滋賀・大津の再建築不可リスク:43条2項2号許可の壁と資産価値への影響
- MIRAIU

- 3月3日
- 読了時間: 3分
更新日:3月9日

滋賀県大津市。琵琶湖を望む古い路地の奥に立つ築50年の木造住宅。
N氏(50代)は、空き家となった実家をリフォームして売却するか、建て替えて活用するか悩んでいました。
「道は狭いが、周りも建っている。なんとかなるだろう」
しかし調査結果は想像以上に重いものでした。
「この土地、43条2項2号許可が下りる保証はありません」
1. 宣告の瞬間:接道義務という絶対条件
都市計画区域内では、原則として「幅員4m以上の道路に2m以上接すること」が求められます(建築基準法第43条)。これを満たさない場合でも、特定行政庁(大津市等)が認めれば例外的に再建築が可能でした。
いわゆる「43条但し書き許可(現・43条2項2号許可)」です。
実務上の変化:
近年は、防災基準の厳格化、避難経路の確保、空地状況の変化、包括同意基準の運用強化により、“以前は通っていたケースでも、慎重審査になる傾向”が見られます。
「周囲が建っているから大丈夫」という過去の常識は、現在の許可を保証する根拠にはなりません。
2. なぜ価値が下がるのか
再建築が難しいと判断された場合、土地の資産性には以下のような影響が出る可能性があります。
■ 融資が出にくくなる:
多くの金融機関は再建築不可のリスクを嫌います。買い手が融資を受けられない場合、市場での競争力は著しく低下します。
■ 買主層が限定される:
現金一括で購入する投資家や隣地所有者など、出口(売却先)が狭まるため、価格は大きく調整される傾向があります。
■ 市場流通性の低下:
どれほど立地が良くても、「将来建て替えられないかもしれない」という不安は、買主にとって最大の心理的ハードルとなります。
※すべてのケースが該当するわけではありませんが、事前のリスク把握は必須です。
3. 事前確認チェックリスト
・道路種別(公道/位置指定道路/通路)
・幅員・接道長さの実測(公図と現況の乖離)
・近隣の許可履歴(最近の傾向把握)
・包括同意基準への適合性
・隣地協力の可能性(セットバックや通路確保)
まとめ
大津の古い街並みで土地を扱うなら、まず“道”を確認する。
建物が存在していたことと、再建築が認められることは、法的には別問題です。
間取りを考える前に、接道条件と許可可能性を確認する。それが、数百万円単位のリスク回避への第一歩となります。
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