デッドクロスは何年目?新築・中古・木造・RCで違う償却と返済の確認順

更新日:3 日前
築古木造を買おうか考えていると、減価償却が短くて数年後に税金が増えるのでは、と心配になることがあります。一方、新築やRC造なら長く安心して持てるのかな、と感じる方もいるでしょう。
デッドクロスは建物の構造や築年数だけで何年目と決まるものではありません。購入時の建物価額、減価償却、借入元金の返済、空室や修繕などを同じ年別の表にして考えましょう。
① デッドクロスの時期は一律には決まらない
一般にデッドクロスは、借入元金の返済額が減価償却費を上回る状態を考える言葉です。ただしその状態になったから、必ず現金収支が赤字になるという意味ではありません。
今の家賃、返済、修繕、所得税等の負担と合わせて判断します。築年数だけから『5年目に起こる』などと決めつけないことが大切です。
② 土地と建物の取得価額を分けて確認する
賃貸用の物件を買っても、土地は通常、減価償却の対象にはなりません。建物と付属設備などに配分する取得価額で、償却費の計算は変わります。
売買契約書や建物の価格資料を確認しましょう。物件代金をそのまま耐用年数で割る単純な計算では誤る場合があります。
③ 新築木造の22年と融資期間は別
住宅用木造建物の法定耐用年数は原則22年です。ただし融資を30年や35年で受ける場合も、元金返済額は借入金額や返済方法で変わります。
建物の減価償却と返済予定表を並べ、同じ年にいくら動くか確かめましょう。新築だから必ず安全とも購入直後から資金不足とも言えません。
④ 中古木造の4年償却は条件を確認
中古で取得した住宅用木造建物は、一定条件で簡便法による耐用年数を算定できます。法定耐用年数22年をすべて経過し、条件に合う場合には計算上4年になる例があります。
ただし取得後の使用見込みや資本的支出などで扱いは変わります。古い木造を買えば必ず4年償却と断定せず、国税庁の案内や税理士で確認してください。
⑤ 築年数が浅い中古は計算が異なる
法定耐用年数の一部だけを経過した中古資産は、簡便法を使う場合でも残存年数と経過年数を基に計算します。全部経過した建物と同じ方法ではありません。
端数処理や改修費が償却に与える影響にも注意しましょう。購入資料の築年数だけで適用年数を確定しない方が安心です。
⑥ RC造も建物価額と返済によって違う
住宅用RC造の法定耐用年数は原則47年です。ただし取得時の築年数や建物の価格、借入条件で、毎年の減価償却と元金返済は変わる場合があります。
長い耐用年数だけでRC造を安全だと判断せず、屋上防水や給排水、共用設備の修繕費も含めましょう。構造は判断材料の一つです。
⑦ ローンの元金と利息を別に見る
金融機関への毎月の返済には、元金と利息が含まれることがあります。賃貸のための借入利息は一定条件で必要経費になりますが、借入元金の返済自体は必要経費になりません。
返済予定表から元金・利息を年単位で集計しましょう。帳簿上の利益と現金の支出は同じではないため、二つを混同しないことが大切です。
⑧ 償却費が減っても現金不足とは限らない
減価償却費が減ると、ほかの条件が同じなら課税所得が増える場合があります。ただし空室や大規模修繕、返済負担の状況は物件ごとに異なります。
税引後キャッシュフローを年別に計算し、家賃が下がる場合も試算しましょう。減価償却の終了だけを理由に必ず売却する必要はありません。
⑨ 新築と中古の比較は複数年で行う
購入初年度の利回りだけでは、数年後の税金と修繕を見落とすことがあります。築古では設備交換費、新築でも将来の空室や資金の支払いは考える必要があります。
購入費・償却費・借入返済・修繕予備費を同じ年別表にしましょう。構造別の一般論より、実際の物件資料で比較することが大切です。
⑩ 買う前に必要な書類を集める
土地建物の価格内訳、建築年・構造、減価償却の計算資料、返済予定表、運営費や修繕履歴を用意しましょう。分からない費用はゼロと扱わないことが大切です。
中古資産の耐用年数は国税庁の案内を確認し、個別の税務計算は税理士へ相談しましょう。家族の暮らしと資金を守るため、複数のシナリオを比べてください。
よくある質問
Q. 築22年以上の木造賃貸は必ず4年償却ですか?
A. 一律ではありません。簡便法の条件や改修内容によって変わります。
Q. RC造ならデッドクロスは起こりませんか?
A. 保証はありません。取得額・耐用年数・元金返済を比べましょう。
Q. 減価償却が終わったら必ず売却ですか?
A. いいえ。税引後の手残りと修繕・残債を確認してから判断できます。
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まとめ|次の判断へ
新築・中古・木造・RCの違いは、耐用年数だけでは決まりません。建物取得額と融資、修繕と税負担を同じ表で比べて、何年目にどれだけ現金が残るか確かめてから判断しましょう。

