隣の草が越境してくる場合どうする?勝手に切っていいのか解説
- MIRAIU

- 4月21日
- 読了時間: 10分
更新日:8月27日
隣の空き地や庭から草が伸びてきて、
フェンスを越えている。
ツルが絡みついている。
自分の敷地まで雑草が入り込んでいる。
そんな状態になると、
「自分の土地に入ってきた部分なら、勝手に切っていい?」
と迷うことがあります。
結論からいうと、隣地から越境してきた植物なら何でも自由に切っていい、とは考えない方が安全です。
特に注意したいのは、
一般的な雑草・ツル草と、木や竹の枝・根では法律上の考え方が同じではない
という点です。
まず境界と植物の状態を確認する。
普通の雑草なら隣地所有者へ連絡する。
竹木の枝や根なら民法233条のルールを確認する。
この順番で整理しましょう。
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▪️結論|「自分の土地に入った部分なら全部切ってOK」ではない
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旧記事では、
「越境している部分は切ってOK」
としていました。
ここは修正します。
2023年4月に改正された民法233条では、隣地から境界を越えてきた竹木の枝・根についてルールが定められています。
しかし条文に書かれているのは「竹木」です。
庭や空き地から伸びてくる、
一般的な雑草。
ツル草。
背の高い草。
まで、すべて同じルールで自由に切れると一律には言えません。
そのため最初から、
「こっちへ入ってきたから切る」
ではなく、まず何が越境しているのか確認します。
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▪️まず境界がどこなのか確認する
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隣から草が伸びているように見えても、境界位置が曖昧な土地があります。
特に、
昔からあるフェンス。
古いブロック塀。
側溝。
草に埋もれた境界杭。
がある土地では、見た目だけで境界を決めない方がよいでしょう。
境界が分からない状態で隣地側まで刈ると、相手の植物まで切ってしまう可能性があります。
まず自分の敷地範囲を確認します。
詳しくはこちら
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▪️普通の雑草・ツル草なら、まず隣地所有者へ伝える
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隣の空き地から雑草やツル植物が入り込んでいる場合は、まず所有者や管理者へ状況を伝える方法が現実的です。
例えば、
「フェンスを越えて草が入ってきています」
「こちら側までツルが伸びているので、対応をお願いできますか」
と事実だけを伝えます。
相手が、
自分で刈る。
業者へ依頼する。
こちら側で越境部分を切ることを了承する。
など対応してくれる可能性があります。
最初から法律の話を持ち出すより、どこまで伸びているのか写真で共有して対応方法を決める方が進めやすいこともあります。
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▪️隣の土地へ入って根元から刈るのは別の話
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ここは特に注意します。
自分の敷地へ草が伸びてきているからといって、
隣地へ入る。
根元まで刈る。
隣地へ除草剤を撒く。
というところまで自由にできるとは考えません。
隣地そのものは他人の土地です。
越境した部分への対応と、隣地へ立ち入って植物そのものを処理することは分けて考える必要があります。
根元から処理したい場合は、所有者・管理者へ相談してから進めましょう。
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▪️木や竹の「枝」は2023年から一定の場合に自分で切れる
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雑草ではなく、隣地の木や竹の枝が越境している場合は民法233条が関係します。
原則として、隣地の竹木の枝が境界線を越えたときは、その竹木の所有者へ枝を切除するよう求めます。
ただし現在は、次の場合には越境された土地の所有者が自ら枝を切り取ることができます。
・所有者へ切除を求めたが、相当期間内に対応されない
・竹木の所有者またはその所在が分からない
・急迫の事情がある
これは2023年4月1日に施行された改正民法によるものです。
法務省は「相当の期間」について、事案によるものの基本的には2週間程度と説明しています。
つまり、
枝が越境した瞬間から何でも自由に切れる
という制度ではありません。
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▪️越境した「根」は枝とルールが違う
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竹木の根についても確認しておきましょう。
民法233条では、隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、越境された側がその根を切り取ることができるとされています。
枝とはルールが違います。
ただし実際には、大きな樹木の根を切ることで、
木が弱る。
倒木リスクが変わる。
周辺構造物へ影響する。
可能性もあります。
法律上切れるからといって、大木の太い根を自己判断ですぐ切る必要はありません。
影響が大きそうなら専門業者や法律の専門家へ相談します。
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▪️「市役所に言えば刈ってくれる」とも限らない
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旧記事では、
写真を撮る。
市役所へ相談する。
という流れを紹介していました。
自治体へ相談する方法自体はあります。
ただし、隣の私有地だから市役所が必ず草を刈ってくれるわけではありません。
自治体によっては、
所有者へ管理を依頼する通知を出す。
空き地・空き家の相談を受ける。
条例に基づいて対応する。
といった制度があります。
一方、私有地の雑草やツルについて、行政では刈取りできないとしている自治体もあります。
そのため、
「役所へ言えば解決」
ではなく、その自治体にどこまで相談できるかを確認すると考えましょう。
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▪️隣が空き家で所有者が分からない場合はどうする?
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困るのが、
長期間誰も住んでいない。
郵便物もたまっている。
誰が所有者なのか分からない。
というケースです。
この場合も、いきなり敷地へ入って全部刈るのではありません。
まず、
自治体の空き家・空き地相談窓口へ相談する。
土地・建物の登記情報から所有者を確認する方法を検討する。
越境が大きな被害につながっているなら法律相談を利用する。
という順番で整理します。
所有者が分からない土地については、近年、所有者探索や土地管理のための制度も整備されています。
ただ、単に草が少し伸びている段階から複雑な手続きを始める必要はありません。
まず連絡できる相手がいるか確認するところからです。
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▪️写真は「戦うため」ではなく状況を伝えるために残す
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越境した草を見つけたら、写真を撮っておくと状況を説明しやすくなります。
撮るなら、
境界付近全体。
草がどこから伸びているか。
フェンスなどへ絡んでいる状態。
自分の敷地へどこまで入っているか。
が分かる写真を残します。
ただし、
証拠を集めてすぐ争う
ことが目的ではありません。
隣地所有者や自治体、業者へ、
「今こうなっています」
と客観的に伝えるためです。
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▪️自分側の草刈りを業者へ頼むなら境界を伝える
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隣地から草が伸びている土地では、自分の土地にも雑草が繁茂していることがあります。
業者へ草刈りを依頼するなら、
どこが境界か。
隣から何が越境しているか。
隣地側は刈らないこと。
を事前に伝えます。
「きれいに全部お願いします」
だけでは、作業範囲が曖昧です。
自分の土地を管理する作業と、隣地の植物への対応を分けることが近隣トラブル防止につながります。
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▪️「放置すれば必ず土地価値が下がる」でもない
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旧記事では、越境雑草を放置すると、
害虫が増える。
見た目が悪くなる。
土地価値が下がる。
としていました。
ここも一直線には考えません。
雑草が少し越境しているだけで、不動産価格が必ず下がるとは言えません。
一方、
ツルがフェンスへ広く絡んでいる。
通路まで草が入っている。
車や建物へ触れている。
毎年同じ状態を繰り返している。
という場合は、実際の生活や土地管理へ影響します。
だから「資産価値が下がるから」ではなく、現実に困っている部分から対応する方が分かりやすいでしょう。
詳しくはこちら
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▪️隣から草が越境したら4ステップで対応する
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迷ったら、次の順番で整理します。
・① 境界と越境している植物を確認する
・② 写真を残し、まず隣地所有者・管理者へ伝える
・③ 木・竹の枝や根なら民法233条のルールを確認する
・④ 所有者不明や深刻なトラブルなら自治体・専門家へ相談する
最初から、
勝手に全部切る。
隣地へ入る。
除草剤を撒く。
という対応は避けます。
相手の土地を管理するのではなく、自分が受けている越境をどう解消するか
という視点で進めるのが基本です。
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▪️よくある質問|隣の草が越境してきた場合
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Q.隣の雑草が自分の土地へ入ってきたら勝手に切れますか?
「越境していれば何でも自由に切れる」とは一律に言えません。
民法233条が明確に規定しているのは竹木の枝・根です。一般的な雑草やツル草なら、まず所有者へ状況を伝えて対応方法を確認する方が安全です。
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Q.隣の木の枝なら切っていいですか?
原則は竹木の所有者へ切除を求めます。
そのうえで、催告後も相当期間内に対応されない、所有者・所在が分からない、急迫の事情がある場合には、現在の民法233条により自ら越境枝を切れる場合があります。
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Q.隣の土地へ入って草を根元から刈ってもいいですか?
自己判断で隣地へ入るのは避けましょう。
越境への対応と、他人の土地へ立ち入って植物を処理することは別です。
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Q.市役所へ連絡すれば草を刈ってくれますか?
自治体によって対応が違います。
所有者への連絡や指導を行う自治体もありますが、私有地の草を行政が直接刈り取らない場合もあります。所在地の自治体へ相談内容を確認してください。
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▪️まとめ|「越境したら全部切っていい」ではなく植物を分けて考える
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隣の敷地から雑草が伸びてくると、
自分の土地なのだから切ってしまいたい。
と思うかもしれません。
しかし今回、一番覚えておきたいのは、
一般的な雑草と、竹木の枝・根を同じルールで考えない
ということです。
普通の雑草・ツル草なら、
境界を確認する。
写真を残す。
所有者へ伝える。
必要なら切ってよいか相談する。
という順番が基本です。
一方、竹木の枝については2023年の民法改正により、一定の場合に越境された土地所有者が自ら切り取れるようになりました。
根については、境界線を越えたものを切り取れる規定があります。
そして、
市役所へ言えば必ず処理してくれる。
越境した部分なら何でも勝手に処理できる。
放置すれば必ず土地価格が下がる。
とも決めつけません。
隣の草が少し入った段階なら、まず相手へ状況を伝える。
連絡が取れないなら自治体などへ相談する。
木・竹で法律上の判断が必要なら民法233条を確認する。
いきなり切るより、何が越境しているかを一つ確認する。
それが隣地との余計なトラブルを増やさず、越境雑草へ対応するための現実的な方法です。
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