top of page

売れない土地シリーズ26|無断占有の地獄|「知らない誰か」が住み着いた土地

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 3月10日
  • 読了時間: 4分

更新日:4月2日




売れない土地シリーズ26

無断占有の地獄|「知らない誰か」が住み着いた土地


「久しぶりに見に行ったら、見知らぬ小屋が建っていた」


冗談のような話ですが、放置された土地では現実に起こる恐怖です。


・勝手に家庭菜園にされている

・得体の知れない資材が山積みにされている

・最悪の場合、誰かが住み着いている


この状態になった土地は、普通の土地と違い

・自力救済の禁止(勝手に壊せない)

・立ち退き交渉の長期化

・不法占拠者による権利主張


といった、法的な迷宮に引きずり込まれます。


つまり


土地の持ち主は自分でも、支配しているのは「赤の他人」だ。


これが無断占有された土地の残酷な真実です。


--------------------------------------------------


■【地獄1】勝手に壊すと「あなたが犯罪者」になる


「自分の土地なんだから、勝手に壊して追い出せばいい」

そう考えた瞬間、あなたは罠にはまります。


日本の法律では「自力救済」が禁止されています。


・勝手に小屋を壊せば「器物損壊」

・無理やり追い出せば「住居侵入」や「暴行」

・荷物を捨てれば「損害賠償」


不法占拠者を守り、正当な地主を罰する。

この理不尽な法律の壁が、地主を絶望させます。


--------------------------------------------------


■【地獄2】「占有権」と「時効取得」の恐怖


「住めば都」という言葉がありますが、不法占拠者にとっては「住めば自分の土地」になりかねません。


・平穏かつ公然と20年間占有される

・自分の土地だと思い込んで10年間占有される


これらを満たすと、他人の土地でも自分のものにできる「時効取得」という制度が存在します。

放置し続けた代償は、土地そのものを失うという最悪の結末です。


買主からすると

「いつ出ていくか分からない人間がいる土地」

に数千万を出すはずがありません。


--------------------------------------------------


■【地獄3】立ち退き料の支払いという屈辱


不法に居座っている人間を追い出すために、

なぜか地主がお金を払わなければならないケースがあります。


・裁判で強制執行をするための多額の弁護士費用

・相手が「行くあてがない」と言えば発生する引越し代

・「解決金」という名の、事実上の立ち退き料


悪いのは相手なのに、お金を払わないと解決しない。

この精神的苦痛に耐えられず、売却を断念する地主が後を絶ちません。


--------------------------------------------------


■三重・滋賀・奈良・和歌山:管理の行き届かない山林や空き地の罠


この地域は、人目につきにくい広大な土地や、

相続後に放置されたままの空き地が非常に多いのが特徴です。


実際には


・三重や和歌山の山間部で、勝手に作業小屋を建てられた土地

・滋賀や奈良の住宅地裏で、近隣住民が勝手に駐車場にしている土地


などで

「売ろうとしたら、他人の荷物だらけで手が出せなかった」

というトラブルが多発しています。

「善意で貸していたつもり」が、いつの間にか「居座り」に変わるのです。


----------------------------------


■無断占有地の出口


1

法的手続き(明け渡し請求訴訟)を行う


正攻法ですが、判決から強制執行まで1年以上かかる覚悟が必要です。


----------------------------------


2

不法占拠者にそのまま買い取らせる


相手に資金があれば解決しますが、そもそも不法占拠する人間に、

まともな購入資金があるケースは稀です。


----------------------------------


3

占有者・トラブル物件専門の買取業者へ売却


不法占拠者が居座ったままの状態で、

「権利関係の処理」を丸ごと引き受けるプロに売る方法です。


あなたが直接相手と交渉し、怒鳴り合い、

疲弊する必要はありません。

爆弾をプロに渡して、あなたは現金だけを受け取って去る。

これが最も賢い選択です。


----------------------------------


■まとめ


無断占有された土地は


「放っておけばいつか出ていくだろう」という甘い考えが

一番の命取りになります。


しかし


・早期の法的な現状把握

・占有者との適切な距離感

・トラブルに強い売却先の選定


を行えば、土地を取り戻し、あるいは手放すことは可能です。


「他人の支配」から自分の資産を奪還すること。

それが、あなたの平穏な日常を取り戻す唯一の道です。


売れない土地には、さまざまな原因があります。

再建築不可、境界問題、私道トラブル、崖条例など、土地によって事情は大きく異なります。

実際の不動産現場でよく見かける「売れない土地の原因」をシリーズとして整理しています。

他のケースも知りたい方は、こちらにまとめています。



売れない土地でも、原因によっては活用できる可能性があります。

土地の条件によっては、


・トランクルーム

・駐車場

・資材置き場

・太陽光

・賃貸住宅


など、売却以外の方法が見つかることもあります。

土地の条件に合わせた活用方法をまとめています。


最新記事

すべて表示
地方で「管理してるつもり」が危険になるケース

■地方で「管理してるつもり」が危険になるケース 地方の空き家や土地では、 「ちゃんと管理しているつもりだった」 というケースがかなり多くあります。 特に多いのが、 ・たまに見に行く ・草刈りだけしている ・換気だけしている という状態です。 ただ実際には、 “管理しているつもり”でも、 問題が進行しているケースがあります。 今回は、地方で「管理してるつもり」が危険になりやすい理由を実務目線で整理し

 
 
空き家を見に行くだけで疲れる理由

■空き家を見に行くだけで疲れる理由 地方の空き家相談では、 「見に行くだけでしんどい」 という声がかなり多くあります。 最初は、 「たまに確認すればいい」 と思っていても、 数年後には精神的にも体力的にも重くなるケースがあります。 今回は、空き家を見に行くだけで疲れる理由を実務目線で整理します。 --- ■“何か悪くなっている気がする”が続く 空き家を見る時、 多くの人は無意識に緊張しています。

 
 
地方で古い家の修理判断を間違えやすい理由

■地方で古い家の修理判断を間違えやすい理由 地方の空き家相談では、 「直すべきか、もうやめるべきか分からない」 という悩みがかなり多くあります。 特に古い家は、 ・まだ住めそう ・少し直せば使えそう に見えるため、 修理判断が難しくなりやすいです。 今回は、地方で古い家の修理判断を間違えやすい理由を実務目線で整理します。 --- ■“見た目だけ”で判断しやすい 一番多いのがこれです。 ・外観はまだ

 
 
miramaru kusakari 3.png
bottom of page