除できる取り決めのことです。
ここで見るのは、いつまでに審査を受けるのか、借りる予定の金額はいくらか、審査に通らなかったら誰がいつ連絡するのかという点です。特約の期限を過ぎると扱いが変わる可能性があります。
買主が『たぶん借りられます』と言っていても、正式に承認されたことにはなりません。銀行からの回答と契約の期限を不動産会社へ確認しましょう。
③ 雨漏りや設備の故障は知っていることを伝える
売る家に雨漏りがある、床が傾いている、給湯器が故障しているなど、知っている問題は事前に伝えましょう。売主が把握していることと、調べていないことを分けると説明しやすくなります。
契約した建物が約束された状態と違っていたときの責任を『契約不適合責任』と呼びます。名前は難しいですが、売主と買主が何を約束したかで問題になる、という意味です。
『古家だから一切責任なし』『現況で売れば説明は不要』とは限りません。責任を負う範囲や期間に関する特約と、渡す告知書を一緒に確認してください。
契約や売買の基本的な決まりは民法にも定められています。個々の契約で分からない点は専門家へ確認しましょう。
④ 家具・設備・境界を誰がどうするか決める
エアコンや照明を残すのか、古い家具を片付けるのか、庭の物置を撤去するのか。売買価格が決まっても、引渡しの状態を決めていないと後で困ることがあります。
古い家では、給湯器など設備が動くかどうかも書類で確認します。『付けたまま渡す』ことと『故障なく使えると約束する』ことは同じではありません。
土地の境界や越境している塀・庭木についても、何を確認したか伝えましょう。測量や境界の確認を行うか、費用は誰が負担するかは契約によって異なります。
古い家を売るときは、何を残してどの状態で売るのかをそろえて査定の内容を比較できます。
⑤ 引渡し日と残りの代金の支払日をそろえる
売主が鍵を渡す日と、買主が残りの代金を支払う日は、通常は決済・引渡しの予定に合わせます。引っ越しや荷物の片付けが間に合う日付になっているか確かめましょう。
売主の住宅ローンが残っている場合は、売却代金などで完済し、担保として付いている抵当権を消す手続きが必要になることがあります。金融機関や司法書士への連絡も早めに進めます。
固定資産税などをどの日で分けて精算するか、仲介手数料をいつ払うかも確認しましょう。『売値=その日に全部使えるお金』ではありません。
⑥ 解除・違約金の言葉が出たら必ず質問する
契約書には、約束を守れなかったときや、契約を途中でやめるときの決まりが書かれています。『解除』『違約金』『手付解除』など、意味が分からない言葉はその場で質問しましょう。
例えば売主が約束した日までに引っ越せない場合と、買主がローンを借りられない場合では、事情も契約の扱いも異なる可能性があります。どちらも同じように処理できるわけではありません。
説明を聞いても不安なら、その日に急いで署名する必要はありません。契約の期限や条件を確認し、必要に応じて不動産会社や法律の専門家へ相談してください。
雨漏りや接道などの理由で普通の仲介が難しい家は、現況買取の対象になるか相談する選択肢もあります。
⑦ 契約書に署名する前の四つの確認順
第一に、売買価格・手付金・残りの代金がいつ支払われるかを確認します。お金の流れは紙へ書き出すと分かりやすくなります。
第二に、買主の住宅ローンの期限と、借りられなかったときの取り扱いを確認します。まだ決まっていないことも分けて聞きましょう。
第三に、雨漏り・設備・家具・土地の境界をどう引き渡すか確認します。『知っている不具合』が書類に反映されているかも大切です。
第四に、引渡し日・残債の返済と契約をやめる場合の決まりを確認します。今日できることは、契約書の分からない言葉に印を付けて担当者へ聞くことです。
⑧ よくある質問
Q1. 契約書は不動産会社が作るから、全部読まなくてもいいですか?
大切な約束が書かれているため、売主も内容を確かめる必要があります。価格だけでなく引渡しの状態と解除条件を確認しましょう。
分からない言葉は署名前に質問してください。
Q2. 現況で売るなら雨漏りを伝えなくてもよいですか?
現況売却という言葉だけで、知っている不具合の説明や約束した責任がなくなるわけではありません。
告知書と契約書の内容を確認しましょう。
Q3. 買主のローンが通らなければ必ず白紙になりますか?
融資に関する特約の内容や期限、買主の対応などによって扱いは異なります。
特約の条件と連絡期限を確認してください。
⑨ まとめ
不動産売却の契約書では、売る値段だけでなく、手付金・住宅ローン・建物の不具合・残す物・引渡し日を確認することが大切です。分からない言葉を残したまま署名しないようにしましょう。
契約書と告知書、設備の一覧を一緒に見て、誰がいつ何をするかを整理してください。ここでは『契約する前の約束』に絞りました。売主の準備や決済当日の持ち物は関連記事で確認できます。
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