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「親が戻るかもしれない」が空き家を止める理由

執筆者の写真: MIRAIU
MIRAIU
5月25日
読了時間: 5分

更新日:10月10日

親が病院や施設、親族宅など別の場所で暮らしていて、実家に戻る可能性がある。その間、家を売るか残すか判断できないことがあります。けれども、『今すぐ売らない』と『何も決めずに管理を止める』は同じではありません。


まず本人の希望と帰宅の見込みを大切にし、実家をいつ、どのような状態で使う可能性があるかを整理しましょう。親の状況を家族だけで決めつけず、管理費や設備の点検、家族の担当範囲を別に考えることが重要です。


① 帰宅の可能性を本人の希望と現実的な予定に分ける

親が『また家で暮らしたい』と思っている場合、その希望を確認せず処分を決めるべきではありません。一方で帰宅する日が決まっているか、短時間の一時帰宅か、継続的な居住かによって必要な準備が違います。


施設入居や入院という事実だけで今後帰宅できないと判断することもできません。本人や関係する支援者の説明を確認し、本人が選べることと準備が必要なことを分けましょう。


家族が話す際は結論を急がず、いつ再確認するかを決めておく方法があります。


② 売却を保留しても権利と管理担当は確認する

実家の所有名義が誰か、親本人の財産か、ほかの相続や共有が関係していないかを登記事項証明書などで確認します。本人が所有する家なら、家族が勝手に売却や大規模な処分を決められるわけではありません。


親が判断や手続きを自分で行うことが難しい場合は、成年後見など法的な支援の要否を専門家へ相談することがあります。家族の事情だけで当然に処分できると決めつけないことが重要です。


今は家を残す方針でも、郵便物の確認・設備の点検・支払いなどの担当者は決めておきましょう。


③ 一時帰宅と長期居住で必要な設備を分ける

親が短時間だけ家へ戻る場合と、今後継続して暮らす場合では、給排水・給湯・電気・空調、トイレ、室内の移動や段差など必要な確認項目が変わります。


長く使っていない住宅では、通電・通水を再開する前に設備の状況や契約を確認する必要がある場合があります。住宅の状態を見ずに再入居できると決めないようにしましょう。


必要な工事があるなら、安全上の必須対応と暮らしやすさのための任意工事を分けて見積もり、いつ使う予定かに合わせて検討します。


④ 家財を全部残すか捨てるかの二択にしない

親が使っていた家具や衣類、思い出の品があるとき、家を残すために全部そのままにする必要はありません。ただし本人の所有物を家族が勝手に処分することも避けたいものです。


重要書類・通帳・保険、日常生活に必要な品、保管したい思い出の品を分けます。点検のための玄関から水回りまでの通路を確保しておくと、室内の状況を確認しやすくなります。


高い場所に置かれた大型家具や傷んだ床がある場合は無理に片付けず、安全な作業方法を検討しましょう。


⑤ 家を残すなら一年分の管理費を把握する

空き家のまま保有していても、固定資産税・保険・草木・換気や通水の点検、修繕、遠方からの交通費などが必要になる場合があります。毎年同じ金額が掛かると決めつけないことが重要です。


例えば税金と保険で年5万円、草木や点検で年3万円、交通費2万円なら、合計年10万円です。これは家族が負担を比較するための仮定で、地域相場や実際の費用ではありません。


家族のうち誰が支払うか、現地を見る人と費用を負担する人をどう分けるかを整理し、無理なく続けられる管理方法を考えましょう。


⑥ 『戻れる状態』を何年続けるか見直す

親が戻る可能性がある家を急いで売る必要はありませんが、何年も確認をせずに管理だけ続けると、建物の状態と費用が家族の負担になることがあります。


半年や一年など再確認の時期を決め、本人の希望、利用頻度、設備の状態、管理できる人の数を改めて確認しましょう。期限は売却する日ではなく、方針を話し合う日として使えます。


利用予定が変わった場合は、管理継続・親族利用・賃貸・現況売却などの選択肢を改めて比較します。


⑦ 親が戻る可能性がある家を管理する四つの順番

第一に本人の希望と一時帰宅・継続居住の可能性を区別し、次に確認する時期を決めます。


第二に所有名義と家財の扱い、鍵や支払いの権限を確認し、家族だけで無断処分しないようにします。


第三に設備・通路・草木・防犯など必要な管理を整理し、一年分の費用と担当者を決めます。


最後に本人の利用予定と管理状況を定期的に見直し、利用しなくなったときに売却等を判断できる資料を残しましょう。


⑧ よくある質問

Q1. 親が施設に入ったら実家をすぐ売るべき?


施設入居だけで売却が必要とは決まりません。本人の希望や帰宅の見込み、所有権、家の管理条件によって判断が異なります。


本人の意思と今後の利用予定を確認しましょう。


Q2. 短期間の帰宅予定だけなら電気や水道は残す?


使う時期や住宅設備の状況、再開手続きに掛かる時間などで判断が変わります。


安全な再開方法と契約費用を確認して選びましょう。


Q3. 家族が実家の荷物を処分してもいい?


家財の所有関係や本人の希望などによって扱いが異なり、家族だからすべてを自由に処分できるわけではありません。


重要書類と本人の持ち物を確認してから片付けましょう。


⑨ まとめ

『親が戻るかもしれない』家では、本人の希望を尊重しながら、利用を保留する期間の管理方法を具体化することが重要です。帰宅の可能性があることと、点検や費用負担を決めないことは別です。


所有名義・家財・設備・管理費と担当者を整理し、次の話し合いの時期を決めて、家族が無理なく選択できる状態を保ちましょう。


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