満室想定利回りは信じていい?空室・修繕・返済後の実質キャッシュフロー確認順

更新日:10月3日
満室想定利回りは、全室が想定家賃で一年間入居した場合の収入を使う指標です。物件比較には便利ですが、実際の手残りをそのまま表す数字ではありません。例えば一室退去が長引くだけでも年間収入は変わるため、戸数と一室あたり家賃から空室の影響額を具体的に出しておくと比較しやすいでしょう。特に空室の多い地域では、募集期間や入退去時の原状回復まで入れると年間収入の見え方も変わるものです。
空室、管理費、固定費、修繕、ローン返済を入れると、同じ表面利回りでもCFには差が出ます。さらに募集時のADや原状回復も年単位で平均化すると、実際の資金繰りに近い数字へ寄せやすいでしょう。
この記事では、想定家賃→空室率→経費→修繕→返済→CF→出口の順で整理する構成です。満室想定を入口にし、購入判断は実質手残りで行いましょう。
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▪️1 想定家賃の根拠を見る
売主資料の家賃が周辺相場と合っているか確認します。現在の入居者が長期入居で相場より高い家賃を払っている場合や、反対に古い契約で低い場合もあるため、次回募集家賃へ置き直すことが大切です。
高い想定家賃ほど利回りは良く見えます。
退去後募集家賃で再計算しましょう。
▪️2 空室率を入れる
満室前提だけでなく、5%・10%・20%など複数の空室ケースを入れます。戸数が少ない物件では一室空室が何%に当たるかも確認し、現実的なケースを置いてください。
戸数が少ない物件は一室空室の影響が大きくなります。
年間ベースで見てください。
▪️3 管理・固定費を引く
管理、保険、固定資産税、清掃、共用電気などを差し引きます。さらに広告料や退去時原状回復など毎年一定でない費用も別枠で置き、通常年と費用が重なる年の両方を試算しておきましょう。
表面利回りには含まれない費用があります。
年額をそろえて計算しましょう。
▪️4 修繕費を置く
設備故障と大規模修繕を分けて予算化します。
築古ほど修繕ゼロ前提は避けたいところです。
修繕履歴も確認してください。
▪️5 ローン返済を入れる
融資条件を入れ、返済後にいくら残るか確認します。
金利・期間が変わるとCFも変わります。
現金購入との違いも見ましょう。
▪️6 実質CFと出口を見る
最終的には、返済後CFと将来売却手取りを確認します。満室時だけでなく一室・二室空室のケースも並べ、どこまでなら手元資金で耐えられるかを購入前に決めておくと判断が安定します。
満室想定利回りだけでなく、空室・修繕が出ても持てるかが重要です。
複数ケースで比較してください。
満室想定利回りは比較指標として使い、購入判断は空室・修繕・返済後CFで行うことが重要です。
想定家賃が再現できるかも確認しましょう。
▪️7 確認する順番
確認する順番は、①想定家賃、②空室、③経費、④修繕、⑤返済、⑥CF、⑦出口です。この順で見ると、満室数字だけで買いにくくなります。
最初に、想定家賃を周辺相場へ戻します。
次に、空室・修繕・返済を入れましょう。
最後は、売却手取りまで確認してください。
▪️⑧ Q&A
Q. 満室想定利回りは嘘ですか?
一定条件で計算した指標です。実際の空室・経費・返済を別に入れて判断してください。
Q. 満室物件なら想定利回りを信じていいですか?
現在満室でも将来退去はあります。次回募集家賃と空室率を確認しましょう。
Q. 実質利回りだけ見ればいいですか?
計算方法が資料ごとに違う場合があります。CFの内訳まで確認してください。
▪️⑨ まとめ
満室想定利回りは、想定家賃・空室・経費・修繕・返済を分解して見ます。
購入判断は返済後CFと出口で行いましょう。
最終的には、悪化ケースでも持てる物件を選んでください。

