不動産投資の売買契約前に何を確認?重説・境界・設備・融資特約・引渡しの順番

更新日:10月8日
不動産投資の買付が受け付けられた後も、売買契約前には確認事項が残ります。重要事項説明や契約条項を理解し、境界、賃貸借契約、設備、融資条件、引渡し日について未確認のまま署名しないことが重要です。
① 重要事項説明と契約書を読み合わせる
重要事項説明書に記された法令上の制限、権利関係、インフラ状況、取引条件を確認します。説明の実施方法や時期は取引形態等の法令に従います。
分からない用語は宅地建物取引士へ確認し、現況と資料に相違があれば書面で整理します。
② 境界・越境・接道条件を調べる
土地の境界資料、隣地との越境、道路種別と接道を確認します。図面だけでは分からない塀や植栽・配管等の現況も見ます。
境界の未確定部分や是正時期がある場合は、どの関係者が何をするか契約条件に反映できるか確認します。
③ 契約不適合責任と告知を確認する
雨漏り、シロアリ、給排水設備の不具合、過去の修繕と告知事項を調べます。契約不適合責任の範囲や通知期間は契約内容と法令によって扱いが変わります。
現況有姿という言葉だけで責任がすべて消えるとは断定せず、契約条項と説明内容を具体的に確認します。
④ 賃貸中なら契約承継の資料を確認する
レントロール、賃貸借契約、敷金、滞納、入居者への通知や管理の引継ぎ条件を確認します。掲載上の家賃と実際の入金が異なる場合もあります。
修繕要望や募集条件を確認し、購入後の運営費へ反映します。
⑤ 設備表と残置物の取扱いを確認する
エアコン、給湯器、照明、倉庫などをどの状態で引き渡すか整理します。付帯設備と残置物では修繕・処分費の扱いが違う場合があります。
契約後に撤去を頼む前提なら、売主・買主の負担と引渡し期限を明記できるか確認します。
⑥ 融資特約・手付・決済日を整理する
融資特約の有無と適用条件、期限、手付金、違約時の取扱い、決済日、所有権移転と引渡し時期を確認します。
融資が利用できない場合に自動的に解除できるとは決めつけず、申込条件と契約条項を読み合わせます。
たとえば空室のあるアパートを購入する場合、売主から受け取ったレントロールに記載された家賃が現実に入金されているか、滞納やフリーレントがないか、賃貸借契約書などと照合します。敷金の承継額や管理会社との引継ぎの時期は、売買代金以外の資金移動にも関係します。
融資特約については『融資が否決されたら無条件で解除できる』とは考えません。申込み先や借入予定額、期限、必要な手続きなど契約上の条件を確認します。契約不適合責任や設備故障への対応も、売主の説明と条項を一致させ、不明な点は宅地建物取引士や必要に応じて専門家に相談します。
⑦ 曖昧な事項は契約前に止める
境界・越境、建物状態の資料に不明点が残れば署名前に確認します。
賃料や敷金の承継条件が合わない場合は資料を照合して整理します。
融資特約や決済期限が資金計画に合わない場合は契約内容の調整を検討します。
現況と重要事項説明、売買契約、引渡し条件が整ってから判断します。
⑧ Q&A
Q1. 現況有姿なら売主は一切責任を負いませんか?
一律には言えません。
契約不適合責任の条項と法令上の扱いを確認します。
Q2. 融資が通らなければ必ず解除できますか?
融資特約の有無と条件で異なります。
契約期限と必要手続きも確認します。
Q3. 賃貸中の物件で何を引き継ぎますか?
契約内容や敷金、管理上の事項などを確認します。
契約書・レントロール・実際の入金を照合します。
⑨ まとめ
売買契約前には重要事項説明、境界・越境、建物不具合、賃貸契約承継、設備の引渡しを確認します。
融資特約や決済条件まで書面と現況を照合し、未確認事項を残したまま契約を急がないことが大切です。

