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シロアリ被害のある空き家は売れない?調査・修繕・現状売却を決める7つの判断

  • 執筆者の写真: MIRAIU
    MIRAIU
  • 4月6日
  • 読了時間: 12分

更新日:8月20日

空き家を久しぶりに確認したとき、

「床が少し沈む」

「床下にシロアリらしい跡が

「以前、羽アリを見たことがある」

と気づくことがあります。

そこで心配になるのが、

「シロアリ被害があったら、もうこの家は売れないのでは?」

ということです。

しかし、シロアリ被害があるからといって、直ちに売却できなくなるわけではありません。

重要なのは、現在もシロアリがいるのか、どこまで被害が広がっているのか、建物の安全性に影響しているのかを確認したうえで、修繕してから売るのか、現状のまま売るのかを判断することです。

被害範囲を確認しないまま高額なリフォームを始める必要もありません。

反対に、過去の被害や把握している不具合を曖昧なまま売却へ進めるのも避けたいところです。

この記事では、シロアリ被害が見つかった空き家について、売却前に確認したい7つの判断を整理します。



▪️まず結論|シロアリ被害=売れない家ではない


旧記事では、

「シロアリ=見えない構造崩壊」

「気づいたときにはほぼ終わっている」

という強い表現を使っていました。

しかし、シロアリ被害の程度は、発生場所や被害範囲、被害を受けた部材、現在の活動状況、建物全体の状態によって異なります。

床下の一部で被害が確認されたケースと、土台や柱など広い範囲に被害が進んでいるケースを同じようには扱えません。

また、

「床が沈む=シロアリ被害」

とも限りません。

床材や下地の劣化、湿気、木部の腐朽など、別の原因も考えられます。

だから最初に必要なのは、

「もう売れない」と判断することではなく、何が起きているのかを確認すること。

ここから始めます。



▪️判断①|床の沈みだけでシロアリと決めつけない


空き家で床がフワフワする、沈む、きしむといった症状があると、

「シロアリに食べられているのでは?」

と心配になることがあります。

しかし、床の異常だけで原因を確定することはできません。

考えられる原因には、床材そのものの劣化、下地材の劣化、湿気による腐朽、シロアリによる蟻害などがあり、複数の原因が重なっている場合もあります。

シロアリ被害を疑う手掛かりとしては、

・床下や基礎周辺に蟻道がある


・木材に食害の跡がある


・羽アリを見たことがある


・過去に防蟻や駆除をした履歴がある


・床下の湿気が強い

といった点があります。

ただし、所有者自身が無理に床下へ入る必要はありません。

狭い床下や劣化した建物では、安全に確認できない場合があります。

まず専門業者などへ調査を相談し、

「シロアリがいるか」だけでなく、「どこに、どの程度の被害があるのか」

を確認します。



▪️判断②|シロアリ駆除と建物修繕を分けて考える


シロアリが確認された場合でも、

駆除すればすべて終わるとは限りません。

一方で、

シロアリが見つかったから建物全体を大規模修繕しなければならない

とも限りません。

ここは二つに分けて考えます。

一つは、現在のシロアリ活動への対応です。

もう一つは、すでに被害を受けた建物部分への対応です。

シロアリを駆除しても、すでに傷んだ部材が元に戻るわけではありません。

反対に、被害が限定的なら建物全体を全面改修する必要がない場合もあります。

だから、

駆除費用・必要な補修範囲・売却予定価格を別々に確認する

ことが重要です。

旧記事では、

「土台交換なら数百万円」

と一律に書いていましたが、修繕費は建物規模、構造、被害範囲、施工方法などによって変わります。

被害調査をする前に修繕金額を決めない。

これが基本です。



▪️判断③|売却前にインスペクションを使う選択肢もある


中古住宅の売買では、建物の状態を確認する方法として、既存住宅状況調査、いわゆるインスペクションがあります。

インスペクションでは、建物の基礎や外壁など構造耐力上主要な部分、雨水の浸入を防止する部分などについて、劣化や不具合の状況を確認します。

ただし、

インスペクションをすれば建物内部のすべての問題が分かるわけではありません。

基本的には、目視や計測などで確認できる範囲の調査です。

そのためシロアリについて詳しく確認したい場合は、

シロアリ調査と、必要に応じた建物調査を分けて考える

ことになります。

それでも、

「何となく古い」

「何となく危ない」

という状態より、

確認できた事実を整理して売却へ進める

方が判断しやすくなります。

空き家を売る前に不動産会社が確認するポイントはこちらです。



▪️判断④|直してから売るか、そのまま売るかを比較する


シロアリ被害が見つかると、

「全部直してからでないと売れない」

と思いがちです。

しかし売却方法は一つではありません。

例えば、

・被害状況を調査して必要な駆除だけ行う


・必要な部分を補修して住宅として販売する


・被害状況を伝えたうえで現状のまま販売する


・古家付き土地として販売する


・不動産会社や買取事業者へ現状買取を相談する

といった方法があります。

どれが適しているかは、建物の築年数、立地、土地価値、被害範囲、修繕費、想定売却価格、買主層によって変わります。

例えば建物価値より土地価値が中心になる物件で、多額のリフォーム費用をかけても、その費用を売却価格へそのまま上乗せできるとは限りません。

反対に、建物全体の状態が比較的良く、限定的な補修で住宅として販売しやすくなるケースも考えられます。

つまり見るべきなのは、

「修繕できるか」ではなく、「修繕する意味があるか」。

現状売却とリフォーム後の売却を比較したい場合はこちらです。



▪️判断⑤|知っている被害を曖昧にしたまま売却しない


シロアリ被害が見つかったとき、

「直して見えなくなれば説明しなくてもいいのでは?」

と考えるのは避けた方がいいでしょう。

売買では、建物の状態や売主が把握している不具合について、不動産会社と情報を共有しながら契約条件を整理することが重要です。

特に、

・過去にシロアリ被害があった


・駆除した履歴がある


・現在も被害が確認されている


・一部を補修している

といった事実があるなら、不動産会社へ伝えておきます。

ここで大切なのは、

売主自身が「これは問題ない」「これは欠陥」と法律上の判断まで決めつけないこと。

確認できた事実、調査結果、工事履歴、保証書や報告書などを整理して、不動産会社へ共有します。

買主との契約では、建物をどの状態で引き渡すのか、どのような条件にするのかを個別に確認します。

隠して売るのではなく、分かっていることを整理して売る。

この方が売却後のトラブルを避けやすくなります。



▪️判断⑥|いきなり解体せず、建物がある状態でも査定する


シロアリ被害が広いと感じると、

「もう解体するしかない」

と思うかもしれません。

しかし解体も、査定前に決める必要はありません。

古い建物でも、

・購入後に自分で改修したい人


・古家付き土地として検討する人


・不動産事業者


・築古物件を扱う投資家

などが買主候補になる可能性があります。

また建物を解体すると費用が発生し、土地の条件によっては解体後の活用方法も改めて確認する必要があります。

だから、

「シロアリ被害があるから解体」

と一直線には進みません。

まず建物付きの状態で査定を取り、

建物を残す場合・修繕する場合・解体する場合

を比較します。

解体前に査定する理由はこちらです。

古家付き土地として売る考え方はこちらです。



▪️判断⑦|一般仲介だけで難しければ現状買取も比較する


シロアリ被害が大きい物件では、

修繕費を出せない。

長期間空き家になっている。

残置物も多い。

遠方で管理できない。

といった問題が重なっていることがあります。

このような物件では、一般の買主へ仲介で販売する方法だけでは時間がかかる場合があります。

その場合は、不動産会社や買取事業者へ、

現状のまま売却できるか

を確認する方法があります。

買取では、事業者側が修繕や再販を前提として価格を判断するケースがあります。

ただし、

買取なら必ず高く売れるわけではありません。

一般の買主へ仲介する場合と比べて、売却価格が低くなることもあります。

その代わり、

売主がどこまで修繕する必要があるのか、残置物をどうするのか、どの状態で引き渡せるのか、売却までどれくらい時間がかかるのかを含めて比較できます。

仲介と買取の違いはこちらです。

シロアリ被害や老朽化などがあり、一般売却が難しそうな空き家を現状のまま相談したい場合はこちらです。



▪️調査や駆除をしたら資料を残しておく


売却予定の空き家でシロアリ調査や駆除を行った場合は、

・見積書


・調査報告書


・被害箇所の写真


・駆除工事の内容


・施工日


・保証内容


・補修工事の資料

などを保管しておきます。

これは、

シロアリがいたことを隠すためではありません。

むしろ、

いつ、どこを調査して、何を行ったのか説明できる状態にするため

です。

買主から見ても、

「昔シロアリがいたらしい」

という曖昧な情報と、

「この日に調査し、この範囲を施工した」

という資料がある状態では判断材料が違います。

売却前にすべて新品へ戻すことより、

確認した内容を記録として残すこと

にも意味があります。



▪️シロアリ被害だけを見て売却価格を決めない


シロアリ被害があると、

「この家にはもう価値がない」

と考えてしまうことがあります。

しかし不動産価格は、シロアリ被害だけで決まりません。

土地の立地、面積、接道、再建築条件、周辺需要、建物の築年数、建物全体の状態、修繕可能性などを総合して判断します。

土地としての需要が高ければ、建物状態が悪くても売却可能性が残る場合があります。

反対に、シロアリ被害が軽微でも、立地や接道など別の理由で売却が難しいケースもあります。

だから、

シロアリの修繕費=そのまま値下げ額

とは考えません。

まず現在の状態で査定を取り、修繕した場合に販売方法や評価がどの程度変わるのかを不動産会社へ確認します。

複数社の査定を比較したい場合はこちらです。



▪️シロアリ以外の劣化も一緒に確認する


シロアリだけ調べて、

「駆除したからもう大丈夫」

と判断するのも早い場合があります。

長期間空き家だった住宅では、雨漏り、給排水設備、外壁、屋根、床下の湿気、基礎、庭木、残置物など、別の問題が同時にあることがあります。

特に雨漏りや水分の問題があれば、木部の劣化にも関係します。

シロアリ被害が見つかったことをきっかけに、

シロアリだけを直すのではなく、売却前に建物全体の状態を一度整理する。

この方が、あとから別の問題が見つかって売却方針を変更する可能性を減らせます。

何年も売れない空き家について、原因全体を整理した記事はこちらです。



▪️売却は「調査→査定→工事判断」の順番で考える


売却を考えているなら、最初から大規模工事へ進まなくても構いません。

まずシロアリ被害が本当にあるのかを確認し、現在の活動状況と被害範囲を調査します。

その結果を持って、不動産会社へ現在の状態で査定を依頼します。

そのうえで、

・駆除のみ行う


・必要部分を補修する


・現状のまま仲介する


・買取を相談する


・古家付き土地として売る


・解体して土地として売る

という選択肢を比較します。

この順番なら、

売却に必要か分からない工事へ先にお金を使う

ことを避けやすくなります。



▪️まとめ|シロアリ被害で「終わった」と決める前に、被害範囲と売り方を分けて考える


シロアリ被害が見つかった空き家でも、必ず売れなくなるわけではありません。

また、床が沈む、羽アリを見た、築年数が古いといった情報だけで、建物全体が危険だと決めつけることもできません。

最初に必要なのは、

何が起きているのかを確認すること。

シロアリの有無、現在の活動状況、被害範囲、必要な駆除、必要な修繕を整理します。

そして次に、

現在の状態でいくらなのか。

修繕すれば売り方が変わるのか。

現状売却できるのか。

解体する意味があるのか。

を比較します。

シロアリ被害があるから、

「一般の人には絶対売れない」

「金融機関が絶対に融資しない」

「数百万円かけて直すしかない」

と一律に決める必要はありません。

反対に、知っている被害を曖昧にして売却を進めるのも避けます。

まず被害状況を調べて記録を残し、その状態で査定を取ったうえで、直すか現状のまま売るかを決めます。

シロアリ被害は、確かに売却判断へ影響する問題です。

しかし、

「シロアリがいる家=売れない家」ではなく、「被害状況が分からず、売り方を決められない家」が売却を進めにくい。

まず状況を見える状態にすることが、出口を考える第一歩になります。



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