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墓地が近い土地は売れない?価格への影響・告知の考え方・売却方法を徹底解説

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 3月10日
  • 読了時間: 15分

更新日:8月15日


▪️墓地が近い土地は本当に売れない?


 


相続した土地の隣に墓地がある。

土地を売りに出したものの、内見後に断られる。

不動産会社から「墓地が近いので売りにくい」と言われた。


 


このような土地を所有していると、

「墓地がある限り、この土地はもう売れないのでは?」

と不安になるかもしれません。


 


しかし、墓地が近いという理由だけで、土地そのものに売却できない法的な制限が生じるわけではありません。

実際の売れやすさは、

墓地との距離。

土地から墓地が見えるか。

住宅地としての需要。

土地の価格。

接道や形状。

周辺環境。

買主が土地を何に使うのか。


 


などによって変わります。

つまり、

「墓地が近い=売れない土地」ではなく、「一般的な住宅地より買主が限定される可能性がある土地」と考える方が実態に近いでしょう。


 


売れない土地全体の考え方はこちら。


 


▪️なぜ墓地が近いと土地を敬遠する人がいるのか


 


墓地が近い土地で最も大きいのは、建築できるかどうかとは別の心理的な受け止め方です。

墓地が気にならない人もいれば、

窓から墓石が見えるのは避けたい。

子どもが怖がりそう。

夜の雰囲気が気になる。

将来売るときに困りそう。


 


と感じる人もいます。

この感覚には個人差があるため、「墓地から50mなら問題ない」「100m離れれば価格に影響しない」と一律に線を引くことはできません。

逆に、

墓地をまったく気にしない。

周辺が静かならむしろ良い。

価格条件が合えば購入したい。


 


という買主もいます。

問題は墓地そのものより、墓地を理由に候補から外す買主が一定数いることで、購入者の母数が小さくなりやすいことです。


 


▪️墓地が近いだけで「事故物件」になるわけではない


 


ここは混同しやすいところです。

墓地が近くにある土地と、その土地や建物の中で人の死が発生した、いわゆる心理的瑕疵の問題は同じではありません。

国土交通省の「人の死の告知に関するガイドライン」は、取引対象となる不動産で生じた人の死などについて整理したものです。単に近隣に墓地が存在することを「事故物件」と定義するものではありません。 (国土交通省)


 


したがって、

「墓地が見えるから事故物件」

という理解は適切ではありません。

一方で、周辺環境は買主が購入を判断する材料になります。

墓地の存在を買主が重要視すると考えられる場合には、売却を依頼する不動産会社へ最初から伝えておく方が、後のトラブルを避けやすくなります。


 


▪️墓地が近いことは必ず重要事項説明へ書くのか


 


ここも慎重に整理する必要があります。

宅地建物取引業法第35条では、宅建業者が契約成立までに説明すべき重要事項が定められています。また国土交通省は、重要事項説明に関する法令上の制限や解釈・運用について公表しています。 (国土交通省)


 


ただし、

「墓地から○m以内なら必ず説明する」

という全国共通の距離基準が定められているわけではありません。

また宅建業法では、取引相手の判断に重要な影響を及ぼす事項について、宅建業者が故意に事実を告げなかったり、不実のことを告げたりすることを禁止しています。実際に何を説明すべきかは、墓地の位置や見え方、取引経緯など個別事情を踏まえて判断されます。 (国土交通省)


 


そのため売主側としては、

「墓地だから黙っておこう」

と考えるより、

墓地の位置関係を不動産会社へ正確に伝え、説明方法を相談する

という進め方が安全です。


 


▪️墓地が近い土地は何%安くなる?


 


「墓地が近いなら相場より30%下げる必要がある」

「半額にしないと売れない」

といった話を聞くことがあります。

しかし、墓地だけを理由に全国一律で値下げ率を決めることはできません。


 


例えば同じ墓地の近くでも、

Aの土地は駅や商業施設に近く、道路条件も良い。

Bの土地は郊外で需要が少なく、道路も狭い。

この二つでは売れやすさが違います。

さらに墓地が土地の裏側にありほとんど見えない場合と、道路を挟んで正面に広く見える場合でも、買主の印象は変わります。


 


価格を下げる前に、「本当に墓地だけが売れない原因なのか」を確認することが重要です。


 


売れない土地の対処法についてはこちら。


 


▪️売れない原因を「墓地だけ」に決めつけない


 


土地が半年、1年と売れないと、

「やっぱり墓地のせいだ」

と思いやすくなります。

しかし実際には、

売出価格が相場より高い。

前面道路が狭い。

間口が小さい。

土地が広すぎる。

境界が分からない。

古家が残っている。

周辺に土地が大量に売り出されている。


 


など、別の原因が重なっていることがあります。

例えば相場800万円程度の土地を1,200万円で売り出しているなら、墓地がなくても反響が少ない可能性があります。

反対に墓地が近くても、価格・道路・面積・立地のバランスが良ければ検討する人は現れます。

「墓地があるから売れない」と結論を出す前に、土地全体を査定して原因を切り分けましょう。


 


▪️まず「普通に売れる価格」を確認する


 


墓地が近い土地だからといって、最初から訳あり物件として大幅に値下げする必要はありません。

まず確認したいのは、

一般市場で売却した場合、現在いくらの評価になるのか。

という数字です。


 


査定を取ることで、

周辺の土地価格。

現在の需要。

墓地以外のマイナス条件。

仲介で売却できる可能性。


 


を整理しやすくなります。

一社から「墓地があるので難しい」と言われただけなら、その会社の販売方針や得意分野による可能性も残ります。

0円で手放したり、大きく値下げしたりする前に、現在の売却可能性を確認することが先です。


 


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現在MIRAIUの売れない土地関連記事でも、この査定導線と専門買取を使い分けています。 (MIRAIU)


 


▪️墓地を隠すより「見たうえで納得して買う人」を探す


 


墓地が見える土地を、

写真では墓地が映らないようにする。

内見時にも触れない。

購入直前まで説明しない。


 


という売り方をすれば、一時的には問い合わせを増やせるかもしれません。

しかし現地へ行けば分かる周辺環境なら、後から発覚した方が買主の不信感につながります。

それよりも、

墓地との位置関係。

道路。

日当たり。

周辺環境。

土地の使いやすさ。


 


を正確に伝えたうえで、それでも条件が合う買主を探す方が現実的です。

墓地を気にする人を無理に説得するのではなく、墓地を大きな問題と考えない人へ土地を届ける。

この発想へ切り替えることが、墓地周辺の土地を売るポイントになります。


 


▪️住宅用地だけを買主にすると売却先が狭くなる


 


墓地が近いことを最も気にしやすいのは、そこで長期間生活することを想定している住宅購入者です。

一方、土地の条件によっては、

駐車場。

資材置場。

事業用地。

貸地。

隣地との一体利用。


 


など、住宅以外の使い方を検討できる場合があります。

もちろん用途地域や接道などの条件確認は必要ですが、「家を建てる人に売る」だけが土地売却ではありません。

住宅需要が弱い土地ほど、

誰ならこの土地を必要とするのか。

という買主側から考えることが重要です。


 


▪️隣地所有者にとっては墓地より「土地が広がること」が重要な場合もある


 


一般の買主には魅力が弱い土地でも、隣地所有者には価値が生まれることがあります。

例えば隣地を取得することで、

駐車スペースを増やせる。

庭を広げられる。

土地の形が整う。

資材置場を広げられる。


 


といったメリットがある場合です。

この場合、隣地所有者はすでに周辺環境を知っています。

墓地があることも理解したうえで生活や事業をしているため、新しく地域へ入る住宅購入者とは判断基準が違う可能性があります。

一般市場で反応が弱い土地ほど、「誰に売るか」を変えることで出口が見つかることがあります。


 


▪️値下げは「墓地だから」ではなく反響を見て決める


 


売り出して1週間で問い合わせがないから、すぐ100万円下げる。

これは早すぎる場合があります。

一方、長期間掲載しても問い合わせがほとんどなく、周辺の類似土地だけが売れているなら、価格や条件を見直す必要が出てきます。


 


確認したいのは、

閲覧されているのか。

問い合わせがあるのか。

現地案内まで進んでいるのか。

墓地を見た後に断られているのか。


 


という段階です。

問い合わせ自体がないなら、墓地より価格や広告条件に原因があるかもしれません。

内見までは進むのに、墓地を確認した後に毎回断られるなら、墓地の影響を強く受けている可能性があります。

値下げは感覚ではなく、どの段階で買主が離脱しているかを見て判断します。


▪️一般仲介で売れないなら「買取」という出口もある


 


価格を見直した。

不動産会社も変えた。

隣地所有者にも相談した。

それでも買主が見つからない。


 


ここまで進んだ土地なら、一般の買主を待ち続ける仲介だけでなく、不動産会社による直接買取も選択肢になります。

買取では、不動産会社や専門事業者が買主になるため、一般の住宅購入者とは土地を見る基準が違います。


 


墓地が近い。

再販売に時間がかかりそう。

一般の買主が敬遠しやすい。


 


このような事情を理解したうえで査定する事業者もあります。

ただし、仲介で時間をかけて売却する場合と比べて、買取価格が低くなるケースがあります。

そのため、

高く売ることを優先するのか。


早く手放すことを優先するのか。

を整理して選びます。

売れない土地の買取についてはこちら。


 


▪️墓地が近い土地こそ「訳あり不動産」を扱う会社へ相談する


 


一般的な住宅用地を中心に扱う会社では、

「墓地が近いので難しいです」

と判断されることがあります。

しかし、それだけで土地の出口がなくなったわけではありません。


 


訳あり不動産を扱う会社では、

一般市場では売りにくい土地。

相続後に長期間放置された土地。

再建築や接道など別の問題も抱える土地。

買主が限定されやすい不動産。


 


などを取り扱っている場合があります。

一社で断られたことと、その土地に売却方法がないことは同じではありません。

複数の方法を比較してから判断します。

▶ 他社で断られた土地・空き家でも相談可能「ワケガイ」


 


▪️売らずに活用する選択肢も確認する


 


土地の条件によっては、売却だけが答えではありません。

例えば、

駐車場。

貸地。

資材置場。

トランクルーム。

事業用地。


 


などとして活用できる可能性があります。

墓地が近いことを住宅購入者は気にしても、駐車場や事業用途では重要度が変わることがあります。

もちろん、どの活用方法が使えるかは用途地域、接道、周辺需要、土地面積などによって変わります。


 


毎年固定資産税や管理費を払い続けている土地なら、

売却価格だけではなく「持ち続けた場合に収入へ変えられるか」も一度確認する価値があります。

土地活用の考え方はこちら。


 


▶ 土地に合った活用方法を比較したい方はこちら


 


▪️相続した墓地近くの土地は「とりあえず放置」が一番危ない


 


自分で購入した土地なら、購入時点で周辺環境を把握していることが多いでしょう。

一方、相続では、

現地をほとんど見たことがない。

何年も県外に住んでいる。

境界が分からない。

近隣の土地価格も知らない。


 


という状態で土地を取得することがあります。

そこへ墓地が近いと分かると、

「売れなさそうだから、そのままでいいか」

となりやすくなります。


 


しかし、土地を所有している限り、税金や草刈りなどの管理が続きます。

時間が経てば雑草や樹木が伸び、境界確認や近隣対応が必要になることもあります。

売れるか分からないから放置するのではなく、売却・買取・活用のどれが現実的かを早めに整理することが大切です。

相続した売れない土地についてはこちら。


 


▪️墓地以外にも問題がある土地は先に整理する


 


墓地が近いうえに、

接道条件が悪い。

土地の形が不整形。

境界が不明。

古家が残っている。

高低差が大きい。


 


このような条件が重なると、売却の難易度は上がります。

この場合、墓地への対策だけを考えても十分ではありません。

例えば接道に問題があるなら接道を確認する。

境界が不明なら測量の必要性を検討する。

古家があるなら、解体前に古家付きのまま売れるか査定する。


 


売れない土地は「一番目立つ欠点」だけを見るのではなく、売却を妨げている条件を一つずつ整理することが重要です。

不動産会社に断られた土地の対処法はこちら。


 


▪️墓地が近い土地を売る前の7つのチェックポイント


 


売却活動を始める前に、次の内容を確認します。

墓地までのおおよその距離。

土地から墓地が見えるか。

周辺の土地相場。

現在の売出価格。

接道や土地形状。

隣地所有者へ売却できる可能性。

仲介・買取・活用のどれを優先するか。


 


特に重要なのは、

「墓地があるから安く売る」と先に決めないことです。

まず土地全体の条件を確認し、そのうえで市場の反応を見ます。


 


最初から大幅値下げをすると、本来残せた可能性のある売却代金まで失うことがあります。

逆に何年も高値のまま放置すれば、固定資産税や管理負担が積み上がります。

価格・時間・管理負担の3つを合わせて出口を決めましょう。


 


▪️Q&A|墓地が近い土地の売却でよくある疑問


 


Q. 墓地が近い土地は絶対に売れませんか?


 


売却できないと決まっているわけではありません。墓地との位置関係や価格、立地、土地条件、購入目的によって買主の判断は変わります。


 


Q. 墓地が見えることは買主へ伝えた方がいいですか?


 


現地で分かる周辺環境でも、買主が重要視する可能性があります。売主だけで判断せず、売却を担当する宅地建物取引業者へ事前に状況を伝え、説明方法を確認するのが安全です。


 


Q. 墓地が近ければ相場より何%値下げすればいいですか?


 


全国共通の値下げ率はありません。周辺相場、墓地の見え方、土地需要、その他の条件を確認して価格を判断します。


 


Q. 一般の不動産会社で売れなければどうすればいいですか?


 


別の仲介会社、隣地所有者への売却、専門買取などを比較します。不動産会社によって得意とする物件が違うため、一社の判断だけで諦める必要はありません。


 


Q. 売れないなら駐車場などにできますか?


 


土地条件と周辺需要が合えば検討できます。ただし用途地域や接道、造成費用なども関係するため、収益と初期費用を確認して判断します。


 


▪️「墓地がある土地」ではなく「誰なら買う土地か」を考える


 


墓地が近い土地を売るとき、

「どうすれば墓地を気にされないか」

ばかり考える必要はありません。

墓地を強く気にする住宅購入者もいます。


 


その人へ無理に売ろうとすると、価格を大きく下げても成約しないことがあります。

一方で、

周辺環境を気にしない人。

価格を重視する人。

投資目的の人。

事業用途で探している人。

隣地所有者。

専門買取会社。


 


では土地を見る基準が異なります。

売れにくい土地ほど、「土地を変える」より「買主を変える」という発想が重要です。


 


▪️まとめ|墓地が近くても土地の出口は一つではない


 


墓地が近い土地は、一般的な住宅用地より買主が限定されることがあります。

しかし、

墓地がある=売却不能

ではありません。


 


まず確認したいのは、

墓地との距離や見え方。

土地そのものの価格。

道路・形状などの条件。

周辺需要。

買主の用途。


 


です。

そして売却するときは、墓地だけを理由に最初から大幅な値下げをするのではなく、現在の市場価格を確認します。

一般仲介で売れるなら、その方法を検討する。

反応が弱ければ価格や不動産会社を見直す。

隣地所有者にも可能性がある。

それでも難しければ専門買取を検討する。

活用できる土地なら、売らずに収益化する方法も比較する。


 


このように順番に出口を探します。

一番避けたいのは、「墓地があるから売れない」と思い込み、何年も何もしないことです。


 


土地は所有しているだけでも税金や管理が続きます。

相続した土地なら、その負担を次の世代へ残すことにもなります。


 


売る。

買い取ってもらう。

活用する。

隣地へ譲る。


 


選択肢を並べたうえで、

自分にとって一番負担の少ない出口を選ぶ。

墓地が近い土地でも、ここから状況を変えられる可能性があります。


 


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